★阿修羅♪ > 原発・フッ素36 > 358.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「電気」となると値段より作り方が気になる日本人  武田邦彦 
http://www.asyura2.com/14/genpatu36/msg/358.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 2 月 13 日 20:54:00: igsppGRN/E9PQ
 

「電気」となると値段より作り方が気になる日本人
http://takedanet.com/2014/02/post_100e.html
平成26年2月11日 武田邦彦(中部大学)


音声解説


日本人はやや何かに取りつかれる特徴があり、前の戦争の時でも「大丈夫かな」と心の底では思っていても、みんなが「戦争、戦争!」と言っているとそれに逆らうのもどうかという気持ちになり、そのうち、自分自身も取り込まれるというところがある。


日本人はトイレットペーパーを買うときに、それが日本の木を使ったか、外国の木を原料にしたかを気にする人はいない。「環境」ということを考えれば、とても重要なことだが、だれも関心がない。



自動車を買いに行く日本人は、その自動車の板金がどのような方法で作られたのか質問する人は少ないし、鉄鉱石をどこから輸入したのかも聞かない。値段と性能やスタイルを見て買う自動車を決める。


つまり、消費者というものは「安くて、品質が良い」のが第一で、「製法」や「原料」には興味がなく、また考える必要もない。それは専門職のやることで、一般人はそこまでは知らなくても良い。


それなのになぜ、「電気」となると、「石炭火力か、原子力か、はたまた太陽光発電か」という議論に熱中する。これは、日本の政治家、官僚、そしてNHKのトリック(催眠術と言っても良い)で、そこに「税金」を注ぐチャンスを指導部が得ていることを示している。


中国が文化大革命の時に突然、毛沢東の宣伝によって国民が「製鉄方法」に興味を持ち、全国各地に小さな「人民製鉄」を作った。「鉄は国家なり」などといろいろ言えば、鉄だけがほかの工業製品にはないある意味が出てくる。日本の電気と同じだ。


電気の作り方は、鉄鋼と変わらない。外国から石炭を買って溶鉱炉で燃やせば鉄ができ、発電所で燃やせば電気を作ることができる。鉄鋼業はすそ野が広いが鉄鋼業自体の出荷額は約14兆円で、電力とほぼ同じである。


自動車も日本にとって最重要産業で、その原料となる鉄鉱石、石油は全部、輸入である。だから、政府にとってもとても大切だが、トヨタはガソリンエンジンばかりではなく、ハイブリッドも独力で開発した。出荷額は約50兆円で、海外も入れるとトヨタ自動車一社で連結売上が20兆円を超える。


これに対して電気の売り上げは約15兆円、そのうちの原発は稼働しているときに約5兆円だった。大した産業でもない。また「外国からの石炭を使う」と言っても、それは鉄鋼でも、自動車でも、プラスチック産業でも全く同じである。


それなのになぜ国民は「電気を何で作るか?」とか、「原発を動かさないと日本の経済は破壊する」などと言っているのだろうか。そして太陽光発電に膨大な税金を投入したり、買い取り制度を作って電気代をさらに上げるのに賛成するのだろうか?


これにはトリックがある。つまり国民に「どういう方法で電気を作るか」に関心を集め、「なにをすべき」という議論を巻き起こし、それが馬鹿らしいことであることに気が付かせないようにして、税金を投入し、大企業は補助金を取り、役人は天下りし、政治家は利権をむさぼっている。


電力会社は独占を守るために、「電気の作り方」に国民の関心をひきつければそれで、政治家、官僚が電力の独占に文句を言わなくなる。哀れなのは、トリックにかけられて高い電気を買い、原発で被曝し、太陽電池で踊らされている。


消費者はただ一言、「私はどうやって電気を作るかなど関心がありません。安くていつも使える電気を買います」と言えば、原発はなくなり、電力会社の独占も解消し、税金も安くなる。


錯覚とは恐ろしいものだ。


将来のために太陽電池と言うけれど、電力も鉄鋼も、自動車のみんな同じだ。それなのになぜ、エネルギーとか電気となると他の産業と違うように感じるのか、それが大きな問題だ。



 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年2月14日 07:12:19 : bhfSlRKph2
選択の自由がないものを、私たちは安くていつでも使える電気を買いますといってもどうにもならない。

日本人の問題ではない。地域独占の電力供給システム、それに連なる膨大な利権に問題があるわけだ。


02. 2014年2月14日 14:10:59 : F9QIkihcfc
太陽電池を叩く人が結構いる。太陽電池が脅威だからだ。
日本中の日のあたる屋根と遊休地に太陽電池を設置すれば、日本の電力はすべてまか
なえるからだ。

当面は電池のもんだいはない。昼間のコストの高い電力をカバーすることで太陽光は
大いに日本に貢献している。それでも余り出したら使っていない揚水発電所を利用
して貯めればいい。それでも貯めきれなくなるころには、自動車の電動化で家庭に、
電池があることになる。これの有効活用で電力問題は解決する。

ちなみに太陽光のコストは日本より日照量がすくなく高コストとなるドイツですら、
火力の発電コストに追いつこうとしている。


03. 2014年2月14日 15:31:35 : OdUOfYLhT6
原子力は最終的には膨大なコストがかかる。
安価なデータを出しているのは、既存発電所の運転コストのみを比較するからだ。
廃炉費用、事故引当金を加えれば膨大なコストになり、火力や新エネルギーに比べて割安なことはない。
かって、きわめてきびしいとされた自動車の排ガス規制も日本メーカーは見事にクリアしてきた。技術的な潜在力を引き出せるのであり、新エネルギー転換こそ成長戦略第3の矢にうってつけなのだ。新エネに対する技術革新に自信をもって取り組むべきで、それは必ず達成されるであろう。

04. 2014年2月15日 04:28:12 : 7PYlDMB3jU
蓄電を含めた太陽光の技術は確かに進歩していて、そのこと自体には肯定的だが、いまの日本の太陽光バブルはひどいもんだよ。
補助金目当てに、ど素人がコストカットしまくりのロクでもないものを建てまくっている。
福一事故の火事場泥棒に共通するものがある。
いまや放射能毒をまき散らす大量殺戮兵器と化したバイオマス発電にも御用心。
再生エネルギーという言葉に騙されないように。

脱原発。
たいへん素晴らしいことだが、脱原発は他国で進み、日本はベラルーシやウクライナと同じ道を歩むことを想定しておいた方がいい。
歴史は繰り返すというが、日本は、もっとひどいことになるかもね。

ガスタービンコンバインドの進歩もめざましいが、エンジニアの海外流出もめざましい。
逃げられる人は、どんどん逃げればいい。
廃炉も核ゴミの始末も、やるのは原子力を推進してきた企業だ。まともなことをやるわけがない。
福一の汚染水垂れ流しも、ICRPに即した処分方法と曲解し、罪悪感の欠片もなく、事故処理は着々と進行していると、奴らは認識している。
反原発サイド(?)からも、馬鹿なスパイがICRPを逸脱したタンカー案なんてのを出して、大嘘かまして水冷を推奨してきたけどな。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 原発・フッ素36掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧