★阿修羅♪ > 戦争b11 > 733.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
シリア空爆策の崩壊/田中 宇(2013年9月13日)
http://www.asyura2.com/13/warb11/msg/733.html
投稿者 仁王像 日時 2013 年 9 月 14 日 08:01:19: jdZgmZ21Prm8E
 

◆シリア空爆策の崩壊
http://www.tanakanews.com/
 【2013年9月13日】 オバマはロシア提案を受け「うまくいくか疑問だが、外交で解決を試みるのは良い」という面子保持の発言をしつつ、米議会に対し、ロシアにやらせてみたいので空爆案の票決をしばらく延期してくれと要請した。このまま票決していたら、議会下院は空爆案を否決しただろうから、オバマはプーチンに助けられた。ロシア案には、国連やアラブ連盟、EUも賛成しており、シリア空爆が挙行される可能性は大きく減っている。ロシア案は、米国の面子を潰さずに、米国がシリア政府に化学兵器使用の濡れ衣をかけた問題を解決しようとしている。  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年9月14日 09:28:19 : nJF6kGWndY

>ロシア案は、米国の面子を潰さずに、米国がシリア政府に化学兵器使用

いや、もう徹底的に潰れているw

まず犯人はシリア政府なのに、攻撃できないようでは

米国の集団安全保障上の信頼性は暴落したと言っていい


これで尖閣での中国の攻勢は強まるし、ロシアの日本へのガス価格交渉力も高まったw



02. 2013年9月14日 09:57:23 : 4ZNuu1rQpk
犯人はシリア政府ではなく英国企業とネットで特定されている。

03. 2013年9月14日 10:18:07 : fZFjQNxuQK
誰が見ても子供だましの解決。
将来又同じ紛争が起こるのは必然。

04. 2013年9月14日 10:49:21 : niiL5nr8dQ
「米、武力行使なしでも容認」 米高官
2013.9.14 07:41
【ワシントン=小雲規生】ロイター通信など複数の米欧メディアは13日、米政府高官の話として、オバマ政権は化学兵器の国際管理などをシリアのアサド政権に迫る国連安全保障理事会の決議案について、武力行使の承認に道を開く内容が含まれなくても受け入れる用意があると報じた。

 米英仏は、アサド政権が化学兵器の国際管理の実施を遅らせた場合には武力行使を承認する決議案を検討していたが、ロシアの賛成を得られる見込みがないことから断念した。武力行使ではなく、制裁の強化などを盛り込む方向で調整しており、ロシアに譲歩したかたちだ。

 一方、化学兵器の国際管理について協議するため、スイスのジュネーブで行われている米露外相会談は13日中に結論に至らず、14日も継続される。米政府高官は、会談が「重大な局面」にあるとしている。
 


 


 

 
【朝鮮半島ウオッチ】シリア問題でほくそ笑む金正恩氏
2013.9.14 07:00
 米オバマ政権がシリア問題でロシア提案を受け入れ土壇場で軍事制裁を先送りにしたことは、米国主導による正義の合意形成が弱体化したとのメッセージを北朝鮮に与えることになった。北朝鮮は米ロに次ぐ世界第3位の化学兵器大国で、サリンをはじめ約2500トンの薬物を保有と推定されている。化学兵器製造技術をシリアに移転したのも北朝鮮で、シリア内戦には北朝鮮軍が軍事顧問を送り込んでいるとの情報もある。内戦有事における欧米の対応シミュレーションとなったシリア情勢を、金正恩体制が笑みを浮かべて見つめている。(久保田るり子)

 韓国国民を全員抹殺できる化学兵器大国

 韓国の金寛鎮国防相は8月末、ブルネイで開かれた米韓国防相会談で米ヘーゲル国防相にシリアの化学兵器に対する制裁を強く求めていた。しかし、泥沼の内戦介入を懸念する国際社会は米国を押しとどめ、オバマ大統領もこれに同意した。

 北朝鮮は、サリンや神経ガス、炭疽(たんそ)菌など2500トンから5000トン(2012年版、韓国国防白書)を保有しており、4800万人の韓国人を全員、抹殺できる化学兵器大国だ。シリアの保有量約1000トンの2・5倍以上である。北朝鮮は金日成の指示で1960年代に製造を開始し、全土に製造工場や保管施設を持っている。

 2013年始めに米国防省がまとめた報告書によると、北朝鮮の化学兵器は弾道ミサイルに搭載が可能で、休戦ラインの長距離砲や短距離弾道ミサイルに装着して韓国を攻撃することができるほか、韓国に浸透した工作員によるテロも警戒されている。

 北朝鮮は米国による軍事制裁を恐れてきた。2003年3月、米ブッシュ政権主導による空爆で始まったイラク戦争とフセイン政権の崩壊は金正日総書記に衝撃を与えた。空爆前から約2カ月間、金正日氏は特閣と呼ばれる別荘の核シェルターに息を潜めて隠れていたという。

 イラク戦争の米国の大義は大量破壊兵器の隠匿だった。2年半に及ぶシリア内戦は反政府勢力との攻防戦だ。朝鮮半島有事の場合、米韓連合軍がクーデターや暗殺などによる内戦勃発など5つのケースに軍事介入する「作戦計画5029」を保持している。北朝鮮は核開発にからんでイラク型の米国による軍事制裁も警戒している。

 米国はシリアの化学兵器使用を「レッドライン」と明言してきた。しかし今回、軍事制裁が見送られたことで、その抑止効果は事実上、無力化されたに等しい。懸念されるのは北朝鮮による化学兵器の拡散だ。韓国メディアは「米国の衰退を示す一種のシグナル」(朝鮮日報)と落胆している。

 シリアと北朝鮮の浅からぬ関係

 北朝鮮にとって中東地域は武器輸出は外貨稼ぎのお得意さまだ。シリアはイランに次いで核ミサイル、化学兵器の輸出先である。イスラエルは2007年10月、シリアを空爆したが、この標的は建設中の核施設で北朝鮮モデルだったことが分かっている。

 シリアに対し北朝鮮は、1990年代から化学兵器開発の技術者を派遣し、毒薬の製造合成方法や兵器用弾頭の製造指導まで行ってきたとされる。シリア政府軍にはサリンガス使用疑惑があるが、このサリンは北朝鮮の生産技術であった疑いが指摘されている。

 独週刊誌「シュピーゲル」によると昨夏、シリア北部では化学兵器の発射実験が行われており、これはイランと北朝鮮の支援を受けたものだと報じている。こうした見返りに北朝鮮はシリアから経済協力を得ており、北朝鮮メディアによるとシリアは平壌の経済特区への投資や、農業技術、情報産業技術の供与を行っている。

 北朝鮮のシリアへの軍事協力は技術レベルに止まらず、北朝鮮軍の軍事顧問がシリア内戦で政府軍の軍事顧問として活動しているとの情報もある。汎アラブ紙にシリア人権監視団が語ったところによると、シリア北部の激戦地アレッポで10数人の北朝鮮人民軍将校がシリア軍関係者と活動しているもようが目撃されており、「朝鮮人民軍の将校らは戦闘には参加せず、軍事作戦を担当している」(監視団)との証言がある。

 シリア支援の朝鮮人民軍の参謀は軍強硬派で韓国・哨戒艇「天安」撃沈事件や延坪島砲撃事件を指揮したことでしられる金格植総参謀長だとされる。金氏は1970年代からシリアに駐在武官として10年以上の勤務歴があり、北朝鮮のシリア・コネクションの中心人物とみなされている。北朝鮮は分かっているだけで過去2回、スカッドミサイルなどの兵器部品をシリアに輸出しようとして国連に摘発された。

 シリアの化学兵器使用問題の背景には、北朝鮮の中東コネクションや化学兵器拡散をたくらむ反米勢力の跋扈する闇が広がっている。

国際のトピックスもっと読む
 
金正恩氏観戦の試合で「不正」 北朝鮮、異例の公表
「金正恩氏の子供は女児」訪朝のロッドマン氏、「名はジュエ」
日韓関係
日韓関係
政府、韓国の水産物輸入禁止でWTO提訴を検討
日韓外相会談、今月下旬で調整 国連総会に合わせ
日韓外相会談を調整 韓国紙報道、国連総会で



05. 2013年9月14日 10:54:41 : niiL5nr8dQ

#北朝鮮の化学兵器ミサイルで容易に大都市圏の日本人を抹殺できることは言うまでもない

06. 2013年9月14日 13:07:41 : dEwkOIiuBY
今回のシリア化学兵器騒動は実のところ
ロシアがアメリカの権威を失墜させることを目論んで
シリア政府軍に化学兵器を使用させて
この状況を創り出させたのではないだろうか……

つまりここまではロシアの策略通りって事(w)


07. 2013年9月14日 14:14:56 : tX1DI8pmck
ここまで、工作員がコメント欄に沸いてきて嘘をはいていると言う事は、
かなり的を得ているのですね(解りやすぅ)

08. 2013年9月14日 18:48:12 : niiL5nr8dQ

「遠ざかる「911」、そして現在進行形のシリア問題」

    ■ 冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■ 『from 911/USAレポート』               第644回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 2001年の9月11日は快晴でした。どこまでも澄んだ「クリスタル・ブルー」
の空の色は、地上で起きた惨劇のコントラストとあいまって、多くの人の心に刻まれ
ています。その1周年は強風でしたし、中には雨に濡れた911という日もありまし
た。ですが、今年のように猛暑の911というのは、今までなかったように思われま
す。

 その911の日の朝は、いつものようにマンハッタンの南部、貿易センタービルの
跡地では慰霊祭が行われました。8時46分の第一回衝突に合わせた黙祷に始まり、
計6回の黙祷をはさみながら、4時間弱をかけて3000名の犠牲者氏名を読み上げ
るというスタイルは、この12年間、一切変更されることなく貫かれ、今回もそのス
タイルで行われました。

 ですが、今年の場合は「何か」が違いました。猛暑だったということもありますが、
一つには、12年間にわたって慰霊祭を指揮してきたニューヨークのブルームバーク
市長が任期満了退任するということで、今回がその「最後」であったことが大きいと
思います。ブルームバーク市長は、この12年間、慰霊祭を政治的に中立に保つため
に極めて厳格な姿勢を取ってきました。

 例えば最初の7回を通じては、当時のブッシュ大統領とチェイニー副大統領の慰霊
祭参加を拒否し続け、その後には政府要人の参加を許したこともあるのですが、その
際には「詩句の朗読」をするだけで、絶対に政治的なスピーチはさせなかったのです。
結果的に、この慰霊祭が政治的な「分裂の場」になることはありませんでした。

 そのブルームバーク市長ですが、法律上の上限である3期目の終わりに近づく中で、
実はあまり評判は良くありません。「ソーダ水のLサイズは禁止」という条例を作ろ
うとして失敗したり、NY市内全域に貸自転車による交通システムの導入を主導した
り、ある種の強引さ、それも「エコ」とか「健康」といった価値の「ゴリ押し」には、
多くのニューヨーカーはやや距離を置いて見ているようです。

 実はこの911の前夜には後任を選ぶNY市長選の候補者を決定する予備選が行わ
れており、市民の関心はそちらに移っています。ちなみに、この予備選ですが、現在
のNYの政治風土では基本的に民主党が有力という情勢下、リベラル派のビル・デブ
ラシオ候補が40%前後の支持を得ており恐らくは統一候補になりそうな雲行きです。
ただ、世論には「本当は満足の行くような候補はいない」という声も大きく、現職の
ブルームバークの市長の存在感を意識しているのも事実です。

 いずれにしても、この「911」という日は、遺族にとっては極めて重要な日であ
り、慰霊祭そのものは毎年変わらぬ厳粛さに覆われていました。ですが、「何かが違
う」ということでは、NY市以外の場所ではもっと大きいと思います。というのは、
NYを(あるいはペンタゴンやペンシルベニア州のシャンクスビルを)一歩離れると
この「911」というのは思い切り風化が進んでいるということです。

 例えば、この4時間近い慰霊祭に関しては、NYのローカル各TV局は今でもCF
抜きの特番として中継をしていますが、全国版の三大ネットワーク、あるいは全国向
けのケーブル・ニュースなどでは、もう随分前から中継というのは「開始時の黙祷」
だけになっています。ですが、今年の場合はもう「911のその日の朝」のニュース
でも、トップニュースではなくなってきているのです。

 全国レベルでのトップニュースは、何と言ってもシリア問題であり、とりわけ前夜
に行われたオバマ大統領の演説のニュース、その他には新婚旅行中にケンカをして新
郎を崖から突き落として殺した女性の事件であるとか、あるいは北カリフォルニアの
山火事などが先に来ていました。

 実はニューヨークの「地元紙」である「ニューヨーク・タイムス」でも、9月11
日の1面には「セプテンバー・イレブンス」に関する記事はゼロ、トップは市長予備
選のニュースで後はシリア問題でした。翌日の12日付けでは、さすがに慰霊祭に出
席していた元消防士の険しい表情を写した写真がトップでしたが、その記事は「27
面から」という扱いで1面には「911」関連の内容は他には何もなかったのです。

 これは明らかに「風化」です。「風化」と言うと、「良くないこと」という印象に
なりがちです。大きな惨事があって多数の犠牲者が出ており、直接の遺族の嘆きはま
だ続いているが、最初騒いだ世間はもう忘れつつある、ということですと、その世間
は「冷たい」とか「忘れっぽい」という批判がされることになります。ですが、この
「911」に関しては別の面もあるのです。

 それは、「911」を忘れるということがアメリカの世論には二つの変化をもたら
しているということです。つまり「自分たちはイスラム原理主義の過激派と今でも戦
っている」という意識、そして「アメリカは強くなければならない、強くなければ敵
の攻撃を受けるだろう」という意識についても、「忘れつつある」ということでです。

 それこそ、911の直後は当時のチェイニー副大統領などは、あらゆる平和主義で
あるとか、盗聴や保安検査などへの反対意見を「911以前のようなナイーブな暴論」
などと言って「全否定」をしていたわけです。そうした世相はほぼ完全に消えていま
す。盗聴問題がいい例で、NSAによるネットを通じた盗聴行為に関しては、派手な
暴露をしてロシアに亡命したエドワード・スノーデンに関しては、若年層を中心に幅
広い支持があります。

 その前に話題になった「ウィキリークス」の問題では、主宰していたジュリアン・
アサンジを主人公にした映画も作られています。来月のトロント映画祭で公開される
"The Fifth Estate"(ビル・コンドン監督)がそれで、スピルバーグが製作に深く
関与しているようです。ちなみに、アサンジ自身は脚本を読んで「自分たちへの攻撃
だ」という声明を出していますが、主演のベネディクト・カンバーバッチに関しては
「同志」だと述べているなど、どうも映画そのものは「反権力」的なメッセージを内
包したものになる気配があります。(コンドン監督は徹底して中立的に描いたと言っ
ていますが)仮にそうであれば、それが正に現在の世相を反映することになるかもし
れません。

 それ以上に、戦争への嫌悪という意識は深く広く広がっています。考えてみれば、
アメリカは911への大きなリアクションとして、アフガンの戦争、イラクの戦争を
戦い、その双方ともに当初考えていたような戦果は得られなかったわけです。

 つまり、現在のアメリカに深く存在している「他国の政権崩壊に関与するような戦
争への参加は二度とやりたくない」という厭戦意識、あるいは「治安を理由に人権を
侵害してもいいという思想や政策には反対」という思想の復活というものは、「91
1の記憶の風化」と表裏一体であるわけです。私は、この現象は間違っているとは思
いませんし、こうした種類の「風化」であるならば、それはそれで構わないと思いま
す。

 そもそも911で大きな被害を受けたのはニューヨークであったわけですが、事件
を受けて「アメリカが攻撃された。これは大変だ」と激しく感情的になって、無関係
なターバン姿のインド系を射殺してみたり、突如軍に志願してみたりというような行
動、あるいは組織的な広がりを見せた「草の根保守」の現象などというのは、中西部
の911とは無関係の場所で起きたわけです。そうした動きが沈静化し、911とい
う事件がNYローカルの事件として遺族とその周辺の静かな記憶へと「戻っていった」
のであれば、それはそれでいいことなのだと思います。

 さて、そのような厭戦意識、他国の政権交代に介入することへの拒否感というのは、
全国レベルでは大変に強固であるわけで、それが依然としてオバマのシリア問題への
姿勢を縛っています。この問題については、オバマは8月21日にシリアの化学兵器
使用疑惑が明るみに出た当初は、英仏と共同で空爆を実施する方向に傾いていました。
ですが、英国が議会の反対で脱落すると「自分も議会の決議を待つ」という立場に豹
変しました。その上で10日(火)には国民に向けて演説をすると宣言しています。

 その議会決議は8日(日)ごろの時点では相当に難しい情勢となったわけで、10
日に演説をしても形勢を変えるのは難しいという中、9日までにロシアが妥協案を出
してきたのです。それは、「シリアは化学兵器禁止条約に加盟させる。そのために現
有の化学兵器は国際管理に移行する」という案を、ロシアが仲介するというものでし
た。

 アメリカ国内は騒然となっただけでなく、益々もって10日の大統領演説は見送る
べきという声が出ました。ですが、オバマはその10日には演説を行って「ロシア仲
介案には乗る」としながらも「シリアの妥協は米国の軍事力による圧力の成果」であ
り、「空爆への構えは引っ込めない」としたのです。その上で「事態が流動的なので
議会の議決は先送りするように」ということも忘れませんでした。

 一見すると、宿敵のロシアに屈服する一方で、依然として国民の反対する「空爆へ
の構え」は続ける中で、「今なら負けそうな議会での議決は先送りで逃げる」という
狡猾な面も見せた、全体としては「合衆国大統領らしくない」弱々しい演説というこ
とになります。

 ですが、世論は決して大統領に「アメリカの強大さを見せろ」という期待はしてい
ません。むしろ、現在のオバマの姿勢ですら「戦争に巻き込まれるのはイヤだ」とし
て反対しているのです。いわゆるリベラルな反戦左翼だけでなく、元来が「ティーパ
ーティー系」であった「小さな政府論」の右派も、左派以上に「関係のない戦闘に巻
き込まれるのには反対」だとしている現状があります。

 そんな中で、オバマは微妙な綱渡りを続けていると言っていいでしょう。ところで、
この「壮大な心理劇」の進行はとどまるところを知らず、11日(水)には、今度は
ロシアのプーチン大統領自身が「ニューヨーク・タイムス」に寄稿して「アメリカは
自国が特殊な存在であることは止めるべきだ」とアメリカを痛烈に批判すると同時に
「国連の創設時の精神は、平和というのは合意(コンセンサス)によって守られると
いう思想だ」と高らかに述べてアメリカの「空爆の構え」を牽制したのです。

 この「ロシアのウラジーミル・プーチン氏の寄稿」というのをNYタイムスは、1
面でも国際面でもなく、オピニオン面に掲載したのですが、大きな反響がありました。
ベイナー下院議長(共和党)は「我々を侮辱する気か」と激怒、一方の民主党でもメ
ネンデス上院外交委員長が「反吐が出そうな内容だ」とカンカンです。

 そんな「心理戦」が続いている一方で、オバマ政権はジュネーブにジョン・ケリー
国務長官を送り込み、ロシアのラブロフ外相と協議を続けています。1回目の協議は
とりあえず終わったようですが、現時点では以下のように総括ができると思います。

(1)何はともあれ、シリアのアサド政権が「化学兵器の保有」を認めたような格好
になっているのは進展です。

(2)一方でプーチンの「安保理のコンセンサスが重要」という建前論は、背景に自
分とアサドの親密な関係があるとはいえ、国際法の法理としては筋が通るわけです。
また、オバマはブッシュの「安保理決議がダメなら有志連合で」という手法を昔は批
判していたわけで、この論議をどう誘導してゆくかは難題といえるでしょう。

(3)ですが、プーチンの論には習近平も同調の兆しがあるわけで、仮に「常任理事
国5カ国でのコンセンサス」という流れができた場合は、オバマはそこでのイニシア
ティブを取りにかかる可能性もあります。そう考えると、21世紀のアメリカがずっ
と振る舞ってきた「有志連合」という行動形態から、アメリカが離れていくこともあ
るわけで、それはそれで大きな動きになるかもしれません。

(4)その場合は、NATOはどうなのか、あるいは金融危機の前にはよく言われた
「EUとしての軍事外交の一本化」という問題との調整も必要でしょう。国際社会に
おける日米同盟の位置づけにも影響が出てくるかもしれません。いずれにしても、今
回のプーチンの「寄稿」の持つ意味は無視できないと思います。

(5)反面、シリアが化学兵器の保有を認めつつあるということは、恐らくはロシア
が原材料を提供したという話にもつながっていくわけで、ロシアとしては多少の「叩
けば出てくるホコリ」があるかもしれません。

(6)それはともかく、ロシアがやや柔軟な姿勢で表舞台に出てきたのは、G20時
の隠密折衝の成果とも言えるし、空爆辞さずという強硬論のプレッシャーが効いたと
も言えるし、オバマには悪い展開ではないと思われます。

(7)一方で、「反政府勢力も参加した国際会議を」という案が浮上していますが、
反政府勢力側は「アサド退陣が会議参加の条件」だとしています。ですが、「会議の
開催」イコール「アサド政権の消滅」を意味するということでは、会議の開催は非常
に難しいと思われます。

(8)本稿の時点では不明ですが、仮にアサド政権が「化学兵器を製造した」ことを
本当に認めるのならば、「ケジメとしてのアサド退陣」というストーリーにはアメリ
カも、ロシアも乗れる可能性があるとは思います。ですが、受け皿をどうするのか、
例えばアサド派の中で、つまりアラウィ教徒の少数派支配というスキームの中で、大
統領を取り替えるということが可能なのか、現状は極めて不透明です。反政府勢力の
中の「穏健派」というのも、今ひとつ実態が良く分からないからです。

(9)その「国際会議」をどうするのかという点については、米ロの外相会談をもう
一度行うという話も出ているようであり、今後も「成り行き任せの心理戦」が継続す
ると見るべきでしょう。

 ということで、オバマの「演説」とプーチン「寄稿」という事件により、この問題
は新しい段階に入ったようです。オバマの計算通り、議会は「決議の先送り」という
動きになっていますし、それ以上に世論にはこの問題への関心を薄れさせてきている
ようです。週末に入った時点でのニュースのヘッドラインは、「コロラドの洪水被害」
「ニュージャージー沿岸部の大火」といった国内の事件に移っています。


09. 2013年9月15日 07:21:38 : RJyQNawUME
オバマには能力が無いということだろうな
今のうちに火消ししておいた方が良いとは思うが

後になればなるほど大惨事


10. 2013年9月15日 08:12:31 : lgBmKbNLIg
オバマ大統領の粘り勝ちということだろ。日本にはそのように振る舞える最高権力者は歴史上では誰一人として見当たらない。

周りにワンワン言われれば有頂天になってやらかしたあげく、民意に従ったと嘘を言って国民に尻を見せて逃げる。臆病者ばかりだ。

オバマが粛々と王道を歩んだことにより、ロシアとアメリカの面目を保ったと評価されるべきだろう。

日本の馬鹿ウヨレベルの見通しなど、無意味だ。安倍は逃げ出すだろうよ。


11. 2013年9月15日 21:27:06 : FFv0kw0sTA
シリアの毒ガスは911同様、戦争をしたくてたまらない米国政府によるInside Jobの可能性がある。

12. 2013年9月16日 01:02:48 : 3fCNd0dILM
昨年アップされていたYOU TUBE映像です。
これを見ていたので、化学兵器が騒がれだす前からずっと、
アメリカ(イスラエル)による偽旗作戦だと確信しています。
皆さんも是非ご覧下さい。

<シリアにおける化学兵器の偽旗作戦(日本語字幕付き>

http://www.youtube.com/watch?v=GJqYHMtBaCs&list=PL0E4FC60576B5E2F6&index=13


13. 2013年9月16日 01:27:39 : c4RjiAno26
>>12
それは違う。
イスラエルの支持を受けたサウジの仕業

14. 2013年9月16日 02:22:35 : RTv5XbFqDc
アメリカと仲良しのサウジが
化学兵器ロンダリングで米から供与を受けるなど
十分考えられますよ。
核兵器ネットワークも構築されている位ですし。
正確な情報はいずれ明らかになるでしょう。

15. 2013年9月16日 02:42:09 : 3fCNd0dILM
13.さまは動画をご覧くださいましたか?
まずは是非とも動画をご覧頂きたいのです。

私がお伝えしたかったのは、
今現在のように「シリアの化学兵器」が問題化されるずっと以前に
既に大変に用意周到にシリア内で偽旗作戦の準備とも思える出来事が
起こっていたということです。

ちなみに動画に出てくる「シリアンガール」という若い美女は、
昨年の8月の時点でですが、NATOが怪しいと言っています。

私は昨秋にオバマが化学兵器について言及しだしたのを見て
アメリカCIA(背後にユダヤ人)ではないか?と思っていました。
サウジアラビアが犯人だったのですね。。。

とにかく一度動画をご覧頂きたいです。5分弱程度の動画です。


16. 2013年9月16日 16:44:37 : LZQqGUA606
>>10
 あと数日で作戦開始という所で議会の承認に委ねたり、まさに紙一重でしたね、
ロボットみたく無表情で煽りまくるケリーと苦虫オバマと表情も対照的だった。
 今回の件に関しては、オバマはもっと評価されるべきだ。

17. 2013年9月16日 20:42:37 : LlV9CczGzA
オバマを評価って、、、
オバマにしても米情報機関が立案したであろうアサド政権転覆計画を承認し
署名したのはほぼ確実でしょう。
シリアでの反政府デモ⇒自由シリア軍のクーデター⇒内戦の流れが全て自然発生的に起きたと考える人がいるとしたら、あまりにナイーブ過ぎるというものだ。

18. 2013年9月16日 22:02:47 : LZQqGUA606
この件は最初からどうもオバマ潰しの臭いがする
>署名した    ×
 署名させられた ○
じゃないだろうか? 大統領の二人に一人が撃たれるお国柄だし…。

19. 2013年9月18日 12:41:55 : yslDFK16sw
ダイナモが匿名コメントで必死こいてるね。w

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

 次へ  前へ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b11掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b11掲示板
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧