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「デフレは果たして貨幣現象なのか」(EJ第3712号) (Electronic Journal) 
http://www.asyura2.com/14/hasan85/msg/196.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 1 月 20 日 08:38:00: igsppGRN/E9PQ
 

「デフレは果たして貨幣現象なのか」(EJ第3712号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/385568258.html
2014年01月20日 Electronic Journal


 安倍首相は「デフレから脱却する」ことを重要な目標として掲
げてアベノミクスを推進しています。つまり、日本経済の諸悪の
根源はデフレであると見抜いたのです。問題は、デフレからどの
ようにして脱却するかです。それには、デフレをどうとらえるか
がカギを握ります。
 実は、経済学の世界では、デフレの原因や対策について意見が
完全に2つに分かれているのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
          1. 貨幣現象派
          2.総需要不足派
―――――――――――――――――――――――――――――
 「貨幣現象派」と「総需要不足派」を分けるものは、「セイの
法則」が成立するかしないかです。成立するとするのは「貨幣現
象派」、しないとするのは「総需要不足派」です。
 「セイの法則」というのは、フランスの経済学者、ジャン=バ
ティスト・セイが著書『政治経済学概論』に記述したことで知ら
れる有名な次の経済学の法則のことです。
―――――――――――――――――――――――――――――
       供給はそれ自体の需要を創出する
―――――――――――――――――――――――――――――
 つまり、供給能力を増やせば、それに応じて需要が自動的に創
出されるという法則です。これによって経済の強化のためには、
経済の供給側の制約を可能な限り取り払い、その効率を高めるサ
プライサイド(供給側)を重視する経済学が、それまでのケイン
ズ経済学に対抗して1980年代以降に台頭してきたのです。こ
れが新古典派経済学です。
 この「貨幣現象派」と「総需要不足派」の違いについて、経済
評論家の三橋貴明氏は次のように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 (貨幣現象派の考え方は)銀行を中心にマネーの量を増やせば
 自動的におカネが借り入れられ、必要なところに向けて支出さ
 れるはずだ。借り入れと支出が増えれば、国民の所得は必ず増
 えるため、経済は成長するはずと提言しているのだ。なぜなら
 セイの法則により供給はそれ自体の需要を生み出すからであり
 「需要を制約する要因は生産だけだ」というデビッド・リカー
 ドの説に基づいている。これに対し、「デフレの原因は総需要
 の不足である」と主張する論者(筆者を含む)は、「通貨の創
 出」ではなく、「通貨の支出」を提言している。金融政策の有
 効性は否定せず、財政政策に基づく景気刺激策の拡大を主張し
 ているのである。             ──三橋貴明著
 『2014年世界連鎖破綻と日本経済に迫る危機』/徳間書店
―――――――――――――――――――――――――――――
 ところで、どうして日本はデフレに陥ったのでしょうか。
 きっかけはバブルの崩壊です。バブルがはじけると、民間は借
金返済や銀行預金を増やすのです。総需要とは、消費と投資の合
計ですが、この行為は、消費でも投資でもないのです。
 これをそのままに放置すると、民間の消費や投資が減ると、他
の誰かの所得が減り、その人が消費を減らし、それによって別の
誰かの所得が減り、消費を切り詰めるという悪循環に陥る。デフ
レ現象です。消費と投資を詳しくいうと、次のようになります。
つまり、総需要とは名目GDPのことなのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
  消費 ・・・ 民間最終消費支出 + 政府最終消費支出
  投資 ・・・ 民間住宅、民間企業設備、公的資本形成
              ──三橋貴明著の前掲書より
―――――――――――――――――――――――――――――
 1997年のQ1(第1四半期)において、民間の需要(民間
消費と投資の合計/個人消費)はピークに達しており、それ以降
現在まで、日本の個人消費はそれを上回ったことはないのです。
このことは1月16日のEJ第3710号で指摘しています。
 当時バブルが崩壊して民間が支出を抑制している状況の下でも
景気が回復しつつあったので、政府は国債を発行して支出を増や
す政策をとるべきだったのに、橋本首相は財務省を信じて真逆の
政策を断行し、デフレを一層深めてしまったのです。
 何をやったかというと、消費税の税率を3%から5%に上げて
国民の支出を減らす政策を実施しただけでなく、政府自らの投資
である公共投資を削減したのです。これは、デフレを促進させる
最悪の政策以外の何ものでもないのです。
 総需要を増加させるためには、日銀に通貨を発行させ、政府は
国債を発行してそれを借り入れ、インフラ整備などの公共事業を
立ち上げ、雇用と所得を生み出すように支出すべきなのです。つ
まり、金融政策と財政政策を同時に実施するのです。これは安倍
政権がアベノミクスとしてやっている政策と同じです。したがっ
てこれは正解なのです。第1の矢と第2の矢を同時に、しかも速
やかに実施したのです。
 しかし、心配なことがあるのです。それは、安倍首相がデフレ
を貨幣現象ととらえていることです。そのために第3の矢がおか
しくなっています。2013年2月7日、安倍首相は衆議院予算
委員会で、民主党の前原誠司委員の「人口が減少するなかで、構
造問題を解決しないとデフレは脱却できないのではないか」との
質問に次のように答弁しているのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 人口減少とデフレを結びつける考え方を私はとらない。デフレ
 は貨幣現象であり、金融政策で変えられる。人口が減少してい
 る国はあるが、デフレになっている国はほとんどない。
                       ──安倍首相
―――――――――――――――――――――――――――――
 この安倍首相の答弁は竹下平蔵氏の主張と酷似しています。も
しそうなら、自民党は新古典派経済学の立場に立って政策を進め
ていることになります。  ── [消費税増税を考える/10]

≪画像および関連情報≫
 ●セイの法則とケインズ経済学/植草一秀氏の書籍より
  ―――――――――――――――――――――――――――
  ケインズの経済学を、ひとつだけ経済学の用語を使って説明
  すると、古典派経済学が「セイの法則」と呼ばれる考え方を
  ベースとしたのに対し、ケインズは「セイの法則」が働かな
  い局面を想定し、その局面での有効な経済政策を提示したと
  いえる。「セイの法則」とは、「供給はそれ自体の需要を生
  み出す」という見方である。価格が需要と供給をバランスさ
  せるように変動することによって、供給に見合う需要が市場
  メカニズムを通じて生み出されると考えるわけだ。仕事をし
  たいという人がいれば、その人がなんらかの仕事につけるよ
  うに賃金が変動する。時給1000円であれば人を雇おうと
  思わない企業が、時給が800円になれば人を雇うかもしれ
  ない。この場合は、労働力の価格、すなわち賃金が下落する
  ことにより、仕事を欲する労働者に仕事が行き渡るわけであ
  る。これに対し、たとえば、賃金などがそれほど自由に変動
  しない局面では、働きたいと思う人が手を挙げても、誰も雇
  う企業が現れない状態が長期化してしまうことがあるのだと
  ケインズは考えるわけだ。この場合には、供給量は需要の水
  準によって制約を受ける。つまり、供給能力をフルに生かす
  ためには政府が人為的に需要を追加してやることによってそ
  の遊休化してしまった供給力を生かせると考えるのである。
  いわゆる裁量的な政府支出の追加=有効需要の追加によって
  失業問題を解消するという処方箋が生まれてくる。
       ──植草一秀著「日本の再生/機能不全に陥った
            対米隷属経済からの脱却」/青志社刊


 

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コメント
 
01. 2014年1月20日 09:48:58 : s415whb7nk
本当のデフレの原因は単純だ。経済システム絡みのデフレはマネーの原理が必然的に引き起こす不良債権の発生に起因する。

経済システムの根幹には価値の交換過程で金額が同じ支出と収入が同時に成立するマネーの原理があるだけの話だ。
この経済で最も重要で尊重される物理の原理が作用している限り、貨幣経済は正常だということだ。

この原理から自明の理として導かれる原理は経済活動は金銭的にとらえれば、ゼロサムゲームだということだ。金銭的な勝者がいれば、同額に近い敗者がおり、彼らの成果の総和はゼロに均衡する。

バブルの生成と崩壊もこの原理の作用で必然的に起こる。金銭的な勝者が増えた期間の後には金銭的に同程度の敗者がからなず増える時期が来る。

経済の重要な法則はマネーの原理以外にあるはずがない。金融学はこの法則の呪縛から、永久に逃れることはできないのだ。

貸し借りのごまかしをしないマネーの原理に従う今の中央銀行の量的緩和ではこの呪縛からは決して逃れられない。

本格的なデフレはこれから、必然的に起こる。金融恐慌を防ぐために、国家が借金して市場にカネを流し、民間の債務返済を容易にした。債務は民間から国家に移った。これから、国家は金融危機を起こさないで、国民から広く徴収して国家債務の清算をすることになる。

バブルがもたらした不良債権がこうしてやっと整理できるのだ。重要なのは恐慌は避けられないが、時間をかけて恐慌を和らげることはできる事実だけなのだ。それが何十年も続く増税に起因するデフレ経済である。


02. 2014年1月20日 11:28:38 : nJF6kGWndY
>デフレは果たして貨幣現象なのか
> 「貨幣現象派」と「総需要不足派」を分けるものは、「セイの
法則」が成立するかしないかです。成立するとするのは「貨幣現
象派」、しないとするのは「総需要不足派」

不毛な議論だな

インフレ率は、貨幣量と需要と供給で決まる

当然、デフレも流通貨幣量と需給で決まるということだ

QQEは、両者に直接的かつ間接的に影響を及ぼすから、デフレ脱却に効果があるのは当然だが

それが長期的に実質賃金を上げるわけではなく、結局、生活水準は、生産性(効率性)と社会保障など受益&負担(再分配)のバランスで決まる


03. 2014年1月20日 19:06:25 : 1geRdsjJSg
哲学命題だな。需給も通貨もいずれも結果であって原因ではないのではないか。労働もそうだ。労働力を提供できるものが人間だけだった時代の経済理論は成立するのか。

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