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杉村太蔵 ニート問題に熱く持論「親が社会に放り出せ」(NEWS ポストセブン)
http://www.asyura2.com/14/hasan90/msg/902.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 13 日 07:15:05: igsppGRN/E9PQ
 

           ニート問題に熱く持論を語った杉村太蔵氏


杉村太蔵 ニート問題に熱く持論「親が社会に放り出せ」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141013-00000008-pseven-ent
NEWS ポストセブン 10月13日(月)7時6分配信


 初の著書『バカでも資産1億円 「儲け」をつかむ技術』を上梓した杉村太蔵氏(35才)。現在はタレントとして活躍する杉村氏だが、かつては衆議院議員として4年間の任期を勤め上げた。当時、自身のアルバイトや派遣社員の経験から、ニート・フリーター世代の代表として多くの問題を提起してきた。著書では、そうした経歴や国会議員時代のエピソードについても綴っている。そんな杉村氏に改めて、ニート問題について考えを聞いた。

 議員を辞めた今でも講演会を行うと「子供がニートで、困っている」という親から相談を受けることがあるという杉村氏。ニートには大きく2つに分けられるという。

「企業に就職したもののパワハラなどで退職を余儀なくされ対人恐怖症になってしまったなど、精神疾患を抱えているかたがいます。治療の必要なニートには、なんらかの国の支援があってしかるべきです。そして、単なる怠け者のニートもいます」

 後者のニートの場合、いったい何が問題なのだろうか? 杉村氏が続ける。

「いちばん悪いのは彼らの親です。食べるもの、寝る場所があれば、働かなくても済んでしまうわけです。これは家庭で取り組むべき問題です。親は一切の援助をやめて、子供を社会に放り出すべきです」

 こうした考えを杉村氏が持つに至ったのは、自身の経験が大きく関係している。杉村氏は大学中退が決まったとき、父親に「実家に帰って歯医者の仕事を手伝う」と相談した。すると、父からこう叱責を受けたという。

「働かないなら死ね!」

 このひと言で尻に火が付いた杉村氏は就職活動を開始。書類選考や面接で何度も落とされながら、ようやく時給800円の清掃員の仕事につくことができた。つまり、杉村氏も父から社会に放り出されたのだ。

「今では父に本当に感謝しています。父のひと言がなければ、今のぼくはないかもしれません」と振り返る杉村氏。最後に、ニートにこうメッセージを寄せた。

「家でゲームやネットばかりやっていても将来の幸せにはつながりません。まずは外に出ることです。1日1回、外に出てみてください。それが1週間できたら、自分のペースで仕事探しを始めて、一歩ずつ前に進んでいけばいいじゃないですか」(杉村氏)
 
 著書のサイン会を10月16日に予定しているが、杉村氏は「ニートの人は大歓迎です。ぜひぼくに会いに来てほしい。彼らが外に出るきっかけになれば、こんなにうれしいことはありません」と語った。

 著書では時給800円清掃員から外資系証券マンへの転身、衆議院議員選挙に当選することができた背景などについても綴った。そして、その後に出馬した参議院議員選挙落選で貯金激減、そこからわずか4年で資産1億円を築き上げることができた極意についても紹介している。タイゾー流「儲けの技術」を多くの人に参考にしてもらえたらありがたいと、杉村氏は語っている。

【杉村太蔵 すぎむら・たいぞう】
1979年8月13日、北海道旭川市生まれ。1998年4月、筑波大学体育専門学群に入学、2004年3月中退。オフィスビルの清掃員を経て、外資系証券会社に勤務。在職中の2005年9月、自民党公認候補として衆議院議員選挙に立候補、当選(2009年7月で任期終了)。2010年7月、参議院議員選挙に立候補するも落選。現在はタレントとして活躍中。投資家として株式投資で多額の利益を上げる。実業家の一面もあり、2013年5月に立ち上げた商社「杉村商事」の社長でもある。杉村太蔵公式HPはhttp://www.sugimurataizo.com/ 

◇10月16日午後7時より、福家書店新宿サブナード店で初の著書『バカでも資産1億円 「儲け」をつかむ技術』の発売記念サイン会が行われる。

撮影■田中麻以


 

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コメント
 
01. 2014年10月13日 09:17:15 : rPSHCkwyDx
おまえ 自民党の世襲議員にも同じこと言えよ

02. 2014年10月13日 09:28:53 : aWZx4eD0WM
この元ニート.

自分が偶然の例外的な幸運に恵まれたことも理解していないらしい。


03. 2014年10月13日 11:57:35 : iqkiATyTkY
杉村さんは、運が良いです。人間、運不運は努力してもどうにもならない。運の良い人にはかなわない。

04. 2014年10月13日 13:47:49 : nGiieVW0NY
親が衣食住を保証しなかったら、国家が保証しなきゃならんのだが
馬鹿なの?

スポーツ推薦で入った大学中退した糞が何を偉そうに


05. 2014年10月13日 16:05:52 : Y5gv4Ka8jY
社会に放り出しても何の解決にもならない
自殺者が増えるだけ
それが狙いか

06. 2014年10月13日 17:56:14 : GonxufeH8H
>投資家として株式投資で多額の利益を上げる。

文書通信交通費は使ってないんで、議員辞めるときに国に返すとか言ってなかったっけ?
返したって話も聞いてないなー
株式投資の元手にでもなったか?
なんか納得出来ないなー
ニートがどうのこうのという前に、国民の税金から出た、文書通信交通費はどうなったか説明してもらいたいが。



07. 2014年10月15日 07:24:09 : jXbiWWJBCA
本当は「働きたくない」だけなんじゃないの?「無業社会」著者とのバトルトーク一部始終

2014年10月15日(水)  江村 英哲

 2001年に若年就労支援を専門とする任意団体「育て上げ」ネットを立ち上げ、若年無業者(ニート)の問題に取り組んできた工藤啓(くどう・けい)氏。2014年6月、「無業社会 働くことができない若者たちの未来」(朝日新書 工藤啓・西田亮介共著)を上梓し、日本の雇用の在り方について改めて世間に問題提起した。記者は9月末、工藤氏と著書の読者を招いて都内某所で座談会を開催した。偏見に満ちた質問を投げかける記者らに対し、やさしく誤解を解こうとする工藤氏。以下はその、バトルトークの再現ルポである。
 「働くことができない若者」という言葉を聞くと、記者は違和感を覚えてしまう。働かなければどうやって日々の暮らしの糧を得るのだろうか。

 厚生労働省が2014年9月末に発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.10倍で、1992年6月に並ぶ高水準だったという。国内の製造業の中には、人手不足に頭を悩ませる企業も多い。乱暴な言い方をすれば「選り好みさえしなければ、働く場所はあるのではないか」という思いが、記者の頭からぬぐえないのだ。

 しかし、思い込みでは記事は書けない。現実を知るべく、記者は若年無業者の問題に詳しい一人の男性に目を付けた。工藤啓氏(37歳)。最近「無業社会 働くことができない若者たちの未来」(朝日新書 工藤啓・西田亮介共著)を上梓し、無業の若者を支援するNPOを10年以上にわたって運営する専門家だ。工藤氏によると「孤立する若者が社会や情報から断絶される」ことが問題の根底にあるという。

 ぜひ工藤氏に会って話を聞きたい。しかし、図体はでかいが肝っ玉は小さい記者が一人で挑むと、長年この問題に携わってきた工藤氏に言いくるめられてしまうのではないか。そこで、労働問題の専門家や派遣労働者の経験がある女性など、バラエティに富んだ知人を呼び集め、工藤氏を質問攻めにすることにした。


認定特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長
工藤啓(くどう・けい) 氏
1977年、東京都生まれ。米ベルビュー・コミュニティー・カレッジ卒業。若者の就労支援を手掛ける任意団体「育て上げ」ネットを2001年に設立。2004年にNPO法人化して理事長に就任する。著書に「NPOで働く―社会の課題を解決する仕事」(東洋経済新報社)、「大卒だって無職になる」(エンターブレイン)など。(写真は的野弘路、以下同)
 最初は記者自身が質問した。製造業の取材が長く、工場など現場で働く若者の取材の経験もある。「無業社会」で描かれた若年無業者は「甘えているのではないか」。一読した後からずっと、著者に聞いてみたいと思っていた。

Q 著書の中には「資格を取ったが面接が苦手で引きこもった若者」など、何人か若年無業者の例が紹介されていた。ただ正直な感想として、甘えている部分があるのではないか、もうすこし頑張れるのではないかと、思わざるを得なかった。

A (工藤氏) ちゃんと仕事をしている社会人が読むと物足りなさを感じるかもしれません。昨年、「働かないの?働けないの?若年無業者について思うこと」と題した記事をあるウェブサイトに掲載したら、私のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の投稿欄が「炎上」しました。「俺たちはこんなに頑張っているのに、甘えすぎだ」という意見が大半です。ただ、投稿にはある傾向がみられました。地方で働く個人事業主らしき方からの意見が目立ったのです。

 地方では仕事が都市部に比べて少なく、個人事業主が働くのは確かに大変です。つらい気持ちは理解できるのですが、私から見ると、「しんどい人」が「さらにしんどい人」を叩いている構図があります。私が問題提起したいのはそうした階層の違いではない。社会に対して「働くことのできない若者が国内に220万人も存在している。それでいいのですか?」と問いかけたいのです。

注:内閣府や厚生労働省では、15〜34歳の非労働力人口のうち、通学、家事を行っていない者を「若年無業者」と定義付けている。本書(「無業社会」)では失業者を含む15〜39歳までに定義を広げており、国内の若年無業者数は220万人を超えるという。
 なるほど、顕在化していない若年無業者の存在を広く知ってもらうことが最初の課題だという意見には賛成できる。ただ、「甘え」についてはまだ納得できない。次の質問者は事務職の女性。料理人だったが、体調を崩して転職をした。その過程で派遣労働者として働く矛盾を感じた経験もあるという。


工藤氏の著書「無業社会 働くことができない若者たちの未来」(朝日新書、西田亮介氏との共著)
履歴書は採用活動の最後に確認すべき

Q 働ける人が、どうして働けなくなってしまうのか。何度か転職した経験がある私には、そこが理解できない。料理人をやめた後、派遣社員をしていたときは「同じ仕事をしているのに、なんで年収で100万円もの違いが出るのだろう」と感じていた。でもそこで腐ることなく転職活動を続け、今では正社員として働いている。無業になるかどうかは、結局は本人のやる気次第ではないか。

A 「働かない」のではなく、「働けない」人もそれなりに多いことは理解してください。社会人として働いていた人が、病気やけがをきっかけに働けなくなる例は多いのです。内閣府の「平成25年版 子ども・若者白書」によると、無業である理由として「病気・けが」と回答している割合は、20代後半から30代後半では3割、30〜34歳に限ると4割に達します。こうした人を目の前にしたら「甘えているだろう」とは責められないでしょう。

 確かに、病気やけがで苦しむ若者に対して、「甘えている」と責めることはできない。それでも、日本という豊かな国に暮らしているからこそ、無業でいられるのかもしれない。次は海外経験が豊かで自身もNPOで働いた経験を持つ、少し気の強い女性が工藤氏に挑む。

Q 東南アジアでは、労働環境が厳しくても、生活のためにお金を稼げる職を求めている人が多い。国内でも、農業や漁業では人手が足りていないと聞く。そう考えるとやっぱり日本人は甘いのではないか。

A 無業者に「農業、漁業をやれ」という人は多いのですが、肉体的に向き不向きがあります。また、やりたくない仕事に就いても継続することは難しい。特に若い求職者の中には「自分がやりたくないこと」が何か、分かっていない人も多いのです。

 私は年に4回ほど、岩手県の陸前高田市で漁業を体験する企画をしています。若者を連れていき、漁師と一緒に働いてもらうのです。多くの若者は「仕事にするのは難しい…」と言いますよ。 体験を通じて「やりたくないこと」をはっきりさせるのは大切です。残っている選択肢をポジティブに選べるようになりますから。だから、まずは何でもやってみること。「やりたくない」体験をできるだけ多く積み重ねることが、より良い就業につながるのではないでしょうか。

 「やりたくないこと」は長続きしない。それはその通り。記者も膝をけがした経験があるので、「漁業をやれ」と急に言われたら、正直つらいと思う。次は大手企業に勤務する女性が、就職で不利になる「履歴書の空白期間」について質問した。

Q 履歴書に「空白期間」があると、雇う側には「空白期間は何をしていたのか」「採用してもすぐにやめるのではないか」という不安が生じる。たとえ病気による無業状態だったとしても、企業はそれを考慮してくれない。どう解決すべきと考えているか。

A 企業側の採用活動プロセスを逆にすればいいのだと思います。履歴書、面接、就労という順番を逆にする。最初に働いてもらって、仕事ぶりを職場の皆で面接する。しばらく働いてもらえば人柄も分かります。そして本採用するときに経歴を確認する。そうすれば、履歴書の段階で敬遠される人がぐっと減ります。この方法は高校や大学を中退した人にも有効です。履歴書に「〇〇中退」と書いてある若者を積極的に採用しようとする企業は少ないでしょう。まずは、インターンとして現場に入ってもらい、仕事を通じて面接する方式ならばこうした若者にもチャンスを与えられます。

 当然、インターンの受け手となる企業には不安もあるでしょう。研修期間中の若者に社内事情などに関して不用意な一言をインターネットに書かれては、と思われるかもしれません。一方、就職希望の若者が職場で孤立しないようにサポートする必要もあります。企業と若者の間に入って、両者から本音を聞きだし、間接的にそれぞれに伝えることが私たちの役割になります。

 実は、若者を正社員にするだけであれば、それほど難しくはないのです。誰もが敬遠する会社に押し込めばいい。ただ、そんなことをしても続くわけがなく、離職してしまうだけです。「就社」ではなく「就職」に力点を置けば、こうしたミスマッチを防げます。


厳しい質問も多かったが、経験を通じて深めた考え方を説明してくれた
 景気が上向くと、若者を消耗品のように使い潰す企業が増えてくる。そうした情報に乏しく世間をよく知らない若年無業者だからこそ、企業に仲介する際は細心の注意が必要になるという。ここまで、じっと工藤氏と質問者のやり取りを聞いてきた30代男性が口を開いた。

関係資本の希薄化による孤立が無業につながる

Q 「無業」とは単に、仕事が無い状態を意味しない。無業だと人間関係が喪失して精神的に追い詰められてしまう。自分が社会や組織からも切り離されているという状況に、若者が耐えられなくなってしまうのではないか。

A ときおり、若者から「ハローワークって何?」と聞かれることがあります。「無料で職業を紹介してくれる場所だよ」と説明しても「そんな場所があるのか」と、最初は信じてもらえない。そうした基本的な社会の仕組みを教えてくれる人たちが彼らの周りにいなかったためです。人と人との結びつきで情報などを得られる「関係資本」が希薄なのですね。

 友人や知人といった、社会との接点が極端に少ない若者は本当に大変です。参加したくても地域社会の活動に入れません。自分の身の回りの世界だけに閉じこもって暮らすしかない。そんな状況では、私たちも含め誰も助けることができない。その若者が存在していることすら分からないからです。「育て上げ」ネットでは年間に1000人を超える無業の若者を支援していますが、220万人分の1000人と考えると少ない。情報もなく、私たちのところに来られないような若者にこそ助けが必要なのですが…。

 「220万人分の1000人」という数字を聞いたとき。世の中にはいかに見向きもされず忘れられている若者の数が多いかが想像できた。ただ、人と人との結びつきは一朝一夕で築かれるものではない。どうすれば、ちゃんと社会との関わりを持てる若者を育てることができるのだろうか。もやもやとする点はまだ、多い。

「日記」を書けない子供たち


Q 日本でも子供の貧困が問題になってきた。経済的な格差によって就学の機会が奪われた結果、無業になる若者も増えているのではないか。

A その通りですね。例えば、私たちが会った地方の求職者のうち3割は運転免許を持っていませんでした。都市部では親からお金を出してもらって教習所に通う若者が多いかと思いますが、家庭の経済事情でそうした恩恵を受けられない若者も多いのです。

 他にもこんな話があります。経済的に厳しい家庭の小中学生を連れて、夏休みに出かけるイベントを企画したところ、地下鉄に乗っただけで大喜びしていたこともあります。そういう子供たちの前年の日記には、毎日「何もしなかった」と書いてある。話を聞くと、弟や妹の面倒を見るために料理をした、などは話してくれるのですが、どこかに出かけたなどの話は聞けませんでした。

 外国生まれの親を持つ子供たちが増えています。肌の色の違いや言葉の問題などから、日本社会になじめず、苛められる子供も多いのです。小さなころからそうした経験をすれば孤立し、関係資本が持てなくなってしまう。そして、自分に自信が持てず、恨む対象は親になってしまいがちです。

 だから、こうした子供たちには、親と同じ国の出身者で、バリバリ働いている社会人と会わせるといった取り組みをしています。ダイバーシティに富んだ企業が私たちの取り組みの意を組んで協力してくれます。自分のルーツに誇りを持ち、将来は母国語を含めた2か国語以上を操る人材に育つ可能性がある。そうした子供たちは社会にとって必要になるのではないでしょうか。

【結論】バトルトークを終えて
 「甘かった」のは、記者のこれまでの認識だった。若年無業者の問題はあくまでも「他人事」。けがや病気ならば仕方がないが、治ったらちゃんと働けばいい、と高をくくっていた。貧困家庭や外国人シングルマザーなど、日本社会の様々な問題が重なり合った結果、「無業社会」という形で噴出しているのだ。

 どうすれば解決できるのか。記者はまだ思い悩んでいる。ただ、SNSなどを活用して地域の情報を濃密にやり取りできれば、若者が孤立無援に陥る前に支援の手を差し伸べられる。こんな考えも浮かんできた。地域社会が「大きなムラ」のように機能する仕組みを作れば、無業社会の問題もすこしずつ改善に向かうのではないか。バトルトークを通じて、その実現性について深く考えるようになった。

このコラムについて
記者の眼

日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20141014/272509/?ST=print

今から仕事選ぶかぁ?単純作業を意味ある経験にするには

2014年10月15日(水)  越野 孝史

 春に新人として営業部門に配属されたA君。入社から半年近くが過ぎ、部内で行うべき業務も一通りは分かってきた様子です。

 そんなある日、秋に開催される展示会の案内状を発送する作業が発生しました。数千部送る案内状のほとんどは、専門のメーリング会社に外注していました。ただし、最近名刺を交換して接点ができたお客様など、50人程度に追加で発送する必要があり、この程度なら部内でやろうということになったのです。

 A君の上司であるBさんは、この作業をA君に頼もうと思いました。通常ならこのような作業はアルバイトの方に頼むのですが、A君にとっては初めての展示会。どんなことをやっているのか、どんな会社に案内状を送っているのかなどを知ってもらうにはいい機会だと考えました。

 BさんはA君を呼んで、「案内状をお客さんに送ってほしいんだ。案内状に加えて、中には挨拶文と展示会のパンフレットも入れてね。これらを封筒に封入して、切手と宛名ラベルを張って、まとめておいて」と、指示しました。「はあ…分かりました」と、A君の反応は何となくいつもと違う様子でしたが、「とにかくよろしく」と、依頼しました。

 それからA君は、席から少し離れた作業台で封入作業をしている様子でした。しばらくしてふと気が付くと、席に座ってパソコンに向かっています。

 「封入作業終わったの?」

 「はい。もう終わってます」

 「終わったら終わったって報告してよ。発送に回すんだから」

 「はあ、終わったら報告するようには言われてなかったので…」

 「言われてないって、普通言うだろ?」

 「はぁ…」

 浮かない顔をするA君。

 「A君、何か言いたいことがあるの?」と尋ねると、「なんで僕が封入作業なんかするのかと思って。アルバイトの方にやってもらえばいいのに」。やれやれ、そういうことか。正直現時点では、A君よりベテランのアルバイトさんのほうが価値ある仕事ができるんですけど、なんて意地悪な気分にもなってしまいます。

 封入作業が終わった封筒を見てみると、切手や宛名ラベルの張り方が曲がっていたり、のりがはみ出ていたりと、気持ちの入っていない雑な仕事なのが見え見えです。「これじゃあきっと、封入物の中身なんて見てないよな。封入した書類の順番、大丈夫かな…」と、自分の意図が伝わっていないことにがっかりするBさん。

 それでも気を取り直して、「今度の展示会、どう思う?」と聞いてみました。するとA君、

 「え、展示会ってなんですか?」

 「いや、いま封入してた案内状の展示会のこと」

 「ああ、見てません。見たほうが良かったなら見ろって言ってください」
  「……」

 Bさん、切れそうな自分を抑えるのに精一杯です、「そういえばあいつ、普段から気が利かないよな。お客さんへのお茶出しだっていつも俺がやってるし」なんて、余計なことまで思い出してイライラしてしまいます。

「点」ではなく「面」的に物事をとらえることの大切さ

 このようなことがあると、「あいつは仕事を(または自分を)なめている!」という怒りに発展してしまうこともあるでしょう。ともあれ、またここで深呼吸です。

 気持ちの入らない仕事、言ったことしかやらない…。このような結果を招く原因は、作業や指示をすべて「点」で捉えていることに起因しています。

 「点」とは、今回の例の場合「封入作業」の指示を単独にとらえているということ。本来は、その後にどのような仕事が発生するのかという「線」としてとらえなくてはなりません。そしてそもそもその作業は何のために必要なことなのかを理解し、さらにゴールは何なのかという「面」的なとらえ方をすべきなのです。

 「封入作業」を単なる作業としてとらえてしまうと、何で自分がこんなくだらない作業をしなければいけないのかという気持ちになります。「作業指示」を、単独のものとしてとらえてしまうと、作業が終わっても報告しないという行動につながります。

 これを「面」的にとらえることができれば、封入作業をした後にどのような工程が待っているのか、この案内状は何の目的で送るのかなどについて、考えながら作業を進められます。こうなれば、書類の入れ方やラベルの張り方ひとつにも気を配れるようになります。

 仕事の経験が浅いうちは、往々にしてこの「面」的思考が欠けがちです。「面」的思考が欠けているからこそ、例えばお客さまの訪問があった時に、その訪問がどのような意味を持ち、訪問を受ける側がどのように行動すべきなのか、ということにも思いが至らないのです。

「指示の意図」を伝える

 今回のA君ですが、現時点では「面」的思考が欠けているだけなのです。その思考の大切さが理解できれば、きっと正しく行動できるようになると信じましょう。どのような単純作業にも意味があり、作業過程を思考過程にすることによって、どのようなことからも学びが得られるということをじっくりと伝えることができれば、このような問題は解消されるでしょう。

 新人に依頼する仕事は、一連の仕事の流れの中の一部分であることがほとんどでしょう。ただし、指示するときには可能な限り全体の流れを説明し、その中で依頼する部分はどこなのか、その作業がどのような意味を持ち、この結果が誰に、何に影響するかについての理解を促しましょう。面倒臭いかもしれませんが、特に初期段階ではこの部分は欠かせません。依頼する仕事の“意図”を明確に伝え、本人にも“意図”を持った行動を促すのです。

 それでは冒頭の場面に戻ってみましょう。

 A君への指示の際に、「この作業は、うちの会社が年1回開催している展示会の案内状封入だ。案内状は、大切なお得意先に厳選してお送りしている。ここでの商談が、取引に大きく影響しているんだ。本来は専門のメーリング会社に発注しているんだが、追加が100ばかりあったので、部内で作業することになった。封入するものは、この挨拶文と、当日のチケット代わりになる案内状、そして展示会のパンフレットの三点。これを封入したうえで、切手と宛名ラベルを張り付けてくれ。今日中には発送に回したいので、すぐに作業に取り掛かってくれ」。最低でもこの程度の説明は必要でしょう。

 ここまで説明すれば、きっと仕事ぶりは変わるでしょう。もし変わらなかったら、もう一度“意図”について説明すれば良いのです。

そもそも「ジェネレーションギャップ」なんてあるんだろうか?

 これまで5回にわたって、新人世代のびっくり行動と、その背景であろう仮説について述べてきました。実はこのような行動やそのベースとなる価値観は、新人世代に限らず、世代を問わずあるものです。時代背景から、ほんの少しその傾向が強まっている感があること、そして、上司と新人という対比をすることによって、実感を得やすいのではないかという意図で、このような構図で解説してきました。

 そもそも「ジェネレーションギャップ」って何でしょう?

 同じジェネレーションでも理解できない価値観もあれば、親子ほど歳が違っても共有できる価値観もあります。自分が理解できない価値観や行動を世代でくくり、ステレオタイプを作ることによって、何となく説明がついて気持ちが落ち着くというだけなように思います。

 そして、一度作られてしまった「ジェネレーションギャップ」という言葉に縛られ、その概念に基づいて考えを進めようとしてしまいます。人はつい、自分と違う価値観に対して抵抗感を持ち、それを遠ざけようとしてしまいます。違いの部分ばかり見て、おそらくそれ以上に多い共通点から目をそむけてしまいます。

 部下が理解できない行動をした時には「今の若いやつらは…」と言い、想定以上の仕事をしたら「今の子にしては珍しく…」なんて言う。冷静に考えれば身勝手な考えだと思いませんか?

 上司がそのように見ているということは、部下も同じように見ている。上司が悩めば部下も悩み、お互い不幸になります。

 現在のマーケティングは人々の価値観の多様化に伴い、「顧客の傾向分析」から「顧(個)客理解」へと比重が移行しています。組織の中での人間関係においても同じことが言えます。そもそもマーケティングとは、企業とお客さまとの“関係”づくりのための営みですから、当然と言えば当然ですね。まず上司であるあなたが心を開き、向き合うことで、部下の理解に努めることから始めましょう。

 人間なんだから、価値観が違うのは当たり前、それぞれに人格を持っているのだから、自分の思い通りにならないのは当たり前じゃないですか! 簡単に「ジェネレーションギャップ」という一言で終わらせるのはやめて、価値観の多様性を受け入れ、しっかりと向き合ったうえで、仕事上共有しなければならない価値観についてはじっくりとすり合わせれば良いのです。

 そうすれば結果がついてくると信じましょう。そして、結果がでるかどうかは本人次第と割り切りましょう! ものごとをあれこれ複雑に考え、思い悩むことから解放されましょう!

*ここで挙げている若者の価値観は、すべての若者にあてはまるものではなく、一部の傾向です。また、世代を問わず存在する価値観でもあります。


このコラムについて
新人君がやってきた!

 アベノミクスによる景気回復などの効果もあり、新入社員の採用戦線は活発化。この春、久しぶりに新人を迎えられた部署も多くあるだろう。「さー、一人前の社会人に育てるぞ」、などと気合を入れて臨んだものの、「何か違う」と悩んでいる人はいないだろうか? プライドが高い、リアクションが薄い、怒られると簡単に仕事を放りだす……。理解不能の宇宙人じゃないかと思える位にギャップを感じることもあるだろう。

 ギャップがあるのは当然だ。新人とあなたでは育った環境が全く違うのだから、人との接し方や考え方には違う部分がたくさんあるだろう。とはいえお互い人間であり、日本人...実際には違う部分より同じ部分のほうが多いのに、違う部分ばかり目立っているだけではないだろうか。

 あなたが悩めば新人も悩む。あなたの考え方一つで、新人を活き活きさせることができる。

 当コラムでは、新人に対する指導教育の方法論ではなく、全く価値観の異なる若手社員を部下に持った上司が悩み、苦しまないための、心の持ち方についてのヒント集をお届けする。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140926/271765/?ST=print


8. 2023年1月24日 14:22:27 : EkLZD15jVs : TW11R2FxYmtrdUE=[3285] 報告
22/12/23(金) 01:10:44 ID:kzsI
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