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「中野剛志の『反・自由貿易論』より、米豪FTA(これが「自由貿易協定」の正体だ──オーストラリアの悲劇」 (晴耕雨読) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo149/msg/823.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 6 月 26 日 08:26:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://sun.ap.teacup.com/souun/11191.html
2013/6/26 晴耕雨読


HEAT氏のツイートより。

https://twitter.com/HEAT2009

中野剛志(著)『反・自由貿易論』から、米豪FTA(これが「自由貿易協定」の正体だ──オーストラリアの悲劇)について⇒http://twishort.com/Yeydc

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http://twishort.com/Yeydc
★以下、中野剛志の『反・自由貿易論』より、米豪FTAについて。

シドニー大学で政治経済学を教えるリンダ・ウェイス教授(英・1952〜)らは、2004年に『国家の殺し方 オーストラリアがアメリカと結んだ破滅的な貿易協定』(邦訳未刊)という本を出版しました。刊行直前に締結された「米豪FTA(自由貿易協定)」を痛烈に批判したこの本は、タイトルだけではなく中身もかなりショッキングなものでした。

「自由貿易で国家を滅ぼす方法 ステップ1」

まず、有利な自由貿易協定を勝ち取ることにかけては最も長い経験を持つ、世界最強国家と貿易交渉することを提案してみよう。

その国は、交渉の前提となる立ち位置(何を要求し、何を切り捨てるか)については、自分たちが議論・承認するのだと強く主張する、強力な議会がある。また、議会の承認前に、合意案を包括的に評価するためのシステムも備えている。当初から明確な国家目標を持ち、妥協するつもりはない。

他方、皆さんの国は、殆ど準備もせずに交渉に参加するのだ。しかも、相手国とは「特別な関係」にあり「最友好国かつ同盟国」なので、こちらの国益のことも気にかけてくれる、という間違った思い込みも持つ必要がある。自国の議会の承認を得ることも、主要な利害関係者と交渉の立ち位置をしっかり決めておくことも忘れなくてはいけない。合意案にサインする責任だけを首相に認め、有意義な国民議論も行わず、性急に議会を通過させる必要がある。後は、最善の結果が得られるように祈る。

ほどなくして、皆さんの国は、我々の米豪自由貿易協定(FTA)と同じような協定を結ぶことになるだろう。(拙訳)

これがウェイス教授の唱える「自由貿易で国家を滅ぼす方法」です。

米豪FTAが締結されたのは2004年2月、発効は2005年1月ですが、その結果は、オーストラリアにとって散々なものでした。ウェイス教授らが言うように「国家が殺された」というのは大げさすぎるかもしれませんが、確かに、オーストラリアにとって相当に不利な結末を迎えたのです。

では、いったい、どのような結果だったのか、その一端を見てみましょう。

まず、アメリカの要求どおり、オーストラリアが輸入品にかけてきた関税や障壁は、ほとんど撤廃されました。

一方で、オーストラリアも、アメリカがかける輸入制限の解除を望んでいましたが、特に期待が高かった砂糖の輸入制限は変わらず、牛肉や乳製品の輸入制限についても僅かな見直しが段階的に行われただけでした。

結果として、米豪FTA発効後、オーストラリアの対米貿易赤字は毎年拡大しています。米豪FTAによって、オーストラリアよりアメリカの方が輸出を伸ばしたのです。

オーストラリアで問題になっているのは、物品の貿易に関してだけではありません。医薬品の流通、水やエネルギーといった公的サービス、知的財産権など、これまでであれば各国ごとにその国の事情に応じて定められてきた制度の変更が、むしろ問題視されているのです。

たとえば、オーストラリアには新医薬品の価格を管理して安価に抑える医薬品支援制度(PBS)があり、一般的な処方箋薬の価格をアメリカ国内価格の3分の1から10分の1に抑えていました。しかし、米豪FTAによって米豪両政府による医薬品作業部会が設置され、医薬品会社の知的財産権の保護を理由に新医薬品の卸売価格を引き上げることが可能となってしまいました。

また、オーストラリアでは公営の水力発電会社の民営化に対し、外資比率を35%までに制限という条件をつけようとしたところ、これが米豪FTAの規定に違反するということになり断念せざるを得なくなりました。公益性の高いインフラ事業の運営について、外国企業に一定の制限をかけることは国家の危機管理につながりますが、それは認められないのです。

これらはほんの一例ですが、米豪FTAはオーストラリアにとって何のメリットもなく、懸念ばかりが残るという結果になりました。

この米豪FTAの例は、次のような重要な教訓を示しています。

ひとつは、今日のいわゆる「自由貿易協定」なるものは、「工業製品や農業製品の関税を引き下げる」などという古典的な自由貿易のイメージとは異質なものになっているということです。

そして、もうひとつの教訓は、自由貿易協定は国同士の合意に基づくものであるにもかかわらず、「一方の国が圧倒的に有利になる」という結果を引き起こすことが多いということです。

これまでは一般的に言えば、「自由貿易は各国の関税を引き下げ、国家間の取引を活発にし、各国がお互いにメリットを得るもの」だと考えられていました。

「戦後の世界経済、とりわけ日本経済は、この自由貿易の恩恵によって成長した」、「自由貿易によって、関税で保護されている一部の産業(例えば日本の農業)が損害を受けたとしても、国全体あるいは世界全体としては恩恵を受けるものだ」というのが常識となっていました。

ところが、現代の自由貿易協定はその質を変えつつあります。各国の国民生活のあり方を大きく左右しかねない国内制度についても、大きな変更を迫るものとなっているのです。

FTA交渉の対象となるのは、牛肉や自動車のような物品だけでなく、医療や知的財産権のような「サービス」であり、単に関税の引き下げだけでなく「国内独自の制度や慣行(非関税障壁)」にまで介入し、改変を求めるものなのです。

さらに問題なのは、米豪FTAにおけるアメリカのように、強い力を持つ国がほぼ一方的に有利な方向で変更を行うということです。

このように、「自由貿易」という言葉から連想されるイメージと、現実の自由貿易協定の実態とは、かなり大きな隔たりがあるのです。


では、なぜ、オーストラリアは、自国に不利となる米豪FTAをかくもやすやすと受け入れてしまったのでしょうか。ウェイス教授らは、次のような理由を挙げています。

・米豪FTAを結ばないと、「二国間で自由貿易協定を結ぶ」という世界の潮流に乗り遅れると思い込んでいた。
・アフガニスタンやイラクでの軍事行動でアメリカに協力したことで、アメリカと「特別な関係」にあると思いこみ、貿易協定でも経済的な利益を得られると信じていた。
・オーストラリア人は率直で公正という美徳をもっていたが、その美徳はアメリカ人との交渉では不利に働いた。
・米豪FTAの合意案の内容に不満をもつ団体(例えば畜産団体)が、何らかの補償措置によって懐柔され、声が小さくなった可能性がある。
・マスメディアで、FTA賛成派の議論ばかりがとり上げられ、反対派に対しては、「怒れる左翼」「グローバル化恐怖症」「アメリカ帝国主義とグローバル・ビジネスに対する偏執病」「超国家主義者」といった誹謗中傷が行われた。このため、まともな国民的議論がなされなかった。オーストラリアの国益とアメリカの国益の区別すら、まともにされなかった。
・外務貿易省の委託による公式の経済モデルが、非現実的な馬鹿げた前提の下で試算されたため、米豪FTAの経済効果が過大に出ていた。
・米豪FTAに参加しないと、世界の笑いものになると思い込んでいた。

要するに、オーストラリアは、「同盟国アメリカとの自由貿易協定」というポジティブなイメージだけで、国内で十分な議論もせずに、米豪FTAを締結してしまったようなのです。このオーストラリアの状況は、TPP交渉への参加を決めた日本にもかなり似ているような気がしませんか。

この例から分かるように、政治家、官僚、産業界あるいは国民の間違った思い込みや認識不足によって、あるいは国内外の政治的な圧力によって、国全体としては不利になるような条約でも成立してしまうのです。実際、オーストラリアは、米豪FTAでこれだけ痛い目を見たのに、TPP交渉にも参加しています。

世界は、国家間の利害の激しい衝突と権謀術数の場です。「条約は、主権国家間の合意なのだから、片方の国が一方的に損をするようなことにはなり得ない」などというのは建前であり、ナイーブな幻想に過ぎません。自由貿易協定も、消費者金融などと同じで、契約内容をよく確認してからサインしないと、ひどく後悔することにもなりかねないのです。

★以上、『反・自由貿易論』中野剛志(著)から、これが「自由貿易協定」の正体だ──オーストラリアの悲劇、より。
www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784106105265


 

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コメント
 
01. 2013年6月26日 08:30:53 : e9RtY4nCfF
日本の国益とは既得権益者の国益を意味してるしね。一般国民は蚊帳の外ですな。

02. 2013年6月26日 10:41:05 : 8NWByD7w0o
自由貿易協定とは米国の輸出拡大のための不自由不平等協定である。
米国国内法で米国の輸入関税は変えない(米国は保護主義継続)。
FTA締結国には関税の全面撤廃を求める。

オーストラリアは軍事的脅威もないのに米豪FTAを批准した。
韓国も批准。
日本はこの前例から絶対にだまされないように。

米国国内法>TPP>日本国憲法>日本国内法であり米国はTPPに縛られず、輸入関税撤廃は10年後にも絶対にしないのである。
日本の官僚・財界はこれに気がついていないお人よし馬鹿である。

参考)

恐るべきTPPの真実
米国USTR代表のカトラー女史は、TPPの内容について質問すると「米韓FTAをみてほしい」と語っていました。

○ 韓国は米韓FTAを全面批准(治外法権条項のISD条項も含む)
○ 米国は米韓FTAを全面批准せず、FTA履行法を制定して限定批准(FTA履行法102条により、米国法の優先を規定)

⇒米国の連邦法>米国の州法>FTA>韓国の法律
⇒まさに不平等条約

*さらに、韓国は撤廃した関税・非関税障壁を戻せない(ラチェット条項が、
米国はセーフガードを発動できる(スナップバック条項)

恐るべきTPPの真実(田淵隆明氏の講演)【高画質版】
http://www.youtube.com/watch?v=uPFwpZtd_zM


03. 2013年6月26日 11:08:49 : s3vzXhnNp2

そのオーストラリアは、アメリカと一緒に2011年にTPPへの参加希望を表明し、交渉に入っている。(下記)

『2011年現在、アメリカ、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、ペルーが加盟交渉国として、原加盟国との拡大交渉会合に加わっている。』

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%92%B0%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E6%88%A6%E7%95%A5%E7%9A%84%E7%B5%8C%E6%B8%88%E9%80%A3%E6%90%BA%E5%8D%94%E5%AE%9A


自由貿易協定が本当に不利なら、オーストラリアがより条件の厳しいTPPに参加を希望するわけがない。

カナダもNAFTAで酷い目に遭っていると中野は言うが、同じくTPPへの参加を強く希望し、交渉している。

おまけにオートラリアの実質GDPや名目GDPは、FTA締結後も順調に上昇。(下記)
http://ecodb.net/country/AU/imf_gdp.html

つまり米豪FTAは、オーストラリアにとってデメリットばかりという中野の主張は悪質なデマと言うしかない。
  
  


04. xyzxyz 2013年6月26日 17:03:13 : hVWJEmY6Wpyl6 : JI2Seycs4s
>>3
アメリカに対して貿易赤字が拡大してるなら、結局アメリカに雇用を収奪されているのは
事実なわけだし、その実質GDP、名目GDPが順調に上昇してるのも、FTA効果によるものか
どうかが問題ではないかな。

GDP上昇がFTA締結と多分に因果関係が成立してた上で、対米貿易赤字は増大してるけど
GDP上昇と天秤にかけてFTAは得か損かで判断出来るものでは。


05. 2013年6月26日 18:40:42 : H8WCBL0vNM
日本が儲かっても国民に何も還元されない

そうよくわかったから誰も選挙に行かないんだろ

日本がTPPで損するなら、すりゃいいんだよ

国民が心配してるのは国民の生活だから


06. 2013年6月26日 21:45:29 : JjNtNbJEr2
オーストラリアで暮らしたり、ニュージーランドで暮らしたり、日本に戻ってきたり、何とも席の温まらない人生を送っている当方であるが、オーストラリアの電気代の高騰は現地で大問題になっているよ。米豪FTAが元凶だ。

かつて労働者の天国と呼ばれ、自国の産業を保護するために高率の関税を輸入品に課していたオーストラリア。ここで自動車を拡販するためには現地生産しかなかった。1981年当時、5社が現地生産を行なっていた。

GMホールデン(1920年代、アメリカのGMが現地メーカーを買収)
フォード(1920年代、現地生産に進出)
トヨタ(1970年代、現地生産に進出)
日産自動車(1970年代、現地生産に進出)
三菱自動車(クライスラーが経営危機で、同社に売却。撤退)

しかし、GATTウルグアイラウンドにより、これまで57.5%の輸入関税を引き下げた結果、1992年に日産自動車が脱落。次いで2007年に三菱自動車が脱落。そして今度は、2016年にフォードが脱落。この衝撃は、計り知れないほどのものです。

日本ではピンと来ないが、フォードと言えば大量生産方式で自動車の価格を劇的に引き下げ、これまで貴族の独占物だった自動車を大衆に解放したことで知られています。この歴史的偉業から、あちらではフォードと言えば自動車の代名詞なのです。そのフォードが撤退だと。えらいことです。1,400人の従業員が失業する。そうでなくても、三菱自動車が撤退した時も大量の失業者が出ました。

医療の問題だけど、日本も最近は医薬分業ですね。あちらは以前から分業ですが、その薬代が値上がりしています。これ、本当に困るね。

ガソリンも高い。自動車社会の大陸国家、オーストラリアでガソリンが高いのは本当に困ります。


07. 2013年6月27日 06:56:55 : cCz4ye6Qk7
自公民や自民党補完政党に入れる人は本当にに分かっているのかな。

マスコミがマスコミだから真実は伝わらないか。


08. 2013年6月27日 10:09:11 : LKsbV9DAQI
02さん
○ 韓国は米韓FTAを全面批准(治外法権条項のISD条項も含む)
○ 米国は米韓FTAを全面批准せず、FTA履行法を制定して限定批准(FTA履行法102条により、米国法の優先を規定)
⇒米国の連邦法>米国の州法>FTA>韓国の法律 ⇒まさに不平等条約

米国法(連邦法、州法)
 ↓
FTA(米韓)
 ↓
韓国法

という上下関係になっている。

これって韓国が法的にも米国の支配下にあるということだ。

『韓国の場合、国際協定である米韓FTAは国内法の上位にある。このため、発効に当たって57の国内法を変更した。
 だが、米国は違う。上下院の合意で憲法上の条約と認めず「米韓FTA履行法」を別途に設定。その中で「米国の法律と合致しないFTAのあらゆる条項または適用は無効」と規定しているのである。』

韓国農漁村社会研究所の副理事長も『米は国内法優位で米韓FTAが「不平等条約」』だったということを交渉段階で知らなかったようだ。

我々国民には何も知らせず進められているTPPもこれと似てるんではないか?

TPPと言っても実態は「米日FTA」のようなものだから。


09. 2013年6月27日 13:37:39 : SODBQV4bpI
やっぱりオーストラリアでも締結前に

今日本で起こってるようなことが、行なわれてたという事か

ロックフェラー率いるモンサントは、ロビー活動してるらしいが

各国に入り込み交渉に引きずり出す手法は、同じらしい

マスコミを使い

裏で世界中を操ってるのだから

世界中の一般人が、力を合わせないと太刀打ちできそうにない

アメリカ国民とも


10. 2013年6月27日 16:50:47 : 8dKCLC0Lxo
これと昨日のギラード失脚はつながっているのでしょうか。
今度のラッドはギラードと同じなのでしょうか。路線を変えるのでしょうか。どなたかご存知の方教えてください。

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