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格差是正B−会社に厚生年金の脱退を認めよ
http://www.asyura2.com/13/senkyo152/msg/305.html
投稿者 安心革命 日時 2013 年 8 月 09 日 11:00:22: dhwFOFH76mN9w
 

年金制度は元々別々の制度であった。公務員の共済組合、民間の会社員の厚生年金、自営業者の国民年金というように別々に運営されていたが、その後、国民年金として1階部分が共通化された。そのため、現在でも極めて複雑である。

 自営業者、学生、厚生年金から外れるパートなどは、第1号被保険者になる。保険料を本人が払う。2013年度の保険料は月額1万5040円である。年々上がり、2017年度以降は1万6900円になる。65歳から支給される老齢基礎年金の給付は2013年度(9月まで)は年額78万6500円である。給付額は変動し、この数年、月額6万6000円前後である。これは40年間保険料を支払った額で、支払いが少ないと給付も少なくなる。

 民間サラリーマン、公務員、私学の教職員は第2号被保険者になる。保険料は給与から引かれる。9万8000円から62万円までの30級に分けて各人の報酬をあてはめ、それに保険料率を掛ける。現在16%台であるが、2017年9月以降18.30%に固定される。被保険者と事業主の折半である。給付は民間サラリーマンは基礎年金プラス厚生年金である。公務員と私学の教職員は、基礎年金プラス共済年金になる。これも払った保険料で給付が変わる。

 第3号被保険者は第2号被保険者の被扶養配偶者である。保険料は第2号被保険者の保険料から払われ、本人は保険料を払わない。しかし65歳になると老齢基礎年金を受け取る。第1号保険者にくらべて優遇され、批判の出るところである。第1号被保険者は夫も妻も別々に保険料を払うからである。加えてパートで働いても年収130万円未満であれば、被扶養配偶者と認められる。130万円を超えると外れるから、超えない範囲で働くのである。

 年金には問題山積である。第3号被保険者制度だけでなく、国民年金の未納問題、公務員と民間サラリーマンの格差問題などがある。また根本問題は、給付額が少ないことだ。国民年金(第1号被保険者)の平均給付は約5万円、第2号被保険者では、民間で約15万円、公務員で約22万円といわれる。これでは生活ができない。そこで貯蓄に励む。現在1500兆円と言われる貯蓄の多くは老人のものである。しかし老人の死期はわからない。明日かもしれないし、10年後か20年後かわからない。だからいくら貯金があっても使えない。使えないから景気が良くならない。

 日本の景気を回復させるのは、実に簡単である。年金で充分生活ができ、医療・介護を充実させ、老後の不安を取り除くことだ。不安がなければ老人はお金を使う。これが景気を回復させ、税収をもたらす。給付が充実すれば、消費税を上げても文句は出ない。ヨーロッパの先進国が消費税20%前後で文句が出ないのは、給付が充実しているからだ。勿論、低所得者に配慮した軽減税率が採用されている。日本で今なすべきことは、給付を充実させ、安心を与えて消費を促し、貯蓄1500兆円を使わせることだ。その上でこれを消費税として吸収すれば、社会保障の財源となるばかりでなく、国債残高1000兆円も減り、つけを子孫に残さなくて済む。

 現在、公共事業で景気を回復させようとしているが、これはバブル崩壊後20年間、政府が行ってきたことだ。その結果が莫大な赤字である。一時的には景気がよくなっても、根源にある不安を取り除かないと、国民は消費せず、貯蓄するだけである。波及効果は少ない。

 このように問題は大であるが、ここでは正規雇用と非正規雇用の格差に戻って考えてみよう。政府は厚生年金の適用範囲を週労働時間30時間以上から20時間以上にして、パートなどの非正規雇用を厚生年金に加入させようとしている。しかしこれは失敗する。経営者は必ず、折半を嫌いパートの労働時間を週20時間未満にする。現在の制度では、週20時間未満は年金だけでなく医療・介護、雇用保険に加入させなくてよいからである。パートの労働時間はますます少なくなって生活は苦しくなる。善意はマイナスの効果をうむ。経営者の心理がわかっていないからだ。

 中小企業だけでなく、大企業も安泰ではない。保険料を払いたくないのだ。それを考慮すれば、厚生年金の脱退を認めることだ。会社に加入するか加入しないかを選択させる。経営の苦しい会社に脱退の自由をみとめる。脱退したら経営者も従業員もともに国民年金の第1号被保険者になる。

 しかし脱退しない会社には、正規、非正規に関わらず厚生年金に加入させる義務を負わせる。つまり全労働者厚生年金に加入させ、第2号被保険者にすることだ。

 同じ第2号被保険者のうち、公務員や私学の教職員については全員加入を義務づける。これは民間の会社とは異なる。公務員は政府の職員、私学の教職員は学校法人だからだ。

 こうすると、会社は2つに分かれる。1つは厚生年金加入の会社である。パートはすべて週労働時間30時間以上になる。勿論、全労働者、自動的に雇用保険加入となる。
 

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コメント
 
01. 2013年8月09日 12:25:40 : 44bGdbSBvI
一利あるな。

雇用保険脱退の会社と加入の会社にわかれてくれればそれをハローワークの募集の情報に載せてくれればいい。

今は加入してくれるのか、そうでないのかは面接してみないとはっきりわからないことが多い。

脱退した会社はそういう考えの社長の会社なんだとわかっているので一生勤めようなんて考えでは応募しないし、さっさと辞められる。それを希望している社長さんなので問題ないのかもしれない。

加入の会社には人気が集まるでしょうね。

でも日本という国は、朋友相信じの国で助け合うという道義国家をめざす国是の国なので社会保障制度構築を理想としているので合わない。悪い社長を更生させるほうが道義国家にふさわしい。


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