(回答先: 韓国企業の成長性、金融危機当時より低下：金融危機でも増加した上場1536社の売上高が前年比０．１％減少：負債比率は改善 投稿者 あっしら 日時 2014 年 2 月 16 日 17:42:14)

現代自、韓国シェア６年ぶり70％割れ　輸入車に押され［日経新聞］
2014/2/17 1:00

　【ソウル＝小倉健太郎】現代・起亜自動車グループが、おひざ元の韓国で販売シェアの低下に苦しんでいる。2013年は前年比３ポイント下がって68％となり、６年ぶりに70％を割り込んだ。米国や欧州連合（ＥＵ）などとの自由貿易協定（ＦＴＡ）発効による関税率低下を追い風にした輸入車の攻勢に押されている。利ざやの大きい韓国市場での後退は、グループ全体の競争力にも影響するとみられる。

■関税引き下げに対抗

　「やはり下げてきたか」。起亜自動車は１月、最高級セダン「Ｋ９」のデザインを一新したが、関係者は新モデルの韓国内の販売価格に注目した。最上級モデルで7830万ウォン（約740万円）と、従来型より約600万ウォン引き下げた。独ＢＭＷなど輸入車への競争力を意識したのは確かだ。

　現代自グループは昨年、韓国内の販売台数が４％減の110万台だった。世界販売は中国での好調さがけん引し736万台と４％増えたが、地域別では韓国が最大の落ち込み幅となった。韓国の市場規模はほぼ前年並みで、不振の要因は輸入車との競争だ。

　韓国内の輸入車販売は20％増の15万台。シェアは２ポイント上がって12％で、３年前より５ポイント高くなった。ブランド別では欧州車のＢＭＷ、メルセデス・ベンツ、アウディなどが上位を占める。日本車では、トヨタ自動車のレクサスなど高級車を中心に伸びている。
　経済成長で中間層以上の購買力が高まったのに加え、欧州車の実質的な価格低下が大きい。韓国とＥＵのＦＴＡは11年、米国とも12年に発効した。８％だった自動車の輸入関税は既に半分以下で、今年７月からＥＵから輸入する中・大型車はゼロになる。
　韓国からＥＵに輸出する際の関税も下がったが、欧州の景気低迷が長引いており、現代自グループの欧州販売はマイナスだ。米国向けの関税はまだ下がっておらず、輸出面の恩恵は大きくない。

　海外メーカーは、今後も積極的に韓国市場へ売り込む構え。ＢＭＷは今年、世界３カ所目の自動車テーマパークを韓国に開設する計画。一般客が運転できるサーキットやクラシックカー展示場、公園などを整備する。

■国内が収益源

　韓国政府が15年から開始する環境車の優遇策が、現代自グループにとって逆風となる可能性もある。この制度は二酸化炭素（ＣＯ2）の排出量が多い車両の購入者に負担金を課し、少ない車両に補助金を出すもの。環境性能の優れた車種が多い輸入車に有利になるとの見方が多い。

　現代自グループは、値引きキャンペーンの実施や輸入車と自社車両の比較試乗会の開催など、韓国内のシェア回復に懸命だ。今年は主力セダン「ソナタ」の新型車を発売し、巻き返しを図る。それでも「今までの７割超という高いシェアが異常で、当面は低下が続く」（ウリィ投資証券）との見方が多い。
　現代自グループの世界販売のうち、韓国市場の割合は15％にすぎない。ただ、今まではシェアの高さを背景に強気の価格設定をしてきたほか、広告宣伝費などのコストも最小限に抑えてきた。

　現代自の連結売上高営業利益率は10％程度だが、韓国では15％近くに達するとの指摘もある。中、大型車を好む韓国消費者の特性もあって採算性が高く、同社の収益源となっている。今年も中国など新興国市場で好調が続く見込みだが、韓国市場のシェア低下は放っておけない問題だ。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1600I_W4A210C1FF8000/?dg=1

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