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元海軍空母「飛龍」生還兵 何百もの遺体転がる地獄絵図語る (SAPIO) 
http://www.asyura2.com/13/warb11/msg/689.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 9 月 10 日 08:24:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130910-00000012-pseven-soci
SAPIO 2013年10月号

 終戦から68年が過ぎ、戦後生まれが1億人を超え、総人口の8割近くに達している。太平洋戦争を直接知る者は年々減り、当時の実態を証言できる者は限られてきた。今でこそ、あの大戦を振り返るべく、元日本軍兵士たちの“最後の証言”を聞いてみた。

 証言者:瀧本邦慶(91) 元海軍空母「飛龍」航空機整備兵
大正10年生まれ。昭和14年6月、17歳で佐世保海兵団に入団。空母「飛龍」の航空機整備兵として真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦に参加。19年2月から赴任したトラック島で終戦を迎える。

 * * *

 昭和17年5月27日、「飛龍」はミッドウェーに向かった。同じく空母の「加賀」「赤城」「蒼龍」などが参加した大艦隊だった。6月5日、ミッドウェー島を攻撃。第1次攻撃から帰艦した各機が次の攻撃に向け準備していたところに敵機が飛来し攻撃を受けた。

 敵空母も現われたので装備を爆弾から魚雷に変更する命令が出て、大パニックの中、我々甲板の整備員は必死で積み替えた。爆弾を降ろし、魚雷を積む作業は2時間以上かかる。その間に帰艦する飛行機もあるから命がけだ。甲板では息せき切って作業した。遥か水平線を見ると「加賀」「赤城」「蒼龍」と相次いで炎上し黒煙が上がっていた。

 やがて「飛龍」にも敵戦闘機の機銃掃射が浴びせられた。とっさに甲板に伏せると、体からわずか30cmの所にバンバンと被弾した。続いて急降下爆撃と魚雷攻撃が始まった。「飛龍」は全速力で蛇行を繰り返したが、急降下の爆弾が命中。燃料補給用のパイプが破れて引火し、何十発もの250kg爆弾や魚雷が次々と誘爆した。一面火の海になり、大音響と共に火柱が上がる。

 空母は吃水から上が格納庫で、それより下は機関室や倉庫。艦上部が炎上すれば下にいる機関科員らは出てこられない。伝声管を聞いていた仲間の話では、艦底からどうしようもなく悲痛な苦しみの声が伝わってきたという。

「もう呼吸ができない……。苦しい……。熱い……」

 彼らは避難できず、蒸し焼きとなって戦死した。

 飛行機も母艦の炎上で着艦できず、グルグル旋回して敵機に撃ち落とされたり、燃料切れで着水したりして沈んでいった。我々整備員と搭乗員は強い絆で結ばれ、心から信頼し合う関係だ。彼らの顔が脳裏に浮かんだ。

「飛龍」はズタズタになり、艦体だけが残って何とか浮いていた。夜になり、艦内には燃えるものもない。不気味なほど静かだった。海水が浸入し次第に艦が傾ぐ。総員集合となり発着甲板に這い上がると、艦体が大きな口を開け、艦底が丸見えだった。

 加来止男艦長が重苦しい声で「総員退艦を命ずる」と命令を下した。乗組員1500人のうち、助かった者は約500人。退艦のために下に降りていくと、何百もの遺体が転がっていた。

 大半が黒こげで、体がバラバラに千切れている者や、機銃、高射砲要員が配置についたままの姿勢で焼死している姿が続いた。混乱した若い士官たちがウロウロするばかりで統制がとれない中、古参の兵曹長が日本刀を引き抜いて、「貴様たち、よく聞け。俺の命令に従わぬ奴はぶった切るぞ」と大声で叫んで指揮を執り、皆その命令に従い駆逐艦に移乗した。

 戦利品として米国に曳航されないよう、「飛龍」を自ら沈めるために駆逐艦から魚雷が2発発射された。艦長と山口多聞・第2航空戦隊司令官らは艦と運命を共にされた。呉港に向かう途中、次々と出た死者は直ちに水葬となり、重い鎖をつけて海中に葬った。信じられないほどの大敗を背負っての帰港であった。

●取材・構成/三谷俊之(ジャーナリスト)

 

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01. 2013年9月12日 09:53:17 : niiL5nr8dQ
JBpress>日本再生>国防 [国防]
中国は尖閣諸島をどのように攻めてくるか
侵略の隙をうかがう敵に強奪されないための4カ条
2013年09月12日(Thu) 矢野 義昭
 尖閣諸島を巡る中国の挑発行為は終束する気配を見せていない。

 今年8月20日付『中國新聞』によれば、中国人民解放軍系のシンクタンクで対外窓口の役割も担う「中国国際戦略学会」の軍人が今月中旬、訪中した日本の超党派国会議員団との会談で、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)について、武力行使も辞さない問題に使う「核心的利益」の対象と伝えていたことが19日、日中関係筋の話で分かった。

 日本側に対し中国が尖閣諸島を「核心的利益」と直接伝えたのは初めてとみられる。

 このような中国側の態度は、どのような国家戦略、軍の作戦教義を背景として生まれているのであろうか。中国側の文献により、その概要を探る。

1. 中国の軍事地理的地位

 軍事力に転換しうる潜在的なパワーの1つとして、地理的要素がある。

 この点について、中国の軍事戦略家は綿密な分析を行っている。中国は自らを、国土の一面のみが海に面している「単海岸国家」と位置づけ、その特色を、米国のように2つの海岸に面した「双海岸国家」のような経済発展上の便益を受けることは困難であることにあるとしている。

 特に中国のように国土面積が広大な国家の場合は内陸部の発展には困難が伴うと指摘している*1。

 中国は科学技術力により海洋が征服される以前は、伝統的に三方を陸地に囲まれた大陸国家であり、陸上強国であった。しかし、世界が海洋時代に入り、制海、制空権を海上強国が支配した時代になってからは、単なる陸上強国に甘んじていることはできなくなった。

 中国にも海岸線が存在する以上、海洋型国家にもならねばならず、中国は大陸と海洋両面の大国とならねばならなくなったとしている*2。

*1=刘建军『论军事潜力(軍事的なパワーとは何か)』(解放军出版社,2012), p. 505*2=同上、p. 5272. 中国にとっての資源の価値

 また、資源の確保は、環境問題が叫ばれ資源の効率的使用が重視される時代にあっても、依然として国家の発展にとり重要であるとし、資源戦略においては、以下の諸要因を考慮すべきだとしている。

(1)資源外交の客観性、厳粛性、緊迫性を認識して資源政策を制定すること

(2)資源の潜在的な競合相手と資源確保のための対抗手段を承知し、資源を武器とする恫喝の意義を十分に認識して、軍事的恫喝と資源による恫喝の作用を利用するとともに、必要な場合には最大限に資源による制裁手段を使用すること

(3)競合相手の潜在的な資源上の強点と弱点を明らかにし、今後起きる可能性のある資源を巡る闘争と軍事的闘争の具体的な様相を描くこと

(4)将来の戦争において不足する可能性のある資源を探し出し、その実行可能な応急対策を定めること

(5)競合相手の急激な資源に対する需要を最大限に統制するとともに、資源に対する統制への競合相手の対抗手段を打ち破る手段を持つこと

(6)軍事闘争において軍事的なモデルと資源システムの崩壊を防ぐため、最も強力な行政的手段、最新の科学技術手段および国防資源の管理と指導の強化を行使すること

(7)必要な資源の備蓄を進め、非常時の資源供給を確保し、国家の資源の地位と安全の安定化を図ること

(8)原材料の分配と販売の時期を統制し、国内、同盟国、集団に資源を合理的に分配し、使用することによる効果と利益を最大にし、最小の資源利用で最大の経済的な国防資源の代価を獲得すること*3

 1968年に尖閣諸島の周辺に海底油田が埋蔵されていると発表された後の1970年になって、突然中国は、それまで主張したことのなかった尖閣諸島の領有権を主張し始めた。それが現在の尖閣諸島の領有権を巡る紛争の始まりであるが、その背景がこのような資源外交の考慮要因にあることは、明白である。

 このような資源外交に対する考え方が一般的であるかどうかは検証しなければならない。しかし、中国は、日本に対するレアメタルの禁輸措置など、実際に資源による制裁を発動している。

 上に述べられた考慮要因に基づき、必要に応じ資源を用いた制裁の発動を辞さず、競合相手の資源需要の急増に対する統制を重視するなど、自国の一方的な国益追求の姿勢がとられるとすれば、今後も、執拗に中国は尖閣諸島の領有権の主張を続け、既成事実化を図ろうとするであろう。同様に、東シナ海のガス田の採掘もやめることはないであろう。

*3=刘建军『论军事潜力(軍事的なパワーとは何か)』(解放军出版社,2012), p. 4523. 領域概念

 また、領域概念について、領土の広大さに特別な軍事地理的な価値を認めている。

 例えば、豊富な資源の埋蔵された辺境地域、重要な交通の要衝、発展を目前にしているもののまだ経済活動には直接利用されてはいない小島あるいは岩礁、大陸棚、遠洋、宇宙など、国家の領土の概念はもともとの陸地から海岸、空中、さらにその彼方に拡大している。

 相手国の領土と主権の範囲を分裂、瓦解させることは、国家にとって最も重要な一貫した戦略目標の1つである。国家と民族間の領土観念と主権意識は発展しており、わずかの領土や水域も必ずや争奪の対象となるであろう。

 この峻厳な現実を直視すれば、限りある地球上ではわずかの地域の帰属問題でも意を用いなければならないことは誰にも明らかであるとしている。このような、領土問題では妥協しないとの姿勢は、尖閣諸島を「核心的利益」と主張する党の方針と合致している。

 また、国家の広大さとその施政下にある領域面積の大小は、民族の生存と未来に直接的に関係している。巨大な空間は、現代化された大規模な軍隊にとっても克服できない障害となり得るのであり、軍事地理上の障害には様々の種類があるが、最もその中でも困難な障害は国土の広大さであるとしている*4。

 ここで述べられている領域観には、国土の広大さに特別な価値を認めている点に特色がある。国土の広大さが中国にとり、軍事上も国家戦略上も重要であるとする考え方が、ここでは示されている。

 このような視点に立てば、尖閣諸島のような小島であっても、その価値は国益上死活的なものであり、冒頭述べたように、武力行使も辞さずに守り抜く価値があるという判断になるのは当然であろう。

*4=刘建军『论军事潜力(軍事的なパワーとは何か)』(解放军出版社,2012), p. 5404. 着上陸作戦等の意義とその様相

 中国の軍事科学院がまとめた『战争战略论(戦争戦略論)』においては、上陸作戦は、作戦様式の1つとして分類整理されているが、同書によれば、その意義は、以下のようなものである。

 上陸作戦とは、海中の島または海岸線を守る敵に対して行う侵攻作戦であり、水陸両用作戦とも称する。また上陸作戦は、各軍種、各兵種が共同で参加する統連合作戦行動であり、その目的は、敵の占領する島や海岸線の重要目標、あるいは敵が海岸に設置した侵攻作戦の基盤となる地域を奪取し、有利な条件を作為することにある。

 上陸作戦は、地理、水文、気象などの影響を受け、参戦する軍種、兵種は多く、海上や空中で襲撃を受けやすく、物資の消耗が大きく、制空権と制海権と電磁空間の支配権を確保する必要がある*5。

 ただし、現代戦では、上陸方式と理論が発展し、ヘリの使用による垂直上陸、エアークッション艇や水中翼船を使用した上陸作戦により、地平線を超えたところからの(over the horizon)上陸や、多層的な同時並行超越式の上陸作戦理論が提出されるようになっている。

 その結果、現代の科学技術の迅速な発展と上陸用装備の更新により上陸作戦の激しさは増していると指摘している。

 特に、エアークッション艇などが多用されるようになり、上陸速度と障害克服能力がますます向上し、陸上装備への乗り換えの時間がなくなり、内陸部まで上陸できるようになった。

 また、将来の上陸作戦の方向性としては、防護力の向上と遠距離からの打撃力と破壊力の向上、海空軍の防衛網突破能力が向上して制海制空権奪取能力が高まり、上陸後の防御の深さが深くなり、予備戦力がより強力になり、防御の有利性を高めると評価している。

 上陸作戦に連携した、空からの攻撃、すなわち経空侵攻の能力も向上するとしている。

 特に、空挺作戦の戦略的地位はますます向上し、普遍的な作戦様式になっている。逆に対空挺作戦も重要になっており、最高指揮官や司令部などの目標の保衛と警戒のため、降下した敵部隊を壊滅させ、人質の救出作戦などが行われる。科学技術の発達に伴い、空挺作戦の装備はますます充実し、空挺と反空挺作戦の対立もますます激化しているとしている*6。

*5=姚有志主编『战争战略论(戦争戦略論)』军事科学院战争理论和战略研究部(解放军出版社,2005), p. 200*6=同上、pp. 201-2035. 特殊部隊およびミサイル攻撃の使用

 特殊部隊も、正規軍と一体となって活用されるであろう。同書では、現代では、ハイテク化された装備により特殊作戦部隊の作戦能力は大幅に向上していると述べている。

 特殊作戦は、その効率性、高度の適応性から広汎な目的に使用されている。規模も大規模から小規模まであり、独立的に特殊作戦任務を行うこともあり、一部を協同作戦に使用することもできる。そのため、パラシュート降下、ヘリを使用した経空侵攻、海上からの強襲作戦にもしばしば使用されるとしている*7。

 特に尖閣諸島での、偶発的事案を装った局地的な低強度の紛争では、初期の段階で正規軍としての身分を隠した特殊部隊を使用することが考えられる。この種の「準戦争段階」での戦いもまた、同書では詳述されている。

 特に作戦指導規律として重視されているのは、適切な目標の設定、正確な政戦略の策定、柔軟に運用できる軍事力の確保、国際環境の巧みな利用である*8。この原則から見ても、尖閣事案の初期段階のような平時と有事の中間段階では、柔軟に状況の変化に応じて運用できる特殊部隊の活用の余地は大きい。

 また、国家としての総合力の発揮が重視されており、民間から徴用した海上民兵も武装民船の運航などに活用されることが予想される。さらに上陸作戦初期の段階や空挺作戦でも、目標の偵察、要点の確保、破壊、擾乱などの目的で、特殊部隊が多用されるであろう。

 さらに中国は、多種多様なミサイルを多数配備しており、その一部を使用することも考えられる。1996年の中華民国の総統選挙の際には、中国は、台湾の近海に演習と称してミサイルを撃ち込んでいる。

 下記の心理戦に連携した核または非核ミサイルの日本近海への撃ち込みによる恫喝、あるいは尖閣諸島確保のための部隊と発進基地に対するミサイル攻撃を作戦支援のために行う可能性は排除できない。

*7=姚有志主编『战争战略论(戦争戦略論)』军事科学院战争理论和战略研究部(解放军出版社,2005), p. 196〜197*8=同上書、p. 286〜2906. 着上陸作戦に連携した心理戦、環境兵器使用

 さらに、三戦(心理戦、輿論戦、法律戦)の1つである「心理戦」の重要性も強調されている。その目的は、敵に心理的な打撃を与えることにより、戦わずして勝つか戦っても勝てない状態に持ち込むことにある。

 そのため、敵の心理的な環境を利用して、規律を緩ませ、大量の情報を伝えて、敵方の士気や抵抗意志を弱め、抵抗を放棄させ、戦闘から逃避し投降させるように仕向けるとされている。

 心理戦には、政治、経済、外交、文化各方面での心理戦があり、攻勢的なものと防勢的なものがあるが、軍事闘争における心理戦の地位はますます重要になっており、軍事、政治、外交、経済、情報、文化各方面を緊密に連携させ綜合して実施するとされている。

 その手段としては、恫喝、偽騙、誘惑、詐り、懐柔などがあり、放送、映画、テレビ、新聞、宣伝ビラ、本、贈り物、戦場での講話とビラなどにより実施する。心理戦は、戦時平時の区別なく行われ、武力戦が始まる前から実施間、終結後も継続して行われ、その対象には、敵の各軍種、兵種、部門のみならず、首脳、特殊分子、普通の兵士、一般民衆も含まれる*9。

 このような中国の軍事研究者達の心理戦の重視ぶりから見て、現在の尖閣を巡る紛争でも、中国側は、日本の一般国民、要人の抵抗心理を失わせることを狙い、周到な心理戦を各分野で展開しているとみられる。

 特に、マスコミやインターネットは現代では人々の心理に与える影響が大きく、重点対象になっている。そのことをマスコミ関係者、インターネットの利用者などはよく承知しておく必要があるであろう。

 またこのほかに、環境兵器として、降雨など気象に変化をもたらす兵器、電磁波を放射し敵の電子兵器を破壊する兵器などが提唱されている点も注意が必要である。

 尖閣諸島のような洋上の離島では、天候気象が、着上陸作戦、海空作戦、海空輸送、通信電子装備の性能発揮に与える影響は極めて大きい。

 北京オリンピックでも見られたように、ヨウ化銀を散布して雲を発生させるといった実験は、すでにある程度効果を挙げている。気象変化や電磁波放射を誘発する環境兵器の研究に、中国軍が真剣に取り組んでいることを看過すべきではない*10。

*9=姚有志主编『战争战略论(戦争戦略論)』军事科学院战争理论和战略研究部(解放军出版社,2005), p. 202〜204*10=同上, p. 204〜2057. 情報作戦、サイバー戦等の脅威

 また離島での作戦は、遠隔地での統合作戦のため、指揮統制、コンピューター、情報、監視、偵察(C4ISR)関連のシステムにかかる負荷も大きく、妨害効果も大きい。

 C4ISRへの妨害効果の点で、コンピューター・ネットワーク作戦(CNO)、電子戦、ジャミング、欺騙も重視されている作戦分野である。

 米国防総省も、今年出された中国の軍事力に関する議会への報告文書の中で、これらの作戦分野を統括した人民解放軍の情報作戦(Information Operation)を特に取り上げて、軍内の各レベルに情報作戦部隊が編成され、これらの作戦に任じているとしている。

 サイバー戦についても、米軍を標的に行っており、脅威となっていることを指摘している*11。また情報作戦は、心理戦、電子戦などと連携して実施される場合が多い。

*11=Ibid, pp. 498-501*11=US Office of Secretary of Defense, Annual Report to Congress: Military and Security Developments Involving People’s Republic of China 2013, pp. 34-37まとめ

 中国は、妥協の余地のない領域観を持っており、寸土たりとも譲ることはできないとの立場をとっている。

 このため、尖閣諸島を巡る中国との対立が解消することは、当面期待できないとみなければならない。究極的には武力行使も辞さないとする言葉は、単なる恫喝や誇張ととるべきではないであろう。

 中国はこのような言葉を裏づけるだけの理論的研究と編制、装備の更新に多大の努力を払っている。好機が訪れ、尖閣諸島での着上陸侵攻が可能になれば、中国は、正面からの海空攻撃や上陸侵攻のみならず、連携する経空侵攻、特殊部隊、ミサイルの攻撃、心理戦、環境兵器、サイバー攻撃なども併用しつつ、尖閣諸島奪取に踏み切ることが予想される。

 中国の侵攻様相は、これらの総合的なハード、ソフト両面の作戦様式を使い、予期を超えた手段と規模で行われる可能性が高いとみるべきであろう。

 現状では、幸いこのような脅威はまだ顕在化してはいない。その侵攻を抑止している直接要因として、海上保安庁、海空自衛隊により尖閣諸島周辺海空域で日夜実施されている警備活動が挙げられることは言うまでもない。

 さらに、防衛面での要因として、

(1)中国側の海空戦力が、特に質的な面でまだ及ばず、海空優勢を確実に確保できる見通しが立っていないとみられること

(2)そのため仮に尖閣諸島を一時的に占拠しても補給、増員などのための継続的な海空輸送が困難とみられること

(3)米国がアジア・太平洋重視態勢を強めており、日米間でも今年2月に離島奪回を想定した日米共同演習が実施されるなど日米の防衛面での協力関係が緊密化していること

(4)自衛隊の離島での統合作戦能力が向上していること

 などが考えられる。

 これらの要因を考慮すれば、海空優勢の維持、離島作戦能力の向上、日米防衛協力の緊密化などの施策が適切にとられるならば、今後も中国が尖閣諸島への侵攻を実行する可能性は低く、紛争は抑止されると判断される。

 しかしながら、これらの抑止要因が弱化し、バランス・オブ・パワーが中国側の優位に傾き、その好機が訪れたと中国側が判断すれば、上記の各種作戦様式を使い、尖閣諸島への侵攻に踏み切る可能性が高まるであろう。

 今後も、中国側に、そのように判断させないための、地道な防衛努力と日米の安全保障面での協力関係の緊密化が求められている。


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