南シナ海で中国とベトナムの船が衝突した問題で、米中のつばぜり合いが続いています。中国政府がアメリカを批判したのを受け、アメリカ政府は９日、「どの国も懸念を抱く権利がある」と反論しました。

　この問題は、南シナ海の西沙諸島近くで７日、石油発掘作業を開始させた中国の船とベトナムの巡視船が衝突したものです。ベトナム政府が中国の船による衝突や放水があったとする一方、中国政府は「ベトナム側から衝突してきた」と、主張は真っ向から対立しています。

　発生後、アメリカ国務省は、中国側の行動が「挑発的で緊張を高めた」との立場を明らかにしましたが、中国外務省が「事実と異なり、言動を慎むよう」要求するなど強く反発しました。

　これに対し、アメリカ国務省のサキ報道官は９日、「平和と安定を損ねるような挑発的な行動があったら、どの国でも懸念を抱く権利がある」と反論し、中国政府の指摘はあたらないとの考えを示しました。 （10日06:18）

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ベトナム、国の領土を断固として保護
2014年5月10日 - 16:13:29

(転載開始)

９日、中部ダナン市のホァンサ県人民委員会のボ・コン・タイン委員長は声明を発表し、その中で、中国側が石油リグＨＤ９８１号を同省の海域に搬入したことを強く非難しました。

中国のリグHD981号
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タィン委員長は「中国のリグHD981号は北緯15度29分58秒東経111度12分06秒の海域で活動を行っている。この海域はダナン市の管理下に置かれている」と明らかにするとともに、「中国側は国際法や海上問題解決の原則に違反し、ベトナム・中国の友好関係に悪影響を与えている」と強調しました。

また、「中国側は１９８２年の国連海洋法条約と２００２年のＤＯＣ＝行動宣言、及び、両国指導者が達成した合意を厳格に遵守しなければならない」と述べ、中国に対しベトナムの海域から石油リグを直ちに撤去するよう求めました。

一方、ハノイ国家大学の国際協力学部の政治分析専門家であるルォン・バン・ケ博士は次のように語りました

（テープ）

「中国側の行為はベトナム東部海域の平和を脅かすだけでなく、この海域の航海の自由、安全保障に悪影響も与えています。その上、中国側の行為は、安全保障や、政治、経済などの面で全地球的危機を引き起こす恐れもあります。更に、この行為は太平洋地域の秩序を破壊するものでもあります」

(転載終了)

註　途中でテープとありますが、これは放送内容をそのまま書き起こしているためです。

●さすが、かつてフランスとアメリカを相手に最後まで戦いぬいた民族だけあって、冷静に国際世論に訴えております。