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TPP、高水準でこそ意義 ニュージーランド貿易相 ティム・グローサー氏:日本の酪農牧畜業にとって米国より恐いNZ
http://www.asyura2.com/13/senkyo156/msg/827.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 11 月 26 日 02:31:53: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: TPP交渉年内合意、米議会が壁 大統領の権限弱める: TPP 知財・関税なお溝 交渉官会合終了へ 年内妥結難しく 投稿者 あっしら 日時 2013 年 11 月 26 日 02:19:11)


[グローバルオピニオン]TPP、高水準でこそ意義 ニュージーランド貿易相 ティム・グローサー氏


 原始時代に洞窟に住んでいた人類が、洗練された都市で生活を送るようになった。なぜだろうか。文明の進歩とは突きつめて考えると、自由貿易の恩恵ともいえる。

 我々の祖先には狩猟が得意な者もいれば、道具を作るのが上手な者もいたはずだ。それぞれが得意分野に特化すると、そこに交易が生まれる。お互いの需要を満たし、双方が満足し、さらに技術や文化が進歩していく。これが自由貿易の基本原理だ。
 高度な自由化を目指す環太平洋経済連携協定(TPP)への期待は、まさにこの点にある。高水準だからこそ、世界全体を自由化へと突き動かす力があるからだ。
 世界中が参加する多国間の交渉が行き詰まり、1980年代後半からは2国間の自由貿易協定(FTA)が主流となった。米国が第1号のFTA交渉開始を決めた82年が最初の兆候だった。相手はイスラエルだった。

 多くの国が時代の変化を見落とし、多国間の世界貿易機関(WTO)交渉に幻想を抱き続けた。日本もそうだ。だが小国は変化に敏感でなければ生き残れない。ニュージーランドは素早くカジを切り、オーストラリアとの2国間交渉に踏み切った。

 当時、ニュージーランドは貿易保護主義の国であり、豪州は大きくて強い相手だった。勇気が要ったが、成長のためには市場開放と国内改革が必要だと判断した。
 豪州との合意をバネに、90年代半ばにはシンガポールに戦略的な対話を呼びかけた。そこで設計した構想が現在のTPPの原型である。我々は「P5」と呼んでいた。「パシフィック(太平洋)5カ国」という意味だ。
 実際には「P4」となり、ニュージーランド、シンガポール、ブルネイ、チリが包括的な貿易協定を結んだ。小国同士だから高水準の協定ができた。当初の構想から脱落したのは米国である。

 その米国が再び参入して誕生したのがTPPだ。アジアの成長力を重視したオバマ政権が、既に結実していた高水準のP4をうまく利用したわけだ。

 安倍晋三首相の歴史に残る政治決断で日本が加わり、TPPは世界の自由化の原動力に転化した。触発された欧州連合(EU)は、米国とFTA交渉に乗り出した。
 やがてTPPは、北米自由貿易協定(NAFTA)と融合するだろう。世界のあちこちで連鎖的にFTAの融合が起きる。WTOでは果たせなかった世界規模の貿易自由化が、まさに実現する。

 この力学を維持するためにTPPは目標を高く保ち続けなければならない。地域が広がるにつれて中身が薄くなれば、期待もしぼみ、推進力は失われてしまう。歴史を逆戻りさせてはならない。(談)

 Tim Groser 米国が参入する以前にTPPを構想した発案者として知られる。徹底した自由貿易主義者で、官僚、政治家として通商交渉の経験が豊富。63歳


<記者の見方>「自由貿易」今が岐路

 日本国内ではコメや麦など農産品5項目の関税に関心が向くが、自由貿易の設計者は別の次元にTPPの本質を見ている。EUや中国が市場開放と国内改革に動くのは、高い目標を掲げたTPPが、まぶしく輝いてるからだ。日本が加わって水準が下がれば、世界規模で高まった自由化のエネルギーは一気に衰える。今が自由貿易体制の岐路かもしれない。問うべきは「合意できるかどうか」ではなく「合意するかどうか」だ。グローサー氏は、各国の指導者に意志の強さを問いかけた。

(編集委員 太田泰彦)

[日経新聞11月25日朝刊P.4]

 

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コメント
 
01. 2013年11月26日 03:38:10 : SjD3IYXSFc
アメリカなどはオーガニック意識が強くて牧場作りとか相当高級な乳製品が存在するのですが、
ニュージーランドの乳製品は日本並みの大量生産品ばかり、なんてことはないのでしょうね

02. 2013年11月26日 04:27:56 : SjD3IYXSFc
ニュージーランドの代表的なブランドであるAnchorは、もっぱら東南アジアや
中国への輸出が多く、中国では中毒事件も起こしている大量生産ブランドで、
日本のトラピストどころかカルピスにも及ばない品質と思われます

基本的には草で育てた牛の乳なので、日本の農協クラスの牛よりは品質上位なのでしょうが。


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