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現実世界で「モノポリー」、 中国は独り占めの勝者になってしまうのか? 世界各国で企業買収、日本企業も次々と傘下に
http://www.asyura2.com/14/china5/msg/481.html
投稿者 eco 日時 2015 年 2 月 24 日 08:18:14: .WIEmPirTezGQ
 

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42976
現実世界で「モノポリー」、
中国は独り占めの勝者になってしまうのか?
世界各国で企業買収、日本企業も次々と傘下に
2015年02月24日(Tue) 姫田 小夏
ドイツ一の栄冠は誰に?モノポリードイツ選手権
ドイツで開かれたモノポリー選手権の様子(資料写真)。中国は現実の世界をボード盤にして買収ゲームを繰り広げている〔AFPBB News〕

 ニューヨーク、ロンドン、シドニー、東京――、ゲーム盤には世界の都市名がずらりと並ぶ。「モノポリー」は20世紀にアメリカで誕生した不動産取引ゲームだが、21世紀の現実世界では、中国がモノポリーさながらの買収ゲームを展開している。

 2014年、中国企業による海外投資は前年比14.1%増の1029億ドルとついに1000億ドルを突破した。海外投資が緒に就いた2000年には10億ドルだったが、この十数年で100倍に膨らんだことになる。

 2000年以降、中国企業は世界各国で企業買収に乗り出しており、アメリカやオーストラリア、カナダなどで、油田、ガス田、鉱山のエネルギー資源関連や機械やハイテクなどの製造業に触手を伸ばした。

 中国企業は日本企業にもM&Aを仕掛けた。印刷機メーカーであるアキヤマ印刷機製造の買収(2002年)を皮切りに、製薬、工作機械、太陽電池部材、金型などのメーカーを買収した。金型大手、オギハラの館林工場がBYDに、三洋電気の白物家電事業がハイアールに売却されたことは記憶に新しい。

海外旅行ブームを受けてホテルを次々に買収

 近年は中国企業のM&Aに変化が生じている。主導するのが国営企業から民営企業に替わり、M&Aの対象は小売り、娯楽、観光関連の企業が目を引く。

 2014年は、中国企業による海外企業の買収が増加した1年だった。特に目立ったのがホテルや旅行関連の買収だ。通航集団はスペインのNHホテルを、富華集団はオーストラリア・メルボルンのパークハイアットを、錦江国際集団は仏ホテルグループのルーブル・グループを買収している。

 中でも話題になった案件が、2014年10月に安邦保険が19億5000万ドルで買収したアメリカのホテル「ウォルドルフ・アストリア」だ。歴代アメリカ大統領や元首クラスの賓客が利用する、アメリカを代表する高級ホテルである。また、2015年2月には、中国の保険会社、陽光保険集団がニューヨークの「バカラホテル」を2億3000万ドルで買収している。

 2014年にホテルの買収が繰り返されたのは、中国商務部による投資規制が緩められたこともあるが、近年の中国人の海外旅行ブームを反映したものだとも言える。中国では2014年に出国者数が1億人を超えた。今後ますます海外旅行客が増えることを見込み、投資が活発化しているのである。

 中国の大手民営投資グループ、復星集団(フォースン・グループ)は、今年、仏クラブメッドを買収した。1950年創業のクラブメッドは、80のリゾート地を擁し、80万人の顧客に利用されるフランスの老舗リゾート開発企業である。フランスでは、すでに中国企業が70カ所にものぼるワイナリーや飛行場を買収している。中国は中国人旅行客を送り込む観光資源開発にも余念がない。

すでにある「世界の一流」を買い占める

 かつて中国企業は、海外市場を拡大するために企業買収に精を出した。だが現在、中国企業が目を向けているのは、拡大する内需を取り込むためのM&Aである。その中には国際的なブランドの買収もある。

 中国企業は世界的なブランド企業を支配下に置こうとする動きが顕著だ。すでにある「世界の一流」を金で買い占める方が、時間をかけてブランド価値を熟成させるより効率的だと判断しているのだろう。

 例えば、ギリシャ発祥のファッションブランド「フォリフォリ」(Folli Follie)の買収がそれだ。フォリフォリは日本の百貨店のアクセサリー売り場でもよく見かける人気のブランドだが、2011年に復星集団が筆頭株主に取って代わった。復星集団は「2014年から2015年にかけて中国市場における国際ブランド消費は30%以上拡大する」と見込んでいる。

 また、復星集団は2013年、米カルフォル二ア州の高級婦人服ブランド「セント・ジョン」(ST.JOHN)の株式も取得し、第2位の株主となった。セント・ジョンはヒラリー・クリントン前国務長官をはじめテイッパー・ゴア前アメリカ副大統領夫人など米エグゼクティブ層の女性から支持されるブランドだ。日本でも2014年まで店舗展開していた(現在は全店撤退)。 

 同集団はこれ以外にも、イタリアの紳士服ブランド「ラファエルカルーゾ」(Raffaele Caruso)、ドイツの紳士服ブランド「トムテイラー」(Tom Tailor)などの株式を取得している。

 外資企業の買収に意欲を見せる万達集団(ワンダ・グループ:中国の不動産大手。映画館チェーンも展開する)は、映画の最強ブランド、ハリウッドさえも手中に収めようと目論んでいる。董事長の王健林氏は「ハリウッドで中国映画を作る」「2020年には世界の映画市場の20%の資本を抑える」などと野心をぎらつかせる。

中国企業傘下に入りチェーン展開を加速

 さて、中国資本の注入により、事業は果たして好転するのだろうか。

 復星集団が筆頭株主になったフォリフォリは中国展開に弾みをつけた。2011年には100店舗だったが、2013年には200店舗に倍増したのである。中国企業の傘下に入ると、中国政府のサポートを得ることができる。外資企業のチェーン展開は中国では難しいとされるが、M&Aはフォリフォリにとって渡りに船だったということになる。

 振り返れば、2010年にマーライオンホールディングスの傘下に入った日本の本間ゴルフも「結果オーライ」だったと言える。

 ゴルフクラブの草分け的なメーカーであり、高級メーカーとして名を馳せた本間ゴルフは、2005年に経営破綻する。本間ゴルフが今日まで事業を続けられたのは、「中国市場があったからこそ」(ゴルフ業界に詳しい人物)だという。本間ゴルフは中国企業傘下に入り、中国のゴルフブームに乗ることで、復活を遂げることができた。中国では間違いなく「本間ブランド」はステイタスであり続けているのだ。

東京に伸びてきた企業買収の触手

 中国企業がプレーする「モノポリー」は東京にも駒を進めつつある。

 2012年以降、日中関係の冷え込みに伴い、日中間のビジネスも活気を失った。中国企業のM&Aに詳しい専門家によれば「2012年以降は、日本企業が中国から撤退する際に資本を売るといったM&Aが目立つ。中国企業による日本市場への投資は滞っていた」と言う。その一方で、2014年下期から、不動産がらみの投資案件が散見されるようになる。2014年11月の日中首脳会談以降、中国からやって来るビジネス視察団も増えた。

 前出の復星集団は日本の不動産投資に乗り出した。2014年8月、復星集団子会社のアセットマネジメント会社、イデラキャピタルマネジメント(東京都港区)が東京都品川区のオフィスビル「シーフォートスクエア シティグループセンター」を、また同年12月には「品川シーサイドパークタワー」の2物件を取得した。復星集団は、すでに傘下に収めたイデラを経由し中国の機関投資家向けの不動産投資を行うとの意欲を見せている。

 2015年2月上旬、都内のホテルで、中国株式市場に上場する中国のある企業グループの採用面接が行われた。このコングロマリットの経営範囲は、先端技術から不動産までと幅広い。すでに東京・虎の門にオフィスを構え、M&Aの対象案件を選別にかけている。関係者は「これから日本企業の買収を行う。そのための日本人スタッフを採用しようとしているところだ」と言う。

 日本人からすれば、「中国企業は油断がならない」というのが正直なところだろう。「市場が荒らされるのではないか」という懸念もある。クラブメッドの買収がフランスの国民世論を刺激したように、場合によってはナショナリズムに火がつくこともあり得る。

 だが、「最近の中国企業は、日本社会の中国企業に対する厳しい目線をよく理解している」(前出の専門家)との声もある。また、中国企業は「持続可能な発展」の必要性を理解しつつあるとも言われる。日中双方にメリットをもたらすような買収案件は生まれるのか。今後の動向を注視したい。
 

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