で爺

立ち話しか出来なかった＝正規の会談に持ち込めなかった、ことを言っているので、立ち話で言った／言わないということではない。
要は中国にパイプを作れなかった、と言っているのだ。

国有化については石原みたいなナショナリストや右翼が勝手な行動をしないように
国有化して管理した方が安全だと考えて、官邸が外交ルートで中国と話をしていた。
それが中国側に通用しなかったんだよ。
逆に中国の権力闘争に利用された。
胡錦濤はどちらかと言えば親日派、習近平は反日派の江沢民の流れを継いでいる。
両派の間で次期政権の人事をめぐり権力争いが続いていた。
APECでの野田との立ち話では、胡錦濤は国有化だけは止めてくれと頼んだのだが、
野田はすでに外交ルートで説明済みだと言い、通訳も入って明確な話ができなかった。
その時に話がきちんと通じていなかった。
そのことを問題にしているのだろう。
その後の野田の国会での初の国有化発言が、盧溝橋事件の起きた7月7日だった。
これが中国側の大変な反発を招いた。不用意だったとしか言えない。
確かに日本政府の側にも外交的配慮が不足する面があった。
結果的に、親日と見られていた胡錦濤派が失脚した。
しかし誰が首相でも大きな流れは変わらなかったように思う。
その後の反日デモは内政への不満を日本にそらしたい中国政府の煽ったものだ。
混乱、経済的打撃が予想外に大きくなり米国も介入して情報戦をやっているのだろう。
小沢の発言は、以前は、野田が胡錦濤に国有化は止めてくれと頼まれたのを無視したのが
まずかった、という内容だった。
小沢は外を見て話しているので、丸々本心を言っているのではないだろう。
それが国有化を認めるニュアンスに変わったのは、既成事実化しているからだろう。
問題はその後だ。

北京で子供連れの母親が路上で口喧嘩をしているところを見かけたが、決して母親は子供の前では謝りはしない。決して負けた様子を子供には見せない。相手と離れていても大声で罵っている。それが中国人の面子だ。

中国のトップが野田総理に要請したのであれば、それは国家の要請であり、それを無視すればどうなるかは、外務省は知っているはずだ。もう少し丁寧な説明が国家間で内々に話されるべきであり、尖閣問題は外務省の重大ミスではないかと考えられる。

中国動乱化に関してだけど、ソ連の崩壊は、経済が主要因だからね。中国が、スロータウンしているにしろ、７パーセント台の経済成長を維持していれば、大きな波瀾はないでしょうな。中国共産党の一党支配の崩壊が目前に迫っているかのような言い方は、ちょっと煽りすぎじゃないの。ま、小沢一郎は、中共の中国訪問の誘いをことわったことからもわかるように、鳩山とは違うね。その点は認めるけどね。

で爺