勤労者世帯収入（減少止まらず）
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/archives/4717928.html
2014年07月29日　NEVADAブログ

総務省が発表しました家計調査（６月）を見ますと、勤労者世帯の実収入の減少が止まりません。

　　３月　　　　　　　　　　　　４月　 　　　　　　　　５月　　　　　　　　６月　　
名目　−１．４％　　　名目 − ３．３％　　名目　−　０．４％　　　名目　−２．５％
実質　−３．３％　　　実質 −７．１％　　実質　−　４．６％　　　実質　−６．６％

上記に、消費支出動向を並べますと面白いことに気づきます。
　
　　　　　３月　　　　　　　　　　　４月　 　　　　　５月　　　　　　　　　　　６月　　
名目　＋　７．２％　　名目　−　４．６％　 名目　−　８．０％　　　名目　−３．０％　＜消費支出動向＞

名目　− １．４％　　名目 　− 　３．３％　　名目　−　０．４％　　　名目　−２．５％　＜勤労者世帯収入＞
実質　− ３．３％　　実質 　− ７．１％　　実質　−　４．６％　　　実質　−６．６％　＜勤労者世帯収入＞

３月は１．４％収入を減らしている中、消費を７．２％も増やしているのです。
蓄えを取り崩したか、借金（クレジットカード）で駆け込み消費をしたことが分かります。
その後、収入が減り続けている中、当然のこととして消費も減っているのです。
駆け込み需要が余りにも大きかったのです。

特に、先月は収入が０．４％しか減少しなかったにも拘わらず、支出が８％も減少しており、今月は２．５％の減収となる中、消費は３．０％減少となっており、３月の駆け込み支出の穴埋めを４月以降家計が行っていることが分かります。

ところで、ボーナスを入れた６月の勤労者世帯の実収入は７１０，３７５円となり、一年前に比べ６．６％減少（名目）しています。

６．６％もの減少となっているにも拘わらず、消費は堅調と発表されており、どの数字を見れば、堅調と言えるのか、となります。

日本のＧＤＰの６割は消費と言われており、即ち、５００兆円の６割＝３００兆円となり、この３００兆円の３％が減少したとなりますと、９兆円の減少となります。

これを３月からの数字に置き換えますと、以下のようになります。

　　　３月　　　　　　　　４月　　　　　　　５月　　　　　６月　　
＋２１．６兆円　　−１３．８兆円　　−２４兆円　　−９兆円

駆け込み需要が＋２１．６兆円（年率）となり、その後の減少が総計で４６．８兆円（年率）となっており、差し引き２５．２兆円（年率）の減少という、とてつもないマイナスが日本経済にのしかかっていることが分かります。

実際の減少幅を計算するには、元データから計算する必要がありますが、大凡の減少がこの数字からわかります。

ただ、日本経済が５００兆円とすれば、４ヶ月間の差引の減少幅はわずか２５兆円であり大したことはありませんが、それでも小売り・サービス現業部門では、このマイナスが業績を直撃します。

６月のボーナスを含めた収入が６．６％減少した事は、今後日本経済に大きなダメージを与えることになります。

コメント
01. 2014年7月30日 02:38:26 : QBrYpzDGwo 　　　年金所帯収入も減っている・・・。
02. 2014年7月30日 07:06:21 : nJF6kGWndY 日本は既に、労働人口比率が低下し、生産性が新興国に敗ける貧困化ステージに入っているが、既得権者維持のために規制緩和は進まない 一方で、海外景気は低迷し、４月からは消費税も加わった ７月以降は、多少、戻していく可能性は高いが 　 何度も言うように、今後も、長期的には貧困化が続くと見るのが妥当 それでも、まだ南欧諸国やアルゼンチン、タイなど愚民バラマキで経済麻痺した国や 愚かに殺し合いを続ける国に比べれば現状は遥かにマシではある http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gk00.pdf

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