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首相へ福島県民が原発質問ボード／議員秘書？らが奪う／弁護士抗議
「しんぶん赤旗」 2013年7月10日 日刊紙 14面
福島市のＪＲ福島駅前で４日、安倍晋三首相が行った参院選公示第一声で、福島県民の女性（40）が首相に原発廃炉への賛否を問う質問ボードを、自民党衆院議員秘書と警察官を名乗る男性らに不当に取り上げられる事件がありました。女性を支援する弁護士らは９日、自民党本部および同福島支部連合会と警察庁に対し、抗議文を送付しました。
女性は「総理、質問です。原発廃炉に賛成？ 反対？」と書いたA3サイズの紙製のボードを持っていたところ、亀岡偉民衆院議員（福島１区選出）の秘書を名乗る男性と警察官を名乗る男性４人に囲まれ、ボードを取り上げられました。
抗議文では、男性らの行為は「一人の市民の純粋な意図による表現行動に対して事前に抑制をする違法性の高い行為」だと指摘。こうした行為は「表現の自由への強度の侵害」だとして、ボードの返却を求めています。
この日、東京都内で会見した梓澤和幸弁護士は、男性らの行為は表現の自由を保障する憲法と、警察官の職務質問の要件を定める警察官職務執行法に反すると指摘。「参院選公示という表現の自由が最も保障されなければならない場で、市民にものを言わせないということはあっていいはずはない」とのべました。
弁護士らは５日にも質問状を送付しましたが、自民党、警察庁ともに回答していません。
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