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集団的自衛権行使は平和憲法の破壊であり、 米国と共に 「戦争をする国」 への飛躍だ  高田 健
http://www.asyura2.com/13/senkyo154/msg/534.html
投稿者 ダイナモ 日時 2013 年 10 月 03 日 18:22:53: mY9T/8MdR98ug
 

  第185臨時国会は安倍内閣の下で10月15日にも開会されようとしている。
  政府与党はこの臨時国会を 「成長戦略実行国会」 と位置づけ、TPPや消費税増税、原発収束など、 生活危機への不満からくる人びとの政府批判をそらそうと、日本資本主義 「経済再生」 に向けた産業競争力強化法案など関連法案を重要法案にあげている。 2020年開催に決まった東京オリンピックもこのための重要な手段となった。
  一方で、この国の前途を大きく左右する憲法・安保・防衛関連の重要法案を準備し、この臨時国会で成立を謀っている。 日米軍事同盟の飛躍的強化をねらう特定秘密保護法案や、外交・安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案、 明文改憲準備のための 「改憲手続き法修正案」 など、 安倍内閣がねらう米国と共に戦争をする国への飛躍のための集団的自衛権行使の合憲化の準備と合わせた重要法案の成立が企てられている。
  参院選で安倍首相が期待した96条先行改憲論の立場をとる3党で、改憲発議に必要な3分の2の議席は得られなかった。 96条先行改憲論はもともと、第一次安倍内閣の9条改憲論の失敗から出てきた、迂回作戦ともいうべきものだったが、 立憲主義の破壊に反対する各界の運動の高揚のなかで、保守改憲派からもこれへの反対論が続出した。 ほとんどのメディアの世論調査は反対多数となり、安倍首相はこのままで 「国民投票をやっても負ける」 とぼやき、事実上の撤退を始めた。 これは世論が安倍政権の改憲の企てを封じ込めた重要な勝利であり、 2007年に9条改憲論の安倍内閣を退陣に追い込んで以来の画期的な経験と考えられよう。

  もともと冷戦後の9条改憲論のねらいは 「集団的自衛権が行使できる国づくり」 をめざすもので、米国と共に海外で戦える日本の実現にあった。 今日では安倍首相らの9条改憲の目標は、自民党改憲草案がめざす 「天皇を元首に戴き、国防軍で米国と共に戦争をする国づくり」 にある。
  安倍首相ら改憲派は 「中国脅威・敵視」 論や、北朝鮮脅威論を喧伝して、安保防衛体制の強化を訴え、改憲の条件を作ろうとしてきたが、 9条明文改憲は今日の世論の前で容易ではない。改憲派も明文改憲の実現には時間がかかると考えている。 96条先行改憲という迂回作戦にも失敗した現在、安倍首相らは集団的自衛権の行使に向けて、9条解釈の変更と、 さまざまな立法による 「実質的な改憲状態づくり」 推進の道に大きく舵をきらざるを得なかった。
  秋の臨時国会では憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使によって事実上の改憲をめざして、 具体的には日米軍事同盟強化のための 「特定秘密保護法」 と 「国家安全保障会議(日本版NSC)設置関連法」 という重要法案が、 2ヶ月弱のわずかな会期の中で強行されようとしている。まさに暴走そのものだ。

  すでにこうした憲法解釈の変更の障害になるとして内閣法制局長官の事実上の更迭を強行し、さらに9月17日、 再開した首相の私的諮問機関 「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)が、 11月下旬か12月初めに集団的自衛権の全面的行使を容認する報告書をまとめる。 政府はこの私的諮問機関の答申で 「権威」 づけながら、それを年末に発表する 「新防衛大綱」 に反映させる。 これは戦後の安保・防衛政策の歴史的な変質を企てるものだ。
  すでに防衛省は 「防衛計画の大綱」 見直しに向け7月26日に 「中間報告」 を公表した。 それによると、新防衛大綱では戦後の安保・防衛政策の基本であった 「専守防衛」 の突破が企てられており、 自衛隊の歴史的転換がすすめられようとしている。その際だった特徴は @ 自衛隊への 「海兵隊的機能」 の付与と、 A 策源地(敵基地)攻撃能力の保有であり、海外で戦争ができる自衛隊への転換だ。 敵基地攻撃能力については、1956年の政府見解に 「他に手段がないと認められる限り、基地をたたくことは、法理的には自衛の範囲に含まれる」 との解釈があるが、従来、政府は専守防衛の立場から攻撃的兵器の保有はしない方針を維持してきた。 殴り込み部隊を意味する 「海兵隊的機能」 保持に至ってはなおさらだ。 政府はこれらを 「尖閣諸島防衛」 「北朝鮮のミサイル攻撃からの防衛」 の必要性の強調で正当化しようとしている。 中国脅威論で整備した 「防衛力」 であっても、米国の世界戦略に呼応した海外派兵全般に使用されるのはいうまでもない。

  さらにこの問題では腰の重い連立与党・公明党との調整をはかりながら、 集団的自衛権行使の法的裏付けとなる 「国家安全保障基本法案」(概要2012年7月6日、 自民党総務会で決定)の来年の通常国会への提出が目指されていることは重大だ。
  自民党による 「国家安全保障基本法案概要」 では 「国連憲章に定められた自衛権の行使は 『必要最小限度とすること』(第10条)」 と自衛権一般の行使がさらりと書かれている。この基本法によって従来から議論されてきた個別的自衛権、集団的自衛権の区別をとりはらい、 集団的自衛権の行使を正当化する。この場合、書かれている 「必要最小限度」 などという文言は何の歯止めにもなり得ないことは明らかだ。
  安倍内閣は、あらたに私的懇談会 「安全保障と防衛力に関する懇談会」(北岡伸一座長)を発足させ、 国家安全保障戦略(日本版NSC)の策定(防衛・外交・経済政策などの一体化)をめざしている。 国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案(首相、官房長官、外相、防衛相による会合の常設)と内閣法改正案など関連法が議論される前に、 すでに内閣官房に100人規模の国家安全保障局を新設する、発足時は4〜50人の事務局、うち半数を自衛官にするなど、 具体的な体制作りが先取りして進められている。

  こうした具体的な動きを背景にしながら、 自衛隊と米軍の協力の在り方を定めた日米防衛協力のための指針(ガイドライン)再改定と日米同盟の再編強化がすすめられている。 10月中旬に関係閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、事務レベルの検討を本格化させる方針を確認し、2015年の再改定がめざされている。
  こうした解釈改憲の作業と合わせて、改憲手続き法の修正など、明文改憲の準備が進められている。 民主党政権時代に起動した憲法審査会は第2次安倍政権の下で本格的に再稼働した。 すでに衆院審査会では一通り憲法のレビューを終えたことにされている。与党はいよいよ改憲原案の審議に入る構えだ。
  衆議院憲法審査会では改憲手続き法の 「3つの宿題」 の解決をめざして、事実上の違法・破綻状態にある 「憲法改正手続き法」 附則部分の改定、 が課題になっている。自公両党は臨時国会で民法や公選法と、国民投票、18歳投票権の切り離しによる改憲手続き法の修正を企てているが、 破綻した改憲手続き法の姑息な弥縫策にすぎない。改憲手続き法は、「修正」 ではなく、廃法と出直しをする以外にない。

  憲法の改悪に反対する広範な諸団体で作る 「5・3憲法集会実行委員会」 は 「集団的自衛権の行使は平和憲法の破壊です。 憲法を守り、生かして下さい」 の請願署名運動を呼びかけている。 また、臨時国会開会日には15時から、同実行委員会の主催による恒例の 「集団的自衛権は平和憲法の破壊だ! 10.15院内集会」が衆院第2議員会館第1会議室で予定されている。 私たちも様々な団体や個人が、この秋、可能な限りの形態を駆使して、安倍内閣の憲法破壊の企てに反対してともに立ち上がるよう、呼びかけたい。
(「私と憲法」 149号所収 高田健)


http://www.news-pj.net/npj/takada-ken/041.html  

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コメント
 
01. 2013年10月03日 18:30:23 : dS5wfVCeHM
労働者社会主義同盟って、どこの流れだ?

02. 2013年10月03日 18:44:05 : FMLG74UzoA
>集団的自衛権行使は平和憲法の破壊

メチャクチャな主張。

集団的自衛権は、平和と安全のために国連でもすべての国にあると認めている国際法上の権利だ。(下記)

『集団的自衛権は、1945年に署名・発効した国連憲章の第51条において初めて明文化された権利である[1][4]。』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%86%E5%9B%A3%E7%9A%84%E8%87%AA%E8%A1%9B%E6%A8%A9


この国連も認めた平和のための権利の行使を認めないということは、国連憲章を踏みにじり、平和な世界を否定するものでしかない。



03. 2013年10月03日 18:48:24 : y3UsIbbU7Q
02様

おっしゃる通りです。ただ、安倍の場合は集団的自衛権を使って、アメリカの下で「世界の警察官」のアシスタントになろうとしているので、ちょっと違うんだな。


04. 日高見連邦共和国 2013年10月03日 19:23:50 : ZtjAE5Qu8buIw : IeaB3HQJJg

03さま

02の“おバカさん”の毎度の荒らしコメントは、“事の論点をズラす”ことにのみ主眼がありますゆえ。

多少極端であれ、小沢一郎の“国連中心(重視)主義”は、安倍自党政権の国防感とは決して“相容れぬ”ものです。

私は、21世紀の“この世的”現実的な意味で、小沢一郎の“国連至上主義”を支持します。
“国連の大改革”がその大前提ですがね。

安倍自民党の危険な“好戦的国防論”を批判し、且つ小沢一郎の主張にも同意できない方には、
是非、“独自の対案”を提示して頂きたいと強く思いますね!!

手前味噌ながら、その“対案”を思考実験的に書き出してみると・・・

@中国、韓国を含む、東アジア地域の強力な国家連合結成を模索する。
A日露間の、強力な軍事=経済同盟の締結。
Bあらゆる国家・組織との軍事的同盟・協力関係を清算し、武力の永久放棄を宣言する。

まだまだあるけどね!!
私の本来の理念から言えば、Bを推したい。私が繰り返し言っている“非武装の防衛論”だ。
でも、これは3〜4世紀早い。現世紀では極めて“空想論的非現実論”だろう。
Aはね、日本人が決意すれば出来ることさね。以外に敷居は低いよ!?

米国を中心とした軍事同盟に拠らず、また機能不全は否定できない“国連”にも拠らない“第3の道”があるのなら・・・

さて、


05. 日高見連邦共和国 2013年10月03日 19:26:57 : ZtjAE5Qu8buIw : IeaB3HQJJg

04です。誤記訂正。

×(誤): Aはね、日本人が決意すれば出来ることさね。以外に敷居は低いよ!?

○(正): Aはね、日本人が決意すれば出来ることさね。意外に敷居は低いよ!?

あと、最後の『さて、』は忘れてくだされ。(笑)


06. 2013年10月03日 19:28:10 : y3UsIbbU7Q
04

@中国、韓国を含む、東アジア地域の強力な国家連合結成を模索する。
A日露間の、強力な軍事=経済同盟の締結。
Bあらゆる国家・組織との軍事的同盟・協力関係を清算し、武力の永久放棄を宣言する。

どれもかなり難しいですね。


07. 日高見連邦共和国 2013年10月03日 19:30:55 : ZtjAE5Qu8buIw : IeaB3HQJJg

06さま

はい。
世界の安定を望まない“あらゆる勢力”が、万全の妨害行為をなさってくれるでしょう。
(笑)


08. 2013年10月03日 19:37:43 : IL3lrOSfTw
安倍は危険すぎますね。「防衛庁」を「防衛省」に格上げしたのも安倍でした。
▼安倍内閣「国民奴隷化法案強行採決」連発
アメリカ・日韓朝を結ぶ巨大軍需利権
領土・拉致・テポドンなどを散りばめたメディア戦略で憎悪を煽る危機を作り出し、日韓朝の国民を食い物にする軍需利権の使い走り議員たち。米国・日韓朝の4国共同軍需利権と結託して危機の猿芝居を演出する三下議員。
北朝鮮の核開発協力者・ラムズフェルドと安倍晋三
北朝鮮の核施設開発への技術提供をしたのは スイスに存在する、核施設開発企業ABB.ltd. ブッシュ政権の軍産部門担当、ラムズフェルド長官は2000年からこの核施設開発企業の役員だったことが暴露されている。同時にラムズフェルド氏は1998年、米連邦議会の嘱託による超党派の「弾道ミサイル脅威評価委員会」(ラムズフェルド委員会とも呼ばれる)で委員長を務め米国本土ミサイル防衛(NMD)の報告書を提出、戦略ミサイル防衛構想を推進した。安倍晋三は、このマッチポンプ商売(MDミサイル防衛)の日本側営業担当であった。
http://esashib.com/abe06.htm
▼貧乏人に増税で軍事費5兆円 2007年度政府予算案 大企業には1兆円減税
安倍総理は、任期中に憲法改悪をやって「戦争をする国」にするといっている。
臨時国会で、「防衛省法」を自・公の賛成多数で強行。海外派兵を自衛隊の本来任務とした。予算案では、この海外派兵に迅速対応する実戦部隊=中央即応連隊(約700人)の新設を盛りこんだ。
同部隊は、キャンプ座間に移転を計画する米陸軍司令部と連携する陸上自衛隊中央即応集団司令部のもとに配置。宇都宮駐屯地(栃木県)にもうける。同中央即応集団司令部は、陸上自衛隊の海外派兵に関する計画・訓練・指揮を一元的におこなう。
来年1月の防衛庁から省への移行にともない、日米軍事協力と海外派兵を含めた政策立案能力を強化すると、「日米防衛協力課」「国際政策課」「戦略企画室」を新設する。
http://asyura2.com/07/senkyo29/msg/494.html
▼安倍首相のエネルギー戦略は支離滅裂 【SENKI】
日本でも昨年8月、政府の諮問機関である総合資源エネルギー調査会原子力部会は「原子力立国計画」を発表した。このレポートは、05年10月に閣議決定された「原子力政策大綱」の具体化プランとして作成されたものだ。
レポートの骨子は以下のとおりだ。電力供給における原発依存度を2030年以降も30〜40%以上に維持する。そのために新規原発建設に加え、既存原発の寿命を60年に延長する。さらにプルサーマル、再処理、「もんじゅ」の運転再開など、核燃料サイクル路線を推進する。
レポートでは核廃棄物処分場対策や原子力産業の海外進出も掲げ、「原子力は市場に委ねるだけでは推進できるものではなく…原子力政策を『国家戦略』として推し進めるべきである」と強調している。日本は国策として原子力を推進してきたことは明らかだが、それを明言したのは今回が初めてだ。
http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/106.html
▼辺野古の事件と銃器事件
日本の歴史上はじめて、市民運動に自衛隊(軍隊)が派遣されました。
安倍首相の祖父・岸信介が60年安保当時に自衛隊の導入を試みたようですが、当時の防衛庁長官の反対で断念しています。
それが、今回はどうでしょう? 我が国の最高指揮官を自認する安倍晋三と久間防衛大臣は、まるで新しく買ってもらったオモチャで遊びたくてしかたない子供のように、嬉々として自衛隊=軍隊を市民(しかも徹底して非暴力を貫いている市民)に差し向けたのです。
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070520#1179589164
▼アメリカの戦争協力に総理の職を賭けるバカ
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2007/09/post_6e40.html
▼安倍晋三首相の「相続税3億円脱税疑惑」
「インド洋の給油活動延長に職を賭す、といっていたのに逃げではないのか」
http://www.asyura2.com/12/senkyo142/msg/303.html

09. 2013年10月03日 19:47:05 : lC3Qks3xdM
07様

その見方もあるでしょうが、そもそも、何で国が別であるのかということで、輸送手段が件に進歩し、経済が世界規模になるまでは、戦争というものは大方隣国同士だったということです。あからさまな侵略戦争ではないとするならば、大体は領土を巡る戦争ですから。


10. 2013年10月03日 21:59:23 : YxpFguEt7k
春名幹男氏
「ケリー国務、ヘーゲル国防両長官が千鳥ヶ淵戦没者墓園で献花した。安倍政権の「靖国」に対する強烈なメッセージで、外国メディアは注目したが、日本のメディアはプレイアップしていない。2+2を機に穏健派の岸田外務、小野寺防衛両大臣との会談を演出し、こうした行動に出る。米国は効果を計算済み」
https://twitter.com/mikioharuna/status/385693676992598016

ここでもメディアの問題が…
首相とメディア
バカ+バカ


11. 2013年10月03日 22:21:47 : ySSn0cr5PM
ラエル

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