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「リクルートは人材輩出企業」は幻想?「元トップ営業」あふれる謎、永遠の新興企業の素顔(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/hasan90/msg/865.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 11 日 01:16:05: igsppGRN/E9PQ
 

「リクルートは人材輩出企業」は幻想?「元トップ営業」あふれる謎、永遠の新興企業の素顔
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141011-00010002-bjournal-bus_all
Business Journal 10月11日(土)0時10分配信


「SUUMO」(住宅情報)、「ホットペッパー」(飲食店情報)、「タウンワーク」(求人情報)、「ゼクシィ」(結婚情報)など多くの情報誌や、「じゃらんnet」「ポンパレ」などインターネットサービスも広く手掛ける一方、国内人材派遣業の国内最大手でもあるリクルートグループ。

 1963年の設立から50年以上たち年間連結売上高1兆円を超えた今も「イケイケの新興企業」というイメージが強く、数多くの社員が30代で中途退職し、起業をはじめとして広い分野で活躍する「人材輩出企業」だと捉えられている。そして10月16日には東京証券取引所1部に上場するが、上場時の時価総額は1兆6000億円を超えるという試算もある。

 そんなまさに勢いに乗る同社だが、「常に積極的に新たな価値を提供している」「優秀な人材が多い」という世間が抱く同社へのイメージは「幻想」だと異論を唱えるのが、同社OBで評論家・コラムニストの常見陽平氏だ。

 今回は9月に『リクルートという幻想』(中央公論新社)を上梓した常見氏に、

「同社の陥っている時代錯誤とは?」
「同社の“社格”は、なぜ上がらない?」
「同社が人材輩出企業である、というのは本当か?」
「経歴を誇張し、セルフ・ブランディングにいそしむ同社OB・OG」
「同社現役社員、OB・OGの等身大の姿とは?」

などについて聞いた。

――本書を発売して、リクルート関係者から何か反応はありましたか?

常見陽平氏(以下、常見) 同社の現役社員やOB、OGからのバッシングを覚悟して書きましたが、今のところ、好意的な声しかありません。関係者からは「よくぞ言ってくれた」という声だらけです。現役社員からは「警鐘を鳴らしてくれてありがとうございます」、OB・OGからは「自分とリクルートを振り返るきっかけになった」という声を頂いています。「この著者は同社を愛しているんだな」とも言われました。「もっと批判するべきだ」「踏み込みが甘い」という批判はありましたが。もっとも、一般の読者はこの本に、いやリクルートに、どこまで関心を持っているのか。それが今後、問われるかと思いますが、「ニッチすぎる本ではないか?」というご批判は頂きました(笑)。

――実は本書はタイトルが与えるイメージとは異なり、暴露本ではなく検証本に類すると思いますが、本書執筆の背景にある常見さんの問題意識とはなんでしょうか?

常見 一番書きたかったのは、第一章の「リクルートの『焦り』 話題のCMから読み解く」です。「すべての人生が、すばらしい」というCMは多様性を表現しているようで、同社が発信する限り、クライアント企業が提供する商品・サービスの中での多様性にすぎません。「子供に夢を託すな」というCMは転職の勧めであることが明白です。どちらも同社の手のひらで踊らされることが見え見えのCMです。さらにいえば、消費者は同社の情報サービスがなくてもあらゆる情報を入手できる時代になりましたが、その事実をもっと同社は深刻に捉えるべきではないかと。手のひらが見え見えで、踊る消費者も減っているのではないでしょうか。時代錯誤そのものです。

――CMのメッセージで人生論を投げかけられるのは、そもそも余計なお世話ではないでしょうか?

常見 そう、余計なお世話です。このCMのメッセージについて「気持ち悪い」という感想を述べた人がいます。同社に関しても、中途退職を「卒業」と呼ぶという世界観が、世間では気持ち悪いと思われているのではないでしょうか。私は在籍中から今に至るまで、退職を「卒業」と言うことは気持ち悪いと思っています。同社では30代で退職する社員が多いのですが、この年齢ならやり残したことは相当多いはずで、実態は「中退」です。素直に「退職」と呼べばよいのです。

●社格は上がるのか?

――10月16日の上場によって多額のキャピタル・ゲインを得て、高額な退職金と合わせて、大金を手にした多くの中堅社員が退職するのではという見方もあります。

常見 退職する社員は、結構な人数ではないでしょうか。実際、この半年くらいに「リクルート辞めました」という連絡を何度も現役社員からもらいました。リクルートグループの全従業員数は約3万人です。上場で得られるキャピタルゲインは相当なものだと推定されます。株の保有数は、どの時期に入社して、どれだけ買っていたかにもよりますが。

 ただ、もし上場を契機としてエース社員、ベテラン社員の退職者が多数出たとしても、実はリクルートは困らない会社になっていると私は見ています。かつてはカリスマ営業マンなど個人の力で業績を伸ばす会社でしたが、今は営業部門をとってみても、世間のイメージと違って非常にシステマティックに運営されているのです。淡々と仕事をして儲かる会社に変わったので、エース社員、ベテラン社員がどんどん退職しても下の世代がシステムに乗って、その仕事を引き継ぐだけです。

――同社は50年以上の業歴を持ち、年間売上高1兆円を超えているのに、世間では“永遠の新興企業”というイメージを持たれています。上場で、そうしたステータスに変化は起きそうですか?

常見 新規事業をどんどん開発して、いつの時代にも新鮮味を持ち続けているという意味では、新興企業というイメージは必ずしも悪い面ばかりではないでしょう。社格については、1兆円企業になってもインディーズ感が非常に強いですね。日本の経済界でのランクではリクルートは常にセカンドベストで、例えば経団連などで一定のポジションを得るようなエスタブリッシュメントには入っていないと見ています。仮に時価総額が電通や博報堂を上回るようなことがあっても、社格は両社よりも下のままだと世間は捉えるのではないでしょうか。この社格の中途半端感が今後、どうなるのか。私も気になっています。

――社格については、経営陣の間で「あえてエスタブリッシュメントに加わらない」という価値観が継承されているのでしょうか? それとも、社格を上げたくても上がらないというのが実情なのでしょうか?

常見 それはわかりませんが、ただ、上場して3年以内に方向性の答えが出ると思います。日本の経済界で指導的な地位を得ようとするのか、それとも国内のステータスはどうでもよくて、国際的なステータスを得ようとするのか。現状、同社の立ち位置はエスタブリッシュメントでもないし、上場したITベンチャーのようにヤンチャな存在でもなく、ある意味で「不明確」だと思います。

●リクルート出身者は仕事ができる、は本当か?

――世間的には「同社出身者は仕事ができる」との評価が強いですが、こうした評価は現実を捉えているのでしょうか?

常見 30代以上のベンチャー企業創業社長に同社出身者が目立つのは、採用活動の違いです。その時代の採用方針は、意欲・能力に秀でた人材の採用でした。つまり母数が多い中で独立する社員が多ければ、必然的に上場するなど注目を集めるケースも多くなる。それが今の30代以上の経営者たちです。同社出身者には起業家精神が旺盛でビジネスセンスに長けているというイメージがありますが、多くは「普通」という範疇に入る人たちで、とがったりしていません。一部の人がイメージをつくっているのです。

――同社出身者は積極的に自著を出版するなど、セルフ・ブランディングに熱心ですね。

常見 これには2つの背景があります。ひとつは、同社時代にさまざまな業種の企業に対して、その企業の何を魅力として引き出して、それをどのように広告に表現すれば反響を獲得できるかという仕事を経験していること。クライアント企業のブランディング経験を積んでいます。そのノウハウを、自分のブランディングに応用しているのです。

 もうひとつの背景はコンプレックスです。リクルートの社員には受験に失敗したとか、スポーツで挫折したとか、なんらかのコンプレックスを持っている人が多く、それが「一発当ててやろう」という山っ気を生み出してセルフ・ブランディングに走らせているのではないかと私は見ています。しかも経歴を見ると、多くが「元ナンバーワン営業社員」。しかし、全社のナンバーワンなのか、部門のナンバーワンなのか、あるいは通期のナンバーワンなのか、四半期のナンバーワンなのかわかりません。なかには全社ナンバーワンもいますが、四半期ナンバーワンにすぎないOB・OGもいるはずで、要は独立して食べていくために、リクルートというブランドを利用しているにすぎません。

――つまり、実物以上に自分を大きく見せたがる行為というわけですね。

常見 あれだけ厚かましいのですから、羞恥心などないでしょう(笑)。欧米人は自己PRに積極的だといわれますが、経歴を誇大に書いているOB・OGは、それに近いメンタリティーを持っているのではないでしょうか。セルフ・ブランディングに熱心なのはOB・OGの一部ですが、これが同社出身者のイメージ形成に大きく影響しています。

 そもそもリクルート出身者が優秀だといわれるようになったのは、2000年代に入ってからです。1988年に起きたリクルート事件の余韻が消えた00年以降にくらたまなぶさん、藤原和博さん、松永真理さんなどが著名な存在になりました。そして2000年代以降、退職者たちが次々にベンチャー企業を立ち上げたり、大手企業の幹部にスカウトされたり、著書を出したりして「同社出身者は優秀である」というイメージが出来上がったのです。

――実態はどうなのでしょうか?

常見 もちろん「同社出身者はこういうタイプ」とひとくくりにはできません。採用方針も変化しますので、どの時代の社員かによってもタイプが違います。ただ、私が退職後に接点を持ったOB・OGに限っていえば、鼻が利いて、お金にならないと思ったら、すぐに手のひらを返してしまうタイプが多いのは事実です。自分から「WIN−WINで行きましょう」と言ってくる人も少なくありませんが、格闘技ゲーム風にいうと「YOU-WIN」ですよ。

 悪いというよりも、ズルい、セコいというのが同社出身者に少なからず見られる特徴です。また、金銭欲が強いとはいっても、外資系金融機関の社員ほどの拝金主義ではありません。もっとも、ズルさやセコさを批判的に見ることは、私がビジネスマンには向いていない証しなのかもしれません。実際、すでに私はビジネスの世界から身を引いていますが。

――ビジネスなどで同社出身者と関わる場面になったとき、何に注意したらよいのでしょうか?

常見 いろいろと批判的なことを話しましたが、多くのOB・OGは普通の人で、他社の出身者と何か特徴的な違いがあるわけではありません。ただ、ビジネスで関わる以上は、同社出身者がこちらを見定める以上に、こちらが冷徹な目をもって、自分にプラスになるかどうかについて、彼らを見定める必要があるでしょう。過剰に演出された経歴については、どの時代の実績なのか、どの期間の実績なのか、どの組織での実績なのか、担当した商品・サービスはなんなのかなど細かく確認していけば、本当の実績が見えてきます。

 例えば、いま40代のOB・OGがリクルートのマネージャーだった時代は、優秀な正社員をどんどん採用していて、部下たちの実力で実績を築いたのにもかかわらず、自分が優秀だと思い込んでいる人が多いのです。

 このあたりは、基本はあまり変わらなくて、取引先として信用できそうかどうかを見定める、そのために事実を丁寧に確認していくことが大事ですね。

 あの会社の上場という奇妙な冒険を、今後も激しく傍観したいと思います。

――ありがとうございました。

構成=編集部


 

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