ヘイグ英外相との共同記者会見で語った。

アサド政権が軍事攻撃を回避するため、何らかの行動をとる、もしくは申し入れを行うことは可能かとの記者団からの質問に対し、ケリー長官は「来週中に滞りなく、国際社会にすべての化学兵器を引き渡し、保有している化学兵器の全容を明らかにすることができるはずだ」としつつも、「アサド大統領はそのような行動に出ようとしておらず、可能ではないだろう」と語った。

米国と同盟国が提出した証拠がアサド政権による化学兵器使用を証明することができると確信しているとしながらも、２００３年のイラク戦争の経験から、懸念が出ていることも理解できるとした。

同時に、こうした証拠を直視しながら行動を取らないことは、米国と同盟国にいずれ悪い結果をもたらすことになりかねないと強調した。

また、英議会はシリアへの武力行使に参加しないと決定したが、英国と米国の関係はこれまで通り強固だ、と述べた。

国務省報道官はケリー長官の会見後、電子メールで声明を発表し、アサド政権が化学兵器の引き渡しを行うことはないとする同長官の見解について「アサド大統領が使用を否定している化学兵器が差し出すことは不可能かつありそうにもないということを意味する修辞的な発言」と説明した。

シリアの化学兵器、アサド大統領含む3人が管理＝米国務長官
2013年 09月 9日 23:27 JST
［ロンドン　９日　ロイター］ - ケリー米国務長官は９日、シリアで化学兵器を管理しているのはアサド大統領を含む３人に特定されていると述べた。

ケリー長官は当地での記者会見で「化学兵器はアサド政権によって厳しく管理されている。アサド大統領のほか、（シリア共和国防衛隊を率いる）弟のマヘール氏、将官ひとりの計３人が、化学兵器の使用などに関する権限を掌握している」と語った。

シリアのアサド大統領が攻撃に対する報復を示唆、米軍事介入けん制
2013年 09月 9日 23:07 JST
［ワシントン　９日　ロイター］ - シリアのアサド大統領は９日、シリアが攻撃されれば報復するとの姿勢を示し、米国の軍事介入をけん制した。

同大統領はＣＢＳがダマスカスで行ったインタビューで、８月２１日の化学兵器による攻撃への関与を否定。そのうえで、米国がシリアを攻撃すれば、米国は「あらゆる事態を想定しておく必要がある」と述べた。