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焦点:シリア内戦の形勢に変化か、アサド政権に海外から支援の手  ロイター
http://www.asyura2.com/13/warb11/msg/392.html
投稿者 ダイナモ 日時 2013 年 7 月 11 日 00:03:41: mY9T/8MdR98ug
 

[ベイルート 9日 ロイター] - シリアの首都ダマスカスの大統領宮殿へ向かう道には、共和国防衛隊や私服警官が配備された検問が4カ所あり、宮殿のメーンゲートに行き着くまでに必ず通過しなければならない。一方、先月アサド大統領に会ったという訪問者によると、首都が見渡せる高台にある宮殿内の警備体制は、国土の半分を反体制派に奪われた指導者のものとしては驚くほど手薄だったという。

過去2年余り続く内戦で一貫して自信を示してきたアサド大統領だが、反体制派の攻撃が首都中心部に迫り、戦闘の影響で昨年末には国際便の運航も休止された状況の中で、その自信はほぼ妄想だったようにも見えた。

しかし、シリア南部の政府軍が反体制派の補給路を断つために数週間にわたって行った反撃や国境都市クサイルでの戦闘を受けて、こうした楽観論があながち不合理ではないようになってきた。

アサド大統領は、エジプトで先週起きたモルシ前大統領とムスリム同胞団の政権追放について、イスラム政治の敗北だと主張。この事態は、既に過激な反体制派組織の圧力にさらされているシリアのムスリム同胞団にとって、米国が約束した武器供与が遅れていることに加えて、新たな心理的な打撃となった。

米議会の委員会はシリア反体制派に武器を供与する計画に承認を出していない。米安全保障筋によると、武器供与が決定的な要因となるか疑問が残るほか、武器がイスラム武装勢力に渡る恐れもあるからだ。

アサド大統領は5月、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ系のテレビ局「アルマナル」とのインタビューで、戦場での形勢が変わってきたと述べたほか、反政府運動が始まって以来繰り返してきた「われわれは勝利を確信している」という主張を繰り返した。

<30年前の弾圧>

約2年前に始まった反政府運動に対するアサド大統領の弾圧は、父親であるハフェズ・アサド前大統領との比較が避けられない。1970年にクーデターで政権を手にした前大統領は1982年、中部ハマで起きたイスラム勢力の暴動を弾圧した。

それから30年後、インターネットやカメラ搭載の携帯電話、国際的なメディアによって情報が拡散する時代に、アサド前大統領が行ったような弾圧を行える指導者はいないと言われる。この弾圧は1万人以上の犠牲者を出したとされる。

チュニジアやエジプトでは、平和的な抗議運動の結果、数週間で政権が崩壊。リビアでは元指導者のカダフィ大佐が力で抑え込もうとした反体制派に、北大西洋条約機構(NATO)が軍事支援を行った。

しかし、国内的には強力な治安部隊、国際的にはロシアやイランの後ろ盾を持つアサド大統領はこれまで、はるかに強硬な態度で反体制派に対抗している。

こうした姿勢は、2000年に34歳で政権を引き継いだ際のアサド大統領に対する見方とは対照的だ。当時アサド氏は改革者と見られ、英国で教育を受け、銀行での勤務経験もあるアスマ夫人との結婚は、シリアをソ連式の政治的停滞から脱却させる21世紀のカップルというイメージを与えた。

しかし、政治の自由化を一時提唱したアサド大統領だが、「ダマスカスの春」ともされる実験的な試みを突然停止。さらに、レバノンのラフィーク・ハリーリー元首相の暗殺をめぐり、欧米諸国との関係が危機的な状況に陥った。

<イランなどへの依存>

イスラム教シーア派の分派でアサド大統領が属するアラウィ派や、情報機関、地方の民兵の支援を受ける軍は、反体制派との内戦や経済危機に直面しても、その権力基盤は現実的に揺らいではいない。

ただ、一部の側近が政権を離れて海外に逃れるという現象は見られ、中には元防衛大臣の息子で、アサド大統領とも幼なじみだった共和国防衛隊の将官マナフ・トラス氏も含まれる。

5月にアサド大統領を訪問したある人物は、大統領が多くの友人に裏切られたとし、「たくさんの友人をなくしたが、最もショックだったのはマナフ氏だった」と語る。

しかし、アサド氏は友人より多くのものを失った。政府軍はこのところ勢力を盛り返しているものの、北部のほか油田がある東部は依然、反体制派が支配を続けている。

さらに、北東部ではクルド人勢力がこの2年間、事実上の自治を続けており、アサド大統領が全土を再び掌握するのは困難とみられている。

こうした中、アサド大統領は支援先としてシーア派国家のイランに接近している。これは、ダマスカスの治安本部で側近4人が死亡した昨年7月の爆弾攻撃後、アサド氏がイラン高官と会談したことでも裏付けられる。シリア経済はイランからの資金で下支えられ、関係筋によると、イランはシリア軍に訓練を提供しているほか、反体制派に対抗する戦略面でも支援しているという。

一方、イランが支援するヒズボラは、政府軍が6月初めにクサイルを奪還した戦闘で大きな役割を果たした。国際危機グループのピーター・ハーリング氏は、ヒズボラへの依存を強めるアサド政権について「まさに状況が一変する」と指摘し、シリアに対するヒズボラの影響力が非常に大きくなっているとの見方を示した。

(ロイター日本語サービス 原文:Dominic Evans、翻訳:橋本俊樹、編集:本田ももこ)


http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE96908220130710?feedType=RSS&feedName=worldNews&sp=true  

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コメント
 
01. 2013年7月11日 07:31:14 : EgIcZ1ikOI

イスラエルという言葉が一言も出てこないのはなぜなのか?


中東問題を語る上でイスラエルの存在を無視して語ってもまったく意味をなさない。


まるで日本の原発問題を話しているのに福島第一原発事故のことを一言も触れないのと一緒だ。


02. 2013年7月11日 21:25:04 : gf4gGIfLFY
おそらく水面下で米露の手打ちが

シリアはロシア

エジプトで米国が


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