★阿修羅♪ > 中国5 > 299.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
中国国家海洋局、尖閣領有権のアピールサイト立ち上げ(朝日新聞)
http://www.asyura2.com/14/china5/msg/299.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 12 月 31 日 09:56:05: igsppGRN/E9PQ
 

中国国家海洋局、尖閣領有権のアピールサイト立ち上げ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141231-00000001-asahi-pol
朝日新聞デジタル 12月31日(水)0時19分配信


 中国国家海洋局は30日、尖閣諸島(中国名・釣魚島)に対する中国の領有権をアピールするサイトを立ち上げた。中国が主張の根拠とする史料などを多数紹介しつつ、中国公船による周辺海域での活動を細かく掲載。今後、各種の外国語でも発信するとしている。

 「釣魚島――中国の固有の領土」と名付けたサイトは、尖閣諸島に関する写真や動画のほか、尖閣についての記述を含む古文書や地理などを紹介。今年1月以降の中国公船による周辺海域での「パトロール」の記録も掲載しつつ、中国の立場と主張を展開している。

 国営新華社通信によると、日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語、アラビア語などのサイトも立ち上げる計画だ。2012年9月の日本政府による国有化以来、中国は政府を挙げて領有権のアピールを進めており、その一環とみられる。(北京)


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 中川隆 2014年12月31日 11:23:48 : 3bF/xW6Ehzs4I : b5JdkWvGxs

日本と中国の間にある尖閣列島は歴史的にも、支那地方の政府が支配したことがなく、日本の明治政府が歴史的に初めて領土宣言をしているから、領土問題は存在しない。


「領土」というのもが、「どの政府も領土していない」ところを、どこかの政府が領土宣言して、それが10年もどこからも異論が出なければ確定する.

その後、100年ぐらいして文句をつけたら、戦争の火種を作るだけで意味がない.もしそれができれば、日本は「今の中国は全部、日本の領土だ」と言っても良い.

そんなことを認めたら、国際的に決められている領土は、またかつての帝国主義時代のように「力のある国がかってに人の領土をとる」ということになって問題がある。
http://takedanet.com/2010/09/post_6962.html


尖閣諸島は中華人民共和国の領土では有り得ない

我が国は尖閣諸島を中華民国からも清朝からも、尖閣諸島を奪ったものではありませんが、奪った奪わないの議論以前に中華人民共和国が成立後にその国が一旦領土とした部分から何も取っていないのは時間軸から見ても明らかです。
後から出来たアメリカ合衆国が、元はインディアンがこの辺にも住んでいたからと言ってカナダや中米地域までの領有を主張するのはおかしなことです。

尖閣諸島を我が国が領土化したときには中華人民共和国はなかったのですから、何故中華人民共和国の領土から盗めるのか、論理矛盾も甚だしい主張となります。
中華人民共和国による尖閣諸島領有の主張は、仮に日本が実力で奪ったというのが正しいとしても、中華人民共和国がの国が出来る前のことですから、今のイタリアが古代ローマ帝国の版図を基準に今のフランスやギリシャやエジプト、トルコ等に侵略されていると主張しているようなことになります。

領土を返すべきかどうかは第二次世界大戦後秩序以降に限るとしても、そもそも中華人民共和国建国前に遡るならば、彼ら中華人民共和国自身が、今の領土を戦後の1949年に武力で中華民国から奪ったものですから(チベット侵攻=併呑も建国後のことです)中華民国やチベットに返すべきでしょう。
http://www.inagakilaw.com/asof/wordpress/2012/10/19/



02. 中川隆 2014年12月31日 11:29:45 : 3bF/xW6Ehzs4I : b5JdkWvGxs


占領されると領土が拡がる中国
http://blogs.yahoo.co.jp/mozugoe/1090122.html


 支那という地域を理解するのに、まだまだその歴史を勉強しなければならない。それはまず、この地図だ。

http://blogs.yahoo.co.jp/mozugoe/GALLERY/show_image_v2.html?id=http%3A%2F%2Fimg3.blogs.yahoo.co.jp%2Fybi%2F1%2Fc1%2F4f%2Fdaikitighost%2Ffolder%2F946722%2Fimg_946722_21472677_1%3F20101229014034


 この地図は歴史家・宮崎淳子先生が画かれたもので、中華民国ができた時の支那地域の支配図である。もともと中華民国ができる前の国が「清」だったが、清は満州族の国家で、モンゴル、新疆、チベットとの「連邦国家」だった。


 清の前の王朝である明が周辺諸国に嫌われ、清は良い状態を保ったのは、清が連邦国家だったからで、「清の領土」というけれど、モンゴル、新疆、チベットは広い自治権が認められていたし、満洲はもともと宗主だから、別格だった。


 このような経過があったので、清の終わりの袁世凱や、孫文が中華民国を作った時には、その支配は「昔の秦」の領域だった。ここで少し歴史的な地域分配を見てみよう.


http://blogs.yahoo.co.jp/mozugoe/GALLERY/show_image_v2.html?id=http%3A%2F%2Fimg3.blogs.yahoo.co.jp%2Fybi%2F1%2Fc1%2F4f%2Fdaikitighost%2Ffolder%2F946722%2Fimg_946722_21472677_2%3F20101229014034


 まず最初に「統一国家」を作った秦であるが、揚子江を中心として北は黄河、南は南シナ海、西は山で囲まれた地域に支配圏があったことがわかる。秦という国がチャイナという国名の元であり、それが漢字で支那と書かれることはすでに書いた。


 それから後、新しい王朝は支配する地域が少し違うけれど、おおよそ秦の領土に近い。たとえば、秦からかなり年代がたった明は結構、領土が広かったが、それでも次のような図になる.


http://blogs.yahoo.co.jp/mozugoe/GALLERY/show_image_v2.html?id=http%3A%2F%2Fimg3.blogs.yahoo.co.jp%2Fybi%2F1%2Fc1%2F4f%2Fdaikitighost%2Ffolder%2F946722%2Fimg_946722_21472677_3%3F20101229014034


 秦に比べて少し山岳の方に入っているけれど、そのほかは同じだ。東と南ははともに海だからあまり検討する必要はないが、問題は「北」である。秦の時代も明の時代も北からの異民族の侵入が特に怖かったので、その防御のために万里の長城をつくった。


 万里の長城を作ったのが、秦と明だったのはそれほど偶然ではない。秦は漢民族が「統一国家」を作った時にフト気がつくと「北」だけが危ないことがわかり、秦の始皇帝が「万里の長城」を作った。


 明の時には国家を作った人にも北方民族の血がかなり流れていたが、それでも当面、元が北に帰った後の土地をもらったと言うこともあって、やはり北が怖かった。そこで北京のすぐ北に万里の長城を作ったのである.


 「万里の長城」というのは「国境」だから、支那地域の北の領土は万里の長城という事は確定している.


 その北にはモンゴルと満州がある。中国の歴史で今のところ大失敗しているのが、満州民族だ。中国というところは普通の常識では考えられないことをする。


 たとえば、「漢人は漢人を平気で殺す」ということで、たとえば前漢の末には国民に4人に3人が殺された。


 中国人は何でも食べるというけれど、時によっては人間も食べた.約束を破る、裏切るなども普通に行われるが、それを日本人の倫理観で考えてはダメで、人間は動物だから、動物のように「その時の自分に得になるように動く」のが摂理でもある。


 「尖閣諸島はもともと日本の領土だ」などと言ってもムダで、「尖閣諸島が何も無ければ日本のもの、資源があれば中国のもの」というのが中国流の倫理観なのである.


 そんな倫理観の支那に満州人が侵入した。それが「清」で、大いに繁栄して、モンゴル、新疆、チベットとも連邦を組んで、大帝国をつくった。モンゴルの時代を除けば、中国で歴史的な「最大版図」になったのである.


 ところが、不思議なことが起こった。


 清朝はもともと満州族が作ったのだから、支那は満州に占領されていたのが清朝だ。その清朝が衰えて、満州に帰った。そして、もともと漢の時代に「中国」の領土だった「支那(秦、china)」の地域に中華民国ができた。


 その次に驚くべき事が起こったのだ。


 それは「中華民国」が「満洲は俺の領土だ」と言ったことだった。中華民国は支那の国だから、武力があれば支那を統一するだろう。それは秦や明が万里の長城から南を領土にしたのと同じだから、「支那は中国人の固有の領土」と言っても不思議ではない。


 ところが、満洲はずっと満洲人の領土だから、満洲人が支那地域を占領していたのを引き上げて、満洲に戻ったのだから、満洲は支那ではない。満洲が支那を占領していたのだから、満洲が支那を「領土」と宣言することはあるが、占領されていた支那が満洲を領土にするというのは「世界の常識」から言えば「逆」である。


 たとえば、次のような話をすればさらに理解が深まる.


 豊臣秀吉が朝鮮に出兵して北京まで進軍しようとした。日本では「そんなことはできなかった」と思う人が多いだろうが、さすが豊臣秀吉だ。支那の地域は漢から三国時代が終わると、支那には人がいなくなり、次々と北方民族が占領していたのだ。だから、「支那の北方民族の一つの日本が北京を占領する」というのはごく普通のことである.


 そして日本軍が朝鮮を占領し、さらに駒を進めて北京から揚子江ぐらいを占領したとする。しばらくは秀吉も生きていて、大陸の占領が成功したので、首都も中間の平壌に移したが、100年ぐらいして大陸にも興味が無くなり、日本軍は日本に引き揚げたとする.


 占領された支那は新しい王朝ができる。そうすると、奇妙な論理が登場するだろう.それは、「日本は中国だ」ということである。


 支那を満洲が占領した。しばらくして満洲が支那を放棄して故郷に戻ると、支那は「満洲は中国だ」と言った。


 もし、日本が支那を占領し、しばらくして支那を放棄して日本に帰ると、支那は「日本は中国だ」と言っただろう.


 つまり、武力にも工業にも頼ることができない支那の人はそれなりに生きるすべを身につけていた。それは


「自分のものは自分のもの、他人のものは自分のもの、自分の土地を占領した人の土地は自分のもの」


という「なんでも自分のもの」という主義である。


 これを中華思想という。
http://takedanet.com/archives/1013800787.html


03. 中川隆 2014年12月31日 11:55:38 : 3bF/xW6Ehzs4I : b5JdkWvGxs

中華思想


 昨年、中華思想とは「自分が中心で周りは属国」ということで、周囲の国を尊敬するどころか、鮮卑とか、凶奴とかいうようにひどい名前をつけて「呼び名でさげすむ」というのが特長で、そして、やがてその「さげすんでいた人」が力をつけて「自分の主人」になると、さすがに主人をさげすむ訳にはいかないので、「同列」にする。つまり、さげすんでいた人の領土を自分の領土と同格に格上げして、その土地を自分の土地にするという思想であることを述べた。


(ややこしいので、一度、読んでも分からないぐらいだが・・・)


 つまり中華思想での「格上げ」というのは「満洲の人に占領されたから、満洲は支那の領土になる」ということになる.現在の満洲が支那の領土になっているのは、「支那が満洲を占領したから」ではなく、逆に「満洲が支那を占領したから」である。


 でも、このような巧妙な事を実施するには作戦がいる。タダで人の土地を手に入れるのだから戦略はかなり高度でなければならない。


 普通は戦争で土地を手に入れるのだから、それと比べれば、平和主義といえば平和主義だ.


 まず、第一に文化程度を高めておくことだ。常に田舎者が東京に来て恐れおののくようにしておくということと同じである.


 支那の国に行くと「祖先はこんなに偉かった、墳墓の大きさに驚いたか!。こんなに綺麗な飾り物がある、この絹は素晴らしいだろう。美味しい中華料理も、女性も綺麗でエレガントだ・・・」と続く。


それには大きな宮殿もいるし、宮殿までの道路も広くて両側には虎の彫り物も欲しい・・・ということで「支那の文化」ができた。


 今でも、日本から支那に行く陽気で単純で偉い人は、これにすっかり引っかかる。みんな笑顔で迎えてくれるし、美味しいご飯は食べられる.万里の長城も宮殿の素晴らしく「さすが、中国4000年!」と感激して、日本の技術をソックリ差し上げてくる人もいる。


だが、もともと支那の歴史は2000年、それも中抜け、虐殺、属国の歴史だが、それらは全て、隠されている.


 なかなか、素晴らしい作戦だ。


 つまり、支那の文化は「負ける文化」であり、「負けても繁栄する」という戦略をもっている。だから、「勝つ文化」、つまりヨーロッパの文化が清の時代にやってくると支那はこと軍事力ではひとたまりもなく破れた。


そこで、清王朝はそれまでの支那文明とはまったく違う文明を受け入れた.


 日清戦争で支那が日本に負けて「支那文化」を捨てたということが岡田英弘先生の本に書かれているが、それはそうだろう。小さな属国と思っていたところにいとも簡単に負けてしまったからだ。


でも、その時に捨てたのは政治、軍事、社会、技術などであり、中華思想は捨てていない。だから、「勝つ国」が、「負けても勝つ中華思想」と一緒だからややこしくなっている。


 もう一つの中華思想の戦略は、「ウソを記録する」という方法である.


 「過去に起こったこと」を記録するときに、「できるだけ事実に忠実に記録する」という方法と、「自分に有利になるように記録する」というのがある。


 事実だから事実をそのまま記録すれば良いじゃないかというけれど、人間の社会というのはそれほど単純ではない.たとえば2010年に日本と中国の間で起こった尖閣諸島問題でも、少し前から日本の図書館から古い地図が抜き取られているという事件がある。


 日本と中国の間には古くからいろいろな歴史がある。それがそのまま残っていると中国には不利な記録もあるが、それを早く消してしまえば、新しく「作り上げた歴史」を書くことができるからだ。


 だから、日本と中国、朝鮮の古地図に関係するところが無くなっている.だれが破ったり盗んだりしているのか分からない。普通に考えると、関係する中国か韓国の人が自国に有利になるように歴史を消しているとも採れるし、逆に日本人が中国や朝鮮に対して圧力をかけようとして謀略をしているのかも知れない。


 事実はかくのごとく複雑であり、なかなか明確には分からないのである.だから、その間隙をついて、「歴史を自分の有利なように書き換える」というのはきわめて単純な「だまし」の方法になる.


 言ったことはそのうちに消えるし、事実そのものも分からなくなる。でも、書いた物はそのまま残るので、書いた方が勝ちであることを支那は知っていた.


「王朝を開いた皇帝はこのように英雄であり、人格が高かった」、「周囲の野蛮な国を平定して国に平和をもたらした」、「中興の祖の**帝の時に最大版図になった」というような事であり、そして地図にはその王朝の「最大版図」を記録して、後は捨てる.


 そうすると、あたかもその王朝の領土は「最大版図」であるような錯覚に陥る.


 たとえば、前漢や後漢の領土として知られている地図は、「平均的な領土」でもなければ「固有の領土」でもない。もともと「国境」がハッキリしていないのだから、「固有の領土」なるものはない。「書いたが勝ち」で最大版図がその王朝の領土であったことになる.


 先に豊臣秀吉の大陸攻撃と、もし秀吉が北京に首都をおいたら日本は中国に編入されているということを書いたが、日本と中国の常識がいかに違うかを、今度も領土について示してみたい。


http://blogs.yahoo.co.jp/daikitighost/GALLERY/show_image_v2.html?id=http%3A%2F%2Fblogs.c.yimg.jp%2Fres%2Fblog-c1-4f%2Fdaikitighost%2Ffolder%2F946722%2F13%2F21898913%2Fimg_1%3F1294836007&i=1

 この地図は「大日本帝国」の「最大版図」である。今の日本は自虐的で、かつ世界の孤児だから、このような地図を示すと「侵略を正当化するのか!」と叱られる.でも、中国は常に「最大版図」しか示さないことに注意すべきである.


 支那の王朝の「領土」をもし日本の教科書に書いてあるように示せばこのようになるということで、それを叱っても意味がない.日本の思想で日本国を示せば、南は千島から北は沖縄になるが、中華思想で示せば、大日本帝国の時の最大版図になるということだ。


 中国人が日本人なら、この地図の「色分け」はしない。もともと日本領土だったところ、朝鮮と満洲、フィリピンなどを色わけすると、そこは日本とは違うように見える.


ところが、全部を同じ色で塗って、「日本」と書けば、何回か見ている内に「ほんとうの日本はこんなに大きかった」と錯覚する.


 それが今の中国と言っている領土の範囲なのだ。


 それではなぜ歴史学者が、支那の王朝の領土を「事実」に基づかずに「公的に示された最大版図」を示すのだろうか? それは中華思想そのものにある。つまり、人間は自己の責任を問われるのを恐れるから、「お墨付き」のあるものを使いがちであり、それが間違ったものでも使っていると本当になるという深い考えが含まれているからである.


 筆者は自然科学者としてよく経験しているが、科学の専門家でも、専門が細かく分かれているので、自分の研究対象以外のところは「当たり障りなく、公的なデータ」を使いたがる傾向がある。


 最近見られるその典型例が「地球温暖化が起こっていて、原因は人為的に排出されるCO2」という「社会現象」である。もちろん温暖化もCO2も自然科学なのだが、現実にデータを持ち、研究をしているのは一部の気象学者と地球物理学者、それに温暖化に興味のある学者だけである。


そのほかの人は自然科学者も含めて「大勢の人が言っている」とか、中華思想的な場合は「公的な方が正しい」と判断している。


 つまり、「ウソでも公的に記録されれば現実になる」という中華思想はけっこう人の認識の弱点を巧みに突いている.


 まとめると、


1.自分と同じになれば他人のものは自分のもの。だから占領される毎に領土が増える.


(普通なら「取られた」と思うがその反対)


2.人は「事実」より「公的に記録されたもの」を真実と錯覚する。だから事実が何かを調べる必要は無く、公的に記録すればそれが事実になる.


 なかなか巧妙な思想である.


 ここに書いたことは、中国を批判しようとか、日本の占領を正当化しようということではまったくない。中国を理解するためには、日本の考えを離れて、中国人の見方を取り入れなければならないということである。
http://blogs.yahoo.co.jp/daikitighost/21898913.html


04. 2014年12月31日 12:54:33 : FUtnN1arpo
中国「こういう方向で行くぞ」
アサヒ「じゃ、早速報道します」

05. 2015年1月08日 14:44:04 : nJF6kGWndY

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42604
人目に触れない日本の尖閣諸島サイト、世界に宣伝される中国の釣魚島サイト 軍事力のみならず情報戦でも攻勢を強める中国
2015年01月08日(Thu) 北村 淳

中国はこの空母をはじめとするハードパワーの強化のみならずソフトパワーでの攻勢を仕掛けようとしている(写真:米国海軍協会)
 「2015年は中国がハードパワーのみならずソフトパワーでの東シナ海への攻勢を強めることが必至である」

 昨年暮れから2015年冒頭にかけて、アメリカ軍関係者やシンクタンク関係者などの間で何かと取り沙汰されている中国関係の話題である。

物議をかもしている“提言”

 とりわけ昨年12月に、アメリカ・日本・中国の学者によって提案された「大局的に見れば、日中両国は尖閣/釣魚島を巡ってこれ以上対立を続けるべきではなく、両国ともある程度の妥協をして島嶼をめぐる対立に終止符を打つべきである」という提言に対する議論が年越しで盛り上がっている(提言は12月初頭の「ロサンゼルス・タイムズ」が初出。多くの批判が寄せられ、12月末には著者の1人が「ナショナル・インタレスト」誌上で批判への反論を試みた)。

 この提言の骨子は、以下のように2つの案あるいは段階から成る。

第1案あるいは第1段階:棚上げ案

 日中両国は尖閣諸島の領有権をめぐる互いの主張に異議を唱えるのを中止するとともに、島嶼の利用、管轄権の行使、監視なども差し控える。要するに、しばらくの期間、尖閣諸島問題は「凍結」あるいは「棚上げ」状態にすることによりこの問題をめぐる両国の対立を冷却して解決策を模索する。

第2案あるいは第2段階:より具体的な解決案

 日中両国はそれぞれの尖閣諸島に関する領有権の主張の存在を認め合うが、中国は国際法的に尖閣諸島が日本の施政権下にあることを認める。ただし、尖閣諸島に対する監視やパトロールや安全確保といった具体的な施政権の行使は、日中両国が共同であるいは合意のもとに実施する。そして、尖閣諸島をめぐる領域問題と尖閣諸島周辺海域や海底を含んだ東シナ海での経済的権益をめぐる交渉とは完全に分離する。最後に、そして何よりも重要なことは、日中両国はこれ以上の新たな領域紛争を将来にわたって持ち出さない。

提言に対する批判への反論

 この提言を一瞥すれば、誰の目にも中国寄りの提言と映ることは当然と言えよう。実際に、東アジア軍事戦略を専門にする米軍関係者たちの多くから「あまりにも中国に利する提言であるだけでなく、あまりも現実離れがした机上の空論ではないか」という意見が噴出している。そして少なからぬ人々が提言者たちに(といっても提言を取りまとめたアメリカ人学者に)批判を加えたようで、それへの反論が専門誌に掲載された。

 その反論によると、「日中関係といった大局的視点に立つならば、どちらが尖閣諸島をコントロールするのかといった問題は比較的些細な問題と言える。より幅広い国益に対する影響が両国間でプラスに働くならば、目先の利益のために島嶼の支配権で優勢を占めることなどは心するには当たらない」と、日本国民にとっては、そして国土の防衛を使命とするアメリカ軍関係者たちにとっても、とんでもない暴論を平然と述べている。

 ただ、この種の考え方が存在することは、島嶼や海洋をめぐる領域紛争の当事者となってはいないアメリカでは驚くに値しない。イギリスとアルゼンチン間のフォークランド戦争が勃発する直前に、レーガン大統領の特使として両国の調停に尽力したヘイグ米国務長官が、「イギリスからはるかに隔たった絶海上のチッポケな島を巡って戦争まで突き進むことはなかろう」と口にした。それを聞いたサッチャー英国首相は激怒して「どんなに小さな領土といえども、あらゆる手段を講じて外敵の侵略を許さないのが政府最大の使命である」と反駁したのは有名な話である。

 そしてこの反論は、「日中両国はさらなる領域紛争を持ち出さないという我々の提言は、まさにこの地域の平和維持にとって重要である。これによって、琉球諸島に対する中国による領有権の主張が抑えられるからである」とさらなる暴論を述べている。

 沖縄や先島諸島などに対して中国が領有権を主張することなど、このような提言とは無関係であり、全くナンセンスな話である。国際法的にも歴史的にもなんら正当性のない主張を中国が差し控えるのと引き換えに尖閣諸島に関して日本が中国に大幅な譲歩をする、という趣旨の反論は、“まともな”米軍関係戦略家たちからさらなる反撃を呼びこむことになるであろう。

 そしてダメ押しのようにこの反論では、「日本とりわけ安倍政権の歴史認識が『日本による歴史的な悪行』に対する鈍感さを示していると中国や韓国が見なしている現状に鑑みれば、日本は進んでこの提言を受け入れるような努力をすべきである」と、自らの東アジア近現代史に対する歴史的知識の欠乏をさらしているのである。

 日本をはじめ近現代東アジアの戦史を中心とした歴史に対するある程度の素養がある米軍関係者や学者などには、この“提言”は確かに取るに足らない空論にしか過ぎない。しかし、ロサンゼルス・タイムズやナショナル・インタレスト誌上をはじめ多くのウェブサイトなどで取り上げられたうえに、提言者の1人には日本の国立大学院大学の教授が名を連ねているため、そのような素養がない多くの人々になにがしかの影響を与えてしまうことになる。

釣魚島ウェブサイトを積極的にアピールする中国

 筆者周辺の海軍情報部関係者たちなどの間では、このような提言は中国のメディア戦の一環ではないかとの疑いが抱かれている。もちろん、この日米中学者グループによる提言が中国共産党あるいは人民解放軍の息がかかった情報戦の一環であるかどうかは定かではないが、これに類する情報戦を中国が展開しているのは紛れもない事実である。

 そして、とりわけ中国の尖閣奪取戦略に関して言うならば、ハードパワーすなわち対日海洋軍事力の充実が順調にペースを上げているのに加えて、今年は抗日戦争勝利70年を口実にした様々な形での情報戦、すなわち解放軍の言うところの「三戦」(メディア戦・世論戦・法律戦)を急展開することは必至である。

 すでに対中戦略分析を専門とする米軍関係者たちは、口をそろえて「先日、中国が正式に釣魚島ウェブサイトを立ち上げたのは、情報戦あるいは『三戦』でも攻勢に転じようとの意志の表れである」と指摘している。

 もっとも、以前より存在している日本外務省の尖閣諸島ウェブサイトのほうが、中国のウェブサイトよりは充実していると言える。例えば中国ウェブサイトは現在のところ中国語(簡体)表示のみであるが、日本ウェブサイトは日本語、中国語(簡体・繁体)、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、アラビア語それに韓国語と国際社会に対するアピールの姿勢は日本が勝っている。

 しかしながら、中国がこのようなウェブサイトを立ち上げると、中国語を読めないアメリカの戦略家なども着目するのに反して、日本のウェブサイトは英語サイトも用意されているにもかかわらず、あまり存在が知られていないようである。つまりは、ウェブサイトの存在を国際社会のメディアや政府機関それにシンクタンクなどに積極的に売り込まなければ、せっかくの日本からの情報発信も受け手の目に止まらず一人相撲になってしまう。

 この点、中国は、些細なことでも中国の国益に利するものはどんどん国際社会とりわけ英語圏のメディアや国営英語版メディアなどで宣伝しまくっている。その結果、いまだ中国語版しか作られていない「釣魚島ウェブサイト」が英語圏でも注目されるに至り、それにアクセスした人々の多くは日本外務省のサイトは知らない、といった状況になってしまっているのだ。

“日本版三戦”での反撃が必要

 ハードパワー分野で遅れを取りつつある日本としては、これ以上戦力格差が開くことを阻止しつつ、ソフトパワーすなわち人民解放軍の言う「三戦」分野でも中国の後塵を拝することのないように「日本版三戦」を官民挙げて実施すべきである。

 そして軍艦やミサイルをはじめ高額な兵器や人員育成といったハードパワーの強化に比べれば少ない費用で反撃が可能な「日本版三戦」はまさに日本政府の“やる気”ひとつにかかっているのだ。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 中国5掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
中国5掲示板  
次へ