★阿修羅♪ > 経世済民85 > 179.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「シェールガス」バブルの崩壊は目の前、 日本のエネルギーが危ない(JBpress) 
http://www.asyura2.com/14/hasan85/msg/179.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 1 月 18 日 16:00:00: igsppGRN/E9PQ
 

「シェールガス」バブルの崩壊は目の前、 日本のエネルギーが危ない
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140117-00039682-biz_jbp_j-nb&ref=clipRank
JBpress 2014/1/17 12:24 藤 和彦


 「シェールガス掘削想定外れ、大阪ガス290億円損失」

 2013年12月21日、日本経済新聞は、開発ラッシュに沸く北米地域のシェールガス事業で日系企業が大規模な損失を出した初のケースを報じた。

 大阪ガスが米国テキサス州南西部のシェールガス鉱区の権益を330億円で取得したが、3300メートル以深の地層に難があったため、現在の掘削技術では経済性に見合った量を確保できないことが判明したのである。

 大阪ガスは同年5月に米国で初めて認可された日本へのシェールガス輸出プロジェクトに参画するとともに、2012年6月に日本企業としては初めてシェールガスに対する直接投資を行うなど、日本のシェールガス開発事業で中心的な役割を演じてきた。大阪ガスは今後も鉱区を閉鎖せずに生産・販売を続ける意向だが、日本国内では今後開発リスクを巡る懸念が高まるだろう。

■採算が合わないシェールガス採掘事業

 苦境に陥っているのは日本企業ばかりではない。2013年10月、ロイヤル・ダッチ・シェルは240億ドルを投じた米国のシェールガス事業が失敗に終わったことを認めた。英BPなどもすでに21億ドルの評価損を計上しており、「不良鉱区」をつかまされた海外のオイルメジャーの間ではシェールガスブームは一気に冷え込んでいる。

 その要因は極めて簡単だ。シェールガス自身は実は決して安い化石燃料ではないからである。

 シェールガスはシェール(頁岩)という泥岩に含まれる天然ガスである。成分は在来型の天然ガスと同じだが、掘削が困難なため、採算性の面から世界的規模の石油会社ですらその開発に二の足を踏んできた。
 だが2000年代に入って新しい採掘技術が確立し、シェールガスが喧伝されると、投資家から資金をかき集めたベンチャー企業が争って開発・生産競争に走り、米国の天然ガスは大幅な供給過剰となった。

 その結果、指標価格であるヘンリーハブ価格は12.17ドル(100万BTU当たり、2008年6月時点)から2.68ドル(2012年5月時点)に急落、日本で「シェールガスは安い」という誤った認識が広がった。

 しかし、エクソンモービルですら「生産すればするほど赤字になる」と悲鳴を上げる状態が長続きするだろうか。

 シェールガスは大規模な開発が始まってからまだ8年ほどしか経っていないが、採掘の経験が増えるにつれ、ガスの産出量の減少が在来型のガス田より早いという難点が明らかになってきている。すなわち、多くのシェールガス田はガスの産出が始まって3年経つと産出量が75%以上減少してしまう。ガスの産出量を維持するためには次々と新しい井戸を掘り続けなければならず、ガスが出ているガス井群の3割以上をリプレースしている状況にある。

 このシェールガス田の自転車操業に必要な費用が米国全体で2012年に420億ドルに上ると言われている。一方、米国全体で産出されるシェールガスの売上高は325億ドルなので、現在シェールガス開発は年間で100億ドルもの赤字経営を強いられていることになる。

 開発企業は有望な場所からガスを採取するので、今後、井戸を掘る場所はガスがあまり出ない場所になるだろう。

 加えてバブル現象のあおりを受けて、ガス業界は掘削に不可欠な技術者の獲得と技術者への報酬アップに追い立てられてきた。しかし今後は、技術革新を進めるなどして生産コストをどこまで下げるかが焦点となっている(詳細は拙書『シェール革命の正体』を参照されたい)。

■天然ガス価格の値崩れで開発企業が破綻

 シェールガス生産量も2012年から変調をきたしている。リグ(掘削装置)の稼働数が2008年のピーク時の4分の1を下回るようになった。米国では天然ガスの需要が堅調な一方で供給が伸び悩んでいる状況だ。

 JOGMEC調査部上席エコノミストの野神隆之氏は、「2013年4月4日には、天然ガス貯蔵量における過去5年平均比での余剰がなくなる、つまりもはや米国では天然ガスの過剰供給状態が消滅したと言える状態になっている」(「シェールガス革命は世界天然ガス市場に何をもたらしたのか、その一考察」)と指摘する。

 また米国の専門家の間では、「赤字操業に耐えられない会社が続出するため、今後数年以内にシェールガス生産のピークが来る」との予測も出始めている。

 米国のシェールガス開発企業はバラ色の未来像を振りまくだけ振りまき、国内大手企業や外国企業などにガスの採掘権を高値で転売し、売り逃げているのではないかとの懸念が高まっている。関係者の間では「ガス開発会社は将来の生産を楽観しすぎている」「負債が大きすぎて、立て直しは困難」「住宅の値上がりを期待して失敗したリーマン・ショックから学んでいない」などと囁やかれ始めた。

 その矢先の2013年4月、オクラホマ州でシェールガスなどを生産するGMXリソーシズは連邦破産裁判所に対して、米連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)を申請した(負債総額:4億6000万ドル、総資産額:2億8000万ドル)。

 米国の天然ガス価格はシェールガスの急増で値崩れし、2013年を通じ3〜4ドルと低迷しているが、シェールガス田の多くはガス価格が8ドルにまで回復しないと採算が合わないと言われている。

 同社は天然ガス価格の値崩れにより8期連続で損失を計上していた。ノースダコタ州やテキサス州などの有望鉱区で権益を保有していたが、過熱する開発ブームで鉱区の権益価格が急騰してしまったために買い手が現れなかった。同社の破綻は「終わりの始まり」になるのだろうか。

■天然ガス価格が上昇したら日本はどう対応するか

 米国では「シェールガスブームは短期的なバブルだ」との見方が強まっている。過去5年間の「シェールガスの急激な生産の伸びが続く」という前提が修正されれば、米国内の天然ガス価格が極端に上昇する可能性がある。

 最近まで、天然ガスの価格指標であるヘンリーハブ価格は「ローカルマーケットの田舎価格」と揶揄されてきた。取引量が少ないうえに、北米地域の事情が色濃く反映されるためにちょっとした要因でも価格が乱高下しがちだったからだ。

 現在でこそ世界最低水準にある価格も、かつてはハリケーン・カトリーナの影響で10ドル以上の高水準に達したことがあるし、2003年後半は厳冬により18ドルにまで高騰した。米国内ではパイプラインで安価な価格で流通しているガスも、輸出するとなると液化や輸送のためのコストが6〜7ドル(最大10ドルという指摘もある)上乗せされることになる。

 寒波予報と在庫減が要因となり、米国の天然ガス先物価格は2013年12月に入り、2011年7月以来の高値を更新している(12月23日時点で4.53ドル)。2014年は10ドルを超えその後高値で推移することも予想される(2014年1月上旬に発生した20年ぶりの記録的な寒波により、ニューヨークの天然ガス受取価格は90ドルとなり、2001年以来の高値を記録した)。

 そうなれば、シェールガスの日本への輸出による天然ガス価格の引き下げ戦略は「絵に描いた餅」である。

 2013年11月の経常収支が単月として過去最大の5928億円の赤字となったことを受けて、麻生太郎財務大臣は「LNGや原油の(輸入)急増が一番大きな理由である」と指摘した上で、総合的なエネルギー政策検討の必要性を強調した。

 それでは日本はどうすればよいのか。

 次回はシェールガスに代わる日本にとっての切り札を説明したい。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 無段活用 2014年1月18日 16:53:36 : 2iUYbJALJ4TtU : ddGVSlWexS
>2013年10月、ロイヤル・ダッチ・シェルは240億ドルを投じた米国のシェールガス
>事業が失敗に終わったことを認めた。英BPなどもすでに21億ドルの評価損を計
>上しており、「不良鉱区」をつかまされた海外のオイルメジャーの間ではシェール
>ガスブームは一気に冷え込んでいる。

で、ガス田の廃墟には麻を植えればいい。砂漠でもなければ、種を蒔けば勝手に
成長してくれるだろう。十分成長した頃に、刈り取り、油を絞ればいい。絞った油は
何にでも使える。繊維も取れるから、何かの素材に使えるだろう。売れ残るようなら
種を食用に回せばいい。麻を植えるだけで、事業の多角化ができる。

一部の不届き者が薬用に横流しする怖れがあるが、これほどの大企業なら、セキ
ュリティの心配は不要だろう。

と、また勝手な思いつきを書く。

ガスが足りないならロシアに頼めばいい。いくらでも売ってくれる。カタールでも良い。
安倍氏は、そのために行ったのだろう?


02. 2014年1月18日 23:17:00 : 7Onnx32U7Q
シェール瓦斯 権益金搾取詐欺 に引っかかった日本人。

素人の僕でもコストかかりそうと思ってたが。



03. 2014年1月18日 23:18:31 : E7oHHLTFgJ
[天然ガス]といえば 去年4月 オランダから下記のニュースが有った。
当時の感想は「地震て 簡単に 起こせるんだ」て事だったんですが ...

[オランダ北部のガス採取で地震急増、経済優先の政策に怒る住民] 2013.04.03 / AFP
 ミッデルストゥム/オランダ
 http://www.afpbb.com/articles/-/2936747?pid=10521780

 オランダ北部の遠隔地にある、欧州最大のガス田の真上に住む人々は、
 ガス採取の影響で頻発するようになった地震に対する怒りをあらわにしている。

 オランダ最北端からわずか数km離れたミッデルストゥムに住む
 ヤン・ボスさんとマルタさん夫妻の家畜小屋では、壁に開いた長さ1m、幅5cmの割れ目から、
 凍り付くような隙間風が吹き、冷たい日の光が差し込んでいる。
 また夫婦が住む 20世紀初頭に建てられた家屋には、およそ15か所の ひび割れがあり、
 玄関の床の一部は 約7cm沈下している。

 48歳のマルタさんは
 「ここには25年も住んできましたが、ここ5年間で地震が頻繁に起こるようになりました」
  とAFPに語った。
 「引っ越したくはありません。ここで生活を築いてきました。
  でも、いつか大きな地震が起こるのが怖いのです」

 夫婦の家は、オランダ北部フローニンゲン州にあるEU域内で最大のガス田の上に立っている。
 米エネルギー省エネルギー情報局によると、
 世界第10位の天然ガス産出国であるオランダは、このガス田から全産出量の3分の2を採取している。

 同地域では今年2月だけで、マグニチュード2を超える規模の地震が4回起きている。
 専門家によると、
  比較的小さな規模の地震でも、震源の深さが わずか3kmほどのため、震度は大きくなる
 という。

 これらの地震は、
  大規模なガス採取によって地下に生まれる巨大な空洞が原因で
 「自然に」起こるものだが、
 同国の鉱業を監視する公的機関[SoDM]のヤン・デヨング監査官が 今年発表した報告書によると、
 オランダがガス生産量を年間500億立方m以上に倍増した2000年以降、
 地震発生頻度はますます増えているという。
 [SoDM]の統計によると、1991年〜2000年には 110回の地震が発生したが、
 2000年〜2013年の間には 500回以上に増加した。

 石油大手の英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルと米エクソンモービルの合弁会社で、
 同地域のガス採取を行うオランダ石油会社は、地震と採取作業の関連性を認めており、
 1億ユーロの補償金の支払いを申し出ている。

 だが1000人のメンバーからなる住民団体[フローニンゲン大地運動]のコリーナ・ヤンセン代表は、
 この額は十分ではないと述べている。
 [SoDM]のデヨング氏の報告書によると、もし現在のペースでガス採取が続けば、
 今後1年間に M4.5以上の地震が発生する確率は50分の1だという。

 ■政府にとっては「金のなる木」
 「恐怖だけではありません。政府が耳を貸さないという、不安と怒りがあります」
 同地域の村、ウスウルトに住む Marijke Bronskemaさんはこう語る。
 Bronskemaさんが持つ1階建て住宅では、ほぼ全ての窓やドア枠が
 長さ15cmほどの多数のひび割れでもろくなっている。

 オランダ政府は2011年、財源の8%に当たる120億ユーロを天然ガスによって確保した。
 これがなければ、同年の財政は、金融危機のただ中にあるキプロスとほぼ同じ
 約6.2%の赤字となっていた。

 ユーロ圏の経済危機に直面するオランダ政府にとって、
  首都アムステルダムや政治の中心都市ハーグから遠く離れた北部が被る被害や
  住民の怒りは、さほど重要ではないと ...
 (そのように)地元住民たちは感じている。「ここは政府にとって金のなる木なんです」
 (住民のMarijke Bronskemaさん)

 デヨング氏は報告書の中で、
 「大地震を防ぐために一刻も早く」
 ガス採取量を減らすよう政府に提案しているが、
 ヘンク・カンプ経済相はこれを
 「経済面からみて無責任」な意見であるとして即座に切り捨てている。

  -- AFP/Maude BRULARD -----------

そして今日, このニュースが飛び込んできた ...

[天然ガス採掘で 地震増加 オランダ北部、生産削減] 2014.01.18 【ブリュッセル/共同通信】
 http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014011801001352.html

 オランダからの報道によると、同国政府は17日、
 北部フローニンゲン州での天然ガス採掘で「地震」が増加し、
 家屋に ひびが入るなどの被害が出ているため、
 2016年までの3年間、ガスの生産量を 約2割削減することを決めた。

 1950年代に発見されたフローニンゲン州のガス田は西欧最大とされ、2013年の生産量は約540億立方m。

 揺れは、ガスの採掘で地下に空洞ができることから発生しているとされる。
 ロイター通信などによると
 1980年代に最初の揺れが報告され、次第に回数が増加、これまでに約千回を記録した。


04. 2014年1月20日 15:39:42 : CsUfHLLEts
たしか、「耕介のブログ」で賀茂川耕介こと、ビル・トッテンさんも、こうなるだろうと以前から書いていたな。

・・・と思ったので探してみた。

No.999 シェールガスバブル
http://kamogawakosuke.info/2012/06/08/no-999-%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%83%90%E3%83%96%E3%83%AB/

No. 1033 シェールガス・バブル
http://kamogawakosuke.info/2013/05/07/no-1033-%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%96%E3%83%AB/

No. 1044 話題のシェールガス
http://kamogawakosuke.info/2013/08/20/no-1044-%E8%A9%B1%E9%A1%8C%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AC%E3%82%B9/


05. 2014年1月20日 21:13:35 : ksFBpQKg52

地中に深い穴を掘り、
水を注入すると地震が起こることは、
大分前から、アメリカ等で明らかになっています。

海底に穴を掘れば、
海水が侵入していき、
やはり地震が起こります。

海底の地震の巣に穴を掘り、
強力な爆薬を仕掛ければ、
実に効率的に大きな地震が起こります。

どこかに具体的な実例がありましたよね。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民85掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧