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肉食評論家と草食学者のコラム、読後感 評論家・田原総一朗と人類学者・山際寿一 (世相を斬る あいば達也) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo149/msg/200.html
投稿者 笑坊 日時 2013 年 6 月 10 日 17:08:27: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/d1b8ebd2f141529ca79797c67d844efd
2013年06月10日 世相を斬る あいば達也

 田原はあいかわらず器用に世の中を生きているようだ。筆者は、田原総一朗や長谷川幸洋のように、一見中立風のポジションを確立した上で、一部の勢力に巧妙に加担する論を繰り広げるジャーナリストが一番鼻につく。長谷川が浜田宏一の代弁者のようになりだしたことは、たびたび指摘している。日経BPの田原のコラムを読んでいたら、長谷川幸洋と同等の市場原理主義なグローバル経済への認識を示している。彼らは、霞が関を叩くとか、自由競争を規制するようなモノを“21世紀の魔女”に見立て、それを叩くことを御旗に、実は既存のプラットホームを守ろうとしている。

 何と云うことはない、マヤカシの白馬の騎士である。田原や長谷川の論は、改革だと言いながら、地球規模の金融マネーや多国籍企業が好き勝手の暴れることが可能な市場を創りださなければ、と言っている。20世紀の潮流を受け継ぎ、更なるグローバル化が日本国民の、延いては世界経済にとって有効だと主張している。自由を阻害する競争力規制こそが21世紀の元凶のような語り口だが、そもそもグローバル化した経済構造や溢れ出たマネーが暴れまわる世界こそが元凶だとは、絶対に言わない。何故ならの答えは即答できる。彼らは、ジャーナリストとして飯を食べているからだ。

 つまり、難しい問題だが、専門家が、その専門分野で発言する場合、常にバイアスがかかる。守るべき権益には言及しないと云う不文律があるからだ。意外に物事の本質を見つけ出す時、異分野の人々のさりげない発言などが、膝を叩く示唆に富んだ言葉となって響くことがある。いまだに、これ以上の経済成長と生活の豊かさをを求める人々が7割近くを占める世の中なのだから、以下の山際氏のコラムが心に響くとも思えないのだが、一応参考に掲載しておく。筆者の感性には強く響くものがあったコラムだ。

 勿論、山際氏が筆者のように社会の仕組みや国家の有りようまで想定して書いたコラムではないのだが、あくせくと生きる21世紀の現代人の生き方に疑問は投げかけている。今や、企業の7割が法人税を納めなかったり、タックスヘイブンのテクニックを駆使して、脱法的節税に奔走している。しかし、権利と商圏拡大の要求だけを政府に突きつける。“やらずぼったくり”なのだが、政治家も政党も、彼らのバックアップなしには当選すら危うい。この悪循環は“宿痾”のようなものだが、そろそろ気づいても良い時期のように思える。グローバル化した多国籍企業は、今や株主のものでもなく、経営陣のもでもなく、従業員のものでもない。まして、社会的貢献の観念など微塵もなくなった、マネーと云う幽霊の所有物なのである。

 このような存在が何処まで太ろうと、社会にその利益が還元される可能性は、驚くほど低下している。その企業の活動が一層強化されることが、経済成長に繋がり、結果的に人々を潤わせる、と云う言説は真っ赤なウソである。彼らの強欲は疲れることがない。21世紀は一段とその強欲度が増している。筆者などは、そんな強欲の世界で競争に勝とうが負けようが、個々の国民には、殆ど無縁でさえあると思っている。負け犬の発想ではない。競争する意味がないのだ。地球上の富のパイは、争おうが、争うまいが、結果はさほど変わりない。それよりも、グローバル世界など糞喰らえの心意気で、独自性、異なる価値観探しの国家像の方が、よっぽどロマンがある。また、国民は幸福度を味わえるだろう。

≪ 時代の風:老年期の意味=京都大教授・山極寿一
◇目標なく生きる重要性−−山極寿一(やまぎわ・じゅいち)

 還暦を過ぎて感じることがある。老いの時間は子どもの時間と違うということだ。子どもたちと同じよう に、老年期の人間は何か差し迫った必要性を感じて時間を組み立てはしない。時の流れとともに出合う出来事をそのまま受け止めている。成長にかかる時間は子どもたちにほぼ一様に訪れる。小学生のまま成長が止まることはないし、すぐに大学生になれるわけではない。子どもたちは、同年齢の友だちが同じように成長していく姿を自分と比較しながら、自分の将来の姿を夢見ることができるのだ。

 一方、老いは一様にやってくるわけではない。足腰の衰えが先にくる人もいれば、急にボケが始まる人もいる。急速に老けこんでいく人もいれば、年齢の割には若く見える人もいる。病で早く亡くなる人もいれば、長寿を全うする人もいる。自分があとどのくらい生きられるのかはっきりしたことはわからない。子どもたちが将来の目標をもって生きるのに対し、老人たちの視線は不確かな霧の中へ注がれているのだ。

 しかも、老いの受け止め方も千差万別だ。物忘れや記憶違いが多くなってあわてる人もいれば、それをいいことにしてひょうひょうと生きる人もいる。周囲から相手にされなくなって孤独に悩む人もいるし、これまでの人間関係を断ち切って新しい仲間を求める人もいる。これまでの仕事にさらに磨きをかける人、全く違うことを始める人というように、老年期の過ごし方は人それぞれに異なっている。それは老いの内容がそれまでの人生の過ごし方によって大きく異なるからだ。老人は個性的な存在である。子どもたちと同じように、老人たちを集団で扱うことはできない。

 人類の進化史の中で、老年期の延長は比較的新しい特質だと思う。ゴリラやチンパンジーなど人類に近い類人猿に比べると、人類は多産、長い成長期、長い老年期という特徴をもっている。多産はおそらく古い時代に獲得した形質だ。人類の祖先が安全で食物の豊富な熱帯雨林から出て、肉食動物の多い草原へと足を踏み出した頃、幼児死亡率の増加に対処するために発達させたと考えられる。成長期の延長は脳の増大と関連がある。ゴリラの3倍の脳を完成させるため、人間の子どもたちはまず脳の成長にエネルギーを注ぎ、体の成長を後回しにするよう進化したのである。脳が現代人並みに大きくなるのは約60万年前だから、その頃すでに多産と長い成長期は定着していたに違いない。

 しかし、遺跡に明確な高齢者の化石が登場するのは数万年前で、ずっと最近のことだ。これは、体が不自由になっても生きられる環境が整わなかったからだと思う。定住し余剰の食料をもち、何より老人をいたわる社会的感性が発達しなければ、老人が生き残ることはできなかったであろう。家畜や農産物の生産がその環境整備に重要な役割を果たしたことは疑いない。

 ではなぜ、人類は老年期を延長させたのか。高齢者の登場は人類の生産力が高まり、人口が急速に増えていく時代だ。人類はそれまで経験しなかった新しい環境に進出し、人口の増加に伴った新しい組織や社会関係を作り始めた。さまざまな軋轢(あつれき)や葛藤が生じ、思いもかけなかった事態が数多く出現しただろう。それを乗り切るために、老人たちの存在が必要になった。人類が言葉を獲得したのもこの時代だ。言葉によって過去の経験が生かされるようになったことが、老人の存在価値を高めたのだろう。

 しかし、老人たちは知識や経験を伝えるためだけにいるのではない。青年や壮年とは違う時間を生きる姿が、社会に大きなインパクトを与えることにこそ大きな価値がある。人類の右肩上がりの経済成長は食料生産によって始まったが、その明確な目的意識はときとして人類を追い詰める。目標を立て、それを達成するために時間に沿って計画を組み、個人の時間を犠牲にして集団で歩みをそろえる。危険や困難が伴えば命を落とす者も出てくる。目的が過剰になれば、命も時間も価値が下がる。その行き過ぎをとがめるために、別の時間を生きる老年期の存在が必要だったに違いない。老人たちはただ存在することで、人間を目的的な強い束縛から救ってきたのではないだろうか。その意味が現代にこそ重要になっていると思う。≫(毎日新聞オピニオン:解説・京都大教授・山極寿一)

注:もう一方の田原総一朗のコラムは長くなり過ぎるので、以下のサイトを参照、あしからず。 「選挙があるからやむを得ない」で改革先送りは株価を下げる(日経BPnet:企業・経営:田原総一朗の政財界「ここだけの話」)
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20130605/353169/?rt=nocnt


 

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コメント
 
01. 2013年6月10日 23:12:10 : YxpFguEt7k
山際寿一氏
「人間の社会性を支えている根源的な特徴とは、育児の共同、食の公開と共食、インセストの禁止、対面コミュニケーション、第三者の仲裁、言語を用いた会話、音楽を通した感情の共有、などである。霊長類から受け継ぎ、それを独自の形に発展させたこれらの能力を用いて、人類は分かち合う社会を作った。それは決して権力者を生み出さない共同体だったはずだ。われわれはもう一度この共同体から出発し、上からではなく、下から組み上げる社会を作っていかねばならない。」(『暴力はどこからきたか』山際寿一著 より)

すばらしい日本のブレインです。


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