ソニー平井社長に社員ア然…大赤字でもトップ人事手つかず
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150220
2014年5月16日　日刊ゲンダイ

「期待はずれだった」の声も（平井社長）／（Ｃ）日刊ゲンダイ

　みんなが“決断”を待っている

　ソニーの大赤字決算を受け、社内外で「平井一夫社長（５３）はなぜ責任を取らないんだ」という怒りが渦巻いている。

　１４日発表したソニーの１４年３月期は、売上高こそ前年を上回ったものの、本業の儲けを示す営業利益は２６４億円で前年比８８％減だった。純利益は１２８３億円の赤字とボロボロだ。

　平井氏が社長に就任したのは約２年前の１２年４月。当初から、中核ビジネスの「エレクトロニクス事業を黒字転換させる」と言い続けているが、１４年３月期も赤字だった。

「エレキは３期連続で赤字です。公約を守れないのだから、退陣論が浮上して当然でしょう。ライバルのパナソニックやシャープが回復基調なので、平井社長の無能さがいっそう目立ちます」（経済ジャーナリストの真保紀一郎氏）

　それでも平井社長は居座るつもりだという。大株主の米サードポイントの意向を受け入れてテレビ事業を分社化し、パソコン事業を売却したことで、６月の株主総会を乗り切れると判断しているのだ。

「平井社長への不満は業績面だけではありません。社員にはつらいリストラを強いているのに、経営陣のリストラに手をつけようとしない。最悪なのはソニー迷走に拍車をかけたハワード・ストリンガー前ＣＥＯの息のかかったソニー・アメリカのプレジデントを辞めさせないことです」（株式評論家の倉多慎之助氏）

　ストリンガー氏は１２年４月にＣＥＯを辞任し、１３年６月には取締役会議長も辞め、ソニーから全面的に引退。ところが、ストリンガー氏の右腕として知られた女性経営者、セリグマン氏は米国本社に君臨。ストリンガー氏の実弟も米コロムビア・レコードの会長にとどまったままなのだ。

「こうした人物を切れないところに平井社長の限界がある。かつて出井伸之元社長は、社長就任直後に本社の指示に従わない米国本社のトップを事実上解任し、社内の信頼を勝ち取った。平井社長は“前政権の亡霊”を追い出すことができない。社員は呆れていると思います」（真保紀一郎氏）

　ソニー復活は、平井社長の“決断”にかかっている。

コメント
01. 2014年5月16日 07:30:36 : yy7D5jhcis わかってないねえ。ストリンガーの方がホントのソニーの支配者にはるかに近い存在なんだよ。平井が業績を回復させたらむしろ首になるだろうね。ソニーの破壊は日本の製造業全体の破壊の象徴だからだ、ソニーが落ちぶれることのパブリシティが巨大だ。平井のミッションはそれだ。
02. 2014年5月17日 15:19:07 : eq6YIYBFHY 現在は絶版になっているが、1980年代に宇野正美氏が一連のユダヤシリーズを出版していた時代があった。ここで出てくるのが日米欧三極委員会と言う組織。ソニーは、この三極委員会の傘下にある企業だと、その著作の中ではっきりと書かれていた。 その時期からソニーは音楽や映画事業に力を入れるようになったな。当時は、テレビジョン受像機やホームオーディオ機器を売るために、ソフトにも力を入れると説明されていたが。しかし肝心のテレビやオーディオ機器の方に故障が続出。ソニーはブランド力があると言う事で、他社製品よりも高価な価格設定がされていたから、顧客の怒りも大きかった。 前回も書いたが、ソニー製品は部品が安物を使っていて、これが原因で故障しやすい。これは意図的に起こしたのではないか。ボリュームなんか、1年もたたないうちにガリオームになる。少し高価な部品を使うだけで解決するのに、なぜしなかったのか疑問であったが、わざと落ちぶれるようにしていたのだな。これで長年の疑問が払拭された。 話は変わるが、同じ音響・映像機器メーカーのパイオニアが、ホームオーディオ機器部門を売却するらしいとの憶測報道がなされている。ソニーもテレビジョン受像機やパソコンに続く事業売却が行われるような気がする。

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