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全国各地で被害者またぞろ続出 「押し売り」を撃退する
http://gendai.net/articles/view/life/149390
2014年4月10日 日刊ゲンダイ
最初が肝心／（Ｃ）日刊ゲンダイ
「振り込め詐欺」「金融商品詐欺」の被害ばかりが目立つが、その裏ではかつて「押し売り」と言われた「強制販売」の被害者が全国各地で増えているという。気力、体力に劣るシニアはどう対応すればいいのか？
「自宅ローンも残っているのに１８００万円のワンルームマンションを買わされた。老後の蓄えも少ないのに――。夫婦間もギクシャクして離婚話も飛び出しているようです」
こう嘆くのは強引商法の被害に遭った友人を持つ吉田純一さん（仮名、６２歳）だ。
いきさつはこうだ。土曜日の午後、吉田さんの友人宅の電話が鳴った。友人が電話に出ると愛想のいい声で「△不動産ですが、投資目的でワンルームマンションを購入しませんか？」「家賃収入でマンションの毎月の支払いはまかなえます。２万円ほど利益も出ますよ」とセールストークを始めたという。
友人は、一瞬考えたが「無理です。お断りします」と断った。しかし、セールスマンは延々と説得して電話を切らせない。友人は「時間がないので」と一方的に電話を切った。
すると再び電話が鳴り友人が電話に出るとくだんのセールスマンが突然、怒鳴りだした。
「てめえ、こっちが一生懸命説明しているのに勝手に電話を切りやがって」
友人が再び切ると、また電話。同じ番号が表示される。電話に出ないでいると延々と電話が鳴る。しかたなく、再び電話に出て「もう電話しないで」と言うと、相手は「いまから直接家に行く。家も勤務先も何もかもわかっているぞ！」と恫喝（どうかつ）。実際、翌日２人組が友人の自宅に現れたという。
「友人がインターホン越しに断ると、相手は『家まできたのに手ぶらで帰す気か！』とすごむ。『警察に行く』と言うと『別に行ってもかまわない。俺たちはおまえのすべてを把握しているから』と若い方が凄み、中年の男が猫なで声で『まあまあ、損はさせませんよ』と説得。朝から夜まで粘られて友人はとうとうマンションを買わされたのです」
■機械で警告、人を呼ぶ
悪徳セールスにタッチしたことがあるＩＴ関連会社の元従業員が言う。
「電話セールスのベテランは最初に電話に出た時の顧客の口調で脅しに弱いタイプかどうか判断します。気の弱そうなお人よしなら買うまで徹底して攻撃するだけです」
こうした強制販売を撃退する方法はあるのか。ジャーナリストの林健氏が言う。
「電話応対に自信のない人は“通話を録音します”と告げる録音装置の設置も手です。機種によっては２万〜３万円で設置できます」
その効果は抜群で、６５歳以上の高齢者宅に取り付けたところ、強制販売などの不審電話が１０分の１に減ったという。自宅訪問してしつこくセールスをかけるやからにはどうすればいいのか？
「絶対にドアを開けず、インターホン越しに対応すべきです。それでもしつこい場合には大きな音が出る装置を設置し、鳴らします。このことは日頃から近所に伝えておき、万一の場合は駆けつけてもらいましょう。悪徳セールスマンはお年寄りは“脅せば思うように大声が上げられない”となめてかかっています。それなら自分の口でなく機械で人を呼ぶ態勢を整えておくことです」（林氏）
悪徳商法などには負けていられない。
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