対するシリアは恐れるものはもはやないとばかり、この二年余の欧米及び周辺スンニ派国家の悪逆非道の手口を暴き対処対抗してきた自信でみなぎっている。
空爆が開始され、シリアに火の手が上がればそのときイラン指導部発の非合法員がシリア周辺各国でスンニ派王朝の下、冷や飯を食わされる少数シーア派と連携し破壊活動を起こすだろう。
つまりシーア派蜂起による不安定の弧が現実になるのだ。
たかが少数シーア派の跳ね返りと侮ってはいけない。
クウェートは自国内のシーア派の反乱を恐れるあまり、サウジ、カタールに対しシリアを追い詰めるなと訴え、バーレーンも戦々恐々と息を潜めているしサウジにもシーア派が不満を抱えていつ彼らの憤懣が荒立つか知れたものではないのだ。
内乱の予兆を国内に抱え脅えながらそれでもシリアを功撃せねばイランの脅威から護れないトチ狂ったスン二の太守たちはその最大の守護を任じていたイラクのフセイン政権をアメリカ、イスラエルの狂犬同盟による侵略戦争でうまうまと駆逐されたばかりか、見事にイランにイラクを乗っ取られる大失態を冒しながらその失地回復をシリアに求め、今またイラクの二の舞を冒す羽目になる。
イラクで払ったツケがバカらしくなるほどの重いツケを支払わされるというわけだ。