［ニューヨーク　２４日　ロイター］ -２４日終盤のニューヨーク外為市場では、金融市場全体が大きく揺らぐなか新興市場国からドルや円、スイスフランなどの安全資産に資金を移す動きが強まり、円は対ドルで一時１０１円台をつけた。

円は対ドルで７週間ぶりの高値をつけ、スイスフランは対ユーロで４週間ぶりの安値を記録した。米市場では株価が急落し国債が買われた。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの市場戦略部門ディレクター、サマリジット・シャンカール氏は「世界の投資家は引き続き強いリスク回避姿勢を保っている」と指摘。「アルゼンチンペソの急落などをきっかけに新興市場国相場が今週大幅安となったことで、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の量的緩和縮小で（新興国から）資金が流出するという懸念が再燃した」と分析した。

同行のデータによると、資産運用担当者はインドネシアやタイ、ペルーなどの現地通貨建て債券の持ち高を減らしている。

ドル／円は一時１０１．９８円まで下落し７週間ぶりの安値をつけた。終盤は約１％安の１０２．２４円。

ユーロ／円も一時１％安となった。

中国経済に減速の兆候が見られることや、一部の中央銀行が今年、金融の引き締めを行うとの観測もドルやユーロが対円で売られる一因となっている。

ユーロ／スイスフランは０．４％安の１．２２３５フラン。一時１２月１８日以来の安値となる１．２２２２フランまで下落した。

ユーロ／ドルは０．１％安の１．３６７９ドル。

主要６通貨に対するドル指数.DXYは８０．４６７とほぼ変わらず。

豪ドルは対ドルで下落し、３年半ぶりの安値となる０．８６５８ドルをつける場面も見られた。

オーストラリア準備銀行（ＲＢＡ、中銀）のリドアウト理事が豪ドルの下落は十分でなく、０．８０米ドルが豪経済に「適正な」水準と発言したと伝わったことが材料視された。

ポンド／ドルはイングランド銀行（英中銀）が年内に利上げに踏み切るとの観測を背景に一時約３年ぶりの高値に上昇した。ただその後は値を消しニューヨーク市場の終盤は０．７５％安の１．６５０４ドルとなった。

ドル／円　　　　終値　　　102.28/31

始値　　　102.53/54

前営業日終値　　　103.28/30

ユーロ／ドル　　終値　　　1.3677/79

始値　　　1.3677/78

前営業日終値　　　1.3695/97

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYEA0N08G20140124?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0