そもそも、自衛隊は、尖閣問題で中国が武力行使を決断した場合、
まず中国は、尖閣に兵士を上陸させ、占拠されると予想しているが、
米軍は中国軍が尖閣を占拠するのは最後と考えている。

なぜなら、平地が狭い尖閣に軍を上陸させられても、自衛隊に、
精密誘導爆弾や対地ミサイルで攻撃されたら、上陸部隊は、簡単に
全滅してしまうからだ。

ところが自衛隊は、尖閣戦争を尖閣周辺での局地戦と考え、中国は、
初期の段階で尖閣を占拠し、その部隊を中国の海・空軍が守ると
予想している。

それで自衛隊は、尖閣周辺の中国軍を排除し、占拠された尖閣に、
逆上陸するための海兵隊のような部隊を育成するために、米軍に
海兵隊のような訓練の要求をしてばかりいるので、米軍は困惑
しているというのだ。

●つまり米軍は、中国はまず、沖縄だけでなく、九州とか
本土の自衛隊も含めて攻撃して反撃能力を奪い、完全に
安全になってから、最後に尖閣に軍を上陸させて占領する
と予想しているのだが、この米軍の予想は理にかなっている。

日本の場合は、尖閣であれ、他の島であれ、中国が、いきなり
どこかの島を占領するというようなことは起きない。孤立した
島への補給は困難だから。

つまり、尖閣戦争は尖閣周辺の局地戦ではなく、日本は非核国
だから、核兵器は使用できないが、場合によっては、東京の
防衛省とかも、通常弾頭の中距離弾道弾や巡航ミサイルで攻撃
される。

日本と中国の歴史的経緯から、中国政府としては絶対に負けられ
ないから、万全の準備を行い、少なくとも全土の海・空自衛隊基地
は中距離弾道弾や巡航ミサイルで、飽和・奇襲攻撃され、かなり
本格的な全面戦争になるということ。

★本土攻撃は必至だから、５４基もの原発がある日本は、中国とは
戦争はできないということである。

★また、日本は５４基もの原発があるから、北朝鮮や、戦闘機さえ保有
していないフィリッピンのような国とも戦争はできない世界一弱い国
ということ。

★しかし、中国側から尖閣戦争を仕掛けることは絶対にあり得ない。

中国は平和が続き、これまでのような世界的な自由貿易体制が維持
できれば、あと５年前後でGDP（購買力平価）で米国を抜き、一時的不況
とかの紆余曲折はあれ、５０年以内には、現在の米国のような世界一の
大国になるからである。それまで中国は世界平和が続くことを願っている。

当然だが、座視していては＜中国ーアジア＞に主導権を奪われる欧米は、
ひたすら経済と軍建設に励む中国を翻弄し、少しでも長く主導権を
維持しようとしてくるだろうから、日本は、アジア内部では韓国などと
手を組み中国を牽制しつつも、欧米に対しては中国を援護して、仏教
などの平和な宗教・文化を持つアジアが世界を主導する体制を築くべき
である。

★★善悪二元論の欧米が世界を主導している間は、決して世界は平和に
ならない。