集団的自衛権をテーマにした民間団体主催の討論会が５日、都内で開かれた。阪田雅裕元内閣法制局長官は、安倍晋三首相が行使を可能にする憲法解釈の変更を目指していることに関し、「解釈変更で容認するのは不当だ」と指摘。「憲法改正手続きにのっとって国民の判断を仰ぐのが当然だ。政治は努力を怠るべきではない」と述べ、首相を批判した。　

　民主党の枝野幸男憲法総合調査会長は「憲法は権力を縛る道具なのに、縛られている側（の政府）が恣意（しい）的に過去の解釈を変えることができたら憲法の意味がなくなる。許されることではない」と、解釈変更に反対する考えを示した。

　一方、自民党の船田元・憲法改正推進本部長代行は「時間があるなら憲法を改正すべきだが、果たして国際情勢が待ってくれるのか。解釈の幅を持たせることが、わが国の安全を守るためにどうしても不可欠だ」と理解を求めた。ただ、首相が行使できる範囲の制約に慎重な考えを示したことについては、「地球の裏側まで米国を助けに行くことは絶対にできない」と語った。（2013/10/05-19:47）

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol

「国際情勢が待ってくれるのか」阿呆かね。いったいどこに今、米軍に協力して武力行使に参加しなければならない地域があるのかね。そんなに戦争したいのかね。
イラクがどうなったかを知っているのか。既存の制度を全て破壊し国際多国籍企業の好き放題の経済体制にして逆に住民の生活はガタガタになった。

石原慎太郎の仲間か。

「集団自衛権『解釈変更は不当』＝元法制局長官 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013100500291 」

安倍政権による、集団的自衛権の憲法解釈変更は不当で、集団的自衛権行使を容認するなら憲法改正をすべきだとの、元法制局長官の発言に対して、自民党の船田元・憲法改正推進本部長代行は「時間があるなら憲法を改正すべきだ が、果たして国際情勢が待ってくれるのか。解釈の幅を持たせることが、わが国の安全を守 るためにどうしても不可欠だ」と理解を求めたとのこと。

この船田の発言は看過出来ない。時間があるなら憲法改正すべきだが、国際情勢が待ってくれないから解釈で容認というのは、立憲主義の否定である。

まず、立憲主義とはなんであるかだが、政府の統治を憲法に基づき行う原理で、政府の権威や合法性が憲法の 制限下に置かれていることに依拠するという考え方である。つまり、政府は憲法の制限以内でしか政治をしてはいけないのである。

船田が言った、「時間があるならば憲法を改正すべきだが」ということは、集団的自衛権行使の容認は、現行憲法では認められていないと言っているのと同じである。だが、船田は「国際情勢が待ってくれない」から、憲法解釈に幅を持たせて集団的自衛権行使を容認すべきだとの主張である。こう言うのを問わずに落ちずに、語るに落ちるというのだ。

安倍の諮問会議である安保法制懇は、集団的自衛権行使を憲法解釈で容認する意向だが、しかしながら建前上は、集団的自衛権行使は憲法改正で行うべきとは言っていない。当たり前だ、仮にそんなことを言ったら憲法無視で、立憲主義に反することになるからだ。

船田の発言は、集団的自衛権行使を憲法解釈で容認するとか、しないとかの以前の問題で、もし、船田の発言を是とするならば、集団的自衛権以外だって、何だって憲法改正の時間がないからと言って、憲法で認められていないことを憲法改正なしで、なし崩し的に出来てしまうのである。

俺は昔から船田は性格がいいと思っていた。やっぱり性格がいいんだ。集団的自衛権行使という極めて重要な問題で、しかも、憲法改正、憲法解釈で議論になっているのに、本当のことをいっちゃダメだよ。