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安倍首相、ノーベル経済学賞米シラー氏の助言仰ぐ−萎縮マインドに活 (Bloomberg)
http://www.asyura2.com/14/hasan87/msg/805.html
投稿者 五月晴郎 日時 2014 年 5 月 20 日 20:11:56: ulZUCBWYQe7Lk
 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N5I2XL6TTDTR01.html

 5月20日(ブルームバーグ):

17年ぶりの消費税率引き上げを3週間後に控えた安倍晋三首相は、経済革命に不可欠な要素を立て直すため米国のノーベル経済学賞受賞者ロバート・シラー氏に助言を求めた。それは楽観主義だ。

安倍首相は3月10日に都内でエール大学のシラー教授と会談し、15年に及ぶデフレで陥った日本の「萎縮マインド」を反転させるにはどうしたらよいか話し合った。安倍首相は約100人の広報チーム、テレビ番組への出演、アベノミクスのようなキーワードを動員して、賃上げ、投資、支出を促すリスクを取る精神の復活を図ろうとしている。

2009年に共著「アニマルスピリッツ」を出版したシラー教授は、「革命のような響きを持つことが重要だ」と話し、「アニマルスピリッツを起こすことは大衆の精神をつかむことだ。それは時代精神だ」と指摘した。

アベノミクスによって消費者物価、信頼感は上昇したが、4月からの消費税引き上げで企業や家計の心理は落ち込んだ。安倍政権はこれを一時的なものに終らせることが使命だ。6月に発表する成長戦略改訂版がアベノミクスの次の試金石になっている。

シラー教授によると、安倍首相との会談では財政支出、金融緩和に続く「第3の矢」について話し合われた。第1の矢と第2の矢では、消費税増税の影響を打ち消し、賃上げや投資の動きを促進するまでには至っていない。 

           心理を鼓舞

独立行政法人・経済産業研究所(RIETI)の上席研究員、関沢洋一氏はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、アベノミクスの主要な部分は心理学との見解を示した。安倍首相のテレビ番組での発言を見ると、自分がポジティブな気持ちでいることによって、人々の気持ちを変えていくということを考えているのではないかとみている。

安倍首相は3月21日のフジテレビの番組「笑っていいとも!」で、「私がマイナス志向になると、日本全体にも影響していく可能性がある。その意味においても気持ちを明るくしている」と述べた。

内閣府によると、安倍首相が12年12月に就任して以来、消費者態度指数は上昇し、国民の現在の生活に対する満足度は18年ぶりに70%を超えた。アベノミクスは昨年、グーグル・ジャパンの定義や意味を調べる検索急上昇ランキングで1位となった。

しかし、心理を改善させるというアベノミクスの初期の成功は昨年下半期に、株高の勢いが止まった上に消費税引き上げを控えていたこともあって色あせ始めた。

消費者態度指数は昨年5月に6年ぶりの高水準を付けたが、今年4月は消費税引き上げを受けて11年8月以来の低水準となった。15年3月期の大企業の設備投資計画は前期比0.1%増にとどまっている。

             ドンペリニヨン

高級クラブ「稲葉」など銀座で4店を経営する白坂亜紀さん(47)はアベノミクス効果について、10万円以上の「ドンペリニヨンがポンポンと出た。去年はそういう抜きものが増えたと思う。ちょっと気分でワインを抜いてもいいよという感じになった」と述べた。

白坂さんは景気実感について、「給料が上がるところまでは行っていないと思う。売り上げが上がっても今までのマイナスを補充するのにいっぱいいっぱいで、女の子の給料を上げるところまではいっていない」と漏らした。

日本総合研究所の副理事長、湯元健治氏は「大多数の人は、期待は芽生えているけど、自分が行動しようかというところまでは行っていないというのが今の状況」と指摘した上で、「そういう意味で今年が正念場」という。

安倍政権は6月に取りまとめが予定されている成長戦略改訂版で、法人税の引き下げや、規制を大幅に緩和した国家戦略特別区域の詳細などを盛り込む見通し。

シラー教授は「第3の矢には労働市場の硬直性の緩和が盛り込まれ、企業が従業員を解雇しやすくなるかもしれない」との見通しを示した。一方で、アベノミクスで出てきたポジティブなムードが失われることを懸念し「桶の水といっしょに赤ん坊を流さないように注意する必要がある」と述べた。

            ドジョウ

安倍首相の態度は、自分をドジョウに例え汗を流して地道に政策を進める方針を示した野田佳彦前首相と好対照をなしている。ジャーナリスト出身の谷口智彦内閣官房参与は、悲観的に見せることは日本人の趣味のようなもので一国のリーダーは応援団長のように振る舞うべきだと述べた。

安倍首相が日銀総裁に起用した黒田東彦氏は3月のロンドンで講演で、26回にわたって人々の期待に言及した。黒田総裁は3月15日、都内で講演し、「われわれが目指すのはアニマルスピリッツを復活させることだ。成長期待や成長力を高めるための一つの重要なピースだ」と述べた。 

賃金のベースアップと規制や投資分野での目に見えた改革がないと国民が忍耐を失いつつある兆しが出ている。      

タクシー運転手の川崎一慶さん(27)はアベノミクスについて「こうだよ、こうだよと言って国としては好景気なのかとマインドコントロールされつつある。実際問題、お客さんの大半は口だけじゃないかと言っている。下まで単純に降りてこない」と述べた。

15日に発表された1−3月の国内総生産(GDP)速報は前期比年率で5.9%増と6四半期で連続でプラス成長となった。4月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要で個人消費が好調だったためだが、安倍政権はこの勢いを今年下半期以降も維持する必要がある。  

原題:Abe Taps Nobel Laureate Shiller to Expand Japan’s ShrunkenMinds(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 アンディ・シャープ asharp5@bloomberg.net;東京 氏兼敬子 kujikane@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Anstey canstey@bloomberg.netAdam Majendie, 谷合謙三
更新日時: 2014/05/20 11:51 JST  

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コメント
 
01. 2014年5月20日 21:46:13 : nJF6kGWndY

追加緩和がないと投機的な株高・円安は、あまり期待できないから、その手の人々は嬉しくないだろうが

実質所得の減少は抑制できるし、供給制約もそろそろ問題になってきているから

日銀内部でも、そろそろ転換が始まってもおかしくはない

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0E00XM20140520
ロイターサミット:2年目のアベノミクス、円安追求ではなく成長戦略を=パネル討論
2014年 05月 20日 20:53 JST
[東京 20日 ロイター] - 20日に開かれた「ロイター日本投資サミット」のパネルディスカッションでは、アベノミクスの2年目は成長戦略の実施こそが必要であるとの声が相次いだ。行き過ぎた円安は日本経済にマイナスの影響を与えかねないほか、10%への消費増税はデフレ脱却の腰を折りかねないとの指摘も出た。一方、日銀の追加金融緩和に関しては、見方が分かれた。

パネルディスカッションに参加したのは、日本総研・副理事長の湯元健治氏、パシフィック・インベストメント(PIMCO)・マネージングディレクターの正直知哉氏、JPモルガン・チェース・債券為替調査部長の佐々木融氏の3名。

<市場を気にしすぎるべきでない>

アベノミクスの1年目に関しては、おおむね好評価となった。「需要政策から始めて、供給サイドの政策に移るという政策発動の順序が正しかった。金融政策でも、それまでデフレ均衡にあったことを明確に認めて、その均衡点をよりインフレ的な水準に移した」とPIMCOの正直氏は指摘。70点に近い点数を付けることができるとした。

日本総研の湯元氏も、今後の政策への取り組みの意欲を加味して70点の評価だ。「実績は65点だが、法人税引き下げや岩盤規制改革、労働市場改革など、さらに足りない点に対する強い取り組み意欲を加味すると、70点ぐらいあげてもいいのではないか」という。

長年、円高水準に放置され、溜まっていた「マグマ」が噴き出したり、欧州中央銀行(ECB)がOMT(国債買い入れプログラム)を導入したことで、世界的にリスクオン方向に動き出すなど、多分に「ラッキー」な面もあったが、マーケットもアベノミクスを好感。昨年、日経平均は56%上昇。ドル/円も21%上昇した。

だが、2年目に入ったアベノミクスには停滞感も漂う。日経平均は年初から16%下落、ドル/円も105円台から101円台に水準を切り下げている。昨年、相場を主導してきた海外投資家のアベノミクスに対する関心が低下しているとの指摘も多い。

この点に関し、JPモルガンの佐々木氏は、市場のことを気にしすぎるべきでないとの見方を示す。「市場は常に期待し続ける。それにずっと応えていくのがいいのかは非常に疑問だ。市場を気にせず、やるべきことだけをやっておけばいい」と指摘。一時的に、失望する動きが出たとしても、正しい政策を続けていれば、それを評価する海外投資家が安くなった日本株などを買ってくるとみている。

<2年目に必要は「3本目の矢」>

2年目のアベノミクスに必要なこととして意見が一致したのは、成長戦略の実施だ。効果が発揮されるには時間がかかるとしても、デフレ脱却のターニング・ポイントを迎える中で、今こそ日本の潜在成長力を引き上げるような政策が求められるという。

佐々木氏は「第1、第2の矢は痛み止めなので、使いすぎると麻痺する。第3の矢の構造改革や規制緩和を進め、日本経済が良くなるのであれば市場は好感する。どこまで株価を押し上げないといけないとかいうのではなく、企業収益率が上がれば株価は自然に上がる。そうすれば、外国人投資家も注目していく」と語った。

具体的な成長戦略についての提案も出た。

湯元氏は、法人税に関して、外資系の新規進出企業に限って、法人税率を3年間の時限措置でゼロにすることを提案した。「来なければ税収もないのだから、財務当局の腹は傷まない。4年目から税収は入ってくる」。法人税の実効税率にしても、海外企業を積極的に誘致するには、他のアジア諸国の水準を明確に下回る15%に最低でもする必要があると語った。

一方で、湯元氏は、混合診療に関して、解禁しても、新しいビジネスを生み出し、日本企業の再生につながるというイメージが沸かないと指摘。「それよりも今の農業法人に株式会社が50%以上出資するようにできるようにし、きちっと経営ができるようにすればいい。農地はリース方式で借りられるし、新しいビジネスモデルを組み立てることが可能になっていく」との見方を示した。

<日銀緩和は見方二分>

見方が分かれたのは、日銀の追加緩和に関してだ。

正直氏は、欧米中銀の政策スタンスとの相対感から、円高に進むリスクが大きくなっていると述べた。「海外中銀がハト派になってきている中で、それに合わせて追加的な緩和を打っていく必要があるのではないか」という。円高になれば、インフレ期待がしぼみ、デフレ脱却を阻害しかねないと警戒する。

追加金融緩和の手段も乏しくなっているが、「国債などの資産買い増しをかなりの長期戦を覚悟で行うことだ。オープンエンド化を明確にしていく時間軸で考えていくのも一つの手」と提案した。

一方、湯元氏と佐々木氏は、現時点で追加緩和の必要性は大きくないと指摘した。

佐々木氏は「日銀ができることは期待インフレ率を引き上げることによって実質金利を下げること。国債購入で実質金利を下げることもできるだろうが、かなり金利自体が低いし、ここから多少下げてもどうなるものでもない」とした。

湯元氏も、追加緩和で1ドル110─120円を超えるような円安水準に進んだ場合、日本経済にとってはトータルでマイナスになると語った。「日本の株式市場は輸出比率の高い企業が多いので、株式市場はポジティブに反応すると思うが、中小企業を含めた日本経済全体では、これ以上、円安が加速するのは非常に危険な水域に入っていきかねない」。購買力平価に相当する98円ぐらいがブレークイーブンポイントであり、今は居心地のいい水準にいると指摘した。

(伊賀大記)

 
ロイターサミット:日銀は物価2%達成急ぐ必要ない=早川元日銀理事
2014年 05月 20日 20:04 JST
[東京 20日 ロイター] - 早川英男・富士通総研エグゼクティブ・フェロー(元日銀理事)は20日に開かれた「ロイター日本投資サミット」で、日本経済はすでにデフレから脱却しているが、力強い成長は期待できないとし、成長持続には成長戦略の実行と財政再建を急ぐべきと訴えた。

供給制約が顕在化する中、金融緩和などで需要を刺激すべき局面ではなく、日銀は2%の物価安定目標の達成を急ぐ必要はないと指摘。時期尚早な長期金利上昇を抑制するためにも、現在2年程度としている目標達成期限の弾力化や、フォワードガイダンス(時間軸)の明確化などで軌道修正を図るべきとの認識を示した。


02. 2014年5月20日 21:53:50 : sFrfWUd4ao
総理が言ったところで経済が回るわけじゃない。
景気を上向かせてやるのは結局、民間人なのよ

03. 2014年5月21日 02:21:30 : QBrYpzDGwo
  言いたくないが、何だか、太平洋戦争の時の大本営の「激沈、豪沈、敵を殲滅せり」のアジテーションを聞いているようで、とんでもなかった過去があるだけにかえって萎えるというものだ。
  一瞬は気分が高揚するものの、我に帰れば何としても福島の状況、一千兆円にも上る政府債務など、とてもではないが統治機構が美味しい話ばかりしているのでは、逆に国民は不安を覚えずにはいられないではないか。
  明るい気分を盛り上げるのも良いが、時と場合によるのではないか。表だっては脳天気、陰では真剣に難題に取り組むというのもありだろうが、そうも見えず、飲んだり食ったりの接待して、ついでに自分も美味いもの食って高揚してしまっているだけの様な気がするが。
  役者としてはいい線行ってるかも知れないが、それは今の日本の現状の場合は最大の害悪ではないだろうか。

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