【ハノイ時事】中国による南シナ海での石油掘削への抗議デモが激化しているベトナムで、警察当局は１４日、南部ホーチミン市、ビンズオン、ドンナイ両省で、中国系工場に対する略奪や放火を行った暴徒約６００人を拘束した。ベトナム国営メディアが伝えた。ビンズオン省では日系を含むほぼ全ての工場が操業を停止。ホーチミン日本人学校は、児童・生徒の安全のため、１４日午後と１５日を休校にした。

　現地からの報道によると、数百人ずつのグループが各地の中国系工場に対し起こした計数千人規模のデモは、１３日から激化。パソコンなどの略奪行為や、少なくとも１５件の放火が報告された。ホーチミン日本商工会が１４日開いた定例理事会では、日系企業でも窓ガラスを割られたり、エアコンの室外機を壊されたりする被害が約１０件確認された。
　ハノイの日本大使館は１４日、ベトナム当局に在留邦人と日系企業の安全確保を求める一方、日本人にデモに近づかないよう呼び掛けた。（2014/05/15-00:18）

http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2014051400828

　【バンコク＝高橋徹】タイ・バンコク旧市街にある「民主記念塔」近くの反政府デモ隊の拠点で15日午前２時半（日本時間同４時半）ごろ、爆発や銃撃があった。医療当局によると２人が死亡、21人が負傷した。反政府デモに関連し、多くの死傷者が出たのは約３カ月ぶり。治安情勢の再悪化が懸念されている。

　現場を含む首相府周辺は、反タクシン元首相派の人民民主改革委員会（ＰＤＲＣ）が率いるデモ隊が占拠し、政権打倒と暫定政権樹立を目指して集会を続けている。

　これまでもデモ会場が何者かに襲われる事件は頻発しており、２月末には都心の商業地区での爆発物投げ込みで幼児ら３人が死亡した。昨年10月に始まった反政府デモを巡る衝突や襲撃での死者はこれで24人となった。

　バンコク西郊外では「赤シャツ隊」で知られるタクシン派の反独裁民主統一戦線（ＵＤＤ）も大規模集会を始めており、緊張が高まっている。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM15011_V10C14A5000000/