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中国崩壊という他力本願に走る日本 求められる睡眠薬からの覚醒と冷静(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/14/hasan91/msg/394.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 30 日 16:45:05: igsppGRN/E9PQ
 

中国崩壊という他力本願に走る日本 求められる睡眠薬からの覚醒と冷静
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141030-00061367-diamond-soci
ダイヤモンド・オンライン 10月30日(木)8時0分配信


 先日、大阪のとあるテレビ局の番組に出演した。番組の内容は「中国崩壊への3つのシナリオ」をテーマに設定している。いただいた番組の概要には、「APEC首脳会議を前にまことしやかに語られ始めた『中国崩壊』について、徹底的に大討論します」と書かれている。しかも、出演するゲストにその「中国崩壊」に関するアンケート調査をとっている。調査内容は次の質問のようなものだ。

 
「第2の天安門事件が中国を崩壊させる!? 」
「経済悪化が中国を崩壊させる!? 」
「中国人のモラルの無さが中国を崩壊させる!? 」

 ちなみに、第2の天安門事件は学生ら一時10万人を集めた香港の民主化デモのことを指すものだ。

● 強まる他力本願

 バラエティ番組の性質を考えると、その内容については別にあれこれ批判を加えるつもりはない。ただやはりかなり前に自分の書いたものを想起せざるを得なくなった。2010年8月26日、このコラムに、私は「他力本願の日本が好む 中国経済崩壊論という自己矛盾」という一文を書いた。文中、下記のように論じている。

 「1995年、日本の一部の政治家や学者は『中国を封じ込めよ』と元気のいいスローガンを口にしていた。現実性がどれほどあるかはさておき、空いばりとは言ってもそこにはまだ元気さがあった。しかし、いつの間にか、そんなことを言える体力も今の日本にはなくなり、相手が自ら都合よく崩壊してくれるのを首を長くして待ち望むばかりだ。日本はここまで他力本願の国になるとは思いもよらなかった。情けないと言うほかない。

 中国経済にあるバブル的要素は看過できない。経済の軟着陸を目指しているその中国のことはむしろ応援すべきだ。中国経済が崩壊したら、その中国市場に依存度を増している日本はたちまち『失われる30年』に突入する。しかし、それでも中国経済崩壊を期待する声が日本に根強くある。これでは、広告のない駅や空き店舗ばかりの町がこれからも増え続けるだろう。」

 1995年以降、日本のメディアでは、さまざまな中国崩壊論が予測されており、中には何月何日崩壊するといったご託宣のようなものもあった。笑止千万と聞き流してきたが、当のメディアと一部のコメンテーターがますますその予測に本気になっていくのを見て、これではまるで日本の視聴者に睡眠薬を投与し続けているようなものだと思えてしまう。

● もう一つの重要ニュースは無視

 今回の番組も、不動産取引は中国のGDPの2割弱を占めており、成長を続ける中国経済の象徴でもあった、と決めつけたうえ、その不動産価格の下落傾向が鮮明になってきたことに焦点を当てて、「全国の主な都市の70都市のうち、不動産価格が下落したのが68都市にも上った。……その不動産バブルの崩壊に伴って、待ち受けるのが『金融危機』。金融市場で大きなシェアを占める『信託商品』が、今年から来年にかけて返済期のピークに達し、約5兆元(約82兆円)程度の貸し出しが返済期限を迎えることになるという。この信託商品は高い利回りと引き換えに、元金の保証は全くないリスクの高い金融商品であり、中国経済に大きな影響を与えるという『シャドーバンキング』の核となる存在。リーマンショックを引き起こしたサブプライムローンの中国版と言われるシャドーバンキングだけに、5兆元規模の信託投資が返ってくるのか、その結果次第では、中国経済は破たんという名の地獄へ落ちていくことに……」といった内容を報じた。

 論点の飛躍と根拠の無理さを指摘すれば、きりがない。ここでも目をつぶる。問題はその番組を収録する当日、北京では、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立をめぐって、中国と東南アジアの国々、それにインドなど設立を支持する21ヵ国の代表が集まり、覚書を取り交わした。法定資本金は1000億ドル(約10兆8000億円)で、アジア開発銀行(ADB)の約6割に相当する規模となるが、このアジアインフラ投資銀行を通して中国がアジアの経済的覇権を狙おうとしている、と日本やアメリカなど一部の国々が見ている。そのため、米国が自ら前面に出てきて、韓国やオーストラリアの加盟にブレーキをかけたりした。内容の重要さから見れば、明らかに当日に発生したこのニュースを番組に取り入れるべきだったが、都合よく無視された。

 中国崩壊論が氾濫する背景には、中国脅威論というものがある。経済力も軍事力もますます強くなってきた中国が怖い(脅威論)。かといって、自らの力ではその中国の発展を阻止することはもはやできない。だから、その崩壊を期待する方向へ疾走する。つまり私が4年前に指摘したように、日本人はますます“他力本願”に依存するようになった。

 中国脅威論といった視点から見れば、中国主導のアジアインフラ投資銀行のスタートは国際金融の世界にも中国が首を突っ込んだことになる。数ヵ月前のもう一つのニュースと合わせて読むと、中国のこの新しい動きと傾向がはっきりと判読できる。今年の7月に、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5ヵ国(BRICs)はBRICs開発銀行の設立を宣言し、その本部を上海に置くことに合意した。発足時点の資本金が1000億ドルというBRICs開発銀行も、見方によっては中国の勢力基盤を作るために、世界金融に打ち込んだ杭と見ることが可能だろう。

 しかし、この種のニュースも中国崩壊論主張者にとっては都合が悪い。自然に無視される対象となった。だから、中国崩壊論を主張するメディアは、まるで日本国民に睡眠薬を投与し続けるようなものだとこの頃、思うようになった。かつての気概と自信と冷静さはどこに行ったのだろうか。

莫 邦富


 

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コメント
 
01. 2014年10月30日 17:44:09 : E5o9FkBP0U
阿呆の見本。中国経済が崩壊するとは思えないが本当に崩壊して困るのは日本。
産経以下日本の右翼は底抜けの阿呆。

02. 2014年10月30日 18:03:01 : xni5yVaf3k
日本の経済規模と国際的地位が低下しつつある事実を直視したくない一部の日本人が、中国に崩壊してほしいと念じている様。主観的願望と心中したいらしい。

単なる嫉妬。卑怯で、小心。
そういう姿勢では、未来は開けない。


03. 2014年10月30日 18:44:15 : KzvqvqZdMU
中国は、日本にとって敵性国家である。
ここんとこの認識が日本人は甘い。

韓国人がアメリカで建ててる慰安婦像なるもの、中国の金が入ってるとゆぅ
説もある。世界各国の政権中枢に、安倍はソフトファシストであると吹き込んでいるのも中国。今や、セックススレイブを日本がやったってのは世界の常識になりつつあるらしい。中国の日本敵視政策のたまものだ。
こりゃもぉ戦争行為ではないのか。
わが国も、受け身外交から積極外交へ、大陸に謀略部隊を潜入させ大陸動乱を惹起させるべきである。日本の生きる道はそれしかなかろう。


[32削除理由]:削除人:アラシ

04. 2014年10月30日 19:45:07 : XG1gwJnIIg
03
典型例やなw

05. 2014年10月30日 21:12:21 : LBtbDXFoS6
おそらく事実ではないだろうが、ダチョウは怖い敵が来るとそれが見たくないばかりに砂に頭を埋めるという。
(そういう行為をやるのかもしれないが、それはおそらく別の理由だろう)
それを思い出した。

06. 佐助 2014年10月30日 21:29:55 : YZ1JBFFO77mpI : WBNBGXIFfM
確かに『失われる30年』と思われる,世界同時金融恐慌を体験する,古今未曽有のパニックを体験し,その後,少子高齢化,少産ブームでも供給過剰が解消すれば住宅土地ブームが再びくる。

バブルが弾ける最後の段階は、各レベルが自己防衛のために、利己的行動と思考に走るのに「日本の国土は狭小なので、必ず上昇する」という信念はマダ崩れていない。だから、供給過剰が解消すれば、再び住宅土地ブームはこれまでと同様再燃すると確信してる。

ドルとユーロと円が世界の75%のキンとリンクさせると、通貨の信用縮小は収束する。そして、第二次産業革命を、10 年前倒しさせるなら、高度成長路線を復活できる。そうなれば、過去のように、世界大戦という巨大な殺人消費需要の助けを借りなくても、恐慌から脱出することができる。そして中国経済のバブルの崩壊は2015年には認識されるが、その十年後の2025年には一党独裁政治体制の自壊は避けられない。

そして世界信用縮小恐慌の収束を、古い経済学の常識にまかせると、三年ごとに三段階で世界と各国の信用が縮小し、2016年前後には、株式市場・為替市場・銀行窓口の一時閉鎖が避けられなくなること。その世界経済の傷口が回復するのに、2025年までかかる。そのために日本の住宅土地の値上がり2025年以後と予測出来る。


07. 2014年10月31日 04:38:11 : Qk0z0gVGLY
いや、金とリンクして恐慌を収束させるのは元とユーロだな。
アメリカはタングステンしか持ってないよ。

>>04さんは、天然記念物の>>03を大事にしたってや。どうも大日本帝国から
きたらしいからな。


08. 2014年11月01日 04:40:25 : Mzam38H17c
中国が崩壊したら、大量の難民を周辺国で引き受けざるを得ず、日本も知らぬふりはできない。
知らぬ存ぜぬで押し通そうとしても、アメリカから負担を押し付けられるだろう。
大量の中国からの難民を養うという苦役に耐え兼ね、日本も道ずれとなって崩壊する。

どう考えても、このような結末になると思うが、それでも中国崩壊が、自称右翼たちの望みなのか?


09. 2014年11月04日 07:13:54 : jXbiWWJBCA

本当はよくわかっていない人の2時間で読む教養入門 やりなおす経済史
【最終回】 2014年11月4日 蔭山克秀

中国はなぜ日本を超える経済大国になったのか?

3分で読む教養としての中国現代史
最終回 毛沢東から習近平までの国づくり
今や“世界第2位の経済大国”となった中国。バブル景気に浮かれる様子を斜めに見るしかない日本にとって、この国はいつの時代も近くて遠い国だ。日米欧三役そろい踏みで負傷中のなか、「眠れる獅子」はなぜ目覚めたのか??戦後の国づくりから今日のバブル、今後のチャイナ・リスクまで、教養として最低限知っておきたい中国の現代経済史を、代ゼミの人気No.1講師が面白くわかりやすく教える。

毛沢東は革命の天才だが、国づくりは下手くそ

?最終回は、日米欧に代わる新興国の台頭、新しい世界の組長になる可能性を秘めた、躍進中の中国の経済について取り上げてみよう。

「中国が伸びてきたね〜」なんて言い方をしていたのは、今や昔の話。もともと基礎体力のある国(人口が多い・国土が広い・資源が多い)だけに、伸び始めると速い。今の中国は分野にもよるが、トータルで日本より前を走っている。“世界第2位の経済大国”という日本人お気に入りの称号も、2010年にGDPを抜かれて以降、今や彼らのものだ。

?でも、アヘン戦争の頃から“眠れる獅子”が得意技で、ずーっとそのデカい図体を持て余していたはずの中国が、一体何がきっかけでここまで“目覚めた”のか!??それをこれから考えてみよう。

?戦後中国は、毛沢東によってつくられた。毛沢東は、革命の天才であり、中国建国の父だ。彼は戦時中、植民地化が進む中国内で宿敵・蒋介石の国民党と手を組み(=国共合作)、日本軍に抵抗した。

?そして、第二次世界大戦が終わるやいなや、今度はその国民党と戦い(=国共内戦)、勝利した。そして蒋介石ら資本主義の国民党一派が台湾へ亡命した後、ついに1949年、中華人民共和国の建国を宣言した。社会主義の中国の誕生だ。

?ここまではよかった。だが、ここからがいけなかった。実はこの毛沢東、革命の天才ではあったが、国づくりはものすごく下手くそだったのだ。毛は1956年、「百花斉放百家争鳴」を提唱した。これは“共産党への批判を歓迎する”という運動で、ソ連でフルシチョフが、死んだスターリンを批判し始めたのとほぼ同時期に始まった。

?ということは、毛沢東はそこから“ソ連型の抑圧政治は反動がキツい”と感じ取り、それを反面教師にして、中国を国民誰もが思ったことを口にできる「開かれた社会主義」にしようと思ったわけだ。なるほど、さすが毛沢東。

?しかし、いざフタを開けてみると、まあ出るわ出るわ、毛の予想をはるかに上回る“共産党批判”が噴出した。毛沢東はそれにカッとなり、「反右派闘争」と称して悪口言っていたやつらを片っぱしから探し出し、粛清した。

?ヒデぇ、ムチャクチャだよこの人。「絶対怒んないから本音を聞かせろ」と言っていたくせに、聞きたくない本音が出てきた途端、お前らクビだと騒ぎ出すバカ社長みたいだ。ケツの穴ちっちゃいなら、でかいフリなんかしちゃダメだ。一回こんなことをやると、もう誰も本音なんかしゃべらなくなるぞ。

迷走し始めた「大躍進政策」

?さらに、毛は1958年、「大躍進政策」を提唱した。これは当時、ソ連がちょうど「アメリカの工業生産に15年で追いつき追い越す」と宣言したのに刺激され、中国も「イギリスの工業生産に3年で追いつき追い越す」と言い出した計画だ。

?これはフルシチョフ嫌いの毛沢東が、ソ連と“張り合うフリをしてパクった”感のある計画だけど、何にせよ具体的な目標に向けて走るというのは、いいことだ。しかし、このときに行われたのは、工業化とはほど遠いことだった。

?なんと毛沢東は、国民総出での“鉄くず拾い”を命じたのだ。つまり、鉄くずをどんどん拾っては、町なかにつくった溶鉱炉(「土法炉」と呼ばれる原始的な溶鉱炉)にぶち込み、それでイギリスに負けないだけの鉄鋼生産を実現させ、3年後にはイギリス以上の重工業国になるという壮大な計画だ。

?毛沢東はバカなのか??そのユニークなおだんごヘアの正体は、小学生の二人羽織か何かなのか??こんなの“鉄くず”を“くず鉄”に加工するだけだぞ。こんな本気か冗談かわからないような思いつきの政策、うまくいくはずがない。

?しかも、当時の毛沢東は、北朝鮮の金正日や金正恩なんかよりはるかに怖い存在だったから、誰も逆らえない。農民も農作業そっちのけで鉄くず拾いに奔走し、気がつくとこの時期の中国は、餓死者だらけになった。

?また、この大躍進と同じ年には「人民公社」も始まった。これは大躍進政策で男がせっせと鉄くず拾いをしている間、女が農作業を行うという生活スタイルを支えるために、地域ごとにつくられた集団農場組織だ。

?つまり、村人みんなが人民公社に集まり、そこでの指示に従いながら農作業を行う。メシは共同食堂でみんなと食べ、子どもは人民公社で教育を受けられる。これならば「父は鉄くず、母は農業」で家事も育児もできない状況でも生活は機能する。

?しかも、“飢えのない社会こそが真の共産主義社会”という毛沢東の考え方にも合致する。というわけで、この人民公社も華々しく始まった。

?しかし、これもうまくいかない。村単位でつくられた人民公社にさえ行けば、仕事も食事も教育もあるとはいっても、中国はとてつもなく広い。そうなると「山一つ越えないと最寄りの人民公社にたどり着けない」なんて事例も発生し、かえって生活は混乱した。

?しかも「働いてもサボっても平等な食事分配」という悪平等は人々の労働意欲を下げてしまい、結局、国民はメシばかり食らって仕事に手を抜くようになった(これも餓死者を増やす原因となった)。

国をメチャクチャにした「文化大革命」

?そして、毛沢東時代の悪政の代表となったのが、1966年開始の「文化大革命」(以後、文革)だ。これは「封建的文化や資本主義文化を打破して、新しい社会主義文化をつくる」ための大衆運動だが、実際は大躍進政策に失敗して国家主席を辞任していた毛沢東が、巻き返しを狙って行った権力闘争だ。

?この文革で、中国は未曽有の大混乱に陥った。まず中高生ぐらいの子どもたちが「紅衛兵」を名乗り、「造反有理」(造反する者には理由がある)をスローガンに、旧文化の破壊役となった。

?彼らは仏像を破壊し寺に火をつけ、書や陶器を踏みつけた。また、文革に批判的な大人を「反革命分子」と呼んではつるし上げ、首からプラカード、頭に三角帽子を被せては市中を引き回した。

?中高生にこれやらせちゃダメだよ。反抗期のガキに「好きに暴れていいぞ」というのが紅衛兵だったから、中国はひどいことになってしまった。もちろん紅衛兵からリンチされて死ぬ大人もいたし、宗教に対する弾圧や殺害もひどかった。

?もともと革命の思想は暴力革命を肯定するから、まったく歯止めが利かなくなった。最終的には紅衛兵同士の派閥争いまで激しくなり、中国は内戦に近い状態にまでなった。

?その他、政治の舞台でも「四人組」(毛の妻・江青ら四人の腹心)を中心とするどす黒い権力闘争があった。この頃はもう毛沢東自身が年齢的に相当衰えてきており、四人組の暴走を止めるどころか気づかないことも多かったという。

?でも、この文革もようやく1976年、毛沢東の死をもって終わりを迎えた。この後「四人組」を始めとする文革派が失脚し、数年前に復権していたケ小平が権力を掌握する。

?ケ小平が市場原理を導入した「改革・開放」政策。毛の死後、四人組との権力闘争に勝利したケ小平は、国家主席にこそならなったが、事実上中国の最高指導者となった。

?そんな彼が1978年から始めたのが「改革・開放」政策だ。これは市場原理や外資導入をめざしていくもので、従来の毛沢東が築いてきた社会主義路線とは明らかに一線を画するものだ。

?この大胆な路線変更の背景には、ケ小平に、毛時代の停滞への焦りがあったのと、国連に中国代表団長としてニューヨークを訪れたときの驚き、さらには、日中平和友好条約で来日した際の日本の発展ぶりへの驚きなどがあったらしい。

?そりゃ驚くだろうね。だって自分が国内で3回も「失脚→復権」のドタバタ劇を繰り返している間に、かつての敵・日本は、いつの間にか戦後復興・高度成長を経て世界第2位の経済大国なんかに納まっているわけだから。この驚きと焦り、期待と不安は、まさに鎖国明けの日本と同じだ。

?ケ小平にも同じ思いが見て取れる。だから彼は、「改革・開放」政策で自由主義的要素を導入しつつ、天安門事件(1989年)では自由を求める民主化運動を弾圧した。これらは一見矛盾した動きに見えるけど、こう考えたらどうだろう。

「政府主導で、発展している自由経済を導入してやる。それが定着するまでは政府に従え。その間お前らの自由はナシだ」

?これは、フィリピンやインドネシアや韓国で見られた「開発独裁」と同じ思考だ。これならうまくつながるでしょ。というわけで始まった「改革・開放」政策。では、これからその中身を見てみよう。

「改革・開放」政策では、まず沿岸部の5地域を「経済特区」に指定して、そこを外国資本導入のモデル地区とした。場所は香港・マカオ・台湾などの近くで、資本主義経済圏との接点を持ちやすい地点。そこに外国企業を受け入れて、関税・法人税・所得税などでの優遇措置や企業としての経営自主権などを保障した。

?このやり方は、「資本主義的経営を学ぶ」という意味で、中国側にメリットがあると同時に、「10億人以上の市場・安価な労働力の確保」という意味で、資本主義国の企業側にもメリットがある。その他「改革・開放」政策では、企業自主権の拡大や、金融・財政・流通分野の市場化なども行われた。

?それから「改革・開放」政策では、「生産請負責任制」という新たな農業政策も始まった。これは共産党が設定したノルマ以上の生産物を自由処分できるという“農業への市場原理の導入”で、この頃から「万元戸」(大金持ち)なんて言葉も生まれ始めた。そして当然、毛沢東が奨励した人民公社は解体された。

?こういうやり方で「2000年までにGDPを1980年の4倍に」まで引き上げていくことを目標として掲げ、その後中国はGDPの平均成長率を9%という高い水準で保ち、ついにこの目標を達成した。

江沢民の政策はどこからどう見ても資本主義

?その後もケ小平は、中国の最高指導者として君臨するが、1989年の天安門事件を境に、影響力を残しつつも表舞台から身を引いて院政に入る。そして完全に身を引く少し前に、有名な「南巡講話」を発表する。

「計画経済にも市場はあり、資本主義にも計画はある。つまり、社会主義は必ず計画経済と決まっているわけじゃないんだから、手段はどうあれ、最終的に搾取や両極分化をなくして、みんな平等に豊かになろう」

?この人、辞めてもバリバリ「改革・開放」路線を続けさせる気だな……。そういう意欲と、影響力を残す意志が強烈に伝わってくるメッセージだ。そしてケ小平は、自らの後継者を指名した。江沢民だ。

?江沢民は1993年、国家主席に就任するとすぐに「南巡講話」に賛同し、党大会で採択した。そうして始まったのが「社会主義市場経済」だ。社会主義市場経済は、一応社会主義国の経済体制だから「公有財産」が基本だ。でもそれと同時に、「外資」「株式会社」「私有財産制」も発展させる。これらはいずれも、政府所有の公有財産ではない。

?しかも、その外資のあり方に関しては追加が多く、「奨励・許可・制限・禁止」に4分類してそれぞれに条件を付けたり、他にも税制面での負担軽減や中国全土での受け入れなど、今まで以上の条件緩和やきめ細かいルール設定を行った。

?これらの内容は1995年以降に追加されたものばかりで、明らかに同年発足したWTO(世界貿易機関)への加盟を意識したものだ。中国がWTO加盟って、すごいことだ。だってWTOは「世界の“自由”貿易の守り神」なんだよ。そこに“平等”をめざす社会主義国が参加するなんて、少し前では考えられなかったことだ。

?でも、時代は1990年代。もう冷戦は終わり、文革は終わった。なら社会主義国だって、最終的に「みんな平等に豊かになる」ために、途中過程でちょっと利潤を貪るくらいいいじゃない。ちっちゃいことは気にすんな……って、なんて柔軟で便利なんだ、「南巡講和」。

?その他、社会主義市場経済では、国有企業の株式会社化(つまり事実上の民営化)や個人企業の奨励、一部の人が先に豊かになることの奨励、政府の市場介入は最小限と、どっからどう見ても資本主義にしか見えない政策が連なる。

日本人にはよくわかる「バブルの予感」

?彼らが本格的に資本主義化したのは、「北京オリンピック」(2008年)前後からだ。中国は、社会主義市場経済が軌道に乗り、2001年にはWTOにも加盟し、ユニクロを始めとする日本企業が人件費の安い“生産の国”として活用し、2000年代半ばまで順調に成長してきた。

?そしてその堅調だった成長は、北京オリンピックの前年あたりから急激な成長へと変わり、開催年には最高潮に達した。この時期、公共事業が急増するのは、日本も東京オリンピックで経験したからよくわかる。

?しかし、この北京オリンピックの少し前はおかしかったな。日本中で電線やマンホールのフタが盗まれたり、ホームレスが空き缶を超真剣に拾いまくったりしていたんだよ。これは、オリンピック間近の中国で金属需要が高まり、あらゆる金属が高値で買い取られていたからなんだけど、日本で拾った金属で何するつもりだ?

?しかし、この発展がかつての日本のオリンピック時と同じなら、その後も同じになる可能性が高い。つまり、公共事業激減からくる反動不況だ。実際、中国は北京オリンピック後、不況になった。しかもタイミングの悪いことに、アメリカのバブル崩壊、いわゆる「リーマン・ショック」まで重なった。

?そのせいで2008年の中国は、経済成長率が6%まで落ち込み、失業率も4%を超えてしまった。経済成長率は、21世紀に入ってからはずっと10%を超える高度成長中だっただけに、この落ち込みはデカい。しかも失業率4%って日本並みだ。

?そこで中国政府は、2008年から「4兆元投資」という不況対策を始めた。これは日本円にすると約64兆円規模という、信じられないスケールの大規模公共事業計画だ。

?加えて中国人民銀行(中国の中央銀行)が、中国にしてはかなり大胆な金融緩和(貸出金利を「7%→5%ちょい」ぐらいに下げた)を数年続けたせいで、中国の銀行は人民銀行から数年間「毎年8兆元前後」の金を借りまくった。

?この流れ、日本人なら胸騒ぎがするね。そう、バブルの予感だ。実際中国では、この後一気に不動産バブルが起こった。マンションや別荘が売れまくり、豪華なテーマパークやショッピングモールが急増した。

?この流れは経済発展の遅れていた内陸部にも波及し、産業も何もないショボショボな町にいきなり場違いな豪華マンションやモールが出現し、あっという間に廃墟(=鬼城)と化したりもした。この辺は日本のバブルと似ているが、スケールが違う。さすが中国だ。

?他にもこの時期は、ちょうど中国でもIT化・モバイル化の波が押し寄せていた頃だったから、それらを使って一気に株式ブームにも火がついた。確かにスマートフォンやネットは、株式投資とメチャ相性がいいもんね。

?あとよく耳にしたのが「理財商品」。これは銀行や中国版ノンバンク(地方融資平台。銀行規制をかいくぐる組織だから「シャドーバンキング」という)が扱う“短期・小口・高利回りの金融商品” だ。その中身は後述するけどサブプライム・ローンと同じ、あのアメリカバブルを弾けさせた元凶である、貸出債権を小口に証券化したようなものが多い。

“アメリカバブル崩壊の元凶” なんて聞くと、ああやっぱりバブルの国は危なっかしい投機に浮かれているなと思うかもしれないが、よくよく考えたら「短期で小口な商品」は、リスクヘッジ(回避)した結果生まれてきた、安全な商品のはずだ(「長期で大口」の方がどう考えても傷が深そうでしょ)。

?そう考えると、サブプライム・ローンがアメリカ経済をおかしくしたのは、単に低所得者向けのローンというものがヘッジしきれないほどリスキーだっただけであって、理財商品のすべてがヤバいということではない。

?しかし、中国のマズいところは、銀行員がこの理財商品を「100%安全です。儲かります」と言っちゃうところだ。これはダメ。国民性なのかモラルの欠如なのかはわからないが、100%儲かる高利回りの金融商品なんてない。“低利・堅実”の金融商品・国債ですら、その国がデフォルト(債務不履行宣言)すればアウトだ。

?100%儲かるなんて、そんな魔法みたいなものがあるなら、今頃、隣国は13億人の富裕層であふれ返り、歯医者の待合室で金歯の順番待ちしながら「今度は本州でも買いに行きますか」とかウシャウシャ相談しているはずだ。

?そんなわけだから、たまに理財商品の失敗があると、中国では大騒ぎになる。でも中国人は、こんなことではへこたれない。まだ世の中からは、バブルの臭いがプンプンしてくるからだ。そもそも中国にノンバンクができているあたり、まだまだ中国全体から金への執着心を感じる。

?バブルは気持ちいいくらい人間を欲望に忠実にする。今の中国は、すがすがしいほど醜い。それは間違いなく、かつての日本と同じ姿、つまり世界一の“拝金国家”の姿だ。

眠れる獅子が抱える恐ろしいチャイナ・リスク

?かつて泣く子も黙る若頭だった日本には、現組長候補である大男の金歯は眩しく、そして妬ましく感じられてしまう。しかし、その妬みとは関係なく、中国には中国ならではのリスクがいろいろ存在する。こういうのを「チャイナ・リスク」という。

?いろいろありそうだな。例えば公害問題。今の中国の大気汚染は毒ガスレベルだから、どこかで強烈な規制がかかる可能性がある。そうすると企業活動、車の規制など、生産・物流の大きな障害になり、中国経済が停滞に向かう可能性がある。

?それから少子高齢化。中国はケ小平体制に入ってすぐの1979年から「一人っ子政策」を始めた。そのおかげで35歳より下の世代では人口抑制が進んでいるが、それより上は「人口爆発世代」だ。

?これも毛沢東の「人が一人増えれば、メシを食う口は一つ増えるが、働く腕は二本増える」という寝言のせいだ。この人は“はっきり寝言を言う”タイプの独裁者だから、寝ぼけた発言でもクリアに拾われ、国中が振り回されてしまう。うまく乗り切らないと、日本とは比較にならない規模の少子高齢社会になるぞ。若者は膨大な文革世代を支え切れるのだろうか!?

?さらには、資源や領土がらみでの近隣国とのトラブル。日本とは2010年に尖閣諸島がらみで大モメしたのは記憶に新しい。日本は昔から中国と領土トラブルがあった国だから、尖閣問題も相当大きなチャイナ・リスクだね。

?南シナ海でも東南アジアの国々と衝突を繰り返している。南沙諸島や西沙諸島あたりは漁業・海底資源とも豊富で、しかも海上交通の要衝だ。そこで覇権を握りたいのはわかるが、そこはフィリピン・ベトナム・台湾・マレーシア・インドネシア・ブルネイ・中国の7ヵ国が向かい合うエリアだ。中国だけが領有権を主張できる場所じゃない。

?他にも、バブル崩壊の懸念、靖国問題、労働者の質や賃金コスト、不透明な政治、著作権侵害問題など、数え上げればきりがない。でもおそらく、どれだけチャイナ・リスクが懸念されようとも、今後も中国とのつき合いは増える一方だろう。実際、日本企業の多くは、尖閣問題で関係が最悪になった後も、中国から撤退どころか逆に事業拡大した。やっぱり身近な13億人の市場は無視できない。

?今や中国は、かつてのユニクロ方式のような、安価なモノをつくってもらう“生産の国”から、富裕層が爆買いしてくれる“大きな販売先”へと変貌した。2013年、中国の国家主席は胡錦濤から習近平に移ったが、習近平は現状“八方美人型”で、官僚腐敗一掃などを行ってはいるものの、何をめざしているのかよくわからない。

?対してその習とタッグを組む李克強首相は学者肌で、中国経済を「公共投資依存型から産業構造の高度化」の方向へ進ませようとしているようだ。

?確かに公共投資依存型は、市場にカネばっかり増えて産業が全然進展しないから、バブルの元だ。だから李首相は、どうやらこの産業構造の高度化で産業的な地力をつけて、それを足がかりにバブルからの「足抜け」、つまり“軟着陸(ソフトランディング)”をめざしているようだ。

?ふつう軟着陸なんて欲望がジャマしてできないんだけど、確かに中国は先進国と違って、産業構造が未発達なところが多い。ならば公共事業への「投資」をそちらへの「投資」にすり替えていけば、世の中は金がジャブジャブのまま実体経済に地力がつき、「バブルで稼ぐ」から「バブル以外で稼ぐ」へと移行できるかもしれない。これがうまくいけば、軟着陸に成功したと言えるかもね。

(※この原稿は書籍『やりなおす経済史』から一部を抜粋・修正して掲載しています)
http://diamond.jp/articles/-/60479


10. ちゅうごくつぶれろ 2014年11月05日 22:31:49 : 68MqS8WWS28lk : UM8IuX4dhM
中国は新聞のチラシみたいに、人民元を刷って、刷って、又刷ってをやってるから暫くは崩壊しないでしょう、後15年後ぐらいかな


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