＞放射性物質によっては消滅するまでに数十万年、数百億年かかるかもしれない。
その間奇形児とガン患者が多発する。

この言い方には違和感があります。そもそも、今回の問題は既に環境中に漏れてしまったものをどこにまとめて貯蔵するかという問題。何も、最終処分場に選ばれた場所だけの問題であるわけではありません。

指定廃棄物が出たと言っても、環境中の放射性物質の９割以上はそのままであるのは明らかであり、議論がおかしいと思います。

本来は、内部被ばくの状況を個人別に相当広範囲に行って、まずは健康影響の程度をきちんと観察する必要があるのです。

置き場所の問題は、この時期に、最終処分場とするのはそもそも無理があったと思います。これから先、どんな健康影響が表面化するかはっきりしない状態で、廃棄物の最終的な処分場を決めるのはそれがどんな方法であれ、一般市民としてはなかなか納得が行かないでしょう。

１０年程度は保管できるコンクリートの大きな箱を建設して、そこへ当面だけ保管という形をとり、最終的な処分地はこれから決めるとするしかないのではないでしょうか。

どちらにしても、健康影響が表面化するにはある程度の時間がかかります。そして、そういった影響が明らかになれば、民意も相当に変化するはずです。本来であれば、どのような健康影響が出るかを予測してそれを公表し、その上で民意を聞くという形を取るべきなのでしょうが、現実問題として、健康影響がどう出るかがはっきりしないという態度を政府が取っているため、健康影響がはっきり表面化するまで待つしかありません。