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8月15日に戦略的な「終戦」に思いを致そう。(日々雑感) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo152/msg/513.html
投稿者 笑坊 日時 2013 年 8 月 15 日 08:21:19: EaaOcpw/cGfrA
 

http://km2295.iza.ne.jp/blog/entry/3158594/
2013/08/15 05:53 日々雑感

 昨夜のテレビ報道番組に何を研究しているのか判然としない「若い(20台の)学者」が登場した。彼は日本と世界の「戦争博物館」を見て回ったという。すると日本国内には国家による先の大戦の集大成のような「戦争博物館」がないと嘆いていた。

 彼が終戦の日を迎えるにあたって何を語るのかと視聴していたが、彼は淡々と「戦争を経験していない世代が大半を占めるに到った現在、戦争について知ったかぶりではなく、知らないことから始めよう」などと、官僚の回し者のような発言をしただけだった。驚くというよりも、若い学者は自分が何を語ったのかという自覚があるのか、と彼の見識を疑わずにはいられなかった。

 日本に国家による戦争博物館は確かにない。しかし戦争に関する展示品を集めた施設は知覧や江田島などの日本各地に存在する。それらは概ね政治色を排した、悲惨な事実を後世に伝える資料を集めて、純粋に「戦争というもの」の語部の役割を務めている。

 若い学者の見識に危惧を感じたのは国家による施設は必ず国家の意思が存在する、ということをどの程度知性のフィルターで透過するかについてのものだった。ハワイの撃沈された軍艦を戦争展示館にした施設は「不意打ちをした日本の卑怯さ」と「戦死した英雄」の碑としての役割を果たしている。それは明らかに米国の意思の表れだ。

 当時の米国政府は欧州戦線に合理的に参戦する口実を欲していた。早くしなければ最後の砦として頑張っている英国までもドイツに陥落しかねない状況にあったからだ。

 そこで目を付けたのがドイツと同盟関係にあるアジアの雄・日本の存在だった。米国本土から遠くに位置し、米国を直接攻撃してくる脅威とはほど遠い、しかも経済封鎖で追い詰めれば米国との戦争を決意する軍事力と矜持を有している。

 だから米国は日本を徹底的に経済封鎖で挑発した。それはマッカーサーをして1956年に米国議会で「自分が日本の立場であったとしても米国との開戦を決意したであろう」と証言させたほどのものだった。

 そして日本政府は米国政府の挑発にまんまと乗った。当時既に日本の極秘外電は米国の機関により暗号解読されていて、日本の駐米大使館が本国政府から「宣戦布告」を米国政府に通知されるように指示されていたことを大使館から通知される以前に知っていた。

 しかし駐米日本大使館の不手際から米国政府への「宣戦布告」通知が遅れて、結果として真珠湾攻撃が「奇襲」とされてしまった。米国政府は日本がハワイ太平洋艦隊を攻撃してくると読んで、太平洋艦隊の主力空母はハワイ島外へ避難させ、退役間近の老朽軍艦などを残していた。

 しかし軍艦にも兵隊はいた。ハワイの米軍基地にも軍はいた。だが米国政府は彼らには何も通知しないまま、日本に奇襲攻撃させたのだ。その方が米国民の正義感に強く「参戦」を訴えられると考えたからだ。結果として米国政府の目論見通りになってしまった。先の大戦は日本の外交力の敗北だったともいえる。

 世界は何も好き好んで戦争をしているのではなかった。ただ欧州のドイツと太平洋の米国を除いては。彼らは戦略的に戦争を開始した、もしくは戦争へと国民を誘導した。

 そうした国家による国民の生命を無視した戦略を戦争博物館は語り教えるだろうか。いや、決してそういうことはしないだろう、今後も国家と国民のために政府の戦争戦略に気付きかないで戦場へと国民が進んで赴くように仕向ける装置であり続けるだろう。そのような国家戦略の一環にある「戦争博物館」の意思を若い学者はどれほど「感知」しているのだろうか。

 それとも若い学者は「普通の観覧者」として見て回り、博物館に込められた国家戦略の意のままに一定の感慨を得て博物館を後にしただけなのだろうか。

 彼は繰り返し「我々は戦争に知ったかぶりをしてはならない、知らないものとして戦争博物館を見るべきだ」と説いていた。その真意は一体何だろうか。

 たとえば「南京大虐殺資料館」を見て、「悪逆非道な日本軍」という感慨を得ろというのなら、まさしく歴史を捏造する中共政府の罠にまんまと嵌ることでしかない。

 世界の「戦争博物館」を若い学者は見て回ったと豪語していたが、それなら博物館と同じ数ほど国家戦略を感知したのか、若い学者は自らの叡智に問うてみることだ。そうでなく「悲惨だ」とか「戦争相手国はケシカラン」というだけなら、まんまと博物館に役割づけられた政府戦略の伝達装置の罠に落ちただけだ。それは学者の仕事ではなく、普通の観光客の一人として洗脳されただけのことだ。

 戦争大好き米国政府としては国民にいささかなりとも「戦争に対する懐疑」を抱かせてはならない。国民が戦争を忌避することが何よりも米国政府が恐れることだ。だから米国の戦争映画も必ずヒーローが登場して困難を克服して敵を倒し、最後は凱旋して国民大衆化から拍手喝さいを浴びる、という筋書きになっている。日本ではそうした単純バカな映画は作られていないが、世界の「戦争大好き政府」を持つ国家では現在も営々としてヒーロー物が大真面目に制作されている。ほとんど滑稽というしかない。

 国家が建設し運営する施設に国家戦略がない国は世界浩といえども日本だけだ。廃止になったが「私の仕事館」などがその最たるものだ。世界の常識では信じられないことだが、日本では官僚の天下り先として巨大施設が造られるのだ。

 そうした国に暮らしていて「先入観を持たずに世界の戦争博物館を見て回れ」と説くのは危険だ。日本の評論家たちも単に「反省」を繰り返すのではなく、当時の世界諸国の国家戦略について日本国民に紐解くのも必要ではないだろうか。

 決してヒーロー戦隊ごっこを巨大スクリーンで見せて国民を洗脳しろというのではない、戦略なき外交は無残な結果になるだけだということを日本国民に知らしむ時が来ていると、警鐘を鳴らすのが言論人の役割だ。若い学者は未熟なうちはテレビなどに出ずに、自らを学問の砥石で磨くことに専念されることをお勧めする。


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