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北朝鮮・日本のビッグディールに含まれた意味…「韓中双方に牽制メッセージ」 
http://www.asyura2.com/14/asia15/msg/422.html
投稿者 機智 日時 2014 年 6 月 03 日 04:50:08: yU/IUd8cSA/vo
 

北朝鮮・日本のビッグディールに含まれた意味…「韓中双方に牽制メッセージ」
中央日報日本語版 6月2日(月)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140602-00000024-cnippou-kr

北朝鮮と日本が先月29日、“ビッグディール”を成し遂げた。北朝鮮が日本人拉致被害者の実態を全面的に再調査する代価として日本は8年ぶりに独自の対北朝鮮制裁を解除することにした。北朝鮮の核問題が解決されていない中で行われた朝・日合意は、北東アジアの情勢に大きな波紋を呼び起こしている。韓国はもちろん米国や中国も当惑を隠せない様相だ。31日、国防大学パク・ヨンジュン教授(安保大学院)と東国(トングク)大学キム・ヨンヒョン教授(北朝鮮学)に会って今回の朝・日合意の意味を探ってみた。

−−朝・日合意が“電撃的”に成立したようだが。

▼パク・ヨンジュン教授(以下、パク教授)=安倍晋三政権はこれまで、じわじわと北朝鮮との合意を準備してきたと見られる。昨年5月に飯島勳・内閣官房参与を北朝鮮に送って拉致問題解決のためのチャンネルを再開させ、今年3月には朝・日局長級会談を1年4カ月ぶりに再開した。日本は北朝鮮を相手に、具体的な外交成果を上げるために力を尽くしたと見られる。

▼キム・ヨンヒョン教授(以下、キム教授)=北朝鮮は日本よりも程度は低いが昨年から日本との関係を改善させていきながら朝・中一辺倒のこれまでの外交関係に変化を与えようとした。6月に予定されていた習近平・中国国家主席の訪韓も、北朝鮮が合意を急いだきっかけになったと思われる。

−−北朝鮮と日本の内心は何か。

▼パク教授=過去の歴史・領土紛争などの問題で日本は韓国・中国と対立状態だった。こうした状況で韓中牽制のために北朝鮮と手を組んだ面がある。安倍首相としては国内的にも核心公約だった拉致問題を、北朝鮮と外交的に解決することによって政治的位置づけを高める成果を上げられると計算したのだろう。

▼キム教授=新しくなった金正恩(キム・ジョンウン)政権の最も大きな課題は、体制が安定的に巡航することだ。そのようなレベルで否定的な面ではあるが第3次核実験をしたものと見られる。肯定的な面も見出さなければならなかったが、核問題においては進展がなかったし朝・中関係でも進展を見出すのが困難だった。このような状況で北朝鮮としては金正恩式の外交的成果が必要だった。もちろん最も重要だったのは、まだ実現していない金正恩の中国訪問だった。外交的成果は対内外的に必要だった。それが日本との合意であらわれたと見られる。合意の可能性があったし、簡単に接近できるという点で安倍政権と利害関係が合致した。

◆朝・中の一辺倒外交に変化

−−今度は拉致被害者問題がしっかりと解決されると見るか。

▼パク教授=北朝鮮が特別調査委員会を通じてどんな結論を出して日本に通知するのか、日本の世論がこれをどのように受け入れるかが最も大きな変数だ。

▼キム教授=核問題と関連して進展があるならば、朝・日合意が速いスピードで履行される可能性がある。結局、拉致被害者問題自体も政治的な問題だ。

▼パク教授=北朝鮮が再び核実験をしたり長距離ミサイルを発射したりすれば、困難な状況になるだろう。合意文書が反故になる可能性もある。2002年平壌(ピョンヤン)宣言のように象徴的な文書として残る可能性もある。

−−今回の合意が朝・日国交正常化に向かう実質的な第一歩になりうるか。

▼キム教授=国交正常化の問題も同じように核問題解決いかんにかかっていると思われる。北核問題が完全に解決しないからといっても解決する側に枠が決まる流れになれば、初めて双方は国交正常化に向かって進むことができる。

▲パク教授=北朝鮮が誠実に出たとすれば、今回の合意は北朝鮮の追加の核実験を抑制させたり遅延させたりする効果があるかもしれない。留意してみる必要がある。

▼キム教授=金正恩は国際社会で北朝鮮が過去とは違い、正当な外交を行っているという点を見せる必要があると考えられる。これが金正恩式外交の初めての信号ではないだろうか。

−−これを機に北朝鮮が6カ国協議に出る可能性は。

▼パク教授=再開が望ましいが、このためにはさまざまな手順が必要だ。朝・日関係とは違い、南北や米朝の関係は変わっていない。日本の制裁解除の内容も非常に制限的だ。国連や国際社会の制裁はそのまま維持されている。結果的に日本は、制裁の大きな枠組みは維持しながら小さな譲歩をしたわけだ。むしろ北朝鮮が前向きに出てきたと見ることができる。すぐに6カ国協議に出てきそうではない。

▼キム教授=今回の合意が、米国との事前調整から出たものかが問題だ。もしそうだとすれば6カ国協議に肯定的な要素になりうる。そうでなければ6カ国協議とは関係がないだろう。関係がなければ、今回の朝・日合意は動力が落ちるしかない。北朝鮮としては朝・日間の外交空間が開かれて、ひと息つく余裕ができる。北朝鮮はもう少し状況を見守ろうというつもりだろう。ボールを投げておいたので待ってみようという態度で出てくるだろう。

−−これまでの韓日米vs朝・中の構図が韓中vs朝・日の構図に変わるか。

▼キム教授=朝・日間の合意は非常に部分的だ。国交正常化に向かうわけではないので根本的な構図の変化と見ることはできない。だが日本は韓中の接近に対する憂慮の見解を送っている。日本は朝・日合意を通じて韓国にメッセージを伝えていると見ることもできる。韓日関係も重視してほしいというようなメッセージを。北朝鮮も伝統的な同盟国だった中国がかえって韓国を重視する傾向を見せると慌ててきた。これまで特殊だった朝・中の関係も普通に変わるかもしれないという信号を中国に示した。習近平主席の訪韓を前に、北朝鮮としては日本との部分的な合意通じて中国にもメッセージを送るのではないだろうか。

▼パク教授=韓日米vs朝・中の既存構図は依然として変わらない。ただし場が少しずつ動いている現象と見ることができる。朝・日が拉致問題の解決合意を通じて一時的に近づき、韓中が習主席の訪韓を機にさらに近く見える現象だ。構図自体が変わるのではない。習近平のソウル訪問は、一方では北朝鮮を圧迫する部分もある。金正恩の立場としては、朝・日交渉を通じて自分たちが中国にだけ依存しているのではない、日本もいてロシアもいて、ほかのカードもあることを見せるのかもしれない。北朝鮮の立場では韓国に対しても圧迫する効果がある。南側で積極的に問題を解決する意思がなければ、自分たちはこうした方式で日本に接近できるということを見せたということかもしれない。

▼キム教授=“北朝鮮版の南方政策”といえる。1980年代、韓国が中国やソ連に接近した時の北方政策のように。

◆北朝鮮版「南方政策」の評価も

−−日本の制裁解除で、北朝鮮の核圧手段が弱まるはずだが。

▼パク教授=朝・中の経済交流に比べて朝・日の交流規模は小さいと言われている。たとえ日本が対北朝鮮の人的交流を再開して送金制限を解除しても、北朝鮮の経済を劇的に変えるとは思わない。制裁解除に象徴的意味はあるが、北朝鮮経済を完全に変化させられる性格のものではない。

▼キム教授=2002年、日本の対北朝鮮制裁前の北朝鮮との交易額は中国よりも多かった。今はほとんどゼロ水準だ。制裁が解除されるならば、とにかく北朝鮮経済には一定部分の助けになることは間違いない。今年、北朝鮮経済の状況はとても悪いわけではない。徐々に良くなっている。昨年や去年に大きな水害もなかったし冷害もなかった。金正恩としては運が良い方だった。

−−南北関係にはどんな影響を及ぼしうるか。

▼キム教授=これまで日本は、米国との関係で打って出てはいたが基本的な枠組みから抜け出すことはなかった。国際間の共助において葛藤的な要素はあるが、大きな枠組み自体が解体されるのではない。南北関係においては朴槿恵(パク・クネ)政権への圧迫として作用しうる。事実このままずっと行けば何もできない。離散家族の対面のような問題を、もう少し積極的にイシュー化するほかはない。

▼パク教授=韓国政府も努力をしていないわけではない。ドレスデン宣言をして高官級会談を持った。その後、北朝鮮が北方限界線(NLL)地域で砲撃を加えるなどして信頼にひびが入り、南北交流が中断された状態だ。韓国政府が南北の交流において否定的な立場だとは見ていない。今回、外交安保チームが再編されたら、朝・日合意や周辺情勢の変化をよく考慮して、場を再び組む努力が必要だと考える。

▼キム教授=これまでの南北関係から流れを変えられる3つの環境が造成された。朝・日合意、8月のフランシスコ法王の訪韓、9月のアジア競技大会だ。流れ自体を見れば、もはや韓国政府も南北関係で何かを変えなければならない時になった。今までの見苦しい「言葉対言葉」の対決、こうした部分が変わらなければならない。韓国政府も日本のように前向きに打って出る必要がある。6月4日の地方選挙以降、南北関係の突破口の用意が必要だ。そろそろ具体的な成果が出てこなければならない。そうでなければ南側は何をしているのかという話が出かねない。

−−韓国・北朝鮮の信頼プロセスで柔軟性が発揮されなければならないという指摘がある。

▼パク教授=大きく見れば信頼プロセスのプログラムや北東アジア平和構想は肯定的な面が多いと見る。新しい安保チームが構成されれば、大きな絵は主導しながらも細部的な部分では大局的な堅持で肯定的な面を生かせる姿勢が必要だ。

▼キム教授=パートナーシップについての検討があまりないように見える。一方的で、韓国中心的だ。現実的に接近可能な分野、例えば離散家族対面や金剛山(クムガンサン)観光再開のようなものにも関心を見せなければならないだろう。朴槿恵政権は執権2年目の中盤を迎えた。この時期を超えたら、任期中はずっと南北関係が難しい可能性もある。

−−日本との関係改善の展望は。

▼パク教授=南北関係をうまく管理していくには米日中露の多角的な協力のメカニズムをうまく構築しなければならない。過去の歴史や独島(ドクト、日本名・竹下)問題があるが、北朝鮮との問題を解決していく過程では日本と協力しなければならない部分が明確にある。協力がなされれば戦略的に考える余地もできる。反対に協力がなければ意表をつかれるという感じも持つことになるかもしれない。

▼キム教授=今回の韓中首脳会談が非常に重要だと考える。北朝鮮を一方的に追い詰めて解決される状況ではない。実質的に南北が成果を上げられることを見せなければならない。もう少し前向きに対話側へ向かう外交的な努力が必要だ。

ーーー

韓国に外交課題を投げかけた朝・日接近
2014年05月31日 中央日報日本語版

http://japanese.joins.com/article/965/185965.html?servcode=100§code=110

北朝鮮の日本人拉致再調査と日本の対北朝鮮制裁解除を骨子とする朝・日本間の合意が、北東アジア情勢に微妙な波紋を起こしている。北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、4度目の核実験を示唆し、韓米のほか中国までが北朝鮮に圧力を加える状況で、日本が北朝鮮と手を握り合ったからだ。北核問題をめぐる韓日米協調の枠内で低い段階の南北関係改善を模索していた韓国としては、日本に意表を突かれる格好となった。中国に強力な対北朝鮮圧力を注文してきた米国も、少なからず体面を汚した。韓米が朝・日間の合意を人道主義的な問題だとして内心不快に思っているのはこれと関連している。3月の韓日米ハーグ首脳会談、4月のオバマ米大統領の韓日訪問で確認された3カ国間の協調は今後、試されることになった。

朝・日の接近は現段階でお互いの利害が一致したためとみられる。北朝鮮は核実験と長距離弾道ミサイル発射による国連制裁で、外交的孤立と経済難に直面している。中国も国連制裁の履行に積極的だ。習近平国家主席は6月、最高指導者では初めて朝中首脳会談をせずに訪韓する。この状況で北朝鮮は拉致被害者をはじめとする全面的な日本人調査を前面に出し、孤立から抜け出そうと考えたとみられる。「拉致問題」解決を公約に掲げた安倍晋三首相としても拒む理由はない。

北朝鮮の対日接近には、韓日米協調を揺さぶろうという意図があると見なければならない。安倍内閣としては北朝鮮カードで、日本の歴史認識問題を声を合わせて批判してきた韓中を牽制しようという側面がなくはない。韓中接近に対する警戒感は朝・日の共通分母でもある。日本は日本人拉致という人道的問題の解決のための朝・日合意を、韓米が正面から問題視するのは難しいという点も考慮したかもしれない。

朝・日合意事項は約3週後からの「行動対行動」で履行される。両国は合意文で国交正常化の実現を掲げたが、前途は険しい。北朝鮮の非核化に進展がない状況での朝・日関係正常化は現実性が落ちる。朝・日関係改善の速度と範囲がどういうものであれ、日本は透明に外交をする必要がある。そうしてこそ、対北朝鮮接近に対する韓米の疑惑を払拭できる。同時に韓日米間で合意した協調の枠が崩れないようにしなければならない。対北朝鮮関係の改善に動いただけに、南北関係の改善と北朝鮮の非核化進展を助ける方向に進むのが望ましい。

朝・日合意は韓国にも大きな課題を投げかけた。北朝鮮問題で当事者である韓国よりも日本が先を進んだ例はほとんどない。北核高度化の遮断という制約の中で、南北間の緊張を緩和し、関係を改善する努力が求められる。そのためには創意的かつ柔軟な対北朝鮮接近が不可欠だ。韓国政府は外交安保ラインが変わるのをきっかけに、対北朝鮮・対外政策を全面的に見直すことを望む。
 

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