31. 母系社会 2014年4月23日 04:08:18
: Xfgr7Fh//h.LU
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ダイナモさんへ>実際問題、ウクライナ東部は実質的にロシアの支配下にあるように >見えます。 >今の「矛盾した状況」はロシアの「実質的な介入」の結果もたらされて >いるものであって、決して正当化できないと思います。 ●果たしてそうでしょうか? ドネツク州の人口は約460万人、ドネツク市だけでも約100万です。 東部は孤立したクリミアとは全く異なり、蜂起するまではキエフ政権側 の治安機関が統治していた地域ですから、ロシアの工作員が公然と活動 していたら、逮捕される危険性があり、<非公然活動>しかできません。 このくらいの人口がある地域を<非公然>に支配するには、万単位で 要員を投入しても不可能でしょうし、大量の工作員を投入したら、 逮捕者が出る可能性もあります。 そうなれば、東部は特殊な歴史的経緯のあるクリミアとは異なり、 ウクライナの固有領土であることは明確な地域ですから、ロシアは 明らかに主権を犯しているということになるので、欧米も本気で 経済制裁し、ロシアは国家レベルの危機になる可能性があるわけです。 つまり、東部にもロシアの工作員はいたと思いますが少数のはずで、 脅威であるのは多数派の親ロシア住民であり、ロシアの工作員自体は 脅威ではなかったはずです。 ●エジプトやシリアにも言えると思いますが、どんなにCIAが工作 しても、現地に何も問題が無いのであれば、CIAでも革命は起こせ ませんね。CIAは対立を利用して、反米政権を倒すわけです。 同じことは、ウクライナ東部にも言えるわけで、ロシアも、東部の 親ロシア派が少数なら、東部で親ロシア派の地方政権など樹立でき ません。あれほど多くの普通の民衆に、命がけの抵抗をさせるのは、 流石にロシアでも不可能です。 あの老若男女の命がけの抵抗が、ウクライナ軍でも最精鋭のエリート 空挺部隊までも寝返らさせ、親ロシア派政権を救ったわけです。 それに16日夜、マリウポリで親ロシア派の約300名が、機関砲を 搭載した装甲車まで持つ治安部隊基地を襲って、逆に敗退し、死者4名、 逮捕者63名を出したそうです。 その時のビデオを見ると、攻防の舞台だった基地の門でも、こん棒ぐらい しか持っていない人が沢山いて、いかにも民衆暴動らしい雰囲気でした。 ロシアの特殊部隊が指揮していたら、籠城戦をしている敵側に逮捕される などというような失敗はしないと思います。 (ビデオですから、正確性には限界がありますが) ●そもそも、クリミアの次は東部であることは明白で、蜂起するまで は東部は通常の状態で軍も警察もキエフ政権側なのですから、力関係 で圧倒的に有利なのはキエフ政権派の住民であり、しかも多数派だった のであれば、少数派である親ロシア派など恐れる必要が全くありません。 ところが、どこかの施設を親ロシア派が奪った時のビデオでは、施設を 防衛していた警察部隊を守るようにしていたキエフ政権派の住民らしい 私服の集団は圧倒的に少数であり、親ロシア派住民の一撃で排除されて しまいました。 ですから仮に、東部のキエフ政権派住民は多数であっても、何が何でも 東部をウクライナの領土として守るという意思のある人=真の主権者は、 親ロシア派住民よりも少数であったということでしょう。(今後はわかり ませんが) >ロシアとしてはウクライナを連邦制とし、ウクライナ東部に強力な >自治権を認めさせて、ロシアの「傀儡共和国」を樹立させることが >狙いでしょう。 確かに連邦制でアントノフとかの航空宇宙・軍事産業がある東側を 実質的に確保することが狙いでしょうが、ロシアはそれで満足せず、 西側にも影響力を残したいはずです。 連邦制でも、今までと同じ程度の負担で、ウクライナ全体を欧米との 緩衝地帯にしておくのがロシアの理想ではないかと思います。 というのは、ロシアがソ連を崩壊させたのは、ロシア以外の 旧ソ連地域を統治し続けるには、ロシアの負担(持ち出し)が 多すぎて耐えられなくなったのが、大きな理由の一つらしいのです。 ですから戦略的要地で、沖の黒海には石油かガス田があるらしい 人口約200万人のクリミアは別ですが、ロシアには、東部まで、 ソ連時代のように面倒を見る能力も、意思も無いかもしれません。 >しかし、先ほども指摘したようにウクライナ東部でも親ロシア系は >少数派です。このような試みは許されるものではありません。 良くわかりませんが、元に戻っていませんか? 親ロシア系は、形式的な主権者は少数派であれ、少なくとも真の主権者 のレベルでは、多数派という意見です。ただし、あくまでも今の所ですが。 ★現時点でさえもウクライナを経済支援しているのはロシアだけであり、 欧米は一切何も援助していないとのことです。 ロシアの本音は、経済支援を増やすことなく、東部を傀儡国家化し、 この傀儡国家の力で、西部の欧米化を防止することであるとしたら・・・ つまり、親ロシア派の生活レベルは連邦制でも上がらない判明 した時点で、親ロシア派は激減するかもしれませんが。 ★とにかく、GDPの80%以上を占めるオルガルヒは、まともに税金も 払わず、しかも、政府から補助金までせしめ、利益をウクライナ国内に 再投資しないで、欧米の金融機関で運用するだけらしいので、ウクライナ は、財政破たんするのも当たり前ですね。 また、東部の親ロシア系オルガルヒの多くも、両派を支援して、どちらが 勝っても、生き残れるようにしているので、第二次大戦中もドイツを支援 していたエクソンやフォード、GM(オペル社)と同じですね。 ★今回のキエフ革命の背景の一つは、オルガルヒの新旧勢力間の利権争 だったそうですが、一方で、西部は東部からの税金配分が無くなると、 欧州の最貧国=破綻国家になる可能性が大であるそうですから、東部が 崩壊せずに持ち堪えれば、両派間で何らかの妥協が成立するかもしれません。 |