★阿修羅♪ > 経世済民86 > 542.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
インタビュー:限界近づく日銀国債購入、資本逃避リスクも=大久保氏(ロイター)
http://www.asyura2.com/14/hasan86/msg/542.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 3 月 26 日 12:01:33: igsppGRN/E9PQ
 

インタビュー:限界近づく日銀国債購入、資本逃避リスクも=大久保氏
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYEA2P01Q20140326
2014年 03月 26日 10:44 JST


[東京 26日 ロイター] -独立系リサーチ会社のジャパンマクロアドバイザーズ(JMA)のチーフエコノミスト、大久保琢史氏は、ロイターの取材に応じ、黒田日銀の異次元緩和策を従来の日銀になかった積極的な政策として、一定の評価を示した。

一方で、国債発行総額に占める日銀の保有シェアが、2020年末に約50%に膨らむとの試算を示し、今後は財政ファイナンスを意識せざるを得ず、国債買い入れが限界に近づきあると指摘した。

そのうえで日銀とともに、国債消化を支えてきた国内生保もALM(資産・負債の総合管理)対応による国債買い需要が約2年後にはほぼ終了するとして、円滑な国債消化に支障を来たしかねないと表明。将来の悪いインフレ懸念に対して、資産を国内から海外にシフトさせる資本逃避(キャピタルフライト)のリスクを考える時期にきているとの認識を示した。

大久保氏は、ゴールドマン・サックス、メリルリンチに勤務後、ソシエテジェネラル東京支店チーフエコノミストを経て、12年9月にジャパンマクロアドバイザーズを設立した。

一問一答は以下の通り。

――黒田日銀の1年間をどう評価するか。

「当初、2%の物価目標に違和感があったが、為替の円安方向が維持されており、日銀の積極的な政策運営は基本的に成功を収めつつある。この1年間を振り返ると80点の評価。黒田総裁は、金融政策でインフレをコントロールし、日銀自身の責任でデフレ脱却を実現する政策を打ち出したことは、ポジティブに評価していい。今までの日銀になかったことだ。従来から消極的な政策への批判が多かった海外投資家からも、日銀がようやく正しい金融政策を始めたという声が多い」

――消費増税の影響と追加緩和について。

「異次元緩和政策の目的としてデフレ脱却が非常に重要。デフレ脱却が実現できなければ、日本財政も再建できない」

「インフレ期待を削ぐことになりかねない消費増税は拙速。15年10月に予定されている8%から10%への再増税をキャンセルすることも選択肢の1つだ。4月の消費増税によって4─6月期GDPは相当落ち込むだろう。7─9月期はリバウンドするかもしれないが、14年度はプラス0.4%、再増税が予定される15年度はマイナス0.1%を見込む。日銀は景気先行きを見通した上で、早ければ6月にも追加緩和を行うとみている」

――異次元緩和の副作用は。

「日銀が国債残高を年間約50兆円ペースで積み増している結果、国債発行残高に占める日銀のシェアが高まっている。日銀の国債シェア(金額ベース)は、13年12月末に19.3%と同年3月末(13.0%)から増加。JMAの推計によると、14年末に24.7%、15年末に29.1%と30%に迫る見通し。保有国債のデュレーションも長期化している」

「現在のハイペースで買い続けると、日銀の国債シェアは20年ごろに50%に達する計算。さすがに、中央銀行が自国の国債を半分保有する姿は、明らかに財政維持の可能性に疑問符が付く。欧州中央銀行(ECB)のように、コミットメントメカニズムを活用して市場の信頼感を得る手法を採用した方が、実弾(国債買入)をここまで使わなくても済んだのではないか」

──日本国債の投資リスクをどう考えるか。

「日銀のシェア拡大によって、中長期的に国債の信認が崩れるリスクを考えておくべきだ。そのリスクは、ずばり2年後ぐらいから意識され始めるだろう。シェアが30%に迫れば、日銀としても『次の一手』を出しにくくなる。確実な国債の買い手として、日銀の存在が危うくなる」

「日銀とともに年々発行が膨らむ国債の消化を支えてきた生保も、ALM(資産・負債の総合管理)とのマッチングを狙った国債買いがあと2年程度で終了する見込み。日銀と生保の買い余力低下に対して、新たな買い手が見つからなければ、国債価格は下落(金利は上昇)するだろう」

「2年後は、米連邦準備理事会(FRB)がすでに利上げを始めている可能性が高い。海外金利が魅力的な水準であれば、日本国民が資産を海外に移す動きがあっても不思議ではない。保有資産の大半を円に傾斜している現状は歪(いびつ)に映る。将来の悪いインフレ懸念によって資本逃避(キャピタルフライト)が生じるリスクを考える局面が来ているのではないか」

*インタビューは3月25日、都内で行った。

(インタビュアー:星 裕康)

(星裕康 編集:伊賀大記)


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年3月27日 13:49:22 : QBrYpzDGwo
   政府が国債を発行し、銀行を迂回するか直接ファイナンスするかの違いはあれど、最後は日銀が円を刷って市中銀行か政府に現金が渡ることになる。
  市中銀行も次なる国債購入のために現金は日銀当座預金に積んでおくしかないからそれほど企業の設備投資等への貸付には回せないのだろう。
  よって国債の多くを日銀が保有、刷った円の多くは政府の懐へ入るのだろう。
  これによって非常に大きな政府となるが安倍政権であれば土建、軍需が舌舐めずりして食らいつくので、まずはそれらの産業が隆盛を期するくらいのものか。
  しかしながら、この記事はそれでは済まないというものである。
  国債を日銀が保有するに限度があるとは知らなかった。それは如何なる理由によるものなのだろうか。国際的に、中央銀行が国の債権の殆どを所有していると判明した時点で通過の信用が落ちるということなのだろうか。
  確かに、今は幾ら日銀が円を増刷しても各国から批判もなく、円の信用は高いというか、利用価値があるように見える。この調子で行けば国家の破綻などあり得ないようであるが、国債を中央銀行が過剰に保有しているということが判明すると信認が危うくなる故に保有量に限界があるのだとすると、限界が来たら国債の買い手を日銀以外に求めなければならなくなると思うが、その時がいよいよ運命の時ということになるのだろうか。
  

02. 2014年3月27日 23:00:10 : zWEyYYMjgg
http://jp.reuters.com/article/JPbusinessmarket/idJPTYEA2Q07E20140327
家計のインフレ予想が2%へ収れん進む、物価目標で期待に変化=日銀
2014年 03月 27日 19:19 JST
[東京 27日 ロイター] -日銀は27日、2%の物価安定目標の導入によって、家計の中長期のインフレ予想が2%に収れんしつつあるとするリポートを「日銀レビュー」として公表した。

日銀では、昨年4月に打ち出した異次元緩和において、期待の転換を物価目標達成の重要な経路と位置づけており、リポートは家計の期待変化をうかがわせる内容になっている。

分析には、日銀が家計を対象に四半期ごとに実施している「生活意識に関するアンケート調査」を用いた。同調査では、家計の物価見通し(消費税率引き上げ分を除く)について、1年後と5年後にそれぞれ「何%程度変化すると思うか」との質問を設けている。

このうち、足元の市況の変動など一時的な要因を受けにくく、基調的な物価観があらわれやすいとされる中長期(同調査では5年)の物価見通しの動向を中心に分析した。その結果、2013年は「1─3%」の物価上昇を予想する人の割合が36%となり、12年の29%から増加する一方、「0%以下」のデフレを見込む割合が26%(12年は32%)に低下。これまではデフレを見込む向きの方が多かったが、13年に入って勢力が逆転した格好だ。中でも最も割合が高い「2%」との予想は10%から13%に上昇している。

また、足元で実際の物価が上昇しているにもかかわらず、2%よりも高い物価上昇率を予想する割合が低下しており、日銀では家計のインフレ予想が「2%近辺に集中するようになっている」としている。

背景として「金融政策の認知度が考えられる」と指摘。アンケート調査では、日銀が13年1月に導入した2%の物価安定目標を知っているかどうかも尋ねているが、物価安定目標を認識している家計の方が、「見聞きしたことがない」とする家計よりも「2%」を予想する割合が高いとの結論が得られた。日銀では「金融政策に関する情報発信が、家計の多様なインフレ予想を2%に収れんさせる役割を果たしている可能性を示唆している」とみている。

(伊藤純夫)


http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYEA2N01J20140324
コラム:「仕事師」イエレン議長とアジェンダの重み=鈴木敏之氏
2014年 03月 24日 10:53 JST
鈴木敏之 三菱東京UFJ銀行 シニアマーケットエコノミスト(2014年3月24日)

米金融政策史上初の「Madam Chair(女性議長)」はデビュー戦で早くも大きな仕事をした。ゼロ金利下の緩和手段には資産購入による資金供給、いわゆる量的緩和(QE)と、期待誘導のフォワードガイダンスがあるが、その軸足を前者から後者へと移行させたのだ。

舞台裏では前体制以来の周到な準備も恐らくあったとはいえ、18―19日に主宰した最初の米連邦公開市場委員会(FOMC)でこの大転換を成し遂げたことは、驚異的と言っていい。

一部には市場との対話に躓(つまず)いたとの指摘もあるが、筆者はむしろイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の「仕事師」としての凄味に驚くとともに、中央銀行総裁が「アジェンダ(課題)」を果たす存在であることを改めて思い知った。

<実現されてきたアジェンダ>

歴史を振り返っても、FRB議長にはそれぞれ譲れぬアジェンダがあった。

かつてボルカー氏はFRB議長時代に、大インフレの抑制を成し遂げた。その代償は深刻な不況であり不満も大きかったが、今からしてみればインフレが抑制される時代が長く続き、その間に強い経済成長が達成された。最大の貢献は、金融政策でインフレが抑制できるという認識を醸成できたことだろう。

ボルカー氏から議長職を受け継いだグリーンスパン氏は、インフレ抑制の持続という難事業を果たしながら、自由と市場原理で経済を繁栄させることを実践した。その後のバブル崩壊を経て、今日の評価は厳しいが、少なくとも18年にわたる在任期間の大半は、強い信認、尊敬を得ていた。

その後を継いだバーナンキ氏は大恐慌の研究で名を馳せた学者だが、金融危機後の大不況が恐慌に陥ることを回避した。また、マクロ経済の安定を図るためにインフレ目標を重視し、しかも同目標の導入も果たしている。

ちなみに、中銀総裁がアジェンダを果たす存在であることは、国や地域を問わない。

欧州中央銀行(ECB)は、条約のもとで物価安定の確保が任務である。トリシェ総裁時代のユーロ圏の物価安定は驚異的だ。そして、トリシェ氏からバトンを受けたドラギ現総裁は、債務危機の嵐の中で、通貨統合の瓦解が心配されるようになっていた2012年7月に、ユーロ防衛への不退転の決意を語った。今日、ユーロ圏がデフレに陥っているのではないかとの懸念は強いが、ユーロが瓦解する心配はなされていない。

日本でも黒田日銀総裁が就任し、バズーカ緩和が発動されてほぼ1年が経ったところでインフレ率は予想よりも上昇し、デフレ脱却は絵空事ではなくなってきている。一方、高インフレと戦うインド準備銀行のラジャン総裁は今後、幾多の困難と対峙しなければならないが、就任から短期間で信認を獲得し、足もとではルピーの下落に歯止めをかけることに成功している。

<シグナルは緩和継続>

対して、イエレン議長の最大のアジェンダは、完全雇用の達成である。そのために金融緩和を続けることになるが、前任が導入したQEの弊害にも対処しなければならない。

QEは危機からの脱却を目指す緊急時には致し方ない緩和手段だとしても、バブル膨張を助長しかねないなど弊害は軽視できない。ゼロ金利下のもうひとつの緩和手段であるフォワードガイダンスに早めに移行させ、できれば通常の金利で金融政策をとれる状態に戻すことが望ましい。

イエレン議長は最初のFOMCで、その仕事を大きく前進させた。FOMCが政策変更の閾値として設定していた失業率6.5%が到達間近となったが、雇用情勢は満足の得られる状態にほど遠い。そこで、FOMCは声明に雇用について特定の数字を書くことをやめ、議長会見での説明に置き換えた。

その会見の説明は、複数の雇用指標をあげ、それら全般の改善が要るという立場をとった。多くの雇用指標が、全般的に改善するというハードルは高い。つまり、緩和政策を今後も長く維持するというシグナルを発したのである。

10月のFOMCでQE終了が告げられるとみている市場は、終了後6カ月程度で利上げが始まる可能性を示唆した議長発言に反応し、混乱した。中央銀行が発したメッセージを市場が理解するまでには時間を要する。日銀のバズーカ緩和の直後も債券市場が大きく動いたことは記憶に新しい。やがて、多様な雇用指標全般が改善するまで緩和を続けるという意味が理解されてくるだろう。

<実態は共同議長体制>

最後にもうひとつ、今後の米金融政策を読み解く上での重要なポイントを押さえておきたい。

オバマ大統領は、FRB副議長にフィッシャー前イスラエル中銀総裁を指名した。すでに上院の公聴会を終えており、承認されれば、イエレン=フィッシャー体制となり、これは実質的に共同議長体制と言える。

フィッシャー氏はマクロ経済学の研究者として大きな実績をあげているが、教師として傑出しており、バーナンキ前FRB議長、ドラギECB総裁、そしてFRBの最重要ポジションであるFOMCセクレタリーのイングリッシュ氏、チーフエコノミストのウィルコックス氏がその教え子である。

国際通貨基金(IMF)副専務理事時代にアジア危機への対処に取り組み、見事に危機をおさめ、その後、それらの国々が比較的堅調な経済成長を遂げていることが注目される。そして、金融危機下でイスラエル中銀総裁として、その対処も成し遂げている。

では、このイエレン=フィッシャー体制のアジェンダは何か。それは、金融の安定だろう。

先日、フォワードガイダンスにも弊害があることを、国際決済銀行(BIS)が四半期報告で痛烈に指摘した。ゼロ金利を続ければ、金融不均衡、すなわちバブル膨張が助長される心配をすべきというのである。完全雇用回復のためにゼロ金利を続けるとなると、この問題をクリアしなければならない。その対処には、健全な金融監督が有効であり、必要である。そのとりまとめ役として、フィッシャー氏は適任だ。

金融システムの健全性を確保し、金融緩和で雇用情勢を一層改善させ、さらにシェール革命による追い風も吹くとなると、米国経済には明るい見方ができる。中銀総裁たちがアジェンダを果たしてきた実績をみると、その展望は侮れないところがある。

*鈴木敏之氏は、三菱東京UFJ銀行市場企画部グローバルマーケットリサーチのシニアマーケットエコノミスト。1979年、三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。バブル崩壊前夜より市場・経済分析に従事。英米駐在通算13年を経て、2012年より現職。



http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20140324/261644/?ST=print
「ニュースを斬る」
追加緩和なくとも日銀の目標実現は可能

異次元緩和1年(下):ワインシュタイン・コロンビア大学日本経済経営研究所教授に聞く

2014年3月27日(木)  小栗太

日本のエコノミストの間では黒田東彦・日銀総裁の就任2年後の目標である消費者物価の前年比2%上昇は困難で追加緩和が必要との声が多いが、本当にそうなのか。米コロンビア大学日本経済経営研究所長のデビッド・ワインシュタイン氏は日銀の目標達成は可能で、むしろ安易な追加緩和論に慎重な見方を示す。(聞き手は日本経済新聞 小栗太)

黒田日銀のこの1年の金融政策をどう評価しますか。


デビッド・ワインシュタイン(David Weinstein)氏
米コロンビア大学ビジネススクール日本経済経営研究所長。同大学経済学部長も兼務。米ミシガン大学博士。専門は国際経済、日本経済。ニューヨーク連銀シニアエコノミストや米連邦準備理事会(FRB)コンサルタントを歴任するなど、金融政策にも詳しい。


ワインシュタイン:黒田東彦総裁の下での日銀の金融政策運営は非常にうまくいった。驚異的な成功(amazing success)と言っていい。日銀はゼロ%の金利下で人々のデフレ脱却期待を醸成するという極めて難しい政策課題を背負っていた。しかし結果的に直近の消費者物価指数(CPI、総合)は前年同月比で1.4〜1.6%上昇と、日銀が掲げるCPI2%のインフレ目標をうかがう水準まで引き上げることに成功した。

もし黒田総裁が誕生していなかったら、日銀は脱デフレを実現できるでしょうか。

ワインシュタイン:正直に言って難しい。繰り返すが、黒田総裁は非常に良い政策運営を進めている。現在の政策運営の最大のポイントは、日銀が黒田総裁の下で「市場との対話」を実現してきたことだろう。その点で黒田総裁は歴代の総裁の政策運営と大きく異なる。

黒田日銀が市場の信認を得られた理由は何ですか。

ワインシュタイン: 2つの大きな変化があった。1つは安倍晋三首相が脱デフレを実現すると、はっきり宣言していることだ。そしてもう1つは、政府の方針を受け、日銀もまた脱デフレを実現させるための強力な政策運営を推進している。日銀が打ち出した目標を実現できるまで緩和をやめないという約束は市場に対して非常に効果的だ。

 過去の政府と日銀は対立ばかり続けてきた。これに対し、安倍首相と黒田総裁は非常に親密だ。長引くデフレ下で、これまでも日銀は金融緩和を実施してきたが、行き過ぎたインフレを恐れ、早すぎる緩和解除を繰り返してきた。だが黒田総裁は目標が実現できなければ、緩和を解除しないと宣言している。繰り返すが、市場との対話は非常に重要なポイントだ。

注意すべきは増税後の消費委縮リスク

ただ日本の多くのエコノミストは、現状の緩和でインフレ目標を実現することは難しく、追加緩和が必要だと指摘しています。

ワインシュタイン:私は現状でも2%の目標実現は可能だと考えている。新たなリスクが顕在化する前に追加緩和を実施すれば、それこそ過度のインフレを招きかねない。

追加緩和は必要ないですか。

ワインシュタイン:日銀は目標実現までマネーの供給を増やし続けると約束しているし、現時点で政策を大きく変える必要があるようなリスクは顕在化していない。現状のままでも日銀は市場との対話ができており、2%を達成できるまで緩和を続けるだろうという市場の信認は、簡単には揺るがない。

もし世界経済や国際市場の大きなリスク、例えばウクライナ情勢の悪化や中国経済の失速といった問題が表面化した場合はどうでしょう。

ワインシュタイン:中国や欧州の政治・経済のリスクなど、日本の貿易相手国で起きたリスクが日本経済に下押し圧力をかける可能性は否めない。その時は日銀も対応を考えざるを得ないだろう。ただ指摘しているような将来の大きなリスクを事前に予想することは困難だ。現状で注意しなければならない問題は、4月の消費増税の影響、つまり個人消費の委縮リスクが生じるかどうかだろう。

仮に2%の目標実現が難しくなった場合、日銀はどう対応するでしょうか。

ワインシュタイン:日銀には2つの選択肢がある。1つは目標の断念。もう1つは追加緩和だ。黒田総裁は後者を選ぶだろう。国民や市場がそう信じていれば、脱デフレに向けた経済の動きは今後も続く。

 思い出してほしい。2008年秋のリーマン・ショック時、欧米の中央銀行が一斉に危機に対応して積極的な緩和に動いたのに、日銀はほとんど何もしなかった。歴史に「もし(if)」はないが、黒田総裁が指揮していたら、もっと積極的な緩和協調を打ち出していただろう。何度も繰り返すが、彼は市場との対話を極めて重視している。

米緩和縮小は「グッドニュース」にもなり得る

米連邦準備理事会(FRB)が緩和縮小を始めました。日銀の政策運営に何か影が及びますか。

ワインシュタイン:FRBの緩和縮小は2つの大きな影響を及ぼすだろう。1つは、一方で日銀が大胆な緩和を続けるため、ドルが対円で上昇しやすくなること。円安・ドル高は日本企業の輸出にプラスに働くので、日銀にはグッドニュースだ。ただ福島第1原子力発電所の事故以降、日本経済は燃料輸入価格の影響を受けやすくなっていることには注意が必要だ。

 もう1つは、新興国市場へのマイナスの影響だ。円安・ドル高の恩恵の一方で、新興国市場からの資金流出が強まれば、日本の株式市場にも悪影響を及ぼすだろう。新興国リスクが顕在化した場合には、日銀も何らかの対応が必要になるかもしれない。ただ日銀は2%の目標実現まで緩和を続けると宣言している。よほど大きなリスクが表面化しない限り、FRBの政策変更によって日銀の政策運営が変わることはないだろう。

このコラムについて
ニュースを斬る

日々、生み出される膨大なニュース。その本質と意味するところは何か。そこから何を学び取るべきなのか――。本コラムでは、日経ビジネス編集部が選んだ注目のニュースを、その道のプロフェッショナルである執筆陣が独自の視点で鋭く解説。ニュースの裏側に潜む意外な事実、一歩踏み込んだ読み筋を引き出します。


03. 2014年3月28日 22:15:52 : FljKmvFaTE
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA2R06N20140328
デフレ脱却の「正念場」迫る、市場は日銀追加緩和に期待
2014年 03月 28日 17:44 JST
[東京 28日 ロイター] -安倍政権が最大の目標とするデフレ脱却の「正念場」が迫ってきた。物価は順調に上昇してきたが、消費増税を乗り切れるかはまだわからない。消費圧迫など悪影響も大きくなってきた。一方、中途半端な物価上昇ではデフレ回帰のリスクは消えない。

市場では、日銀が国債とETF(上場投資信託)をともに買い増すことで、物価上昇の副作用を軽減する追加緩和策を期待する声が出ている。

<迫る消費増税>

生鮮食品を除くコア全国消費者物価指数(CPI)は28日発表された2月実績まで3カ月連続で前年同月比1.3%と同じ数字になった。9カ月連続で前年実績を上回り、値上げ品目も増えているが、伸び一服がはっきりしてきている。景気は底堅いが、円安は対ドルで102円台でこう着、株価も年初から軟調だ。物価押し上げパワーは弱まってきている。

さらに4日後の4月1日には5%から8%への消費増税が控える。労働市場がタイト化しているため、増税の影響で消費がいったん落ち込んだとしても、デフレ回帰はないとの見方もある。ただ、増税インパクトが消費マインドに与える影響などは読みにくく、警戒感は依然大きい。

円安は昨年から進行しており、前年比での円安効果は現状の為替水準が続く限り、今後減衰する。これまで物価押し上げの主要因であったエネルギー輸入価格上昇は弱まる見通しだ。さらに労働市場にひっ迫感はあるが、全体的には賃金上昇の広がりは遅れており、増税は消費者の懐を直撃する。増税後の消費落ち込みに対応して、企業の値下げが広がる可能性もある。中国など新興国経済の減速も物価を上がりにくくしている背景だ。

そこで、市場が期待しているのが日銀による追加緩和だ。これまで物価を押し上げてきたメーンエンジンは円安。国内企業の現地生産化による輸入品の増加や、スマートフォンなどの輸入増で日本のCPIは円安に対する感応度を高めている。日銀が追加緩和を行えば、期待が大きい海外勢を中心に好感され、円安が再開する可能性は大きい。円安が進めば、エネルギーなどの輸入価格上昇を通じてCPI押し上げ圧力は再び強まることになる。

<懸念される物価上昇の副作用>

しかし、それで日銀が目標とする2%の物価上昇が達成できるか、また日本経済が本当の意味で良くなるかは、予断を許さない。物価の上昇自体は消費者の実質購買力を低下させる。賃金上昇がついて来くればいいが、1月の現金給与総額は実質ベースで1.8%減少した。

2月の全世帯実質消費支出は前年比マイナス2.5%減。自動車の駆け込み需要の一巡などが影響しているとみられているが、消費者態度指数や景気ウォッチャーなど先行きセンチメントは弱い。足元で起きている物価上昇は需要増を伴わず円安による供給面の変化が引き起こしている「悪い物価上昇」との指摘もある。110円を超えるような円安はトータルで見て日本経済に悪影響をもたらすとの試算も出ている。

もちろん、円安メリットを享受する輸出企業が雇用や賃金を引き上げれば、副作用は軽減される。春闘も一定の成果をみせている。ただ、まだ大企業中心で中小企業への広がりはまだわずか。こうした中では、物価上昇と増税のダブルパンチのダメージは小さくない。需要増をともなった物価上昇が理想だが、「成長戦略」は期待ほど進んでいないのが現状だ。

<市場は株高によるカバーを期待>

ただ多少、副作用があったとしても、中途半端な物価上昇の段階で金融緩和を緩めるのは危険だとの指摘もある。再びデフレに回帰してしまうリスクがあるためだ。

三井住友アセットマネジメントのシニアストラテジスト、濱崎優氏は「日米欧で超が付くほどの金融緩和を実施してもほとんどインフレは進行しなかった。むしろ一時はディスインフレ傾向が懸念されたほどだ。少々、物価が上がったとして金融緩和を緩めれば、今度こそディスインフレが強まり、手が付けられなくなる」と警告している。

市場では、円安物価上昇のデメリットを軽減するために、株価上昇も同時にうながす日銀の追加緩和策を期待する声が出ている。株高は直接的には株式保有者へのメリットをもたらすが、企業の含み益増加やマインドの好転などを通じて景気全体にもプラスの影響があるとみられている。

「国債購入額の増額を通じてバランスシート拡大ペースを加速させ、円安を進行させ、物価を上昇させる。それでは家計部門の悪影響が大きくなるので、ETF購入額も大幅に増額し、株価を上昇させるという組み合わせを日銀は選択するのではないか」とシティグループ証券チーフエコノミストの村嶋帰一氏は予想している。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民86掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧