http://www.yomiuri.co.jp/world/20140703-OYT1T50114.html
日韓関係悪化で影薄い日米韓…中韓接近を米懸念
2014年07月04日 00時22分
　【ワシントン＝白川義和】米国は中韓の急接近によって、日米、米韓同盟を軸とする北東アジアの安保秩序や対北朝鮮政策での日米韓連携が揺らぐことを懸念している。

　オバマ大統領が促す日韓首脳会談が実現しない中、外交筋は「米政府は韓国側に中国急接近への懸念を伝えている」と語る。

　北朝鮮問題で米国は、核問題解決に向けた日米韓３か国の連携を強調しているが、日朝、中韓関係の展開の早さと比べ、日韓関係悪化を引きずる３か国の枠組みは影が薄い。経済面でも、中国が設立を目指す政府間銀行「アジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）」について、米政府は米国主導の枠組みを崩す試みとみて警戒している。外交筋によると、米国は中韓首脳会談を前に、韓国のＡＩＩＢ加盟に反対する立場を韓国側に伝えた。

2014年07月04日 00時22分

揺れ動く朴大統領…習氏は日米と韓国切り離し策
2014年07月03日 23時07分
　【ソウル＝蒔田一彦、豊浦潤一】中国の習近平シージンピン国家主席は３日、「蜜月関係」を築いてきた韓国の朴槿恵パククネ大統領との首脳会談で、韓国を日米両国から切り離すため、安全保障や経済など多方面から提案を示した。

　朴大統領は、「アジア重視」を掲げる米国と、米主導のアジア秩序に挑戦する中国とのはざまで揺れ動いた。

　朴大統領は首脳会談後の共同記者会見の冒頭、「習主席と私は昨年初めの就任後１年余りの期間に５回会いました。協議を重ねるごとに主席との信頼関係がより深まっていることを実感しています」と、にこやかに語りかけた。隣に立つ習氏も「我々はともに世界的な課題に対応し、安全を守らなくてはいけない」と述べ、中韓連携を強調した。

　今回、韓国政府が最も苦慮したのが、習氏が上海で５月に打ち出した中国主導のアジア新秩序「アジア安全観」への対応だった。「アジアの安全はアジアの人々が守る」というもので、同調すれば、リバランス（再均衡）政策でアジア関与を強める米国との同盟関係に「ひびが入る」（韓国政府当局者）ためだ。

　習氏は３日付の韓国主要各紙に掲載された寄稿で、中韓両国は「安保環境の複雑な課題に共同で対処しなければならない」と主張し、朴大統領との会談で「アジア安全観」への踏み絵を迫る構えも見せていた。

　共同声明では、「外交・安保上級戦略対話の定例化」などがうたわれただけで「アジア安全観」には直接言及しなかった。朴大統領は、米韓同盟を重視する立場から、「アジア安全観」に距離を置いたとみられる。

　実際、朴大統領は２日放送の中国国営中央テレビのインタビューで、「（習主席の）アジア安全観を非常に注視している」とし、「今後、十分な時間をかけて対話を進め、関係国の意見に耳を傾けたい」と同調の言質は与えなかった。

　一方、習氏は、中国中心の新たな金融秩序に韓国を引き寄せることには成功した。習政権は、自ら設立に意欲を燃やす政府間銀行「アジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）」への加盟を韓国に働きかけてきた。日米が主導するアジア開発銀行（ＡＤＢ）などに対抗するもので、日米の影響力を排除し、中国主導の秩序を作るという意味では、アジア安全観と発想は同じだ。米国や日本は外されている。

2014年07月03日 23時07分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

　
http://japanese.cri.cn/881/2014/07/03/145s223201.htm
習主席、経済貿易団を率いて訪韓

2014-07-03 15:57:03 cri [A A A]
　中国の習近平国家主席は3日から2日間の日程で、韓国を公式訪問します。パク大統領との首脳会談も開かれる予定です。

　今回の訪韓では、経済貿易や金融、環境、領事など多くの分野で契約書が交わされます。専門家は、中韓の経済発展戦略の一致点を見い出し、両国の自由貿易協定を加速させる可能性があると分析しています。

　現在、中国は韓国にとって最大の貿易パートナーで最大の海外投資国です。韓国は中国にとって第三の貿易パートナーで第５の外資投資国です。2013年、中韓双方の貿易額は2700億ドルで、韓米間、韓日間の貿易額の総額に相当します。今年1月から5月までは、韓国の対中投資が87.9%伸びました。

　中韓自由貿易協定に関する交渉は2012年に始まりました。これまでの自由貿易協定の交渉プロセスでは、産業や企業、特定敏感製品など、経済レベルに集中していますが、最終的には両国の指導層の決定が必要となります。

　中国駐在韓国大使の権寧世氏は「習主席とパク大統領が行う首脳会談によって、両国の自由貿易協定交渉に積極的な推進力を注ぎ、交渉の最終段階で積極的な成果を収めることを信じる」と協議の一日も早い達成に期待を寄せました。（ヒガシ）暮らし・経済へ

http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=68615&comment_sub_id=0&category_id=256&index_flg=1&pl=9878034810
北朝鮮核開発に「断固反対」　中韓首脳が共同声明
2014/7/4
　【ソウル共同＝渡辺陽介】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は３日、国賓として韓国を初訪問し朴槿恵(パククネ)大統領とソウルの大統領府で会談した。双方は共同声明で「朝鮮半島での核兵器開発に断固として反対する」と明記し、声明付属文書で旧日本軍の従軍慰安婦問題について関係機関による共同研究を進めるとした。中韓自由貿易協定（ＦＴＡ）の年内妥結に努力することでも合意した。

　会談後に共同記者会見した両首脳は歴史問題で名指しの日本批判を避けた。声明付属文書では日中韓３カ国による協力が重要だと指摘しており、中韓はこれ以上の対日関係悪化は避けたい思惑があったとみられる。

　中国最高指導者が北朝鮮より先に韓国を訪問したのは初めて。「『日米韓』対『中朝』」という戦後の政治枠組みを超え、中韓が東アジアの新たな協力関係を推進する契機となる可能性がある。両首脳は「成熟した戦略的協力パートナーシップ」の構築で一致した。

　日中韓の関係について、両首脳は１年以上開かれていない３カ国首脳会談開催には言及しなかった。中国中央テレビによると、習主席は会談で、中国が抗日戦争に勝利し、日本の植民地支配から朝鮮半島が解放され来年が70年に当たるとして、中韓が共に式典を開催するよう呼び掛けた。

　北朝鮮核問題では、中国側が北朝鮮を名指しで取り上げることに難色を示し、会見で習主席は６カ国協議の再開に向け各国が条件整備に努力するよう訴えた。