中小の小売店、零細事業者はもたない。
自民党に票を入れる人の気がしれない。

なぜ悪魔のシステムなのか、
根底にある哲学がまったく違う。

古来からの税とは、生産の余剰分であり、それはこうした収穫を喜べる社会的、物理的基盤をこしらえてくれた先祖、つまり神様への感謝がもとにあった。
簡単に言えば、昔の税とは「生への感謝」がもとにあった。

いっぽうの、消費税には、
記事の言う如く「お年寄りだろうが赤ちゃんだろうが」、つまり生産能力の有無に関わらず負担しなくてはならない税。
子育てに忙しい親だろうが、病人だろうが、平等にむしり取られる税でもあろう。

もうこれだけでも、悪魔性は明らかだろう。

もっと端的に言うなら、
太古からある税が、生への喜びと感謝なら、
対する消費税は、衰亡への恐れとなろう。

どうして、こんなものを導入することになったのか。
それは消費税が社会保障のためと言われているように、北欧の社会保障システムをモデルにしているのかも知れない。
だが、そういうモデルの良い面ばかりをみると、大きく誤る。

西欧の精神性の根底には、高度に抽象化した一神教がある。そこに於いては、まさに「お年寄りだろうが赤ちゃんだろうが」、神様と相対する個という関係は皆同じなのである。

だが、日本はこれとは違う。
八百万の神々というように多くの神がおり、それは親と子の関係で連綿と連なり、今生きる我々に繋がっている。だから、神社の御祭神には、我々のご先祖が祀られているのだ。
こうした先祖をはじめ、遠くは神代の神々に、感謝を捧げるのが税の始まりであった。

そうした日本に馴染みの無い、一神教の、神と個という関係性が基にあるモノを、日本の地に適用すると、どういうことが起るだろうか。
それは、親と子で連綿と連なる関係性の放棄であり、個への分断、つまりは個人主義となるだろう。

日本人は、戦前の抑圧が懲りたのかも知れないが、古い家族制度、家族主義をある意味放棄してきた。消費税とは、そうした方向にあうものでもある。

消費税が施行されて、社会はますます個への分断が進んでいる。消費税は、いかなる状況であろうとも個は自立して税負担を要求する。
そこで真っ先に行き場を失うのが、今まで他者の助けによって成立していた、妊娠と育児であり、老人介護である。
このどちらも、少子化と孤独死として社会問題化している現実と、消費税は無関係ではない。