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先送りされた気象リスク?猛暑で経済効果、反動減とエルニーニョ暖冬で景気減速も(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/hasan89/msg/894.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 8 月 25 日 06:58:05: igsppGRN/E9PQ
 

先送りされた気象リスク?猛暑で経済効果、反動減とエルニーニョ暖冬で景気減速も
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140825-00010003-bjournal-bus_all
Business Journal 8月25日(月)6時0分配信


 今夏は冷夏予測から一転して、暑い夏になりそうだ。気象庁は5月時点でエルニーニョ現象が本格的な規模で夏に発生する可能性があるとし、発生するとほぼ全国的に気温が低くなる傾向があるため、今年は冷夏と予測していた。しかし、同庁は7月に入ってエルニーニョ現象が秋に発生し、冬にかけて続く可能性が高いとし、7月から8月にかけて東日本などで平均気温が平年より高くなる見込みと発表した。

 各業界においても、猛暑の影響が出そうだ。過去の経験によれば、猛暑で業績が左右される代表的な業界としてはエアコン関連や飲料関連がある。また、目薬や日焼け止め関連のほか、旅行や水不足関連も過去の猛暑では業績が大きく左右された。そのほか、冷菓関連や日傘・虫除け関連といった業界も猛暑の年には業績が好調になりがちとなる。

 さらに、飲料の販売比率の高いコンビニエンスストアや、猛暑による消費拡大効果で広告代理店の受注も増加しやすい。缶・ペットボトルやそれらに貼るラベルを製造するメーカーや原材料となるアルミニウム圧延メーカー、それを包装するダンボールメーカーなどへの影響も目立つ。また、ファミリーレストランなどの外食、消費拡大効果で荷動きが活発になる運輸、猛暑で外出しにくくなることにより販売が増えるゲーム関連なども猛暑で業績が上がったことがある。

 事実、国民経済計算のデータを用いて気象要因も含んだ7-9月期の家計消費関数を推計すると、日照時間が同期の実質家計消費に統計的に有意な影響を及ぼす関係が認められる。そして、過去の関係からすれば、同期では日照時間が10%増加すると、家計消費支出が0.45%程度押し上げられる。

●実質GDPを押し上げ

 従って、この関係を用いて今年7-9月期の日照時間が記録的となった1994年および2010年と同程度となった場合の影響を試算すれば、日照時間が平年比でそれぞれ30.5%、22.2%増加することにより、今年7-9月期の家計消費はそれぞれ8817億円(+1.4%)、6418億円(+1.0%)程度押し上げられることになる。

 そして、最終的に猛暑が実質GDPに及ぼす影響を試算すれば、94年並みとなった場合は6817億円(+0.5%)、10年並みとなった場合は4963億円(+0.4%)ほど実質GDPを押し上げることになる。このように、猛暑効果は経済全体で見ても無視できないものといえる。

 しかし、10-12月期は反動が予想されることには注意が必要だ。過去の例では、94、10年とも7-9月期は大幅プラス成長を記録した後、翌10-12月期は個人消費主導でマイナス成長に転じているという事実がある。

 つまり、猛暑特需は一時的に個人消費を実力以上に押し上げるが、むしろその後の反動減を大きくする姿が窺える。猛暑効果により売り上げを伸ばす財・サービスは、暑さをしのぐためにやむなく出費するものが多い。従って、今年も猛暑効果で夏に過剰な出費がされれば、秋口以降は家計が節約モードに入ることが予想されるため、注意が必要だ。

●エルニーニョによる暖冬が実質GDP押し下げ要因に

さらに日本では、エルニーニョが冬まで続けば暖冬になりやすいという傾向がある。そして暖冬になれば、季節性の高い商品の売れ行きが落ち込み、いわゆる冬物商戦に悪影響を与えることが予想される。具体的には、冬場に需要が盛り上がる暖房器具や冬物衣料などの売れ行きが鈍るとみられる。

 事実、国民経済計算のデータを用いて気象要因も含んだ10-12月期の家計消費関数を推計すると、同期の平均気温が実質家計消費に統計的に有意な影響を及ぼす関係が認められる。そして、過去の関係からすれば、10-12月期の平均気温が1度上昇すると、同時期の家計消費支出が0.8%程度押し下げられることになる。

 従って、この関係を用いて今年10-12月期の平均気温が記録的暖冬だった04年および06年と同程度となった場合の影響を試算すれば、平均気温が前年差でそれぞれ0.72度、+0.77度上昇することにより、今年10-12月期の家計消費はそれぞれ前年に比べていずれも約0.4兆円(▲0.6%)程度押し下げられることになる。最終的に平均気温の上昇が実質GDPに及ぼす影響を試算すれば、04年並みとなった場合、06年並みとなった場合のいずれも0.3兆円(▲0.2%)ほど実質GDPを押し下げることになる。このように、暖冬の影響も経済全体で見れば無視できないものといえる。

 さらに、夏場の日照時間は翌春の花粉の飛散量を通じても経済に影響を及ぼす。前年夏の日照時間が増加して花粉の飛散量が増えれば、花粉症患者を中心に外出がしにくくなることからすれば、今年の猛暑は逆に来春の個人消費を押し下げる可能性がある。

 足元の個人消費に関しては、猛暑も手伝って、夏場にかけて回復するとみられている。しかし、秋口以降の個人消費の動向を見通す上では、エルニーニョによる天候不順といったリスク要因が引き続き潜んでいることには注意が必要であろう。今年度の景気を見る上では、今後も天候の動向から目が離せない。

永濱利廣/第一生命経済研究所経済調査部 主席エコノミスト


 

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