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今週の中頃、気象庁は関東の梅雨入り宣言をした。5月の梅雨入り宣言とは、珍しい。東京で生活するようになって半世紀になるが、私の記憶にはないことだ。梅雨入りをしたのに、このところ天気が良い。そうすると梅雨の間の晴れ間という。どうでもいいことだが、私にいわせれば梅雨入り宣言が早過ぎたという気がする。どっちでも良いが、鬱陶しい天気でない方が良い。
今週も橋下大阪市長の外国人特派員協会の記者会見から妄言騒動が始まった。どういう経過でこの記者会見がセットされたのか私は知らない。橋下氏はいつもと違ってかなり構えていた。慎重に準備して記者会見に臨んだ様子は映像からもハッキリと窺えた。同氏はこの記者会見をもって一連の妄言騒動に終止符を打とうと考えていたのだろうが、結果はお粗末であり無残だった。
橋下発言の政治的意味合いは、同氏の政治的体質を明らかにしてくれたことだ。マスコミはこれまで異常なまでに同氏を露出してきた。マスコミが意味もなく特定の政治家を露出することは、その政治家の言動を支持している証左である。ということは、マスコミも同氏と同じような考え・政治的意図を持っているということだ。橋下発言に最も責任を感じなければならないのは、実は日本のマスコミそのものなのだ。
5月28日(火)の甘利経済財政担当相の「航行上、当機の安全に問題はありません。落ち着いて席にお着き下さい。当機はまもなく乱気流を抜ける予定でございます」という発言にも驚いた。テレビでこの発言を聴いた時、「このバカが!!」と思わず叫んだ。同相は、アベノミクスを主導する最重要大臣である。日経平均株価が1100円、さらに500円以上も下がったというのに、冗談混じりの言動をすること自体が政治家とした失格である。
「落ち着いて席にお着き下さい」と言われても追証(おいしょう)のために強制売りになる人々が多くいることをこの大臣は知らないのだろうか。現にこの発言の後も日本人売りが多く、5月30日の日経平均株価はさらに700円以上も下落した。昨日のロンドン市場とニューヨーク市場の株価の下落はかなり大きかった。マスコミはアベノミクスを持ち上げることには熱心だが、こうした翳(かげ)の情報についてはあまり報道しない。
飯島内閣参与の北朝鮮訪問をめぐる報道も多くあった。これを関する安倍首相の「ノーコメント」や「必要があればトップ会談」などの発言は、いずれも総理大臣としての資質を問われる重大なものである。ところがこんな発言を無批判に前提とし、いろいろな人士がテレビでさまざまな発言している。まさに北朝鮮の“ど壺(どつぼ)”に嵌まった状態である。
さらに政治家・政府高官などの暴言・妄言・失言はいろいろあるが、いちいち指摘するのも億劫だ。民主党内閣時代の大臣等の発言と同じ様相を見せてきた。衆議院選が終わった直後は、「参議院選挙が終わるまでは“安全運転”を心掛ける」とあれほど言っていたのに、もう収拾がつかない状況だ。6月中に留めの矢が放たれるというが、すでに数え切れないほどの“成長戦略”の矢が放たれており、何が何だか解らなくなっている。やはり安倍首相の本性は、この前と変わらないようだ。
今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。
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