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両陛下の国民の安寧を願う心と乖離する日本政府の保守化 五日市憲法草案とは2 (世相を斬る あいば達也) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo156/msg/858.html
投稿者 笑坊 日時 2013 年 11 月 26 日 18:07:14: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/6f53a09a590c0328f3ccce5164badac2
2013年11月26日

 今日にも、特定秘密保護法案が衆議院を通過するかもしれない。筆者としては、多くの識者が警告を発するほど、この法案が喫緊の危機を漂わせているとは思っていない。見通しが甘いと云う誹りを受けるかもしれないが、そうそうに牙を剥きだすと考えるのは、警戒のし過ぎだと思っている。つまり、この法理的原則を蔑にしたような法案は、チョッとやそっとでは、使い物にならないと云うことだ。そもそも、立憲の基本原則も、罪刑法定主義の意味すら知らない総理は、この自分で国会や国民に投げかけた法案の趣旨を理解していないと思っている。何となく、軍国的で恰好イイじゃないか!程度の認識に過ぎないのだから。

 勿論、官僚達が、この法律の条文を拡大解釈して悪用する可能性は残されているが、それも喉元の熱さを忘れた頃にしか発揮されないと思っている。あまりに、疑心暗鬼になり、敏感に反応することで、“案外こういう脅しが通用するものなのだな”と保守化する安倍晋三的噴き上がり情緒派と同類の人間達が、国民の反応効果に味をしめ、より悪質な国民を締めつける方向に走り出すリスクの方が高いと認識している。少なくとも、ここ3年程度は、この法案による検挙や家宅捜索はないだろうと考えている。危険なのは、3年後も自民党が政権の座にある場合には、かなりの危険を伴うかもしれない。両議院の議員数の関係から、一見、自民党政権が盤石のように見えるのだが、中身はスカスカの支持で得た議席であり、国民が“自民党は何をするか判らなくて怖い”と思った瞬間から、猛烈な風が吹くわけで、まだまだ地固めしたいのが本音だ。

 09年の以降の、民主党の一部勢力と官僚らによる無血クーデターが、戦後日本の立ち位置を議論する景気になったことは、歴史的な価値は非常に大きい。小沢・鳩山ラインが甚大な被害を受けた点は悲劇的だが、この事件が契機となり、日本の真の独立とか、官僚制度の功罪、日米同盟の価値、対中国・ロシア・韓国・ASEANとの距離感など、多くの課題が議論されるようになった点では、歴史的に貴重な出来事だったのである。無論、鳩山や小沢にとっては迷惑千万な話には違いないが、国民が、敗戦によって“タナボタ”のように与えられた民主主義とか、基本的人権とか、言論の自由・法治国家とかの観念をあらためて考え直す契機になった点は評価しても良いかもしれない。

 現在は、その流れが菅・野田と云う裏切り者の行為により、悪の枢軸・自民党と官僚らの手に主権が奪われている流れは不幸なのだが、歴史は常に流れている。権力はいつの日か必ず滅びる“自民党は永遠です”なんてことはないと云う事を肝に銘じておけば、現状をそれ程激しく嘆く必要もない。例えば、我が国における「自由民権運動」 ≪日本のブルジョア民主主義革命運動。国会開設、憲法制定、地租軽減、地方自治、不平等条約撤廃という五大要求を掲げ、明治政府が意図する絶対主義的天皇制国家に対し、民主主義的な立憲制国家をつくろうとした。1874年(明治7)板垣退助(たいすけ)らの民撰(みんせん)議院設立建白書の提出が運動の出発であり、80〜81年が高揚期、84年の激化事件で解体期に入り、87年の不平等条約の不十分な改正案反対を中心とする三大事件建白運動、大同団結運動から、「民力休養」が主張される第4議会(1892)まで運動は引き継がれる。明治政府は讒謗律(ざんぼうりつ)、新聞紙条例、出版条例改正(以上1875)、集会条例(1880)、集会条例改正追加(1882)などで運動を厳しく弾圧した。(日本大百科全書)≫

 上述「自由民権運動」も、当初は板垣の「征韓論」を含む、不平士族が中心の運動であり、それに農村指導者層(豪農民権)が加わった経緯がある。その後、都市ブルジョワ層や貧困層、博徒集団など、当時の政府の方針に批判的な多種多様な立場からの参加が多く見られた。逆のこのような流れは、限定的人種層の為の自由民権では立ち行かないわけで、そこに日本に住む人々すべてを網羅する包括的な自由民権意識の成立に寄与したものと思われる。以下の“週刊金曜日ニュースサイト”の「日本国憲法の源流と改憲論議への“気がかり”――「五日市憲法」に触れた皇后」というコラムで言及している「五日市憲法草案」も前述のような歴史の流れの中で起草されたものと考えられる。本日はここまでとし、次回筆者が受けとめた「五日市憲法草案」について語りたい。


≪ 日本国憲法の源流と改憲論議への“気がかり”―― 「五日市憲法」に触れた皇后

天皇に手紙を渡した山本太郎参議院議員の言動が「(天皇の)政治利用」ではないかと物議をかもしている。そんな中、この一〇月に七九歳の誕生日を迎えた皇后が言及した「五日市憲法草案」について、発見者の一人で専修大学教授の新井勝紘氏が取材に応じた。 新井氏は「政治利用されるのはよくない」とした上で、「皇后という地位には関係なく、ごく普通の人間があの憲法草案を読んで感じる、素直な反応だと思う」と話した。

 明治期の自由民権運動期に生み出された五日市憲法草案。東北に生まれ、後に神奈川県(現東京)西多摩の五日市に移り住んでいた千葉卓三郎が、地元の青年たちと議論をかさねて練りあげた。全二〇四条におよぶ条文は、民権運動期に生まれた多くの憲法のなかでも、とりわけ民主主義の色合いが濃いことで知られている。

 その「国民の権利」の項目には、「日本国民は各自の権利自由を達すべし、他より妨害すべからず、且つ国法これを保護すべし」とある。国の法律は国民の権利を守るためにこそあるのだという考え方は、現行日本国憲法の「国民主権」に通ずる。
 また、「日本国に在居する人民は、内外国人を論ぜず、その身体生命財産名誉を保固す」という文言もある。ヘイトスピーチ(差別扇動表現)など排外主義が吹き荒れる現代を見越したような文言だ。

 皇后が宮内庁記者会の質問に寄せた回答文書には、こうある。 〈今年は憲法をめぐり、例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。(中略)「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。(中略)当時これに類する民間の憲法草案が、日本各地の少なくとも四〇数か所で作られていたと聞きましたが、近代日本の黎明期に生きた人々の、政治参加への強い意欲や、自国の未来にかけた熱い願いに触れ、深い感銘を覚えたことでした。(中略)市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして、世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います〉

 現行日本国憲法は戦後GHQから押しつけられたものだとする主張があるが、実際はそうとも言えない。「今の日本国憲法は形としては押しつけられたもののように見えるけれども、基本的人権や国民主権という考え方の源流をたどると一八八〇年代の自由民権期の憲法草案にいきつく」(新井氏)

 皇后が東京・あきる野市にある五日市郷土館を訪れたのは昨年の一月。同館には、千葉が執筆した「タクロン・チーバー氏法律格言」も展示されている。これは当時、世界の「法律格言」(元老院蔵版)の中の王位や皇帝を中心にした箇所を、千葉が、国民を中心に据えたものに読みかえたものだ。 「国王ハ決シテ死セズ」(前述の『法律格言』)とあったところを、千葉は「国王ハ死ス国民ハ決シテ死セス」とかえている。この点は、天皇を「元首」に位置づける自民党憲法改正案の考え方とは、およそ正反対の発想だと言っていい。  皇后が述べる「例年にも増して盛んな論議」とは、自民党の改憲へ向けた動きとみて間違いない。

 新井氏も「『象徴』が『元首』となれば、自分たちの地位にも直接かかわってくる。皇后の五日市憲法への言及は、今の憲法をめぐる状況を気がかりに感じておられるためではないか」と語る。
 五日市憲法が発見されて四五年。皇后の言及もひとつの契機に、生まれた背景や、込められた普遍的な価値を見出したい。 ≫(週刊金曜日ニュース:野中大樹・編集部、11月8日号)

 

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コメント
 
01. 2013年11月26日 18:18:11 : kBGXRqNS9Q
この国の統治システムは、巨大な犯罪システムとしか言い様がないと思います。

日本国政府は誰のためにあるか。

国民のためではないことは明白です。

私たちに似た顔をした者で、

奥から指図するものがいるのです。



02. 2013年11月26日 18:37:15 : 10YxKh2kwc
聡明な皇后様にいつも感銘を受けています。とても良い提言の投稿です。

03. 2013年11月26日 19:57:41 : F83pSMcnXs
王は現体制をいちばんエンジョイしている存在なんだから、
戦争とかでひっくり返されるのが一番困る。

必然的に、王室や皇室はみな安寧を願う平和主義の主張を行うものです。(英国もそう)


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