http://km2295.iza.ne.jp/blog/entry/3227717/
2013/12/04 16:17

　官僚が指定し政治家がそれに従えば「特定秘密」として何でも秘密として向こう60年間は秘匿できるという暗黒法は制定すべきではない。戦争大好きな米国ですら日本が制定しようとしている特定秘密保護法は余りに酷いと批判している。

　何が酷いかというと、米国の政府筋は米国の法で秘匿するのは外交関係の情報に限定されているという。しかし日本の特定秘密法は秘匿情報の範囲を定めないだけでなく、その中身のチェック機関すら「法を制定させてから検討しよう」というのだ。これほどのザル法をなぜ強行して今会期内に制定しようとするのだろうか。

　安倍首相は一体何を恐れているのだろうか。官僚たちの政権からの離反を恐れているのだろうか。前回の場合、安倍首相が一年足らずで退陣せざるを得なかったのは直前の参議院選挙で大敗したこともさることながら、官僚たちの政権からの離反にあったといわれている。

　その結果として盟友の財務大臣がローマで朦朧記者会見を行い、安倍政権の権威を決定的に失墜させた。そうしたシナリオを誰が描いて誰が財務大臣との昼食時に何らかの薬を盛って朦朧とさせたのか。ちなみに故中川昭一氏は酒好きだったが酒豪で知られ、イタリアワインの一本や二本を空にしたところで意識朦朧として舌が縺れることはなかったという。だから誰かが薬を盛ったと指摘するのだ。

　一次安倍政権と今回の二次安倍政権との明確な相違は官僚とのスタンスにある。前回は官僚改革に執念を燃やしていたが、今回は官僚におもね、官僚の利権拡大に寄与している。

　官僚たちの減給措置もたった二年限りの措置法通りに廃止するし、官僚権力を強力に補強する特定秘密保護法の制定にはなりふり構わず前のめりだ。その様は長期政権運営のためなら魂も官僚たちに投げ出すという常軌を失したものだ。

　前回は「戦後レジューム」からの脱却と、明快に政権運営の意思を表明していたが、今回は「戦後レジューム」からの脱却とは一言一句たりとも言及していない。一次と二次とでは安倍政権は別物になっている。

　国民の生活が第一という政治家の理念よりも、安保改定に命を賭けた祖父・岸信介氏の政治理念に近いものを感じる。岸氏が首相を勤めていた当時は冷戦の真っ只中にあって、安保改定より他の選択肢はなかった。しかし現在は状況が異なる。

　たとえば米国は朝鮮半島から米軍を撤退させることになっている。韓国の要請により延長したとはいえ、半島の軍事統帥権を韓国に譲渡する予定に変更はない。

　軌を同じくして中国傀儡政権に過ぎない、中国朝鮮族の金軍事独裁政権も中国と好を通じていたナンバーツウが失脚した。北朝鮮も中国からの独立を目指しているようだ。核を手にした北朝鮮は以前の中国の属国だった頃の北朝鮮とは違うと、違いを中国に見せつけているかのようだ。

　韓国も世界各地で朴大統領が日本の悪口を触れ回り、日韓関係を決定的に壊してしまった。もはや昔日のような友好関係を日韓両国が結ぶことは不可能だ。そうした責任はすべて韓国政府にあるが、一方でこうした事態を招いた一端の責任は安倍政権にもある。頑なな朴大統領に付き合って頑なな態度を貫いたのは紛れもなく安倍氏の責任だ。

　それならなぜ「村山談話」や「河野談話」を見直さなかったのだろうか。安倍氏は禍根を断つというのなら、韓国と状況が悪化しようが筋を貫くというのなら、なぜ靖国参拝を躊躇したのだろうか。何とも中途半端な態度で禍根を次の世代に引き継ぐだけでなく、戦略的な意図もなく両国関係をただ壊しただけとしか見られない。

　そして野放図な特定秘密保護法の性急な制定だ。彼は何を国民から秘匿しようとしているのだろうか。彼は官僚たちによって何を強いられているのだろうか。

　せっかく小沢一郎氏により廃止した「事務次官会議」を復活させ、官僚たちの下請け機関に再び成り下がった閣僚会議で何を決めようとしているのだろうか。すでに安倍氏は政治家としての理念も何もなく、ただ長期政権運営だけを目的として突き進んでいるようにしか見えない。

コメント
01. 2013年12月04日 21:19:26 : BDDFeQHT6I 今の官僚ってのはいったい何なんだ、高度成長時代は官僚は日本の繁栄を真剣に模索して社会経済の舵取りをしようと言う意思が見えた、今の官僚は自分達の利益配分（税金の分捕り額）と利益配分を保証する組織防衛以外に関心事が無いのらしい。 組織防衛と利益配分の確保のために国を売ろうとしている、ＴＰＰがもっとも分かり易いだろう、日本がＴＰＰに参加して得るメリットなど実際はまったくと言って良い程無いのは官僚が一番良く知っている。 それでもＴＰＰ推進に走るのは何故だと言えば、今の官僚利権の構造はＧＨＱから始まるアメリカの日本支配の仕組みと密接に結びついているからで、アメリカ支配が崩れれば、直官僚利権構造の破壊を標榜する小沢一郎のような政治家に政権が渡ってしまうからだ。 日本が没落しても自分達の利権が守れれば良しとする組織に情報隠蔽の切り札を与えようとする阿部政権は売国政権そのものだろう。
02. 2013年12月04日 22:16:25 : xxpM7jkFPI 『“国家機密”を“特定秘密”と安易に言い換えた＜内閣府ヘドロ姦猟族＞の助平根性が、そもそもの元凶なのである。』 “国家機密”であれば、その範囲は自ずと限定的である。 国防上、今は開示できない「安全保障に関する外交交渉情報」や「軍事的戦略情報」に99％限定される。 ＜ＴＴＰ＞等の経済交渉や＜原発の設計図＞等の企業秘密は、この範疇には入らないのである。 ＜アメリカさま＞が日本に要求したのは、正にこの“国家機密”…正確に言えば「オレッチの言うことを黙って聞け！疑問を呈すな！漏らすな！」に関してであり、「テロ」なんて、これっぽっち想定していないんだよ。（だって、＜フセイン＞も＜ビンラディン＞も＜アメリカ軍産複合体・ＣＩＡ＞とツーカーの仲だったんだぜ？） だから、＜オバマ政権＞は、国連や米メディアを使って“特定秘密”で悪乗りした＜ヘドロ姦猟族＞に釘を刺してるんだよ。 ＜バイデン氏＞はその“恫喝役”ってことさ。 その証拠は…、 第一には、“害務姦猟”が画策していた「中国の防空ナンタラ圏の撤回要求」を日米共同でアピールする案はやんわり断られている。 第二には、会談翌日に＜パンパースちゃん＞が慌てて、「秘密のチェック機関」を二つだか三つだか“泥縄式ネーミングだけで”設置するって発言したわけさ。 だったら、堂々と“国家機密保護”の有用性を、定義を含めて主張し、より厳密な制度設計と法律文案を通して「再提案」すればいいんでない？ 「公約違反＆ごり押し」は、＜自堕落・自公＞の命取りになるに決まってるじゃん。＜旧民主党＞の崩壊と同じ轍を踏むんだよ。
03. 2013年12月05日 01:43:31 : FfzzRIbxkp 埼玉の公聴会聞きましたか？ 自民党の参議院議員北村経夫氏は、すでに制定されているサイバー法も知らないようですよ。 元産経新聞政治部長・論説委員、産経編集長。 2013年比例代表選挙で　18議席中15位。142613票。 初当選ですから知らないのは仕方ないかもしれませんが、 産経新聞政治部長だったのよね〜。　みなさまご注目。
04. 2013年12月05日 10:10:13 : FjO1zO93wk http://www.asyura2.com/13/senkyo157/msg/389.html

フォローアップ:

▲上へ　　　　　 ★阿修羅♪ > 政治・選挙・ＮＨＫ157掲示板　次へ 　前へ

★阿修羅♪　http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。