好況の自動車業界で一人負けの日産　ゴーン氏の神通力に翳り
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140218-00000008-pseven-bus_all
週刊ポスト　2014年2月28日号

　日産自動車が経営危機に直面した1990年代末、救世主として仏ルノーからやってきたカルロス・ゴーン氏（59）は大胆なリストラや新興国への進出などの改革を断行した。劇的な「V字回復」はゴーン神話と称された。

　しかし、いまゴーン氏の「神通力」に翳りが見え始めている。好況に沸く自動車業界にあって、一社だけ取り残されたのが日産自動車である。

　ゴーン氏は次世代車の本命はEV車（電気自動車）と決めつけ、日産でも量産モデルの完成寸前だったハイブリッドカー開発の道を自ら閉ざした。しかし、ハイブリッドカーの隆盛は今日も続き、一方のEV車の販売台数は現在10万台程度。

　2011年に発表された中期経営計画「日産パワー88」には、「（ルノーと合わせ）2016年までのEV車150万台販売」とあるが、現状では目標に遠く及ばない。また、現在のゴーン氏の関心は、ドライバーが運転せずとも走行できる“自動運転”にある。

「昨夏はアメリカで自動運転のイベントを開き、先進性を見せつけた。ただし、実用化はまだまだ先。ゴーンさんは『2020年までに』と宣言しているが、社内でそれを信じる者はいない」（自動車専門紙記者）

　こうした次世代技術への関心には別の見方がある。

「結局、ゴーン氏は政治頼み。オバマ米大統領のグリーン・ニューディール政策（自然エネルギーや温暖化対策への公共投資）に乗じてEV車の普及を目指したけど頓挫した。今回の自動運転にしても各国政府の後押しを期待している」（同前）

　かつての日産は「フェアレディZ」や「GT-R」といった個性的な車がファンの心を掴んだが、今日の日産にヒットカーは望めない。

「ゴーンさんは自ら立てた目標に縛られてしまっている。利益を追えば追うほど、研究・開発費を削らないといけない。ユーザーにとって魅力のある車づくりに繋がらない」（経営コンサルタント・小宮一慶氏）

　その点、昨今、「ピンククラウン」や「86」など個性的な車を次々と発表するトヨタの例は対照的といえる。

　かつての同社も日産と同じく世界1000万台という数値目標に向け量産化に走った。しかしリーマンショックと2009〜2010年の大規模リコール問題が直撃する。その後、豊田章男社長のもと、意識改革を試みた。大手紙経済部記者が語る。

「目先の結果を求められない創業家ゆえの舵取りができる。数値目標の代わりに豊田社長が掲げたのは『いい車を作ろう』という抽象的なスローガン。“三河の坊ちゃん”とも揶揄される豊田社長にカリスマ性はないが、10年先を見据えたビジョンがありました。

　一方のゴーンさんは、ルノーでも日産でも外様扱い。常に結果だけが求められるという悲哀と焦りを感じます」

　目下、トヨタはプリウスのリコール問題の対応に追われるが、豊田社長の経営責任を問う声は聞かれない。

コメント
01. 佐助 2014年2月18日 09:10:32 : YZ1JBFFO77mpI : wpmCg8U5S6 日本の自動車産業は「自国商品優位性の法則」を利用することです 本命は燃料電池です。ハイブリッドや電気自動車ではありません。 第二次産業革命は、この動力エンジンを、水素発電＆電磁波起電力に移行させて発生する。そのため、CO2を発生させる動力は一掃され、乗用車はエンジンレスとなる。先進工業国は、排ガスをゼロにする車の実用化の目標を、2020年前後に設定している。が、この目標の実現は既存のエンジンでの排ガス減少に固執し、実用化は遅延される。「新発明が既存の既得権やシステムを否定する時、新発見は握りつぶされる」という原子力勢力に遅延させられると，世界は信用収縮恐慌から脱出できなくなる。 ハイブリッド車改造ブーム（リチウム電池と交換、ガソリンを水素やバイオで走れるよう改造）が発生する。一時的流行は、長所ばかり見える時間が短く、75％以上普及するテクノロジーやスタイリングの流行は、20年が経過しないと短所が見えない，蓄電池車やローターリーは姿を消した。ハイブリッドも電気自動車も姿を消す。ハイブリッド車の改造ブームが発生し、販売は伸びない。 欧州市場のディーゼルの普及率が50％を越えたため、ディーゼル車の販売に踏み切らざるをえないのが事情。そして外を乗り回す乗用車は服飾と同様に、スタイリング（形）が優位であることを無視すると伸びなくなる。そして３ボックス型に固執し２ボックス型への完全移行が遅れると販売は伸びない。 乗用車や家庭電力の本命は燃料電池なんですが，建設機械など，よりパワーの大きい、水素も酸素もリチウムも必要のない電磁波電池が主力になる。すなわち太陽電子半導体電池となるわけ，太陽光線は、光と共に電磁波を24時間地球に送っている。光は夜や曇りの時間は太陽光発電できないが、電磁波発電は24時間できる。と言っても、電磁波電池は、電池のように電気をため込むのではなく、電磁波を熱変換して使用する永久起電装置である。 従って日本の企業は本命の燃料電池に成功していますので，「脱原発」できるならば，日本の商品の世界的優位性は保持できることになる。自国商品優位性の法則は2060年まで，保持できるので，日本も世界も，燃料電池や太陽電子電池なら家庭も工場も乗り物も、電子電池電源で動く時代になるので、都市も農業も漁業も本当にかわり、人類は第二次産業革命を謳歌することになる。そのカギは「脱原発」から「第二次産業革命」を前倒しできことが条件になる。
02. 2014年2月18日 09:59:01 : UHQFOfVMdA そろそろルノーとの提携も止めてゴーン社長にお引き取りをいただく時期に来ているのではないか。
03. 2014年2月18日 15:42:10 : yy7D5jhcis ゴーンさんは自ら立てた目標に縛られてしまっている。利益を追えば追うほど、研究・開発費を削らないといけない。 -------------------------- これにつきる。焼き畑農業で有名なブラジルからきたごーんには長期的な経営はできないということだ。あの石頭にハンマーで「ゴーン」が必要だ。
04. 2014年2月18日 17:54:54 : 0J8Trw9h9s 金の亡者のゴーンは低燃費車の開発を怠り短期利益を追求した。その結果がこれ。 いまや国内の販売台数はスズキ、ダイハツを下回る。スズキもダイハツもＯＥＭで他社に軽自動車を供給しており生産台数ではさらに差が開く。
05. 2014年2月18日 19:55:29 : RMaPsHzDL7 日産に　長く居座り　独裁し 腐敗させるが　ゴーンの任務
06. 2014年2月18日 20:58:49 : HXi3QhvfCc ゴーンは技術者出身じゃないから、製品に力を入れるのではなく他社との提携とか他国の政府に取り入ることばかり行っている。これでは製品がよくなる筈がない。 例えば軽自動車。スズキや三菱自工から製品を購入して販売している。今度の日産デイズは三菱自動車との共同開発を売り物にするが、三菱自工水島製作所で造られる以上、三菱車であることは否定できない。 南朝鮮の崩壊寸前の自動車メーカー、ルノー・サムスン自動車に業績を引っ張られている。ここの製品は全然売れていない。なのにルノーが70％の株式を支配しているため、日産から多くの技術を持ち出されている。日産は大損させられているのだ。 できない奴がやたら強調する他社との提携。親会社ルノーが、日産も含めてドイツのダイムラー・ベンツとの資本提携、技術提携を打ち出している。商用車の共通化や、後輪駆動乗用車の共通化を進めている。ゴーンは、やたら他社に頼る。自らの力で技術開発して、魅力的な製品を出しているホンダやトヨタに勝てるはずがない。 日産の製品の問題点は、顧客に買いたいという意欲が起こらないことだ。これはオーストラリアで販売しているトヨタ・カローラと、日産パルサーで比較すればよく分かる。「こう言う自動車を作りたい」と言うメーカーからの意思が製品に現れていない。製品の性格が凡庸なのだ。これは昔から日産車に言われてきた傾向である。

フォローアップ:

▲上へ　　　　　 ★阿修羅♪ > 経世済民85掲示板　次へ 　前へ

★阿修羅♪　http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。