★阿修羅♪ > 経世済民86 > 115.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
3分でわかる「軽減税率」1:商品やサービスの価格と消費税
http://www.asyura2.com/14/hasan86/msg/115.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 3 月 01 日 17:08:27: Mo7ApAlflbQ6s
 


消費税をめぐる議論がスムーズにできない原因は、商品やサービスの価格に関する理解が違うことにあると思っている。

「輸出免税」(=「輸出戻し税」)を含めて、悪意なく消費税の仕組みを擁護する人々は、価格は内訳がきっちり決まっていると考えているのだろう。

どういうことかと言えば、価格を構成する基本である「原価+利幅(荒利)」(消費税課税前価格)は固定的(消費税の影響を受けない)で、最終価格は、その値に消費税が上乗せされたものという考えである。
そのような理解のもと、消費税の税率が変動すると、その変動に見合ったかたちで最終販売価格も変動する(それが転嫁と言える)から、消費税は最終消費者が負担することになると考えているようだ。

「販売価格=(原価+荒利)+消費税額」というように考えていることで、“仕入で負担した消費税”や“売上で預かった消費税”の差引勘定という消費税の課税論理に納得してしまうようだ。

このような理解については、経済活動というダイナミックな営為を静態的な“算数の世界”として見ているとも、消費税を考えるとき、自由経済であることを忘れ、原価や利幅が法的に規制(制限ないし保証)されている統制経済であるかのように考えているとも言える。

価格要素の積み上げや期待する荒利で販売価格を決められるほど商売は甘くない。増税に際し、これまで稼いでいた荒利を削って増えた消費税を捻出することはざらだし、換金のために原価割れで売ることもある(この場合に消費税がマイナスになるのは正当)。
逆に、原価が下がっても、今の価格で思うように売れるのなら、わざわざ価格を下げて利益を減らすようなことはしない。
消費税の処理について「算数的世界」のように見る人は、リアルな市場経済が見えていないと言える。

消費税税額(税率)の変動で販売価格が変動するという考えそのものが錯誤でしかない。
そのような見方ではなく、売上(販売価格と数量)と仕入の変動が消費税税額を変動させると考えるのが正しい理解である。

消費税の税率が販売価格=仕入(購入)価格を制御するといった錯覚から抜け出ることが消費税の理解を深めるための第一歩だと思う。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年3月01日 17:37:39 : niiL5nr8dQ
>消費税税額(税率)の変動で販売価格が変動するという考えそのものが錯誤でしかない。

これは、その通り

だから流通段階でも、各企業は増税分を100%転嫁せずに、売上の減少を見込んだトータルの利益が最大になる価格設定を行うことになる

その点では、輸出比率が高い企業ほど、その消費税増税による原価の減少効果がでてくるのは、売上が小さい非課税業者と似ており、一方、国内売上の比率が高いほど、当然、消費税による利益圧迫効果もある

ただし、それを不公平と考えるかどうかは、視点による。

つまり100%輸出企業というのは、別に、日本国内で生産する必然性は低く、消費地で作った方がメリットも大きいからだ


また大企業が下請けの価格転嫁を許さない、いわゆる強い立場を利用した便乗?値下げ強要があるという批判も良く聞くが、それ自体は、直接的には、消費税とは関係はない。

もし下請の部品メーカーがM&Aで1社に統合されるか、またはドイツの中小みたいに、グローバル展開していれば、上流に対して完全に上乗せして請求するどころか

円安インフレや消費税負担を言い訳にして、さらに高い価格を吹っかけてくることもあり得るわけだ

つまり、日本の産業構造が、大企業に不利な規制や、中小に甘い政策融資などにより、経営者の立場を守り過ぎており、

本来は淘汰され統合されているべきものが、そのままになっているのが原因とうことになる。

スウェーデンのように、下請も含め、成熟した企業は、監視が容易な大企業に統合できれば、労働者の権利も賃金も上がり、生産性は上がるだろう。



02. 2014年3月01日 18:07:33 : kecGo8hPOw
@商品の生産・流通過程への課税は必ずしもダイレクトに物価へ反映するとは限らない。
Aこれは、根源的には労働者が生み出した付加価値分へ課税されているからであり、それだけ労働者の生計費が圧縮されることによる。労働者が生み出した付加価値分を資本側が利潤として盗るのか、国が税として盗るのかの違い。

B商品の生産・流通過程において価格決定権はアンバランスである。税を課した場合、各段階での圧縮比は違う。価格決定権を強く持つ資本強者の側は圧縮が少なくて済む。

投稿文から導く最終的な答えは@であり、これは3分といわず3秒でわかる。


03. 2014年3月01日 18:42:07 : kecGo8hPOw
>>01
ドイツを例に出しているが、中小が大資本に対して強いという点は自由主義市場経済にとって非常に重要なことである。価格決定権を単一の資本が独占することほど怖いものはない。

市場の効率性から批判しているがこれも逆である。中小にも競争力のある市場経済こそが健全かつ効率性も高い。

後段にあるように資本を投合し国家監視下におくのは質の悪い社会主義みたいなもんで、競争がなくなり必ず非効率に陥る。大中小、多種多彩な企業が存在してこそ豊かな経済だ。


04. 2014年3月03日 10:08:03 : nJF6kGWndY
>>03 後段にあるように資本を投合し国家監視下におくのは質の悪い社会主義みたいなもんで、競争がなくなり必ず非効率に陥る

成熟産業は統合した方が良いが、新規ビジネスを企業するのは当然、中小だし

伝統ビジネスも無理に大企業になる必要はない

つまり、余計な過保護は止めれば良いということだな


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民86掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧