午前中さえなかった株式相場だが、午後になって円安になった途端に株が上がり始めた。終値は、昨日より208円高い、13869円。アベノミクスによれば、まず円安にして日本の輸出を伸ばすことにより、国内を好景気にして、デフレを脱却するという。そのために日銀による金融緩和を行って国内資金の量を増やし、円を安くすると同時に、企業が資金を借りやすくして、国内企業の活性化を図るという。その結果、日本の株価も上がり、経済が活性化してインフレ目標が達成されるという。

本当にそうなんだろうか。円安になるということは日本の円が売られるということであり、国内から資金が逃げていくということだ。国内から資金が逃げた結果として日本の株価が上がるというのが、このアベノミクスなるものの不思議なところである。しかしここには誤魔化しがある。安倍晋三は総理になった後、今年の１月に、米国債を購入するための50兆円(一説には１００兆円)規模のファンド設立を決めた。これは１月１４日のブルームバーグが報道したことだ。なぜ財政難の日本が５０兆円もの米国債を購入しなければならないのか。すべての謎はここから始まる。

米国債を購入するということは、ドルを買って円を売ること(つまり円安・ドル高にすること)とほとんど同義である。これをアメリカのヘッジファンドから見れば、円安は円が安く買えるということであり、円が安く買えれば日本株も安く買えるということである。だから円安になればアメリカのヘッジファンドが日本株を買い込み、日本の株相場は外人投資家の買い越しになる。そのことによって日本の株価は押し上げられてきた。これが円安・株高である。

逆に、円が高くなれば、円が高くなった分日本株も高く売れるということであり、アメリカのヘッジファンドの連中がここぞとばかりに日本株を叩き売ることになる。円高・ドル安になれば、日本株が急落するのはこういう理由からである。昨年１１月からの株高は、円安と同時に始まったことであり、日本の株価を押し上げているのは、現に報道されているように、日本人ではなく外人投資家によるものだ。日本の株高は外人投資家によってつくられたものである。

いま日本の株価を見ていると、ほとんど円ドル相場と連動している。つまり円安になれば必ずといっていいほど株高になり(つまり外人投資家によって日本株が買われ)、逆に円高になれば株安になる。(つまり外人投資家によって日本株が売られる)このことは安倍晋三が言うように、日本の経済が活況になることによって株価が上がっているのではない。為替操作により、投機マネーが日本に流れ込むか、それとも出ていくかだけの違いである。

円安になればアメリカのヘッジファンドの連中が日本株を買いあさり、逆に円高になればその連中が買った日本株を売りとばす。それだけのことだ。そのことは日本の富がアメリカのヘッジファンドの連中に吸い取られているということだ。アベノミクスの実態はこれだけのことである。何も日本人のためになっていない。それどころか、日本をアメリカのヘッジファンドの草刈り場にしているのだ。日本の経済が活性化するというのも嘘である。円安によって輸入物価が上昇し、給料は上昇しないままインフレが進むだけである。あとは消費税増税と、TPP締結が待っている。

http://blog.goo.ne.jp/akiko_019/e/db157d85ee55338298383f0cf6a4c5cc
　

コメント
01. 2013年7月30日 21:29:44 : FMLG74UzoA >アメリカのヘッジファンドから見れば、円安は円が安く買えるということであり、円が安く買えれば日本株も安く買えるということである。だから円安になればアメリカのヘッジファンドが日本株を買い込み、日本の株相場は外人投資家の買い越しになる。 そんな単純なものではないよｗ 記事主はまったくわかっていない。 いくら通貨が安なっても、それだけでその国の株を買うわけがない。 その国の株価が上がる見込みがなければ、買うわけがないんだよ。 通貨急落の国の株価が急上昇していないことからもそれはわかるね。 日本の株価上昇は、経済が上向くと予測されたからにすぎない。 つまり、実にいい加減な記事と言えるだろう。 今日も順調に株価は大幅に上がったね。
02. 2013年7月30日 21:38:34 : WpUuZKGsbE ２０８円上げた中で介入が押し上げた部分はどれくらいあったかを明らかにしてほしい 昨日一昨日と９００円以上下がって、国が直接的にどれくらいの損を出したか 食い止めるのに介入してるでしょ？ ヘッジファンドに下げられて慌てて介入、下げられて介入の繰り返しじゃないだろうな？
03. 佐助 2013年7月30日 22:14:04 : YZ1JBFFO77mpI : TUhrPgEJIU これだけは注意しておくこと 各市場での売買の７５％は，ファンド投信の運用資金です。暴落する相場を反騰させ、一般の人を巻き込みながら、ファンドは互いの生き残りのための死闘を繰りひろげています。もし米国はアメロや新ドルデノミでなく金本位制採用に反転すると、ドルは円より高くなります。そこで国家がキンの買い手になると、二次三次のキン暴騰が発生します。円は200円(ＭＡＸ)も考えられ，1ドル150円で安定するはずです。アメロや新ドルなら1ドル50円にもなろう。さてオバマ大統領はどのようなするのか見ものである。 今回の世界バブルの崩壊では、ＴＰＰや輸出の神風は吹いてくれません。そして株が最も強烈なパニックを発生させることになる。さらにバケツの底が抜けたような暴落は、牛の暴走と同じで誰にも止められません。暴落が発生すると、不安は確信となります。そこで、少しでも破産を軽減させるために、投げ売りするのです。 アベノミクス株価はミニバブルとミニパニックをすでに2回発生させました。それが同期すると、今度は景気後退の谷は深くなる。そして、長期の景気上昇期には、山と谷の期間の比率は３対１となるが、長期の景気下降期には、比率は1対３に逆転するのです。 ２００８年９月のアイスランド共和国の銀行モラトリアムから、次の教訓をまなぶ必要があります。 �@高金利で外国からの資金を集め、自国のバブルを膨張させ繁栄させた国家は、バブルが崩壊すると、デフォルト（支払い停止）せざるをえなくなる。 �Aバブル崩壊で外国からの資金が逃出すと、株・土地・債権・通貨が大暴落する。 �B外国からの資金が逃げ出すと、カネの流れが逆流して貸手の円ドルが上昇し、自国通貨は暴落するため、物価高騰・品不足・購買力激減で、経済は大混乱する。 �C国家・銀行・企業・国民の各レベルで、デフォルトを発生させ、国民は自国の通貨より強い通貨を選好するようになる。 �D国内国外からの消費者カードの引出しが停止され、パニックは国境を超える。 そのために政府は大企業と金持ちだけは救済してパニック発生を避け、貧乏人は自己責任だから救済しないために、世界信用恐慌は歯止めのきかないバケツの底が抜けたような予期していない危機」に遭遇することになります。そして恐慌を長期化させることになる。こうして、予期できない出来事が、次々と発生するため、パニックは連続するのです。 対米従属外交の日本だって、ドル国債を担保に米国からキンを借入れ金本位制を採用できます。世界の信用恐慌は、三年で収束します。そして本当の原因が分かって解決できない現象は存在しない。我々は原発とリチウム電池から一日も早く脱出して，自然エネルギーによる産業革命を10年前倒しするとすべて解決する。この内容はすでにオバマ大統領に送られた文を抜粋しました。
04. 2013年7月31日 08:34:50 : ddSbz65bcU オキテ破りの年金資金でのかいささえ 年金資金なくなって、地獄の老後 わざとやってるのかと勘ぐりたくもなる。 どのくらい、介入してるか明らかにせよ 国民のしる権利にこたえよ…
05. Haguregumo 2013年7月31日 16:17:49 : PiKXIf2DjqrLQ : tlCffBiGLg 自民党の先生方も霞ヶ関の白アリも、福島第一原発事故が収束どころか、 もう手に負えない状態を見越して日本売りを始めたのであろう。 日本の売れる物は全て売り払い、自分達は海外に逃げる算段か？ TPPの丸呑みといい、アフラックと郵政の提携といい、非常にきな臭い。 知らぬは優しい国民ばかり、このままではリアル日本沈没だわ。

フォローアップ:

　次へ 　前へ

▲上へ　　　　　 ★阿修羅♪ > 政治・選挙・ＮＨＫ151掲示板

★阿修羅♪　http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。