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「特定秘密保護法案」の未来を、自衛隊の「身上明細書」に見る (兵頭に訊こう)
http://www.asyura2.com/13/senkyo156/msg/723.html
投稿者 蔦 日時 2013 年 11 月 24 日 00:04:43: TYIQ1FZsKVr1w
 

「特定秘密保護法案」の未来を、自衛隊の「身上明細書」に見る
2013年11月21日[政局]

「特定秘密保護法」について、10月10日(木)に、参議院議員会館講堂で、超党派の議員の呼びかけで勉強会が開催された。

この勉強会で、元毎日新聞記者の西山太吉が講演を行なっている。大変貴重な講演であった。そのポイントは以下の通りである。

1 自民党は国家機密に触れる資格のない政党である。吉野文六元アメリカ局長が、2006年に1972年から始まった沖縄返還密約を認めた。しかし、密約を結んだ当事者の吉野証言があったにも関わらず、当時の外務大臣だった麻生太郎は国会で「沖縄返還協定が全てであります。一切、密約などございません」と答弁した。

どんな客観的資料が出ても密約はなかったといい続けた。こんな国は世界で日本だけである。

2 外務省が出したイラクレポートはわずか2、3ページのものだった。肝心要のことは国民に嘘をついていて書けない。当時、航空自衛隊は難民救済という人道支援のためといっていたが、69%以上がアメリカの武装した兵隊を運んでいた。これはイラク戦争に直接、介入していたことを物語る。

日米同盟に関する限り、建前と実際はまったく違っている。日米同盟の中身が出るのが怖いのである。すでに情報操作などといったものではない。情報犯罪なのだ。これが秘密保全なのだ。嘘吐きが、秘密をいう。国民に信頼されていない自民党政権が秘密保全法制を出すといっても、国民との間に信頼関係を持った形で秘密保全法制ができる筈がない。

3 情報公開法は2011年に民主党によって国会に出された。しかし、民主党は菅直人・野田佳彦の政権時に、具体的に法案化の道筋をつけることなく、何の審議もされないまま廃案となった。

しかも民主党は情報公開法と真逆な「特定秘密保護法案」を準備して採決しようとした。これはまったく二律背反の動きである。これで情報公開は死文化された。その結果、今日に至るも日本は世界で一番情報公開が遅れている国である。日本の国内状況は、情報公開というのを圧殺し、機密だけが動いている。

4 「特定秘密保護法案」など作る必要はない。これまで1回も日本の官僚が情報を公開したことなどはない。日本の機密情報は、米国の情報開示でわかったものだけである。

5 日本のメディアには国家の機密をとるだけの能力も技術もない。現在も外務省には「部内秘」の外交情報があるが、2 、3人しか知らないその秘密は鉄壁であり、日本のメディアなど近くにも寄れない。

以上、西山太吉の講演のポイントを紹介してきたが、ここでまたひとつ、菅と野田の罪深さが明らかにされた。かれらの罪深さは、やったことだけにあるのではない。やらずに放置したことが、今日、この国を深く棄損しているのである。

さて、現在の日本の政治言語は、現実を根拠として生まれるものではない。まず目的があって、それに向かって数字や理屈がつけられる。現実に雨が降っていても、目的の晴れに向かって今日はいい天気だ、とうそぶくような政治が続いている。

自民党の石破茂幹事長なども、その種の政治家のひとりである。石破は、10月14日、茨城県常陸太田市で講演した。そこで「特定秘密保護法案」について「本当の情報を手に入れ、国家の独立を守るためにやらなければならないことだ」と述べた。

「日本に何か教えたらあっという間に皆にばれてしまう、となればどの国も本当のことを教えてくれない」、「これから先、世界のあちこちでテロリストやテロ国家が出てくる危険性がある。そのときに一番大事なのは情報だ」と。

「国家の独立を守るために」「特定秘密保護法案」が必要だ、といっている本人が、日本が独立国家でないことをもっともよく知っているであろう。

第一、この法案自体が宗主国の指示によって成立されようとしているものだ。

かてて加えて、日本の官僚が重大な国家機密を暴露して、世界が震撼した、といったようなことはないのである。官僚自体が政権与党を支配しており、この法案自体が宗主国の指示のもとに官僚が作っている。官僚が取り締まりの対象にしているのは、国民であり、主として野党の国会議員である。

石破によると、「これから先、世界のあちこちでテロリストやテロ国家が出てくる危険性がある」ということだ。世界最大最強の暴力国家は米国である。それに隷属して世界の紛争地に軍事的に介入し、日本を危険な攻撃目標にしようとしているのは、石破ら政権与党である。

テロリスト、といえば、石破らはすぐ思考停止に陥る。日本が何も攻撃しないのに、面白半分に日本を攻撃するテロリストなど世界にひとりもいない。自国が攻撃され、同胞が殺され、弾圧されて、初めて反撃は行われる。繰り返すが偶然に日本を自爆テロの対象に選ぶ人間などひとりもいないのである。

それに米国の尻馬に乗ってはるばるとやってきて、自国を占領した日本に対して、相手の民衆が日本をテロ国家と見ることぐらいは知っておいたほうがいいだろう。

ところで、「特定秘密保護法案」について『しんぶん赤旗』(2013年10月14日)が新たな情報を紹介している。『しんぶん赤旗』によると、この法の成立によって、「適正調査」と称した「身辺調査」が実施されることが明らかである。目的は、国民の思想信条・活動の監視である。

記事の「秘密保護法案Q&A6 身辺調査で国民監視」は、この危険な動きを次のように伝えている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「Q 秘密保護法案では国民への身辺調査を行うのですか?

A 政府の原案では、「秘密」にたずさわる人物が漏えいする恐れがないかを調べる「適性評価」として、身辺調査を行うとしています。

○民間人も対象に

(中略)

適性評価は、行政機関の職員だけでなく、民間人も対象となります。例えば軍事や原子力にかかわる企業の社員や、共同研究などを請け負った大学の研究者らに対しても身辺調査が行われることが考えられます。

政府原案では、

(1)特定有害活動及びテロリズムとの関係に関する事項

(2)犯歴や懲戒歴

(3)情報の取り扱いについての非違歴

(4)薬物の影響

(5)精神疾患

(6)飲酒

(7)信用情報や経済状況

―について身辺調査するとしています。

身辺調査は、本人にとどまらず家族や父母、子ども、兄弟、配偶者の親族、同居人も対象としており、多くの市民のプライバシー情報を侵害します。調査のために、例えば病院や金融機関などに照会することも可能です」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「身辺調査は、本人にとどまらず家族や父母、子ども、兄弟、配偶者の親族、同居人も対象」とするということになると、実質的には国民の監視調査が目的だということになる。

何を大げさな、と思わないでほしい。すでに女優の藤原紀香が「特定秘密保護法案」に批判的なコメントをブログに発表したことで、公安が紀香の背後関係を調査した。有名人だから明らかになったが、無名の庶民に対してもすでに行われていることだ。
 

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コメント
 
01. 2013年11月24日 01:05:55 : kVCCrEXTjI
> 4 「特定秘密保護法案」など作る必要はない。これまで1回も日本の官僚が情報を公開したことなどはない。日本の機密情報は、米国の情報開示でわかったものだけである。

これは事実です。国会議員はこの事実を真摯に受け止め、法案を撤回すべきです。

自民党の石破茂幹事長もまとな思考ができない代表だ。こういう人間は勝負に弱い。国の行く末を任せてはいけないタイプの人間だ。

>「日本に何か教えたらあっという間に皆にばれてしまう、となればどの国も本当のことを教えてくれない」

というのは、浅はかな考えである。国家の秘密は30年後とか60年後にすべて開示するということなしでは、秘密にするということを逆に利用されてしまう危険性がある。歴史の法廷に引っ張り出すための証拠を隠滅してはいけないのだ。


02. 2013年11月24日 01:18:43 : FfzzRIbxkp
公安もスパイかもしれないから、
身辺調査をした人に対して同じことができるようにしたほうがいいと思います。

身辺調査もお互いさまで。


03. 2013年11月24日 04:30:03 : Fbrymlivsk
>>02. 公安もスパイかもしれない

そもそも特定秘密保護法の出発点は、ミイラ取りがミイラになって機密を漏らすから罰則を強化しましょうと言う話だったはず。
賭博を取り締まりのためパチンコ屋を監視していた警官が店と癒着して天下るとか、薬の売人を捜査していた警官がヤクザに取り込まれるとか、公安のお偉いさんが朝鮮総連に金を借りるとか。
警察組織の不正を取り締まる警察、検察組織を刑事告訴できる検察庁、不当裁判所を裁くための裁判所、違憲立法審査権を国民が提訴できる憲法裁判所が必要と多くの国民が感じるほどに権力が腐敗している。

行政の決める特定秘密が妥当かどうかを審査する権限を持つ独立機関、それは国会であって欲しかったが、国会も行政機関の指定する秘密に触れられないという国会議員にとって屈辱的な法案が国会から出て来たんだからしょうがない。第三者機関を作るしかないが、日本では作れない気もする。どうしても必要な法律なら、ツワネ原則にそったものにする。だが、民主的に三権分立が機能していればこの法律は必要ない。むしろ情報公開法を徹底させ、国民に監視してもらう方が健全ではなかろうか?
軍事外交機密は防衛省も外務省も各々の責任でやれ。


04. 2013年11月24日 18:42:34 : QBrYpzDGwo
 我が国は異常とも言える階級社会であり、公務職場でも企業においても顕著である。たかだか50人ほどのセクションにいくつもの係を設け、主任、係長、課長、副課長、と呆れるほどの上司が存在する。その上に部長級の社員が存在する。
  結局主任や係長以外のヒラは殆どがパート従業員である、などというバカげた組織構造である。 
  このような非生産的な職場では、中間管理職の仕事は、「上司の指示命令に従うこと」なのである。指示命令に従うのが任務であるから、極端に言えば、指示命令の内容は「何でも良い」のである。
  会議を二時間やれ、と言われれば、議題がなくとも二時間会議をやる、ということになる。
  このような状況において何が行われるかと言えば、「セキュリティ」「コンプライアンス」というような、目新しいテーマでの会議であろう。
  そして悪戯に意見を発しているあいだに、「では会社に余計な私物を持ち込まないようにしましょう」とか、「ロッカーはたまに検査した方が良いでしょう」などが、セキュリティー対策として話し合われ、決定されることになる。
  とにもかくにも、「セキュリティー対策として社員の私物を管理することにしました」と言えば部長以上の受けも良い。部長も「部下に徹底して社員の規律を強化します」と上部に報告することが出来る。
  「そんなに管理ばかりでは生産性が上がらないではないか」などという管理職はほぼゼロであろう。おそらく、末端民衆の手足を縛ることは日本のトップに君臨する者にとっては使命であると言っても良いのではないか。
  従って、防衛関係者だけが厳しく身辺を探られるわけではなく、細かな階級制が張り巡らされている我が国の構造の中では、ごく自然に一般民衆の手足が縛られる「きまり」が出来上がって行く筈である。
  それは行政による通達や指導によっても可能であり、統治機構が強制しなくても、民衆自身で上部に歓迎されるような方向を選ぶようになる。
  流行は作られる、と言うが、「場の空気」や「大勢」も容易に作ることが出来、場の空気を読み、大勢に付くことが処世術となっている日本社会においては、防衛関係者のみならず、全体が瞬く間に異様な空気に支配されることになるだろうと思う。
  

05. 戦争とはこういう物。 2013年11月25日 09:10:42 : Q3bVC2eGjgboI : KfFr6WUf6A
 脱ねじれ国会では何を言おうが通らず。
 あす26日「アベノ強行採決」。

06. 2013年11月25日 09:32:51 : YCF71hAdHM
02さんへ

一年くらい前だったと記憶してますが、NHKの某番組で、アメリカが監視の監視が重要である・・云々というようなことを言い出していると報道していました。

正に、02さんが言ってる事はこのような事ではないでしょうか。(と、自分は勝手に解釈しましたが。)


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