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日銀の金融緩和 海外主要紙はそろって「増税先送り」を主張(週刊ポスト)
http://www.asyura2.com/14/hasan91/msg/578.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 11 日 07:19:05: igsppGRN/E9PQ
 

日銀の金融緩和 海外主要紙はそろって「増税先送り」を主張
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141111-00000000-pseven-bus_all
週刊ポスト2014年11月21日号


 日銀が追加金融緩和に踏み切った。市場関係者もマスコミも予想していなかったタイミングだ。意表を突いた緩和だっただけに円安も株高も急激に進んだが、だからといって、日銀に「してやったり」という高揚感はない。

 それもそのはずだ。今回は周到に用意した追加緩和というより、景気に強気だった黒田東彦(はるひこ)総裁が追い詰められた末の決断であるからだ。

 はっきり言うが、市場関係者や経済記者に今回の緩和の意味は読み解けない。なぜかといえば、これは景気対策であると同時に、消費税再引き上げをめぐる官邸との政治的駆け引きであるからだ。

 まず黒田総裁はなぜ強気だったか。増税論者の総裁としては、増税決定前に緩和すれば景気悪化を認める結果になってしまう。それでは増税できないから弱気論を吐けない。増税が決まった暁には、追加緩和も迫られる。そのときに備えて緩和ダマはとっておく。それが理由だ。

 日銀は景気動向だけをみて政策判断すべきなのに、政府が決める消費増税に影響を与えようとして、自分の政策判断を歪めていたのである。

 では、なぜ緩和したか。消費支出の悪化が象徴するように景気悪化はもはや覆い隠せない。放置すれば崖から転落した状態になって、増税がいよいよ遠のいてしまう。そうなってからでは遅い。だから、これまでの強気論をかなぐり捨てて緩和せざるを得なかった。そういう事情である。背景には財務省との連携もあったに違いない。

 一部のマスコミは「緩和の副作用が心配だ」などと言っている。これは大ボケとしか言いようがない。遅きに失したとはいえ、景気の実態を見れば緩和でテコ入れするのは当然ではないか。

 では、消費増税はどうなるのか。マスコミは「追加緩和は消費増税への環境作り」といった解説も流している。これまたトンチンカンの二重奏だ。どうして緩和が増税の環境作りになるのか。

 景気が悪いときには金融を緩和し、財政も減税や歳出拡大でテコ入れを、逆に過熱したら金融を引き締め、財政は増税か歳出削減というのは経済政策のイロハである。

 金融を緩和しながら増税するのは互いに効果を打ち消す矛盾した政策であり、世界からはまったく理解されない。実際、米国政府やニューヨークタイムズ、フィナンシャルタイムズ、エコノミスト誌などはそろって「増税を先送りすべし」と主張している。

 強気だった日銀さえも緩和せざるを得なくなったのは、景気が悪化しているなによりの証拠である。そもそも日銀総裁が政府の仕事に口を出すのが間違いだった。これで増税の環境作りどころか、安倍晋三政権が一層のフリーハンドを持ったのは間違いない。

■文/長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ):東京新聞・中日新聞論説副主幹。1953年生まれ。ジョンズ・ホプキンス大学大学院卒。規制改革会議委員。近著に『2020年 新聞は生き残れるか』(講談社)


 

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コメント
 
01. 2014年11月11日 07:58:07 : jXbiWWJBCA

日本とアベノミクス:日銀の助け舟
2014年11月11日(Tue) The Economist
(英エコノミスト誌 2014年11月8日号)

首相は好機を与えられた。それを生かすだろうか?

集団的自衛権の行使容認、閣議決定
日銀の追加緩和はアベノミクスに新たな息吹を吹き込んだ〔AFPBB News〕

 日銀が10月31日に予想外の動きに出た時、その効果は世界の金融市場を活気づけ、国内ではデフレからの脱却を目指す安倍晋三首相の政策に新たな息吹を吹き込んだ。

 中央銀行の対策の大きさ――日銀は紙幣を増刷し、国内総生産(GDP)の16%に相当する年間80兆円の国債を買い取る――は、人の気を散らす一連の閣僚の不祥事から政治を引き離した。

 安倍氏の経済政策は勢いを失いつつある。4月の消費税引き上げは、憂慮すべき消費支出の落ち込みを引き起こした。インフレの最初の芽は萎み始めた。4月に1.5%まで上昇したコア・インフレ率は、9月に1%に低下した。日銀が2015年春までに達成すると言っていた目標の2%を大きく外れている。

 一方、日銀の保守的な守旧派が影響力を取り戻し、黒田東彦総裁がデフレ脱却のために「何でもやる」という約束を果たすのを阻止する可能性があるという噂を広める人もいた。

 実際、黒田氏は僅差で辛うじて日銀の対策に同意を得た。10月31日の金融政策決定会合では、9人の政策委員のうち4人が量的緩和の拡大に反対票を投じた。このコンセンサスの欠如は、金融緩和それ自体とほぼ同じくらい大きな波紋を呼んだ。

消費税の追加引き上げを巡る決断

 だが、日銀の動きは、日本の政策立案者の間のもう1つのコンセンサスを強める。安倍氏が間もなく来年10月の8%から10%への2度目の消費税引き上げを断行せざるを得なくなるというコンセンサスだ。

 追加増税を見送るのであれば、税率引き上げを止める法案を通すために、安倍氏は年末までに決断しなければならない。GDPが年率換算で7.1%減少した惨憺たる第2四半期の後、安倍氏の経済顧問の多くは最初の増税が間違いだったと確信している。

 戦いは、膨れ上がる日本の公的債務に対処するために消費増税を強く求める財務省と、予定を変更する方向に傾く首相官邸との間で繰り広げられている。経済改革を担う主要閣僚の甘利明氏は、予定通り実施することを支持しているように見える。

 コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授は、実際には、日本の財政の信頼性を維持するために消費増税を頑なに支持する黒田氏が取った急進的な対策が、首相が追加増税を先送りする政治的余地をほとんど取り去ったかもしれないと主張する。

 安倍氏は、12月初めに第3四半期のGDP確報値が発表された後に決断を下す見込みだ。注目を集める速報値は11月17日に発表される。

揺らぐアベノミクスへの支持

 消費税引き上げに関する問題は、それがまさに支出を増やす必要のある人々に打撃を与えることだ。欧米と同様に、量的緩和は大企業、そして株式や東京などの大都市に不動産を所有する裕福な個人に恩恵を与えた。だが、日本の一般市民、特に人口の減っている地域の人たちは、取り残されたような気持ちになっている。

解体中の民家から現金2600万円、作業員が発見 北海道
日銀の追加緩和策の発表を受けて、円相場は急落した〔AFPBB News〕

 自分たちのためになるものがほとんどないと感じる人が増えるにつれ、アベノミクスへの支持は低下している。

 家計は消費増税に加え、円安による物価上昇、特にエネルギーや燃料費の増加とも戦うことを余儀なくされた。少なくともエネルギーや燃料費は、世界の石油需要の減少を受けてここ数週間下落している。

 それが、黒田氏が金融をさらに緩和することで行動できると感じた1つの理由だ。

 円はすぐさま下落した。政府の年金基金が外国株式を含む株式の保有を2倍に増やすというニュースも、株式市場を押し上げながらも円をさらに下落させる一因になった。

話題にならない構造改革

 金融緩和を巡る大騒ぎの中で、安倍氏の政策の構造改革に関係する部分はほとんど言及されないままだ。政府は折に触れて、見事なほど大胆な改革の見通しをちらつかせてきた。例えば、退職手当と引き換えに正社員を解雇することを企業に認める一方、何百万人もの非正規労働者の雇用については保障を厚くするといった改革だ。

 一部の分野では、このような改革が順調に進展している。特に女性の労働参加に関しては、進展が顕著だ。2012年に安倍氏が首相に就任して以来、約82万人の女性が労働人口に加わった。

 政府は、取締役会の女性の数を公表することを大企業に義務付ける計画だ。今年採用されたキャリア官僚の4割は女性だった。これは大幅な増加だ。

 望まれるのは、小さな金銭的不正により先月辞任した2人の女性閣僚を巡る不祥事が、働く女性の状況を改善するという政府の取り組みの過度な後退につながらないことだ。

 他の分野では、一連の経済特区で農業その他の部門に対する厳しい規制を自由化する実験が行われている。だが、全般的に政府の試みは不十分だと安倍氏のアドバイザーを務める竹中平蔵氏は言う。竹中氏はかつて、より強力なリーダーシップが期待できそうなことを非常に喜んでいた。

解散総選挙の憶測が飛び交うが・・・

 与党自民党の有力者が先月、政治資金スキャンダルの問題について野党を黙らせる方法を模索していた時、安倍氏が年末までに解散総選挙を行うかもしれないという憶測が飛び、全般的に混乱状態にある野党を当惑させた。日銀が動いた後にも、同じような噂が飛び交った。

 だが、衆参両院での多数派が2016年まで保証されていることから、安倍氏はすでに本当の改革を行う力を持っている。ただそれを使えばいいだけだ。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42170


02. 2014年11月11日 08:24:32 : EcAAyHrV7U
海外主要紙はそろって「増税先送り」を主張、はしているが、「日銀の金融緩和」に反対はしていない。
つまり「日銀が撒いたおカネを増税で日本国が吸い取っては困る。オレタチ外人(ハゲタカ)が吸取る分が減るじゃないか」と言う事ではないのかな。 

03. 2014年11月11日 11:49:42 : Fg4tg1weJ2
追加緩和は、アメリカの緩和停止の受け皿として用意させられたのだよ。
事実アメリカ株が暴落し始めた。
この時、日銀、西欧中央銀行の、緩和開始。
日銀は、まさに見事なタイミングだった。

が、西欧中央銀行は、言うこと聞かない。
これは、国、国民の為を考えているからでないのか?
日銀・黒田は魂を売っている総裁だわな。売国奴よ!
こんなことで、日本が豊かになれると思うかい?

マスコミは、しっかり推察し真実を書いてもらいたい!

アメリカ株は、緩和を止めれば急落するであろう。
年金資金は、紙くず状態になって、買い占めれば良いものを、、、、
黒田の売国奴日銀は、手助けした。
紙くず状態の時、年金資金が出動しても、文句は言いませんよ。
株価を維持するための年金資金出動では、労働者の将来は暗い。
悲しい限りです。

責任者を明確にして、運用してもらわないと、大損害被るのは眼にみえている。
責任者を曖昧にし、共同で責任体制を敷くらしいが、これでは認められません。
有識者会議で決めると言っているが、有識者は本当に有識あるのかな?
有識者に責任取らせる事出来るのか!
大損害の時、国会疑義堂前で、ギロチン刑にしないと、怒りは収まらない。


04. 2014年11月12日 06:21:17 : jXbiWWJBCA


【第154回】 2014年11月12日 森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト],熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト],高田 創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト]
追加緩和のサプライズの一部は「議事要旨の発表の遅さ」による副産物〜日銀コミュニケーションの改善余地〜
――森田京平・バークレイズ証券 チーフエコノミスト
追加緩和(QQE2):
まさにサプライズ
10月31日、日銀は追加緩和(QQE2)に打って出た。多くの市場参加者にとってサプライズであった。実際株価は急騰し、円は急速に減価した。筆者も「追加緩和はない」と見ていた立場であり、同日は自分の不明を恥じた。 
日銀は追加緩和の背景を「消費税率引き上げ後の需要面での弱めの動きや原油価格の大幅な下落が、物価の下押し要因として働いている」と説明した。その上で「現在の物価下押し圧力が残存する場合、デフレマインドの転換が遅延するリスクがある」とし、追加緩和を正当化した。 
黒田総裁:わずか3日前と
言っていることが全く違う
しかし、この説明を聞いても筆者の戸惑いは拭えなかった。それまでの日銀の説明と著しく一貫性を欠くからだ。 
たとえば追加緩和のわずか3日前(10月28日)、黒田日銀総裁は参議院財政金融委員会で、「日本経済は『CPI前年比2%』の『物価安定の目標』の実現に向けた道筋を順調にたどっています」と明言した。 
物価は「順調に」目標に向かって進んでいると、たった3日前まで黒田総裁は国会で語っていた。追加緩和の背景として日銀が挙げた「消費増税後の需要の弱さ」や「原油価格の大幅下落」なども、その時点で十分認識できていた。 
それにもかかわらず、国会では全くそれらに触れず、物価の順調な推移を強調した。日銀の発言を丁寧にフォローしていた向きには、追加緩和の可能性を高く見る理由は見出せなかったであろう。 
こうした追加緩和を市場(債券市場は除いたほうが良いだろうが)は「サプライズを最大限に誘発する効果的な追加緩和、これぞ黒田流だ!」と賞賛した。海外からも「Shock and Awe」との表現が聞かれた。筆者も、追加緩和を予想できなかった自分の不明を恥じると同時に、「これが黒田流なのか……」との思いに浸った(英語での“awe”に近い)。ある議事要旨を見るまでは……。 
議事要旨(1):
物価見通しの下振れリスクは
すでに議論されていた!
先週(11月6日)、日銀は10月6〜7日の金融政策決定会合(以下、決定会合)の議事要旨を発表した。最も印象的だった記述は、「先行きについて、何人かの委員は、エネルギー価格の動向によっては、一時的に消費者物価の前年比は1%を割る可能性もあると述べた」という部分だ。 
これは黒田総裁の物価観の象徴である、「コアCPIが1%台を割るような可能性はない」(7月15日の総裁会見)という発言に大きく反する。前述したように、日銀の物価に対する見方は、10月31日のサプライズ緩和の直前まで変わっていなかった。 
ところが10月上旬時点ですでに、CPIが当初想定していたシナリオから下振れるリスクを日銀が議論していたことが明らかとなったわけだ。 
もしこの議事要旨が、10月31日の決定会合の前に公表されていたら……。当然、市場は追加緩和の可能性が高まったと判断したはずだ。その結果、QQE2のサプライズもこれほどのものにはなっていなかったと思われる。 
議事要旨(2):
「次の決定会合の後」は
主要中央銀行のうち日銀だけ
このように考えると、日銀のコミュニケーションの改善余地が再認識される。特に議事要旨の発表の早期化は、早急に検討される必要がある。 
現在、日銀は議事要旨を「次の決定会合で承認した上でその3営業日後」に発表している。一方、Fedやイングランド銀行(BoE)は、次の決定会合(FedであればFOMC、BoEであればMPC)の前に議事要旨(minutes)を発表している。欧州中央銀行(ECB)は、金融政策を決める場である理事会(Governing Council)の議事要旨を作成していないが、2015年1月の理事会から作成し、理事会の終了後速やかに公表する方向にある。 
つまり、このまま行くと、2015年以降、主要中央銀行の中で議事要旨を「次の決定会合の後」に公表するのは日銀のみとなる。 
日銀としては、そのぶん決定会合の直後に毎回、詳しい総裁会見をしている、という言い分もあろう。しかし、決定会合でどういった意見の相違があったのかは、総裁会見ではほとんど把握できない。総裁自身も会見でしばしば、「詳細は議事要旨で」と言って説明を回避する。 
たとえば、追加緩和の前である10月6〜7日の決定会合で、「物価が前年比1%を割るリスク」についてすでに議論がなされたことが議事要旨によって明らかとなったわけだが、同会合後の総裁会見ではこれに触れる説明は一切なかった。 
それどころか黒田総裁は、「『物価安定の目標』に向けての道筋を着実に辿っている」「需給ギャップが縮み、物価上昇期待が上昇してきているもとで、物価が上がってきているということに尽きる」「当面1%台前半で推移した後、今年度の後半から少しずつ加速していき、2015年度を中心とする期間に2%に達する可能性が高い」などと従来の説明を繰り返し、下振れリスクについての議論がまるでなかったかのような印象を与えている。ここまで来ると、総裁会見はもはやmisleadingとさえ言える。 
議事要旨(3):
サプライズの一部は
「議事要旨の発表の遅さ」による副産物
このように日銀の場合、総裁会見は議事要旨を代替するものとはおおよそ言い難い。だからこそ、議事要旨の発表の早期化が求められる。また、次の決定会合より前に議事要旨が発表されれば、議事要旨の情報鮮度が高まり、中央銀行コミュニケーションの柱に育つであろう。 
黒田総裁は、現行金融政策の特徴である「2年をめど」「CPI前年比2%」はいずれも主要中央銀行のスタンダードな考え方だと言う。そうであれば、中銀コミュニケーションのツールである議事要旨の発表時期も、「次の決定会合の前」というスタンダードを採用してはどうだろうか。 
「金融政策がサプライズをもたらすのであれば、コミュニケーションの改善余地も放置しうる」という考えが日銀にあるとはもちろん思わない。しかし、10月6〜7日分の議事要旨を読めば、同月31日の追加緩和のサプライズが、少なくとも部分的に「議事要旨の発表の遅さ」による副産物であることは否めない。
期待への依存度を高める日銀にとって、コミュニケーションの在り方には再考の余地がありそうだ。 
http://diamond.jp/articles/-/61996 

 

山崎元のマルチスコープ
【第354回】 2014年11月12日 山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
消費税再引き上げ先送り解散の有無とマーケット
にわかに「解散風」が吹き始めた
専ら重要なのは自民党内と官僚の反応

 安倍首相が消費税率再引き上げを延期して衆議院を解散するのではないか、という予測は、ネット媒体ではすでに書かれていたが、ここ数日、にわかに解散ムードが高まってきた。

『読売新聞』が11月9日(日)の朝刊一面に、「安倍首相が、来年10月に予定されている消費税率10%への引き上げを先送りする場合、今国会で衆院解散・総選挙に踏み切る方向で検討していることが8日、分かった」と、確たる筋に取材したことを臭わせる記事で書き始め、11月11日(火)には、一面トップで再び政府・与党が年内解散を検討していることを書いた。

 一方『朝日新聞』は、11月11日に3面で、「安倍首相、衆院解散を検討 増税判断めぐり年内も選択肢」と、あれこれのケースについて想定を書いた記事を載せた。失礼ながら、解散に関わる要人のコメントを取れていない印象の記事だ。

 両紙の報道のズレ具合には、何らかの事実の存在を感じさせるリアリティがある。現在、政府筋の情報により深く食い込んでいるのは読売であり、読売が先行し繰り返し報じている情勢から見て、「解散」はかなりの確度で実現性があるのではないか、というのが筆者個人の印象だ。

 今は、閣僚のスキャンダル攻撃も下火になりつつあり、もともと弱体の野党を「解散の可能性」で牽制する必要はない。安倍政権にとってもっぱら問題なのは、自民党内と官僚の反応だろう。

 筆者の思うに、消費税率再引き上げを延期(1年半がいいと思う)するのと共に、今国会会期中のなるべく早い時点に解散して、年内に総選挙を行うアイデアは、経済政策としても適切だし、安倍政権の基盤強化のためにも「戦略的に適切」だと思う(注:筆者は金融緩和政策を支持するが、安倍政権を応援しているのではない)。

まさにグッドタイミング!
選挙のスケジュールは早いほどいい

 誰の発言だったか定かに覚えていないが、「内閣は改造と共に弱くなり、解散と共に強くなる」という。現在噂されているようなスケジュールでの解散は、このセオリーに叶う戦略だろう。

 まず、消費税率引き上げを決めた場合、官僚にとって安倍政権は「用済み」となる。おそらく、先般の内閣改造前のような官僚の協力を安倍政権は得られなくなって、閣僚の不手際やスキャンダルが今後増えていくことになるだろう。

 加えて、景気のピークアウトが鮮明になり、デフレ脱却が怪しくなる。さらに原発再稼働など、政権の支持率にとって逆風になりそうな案件が控えており、来年に解散できるタイミングを見つけることは難しそうだ。

 他方、消費税率再引き上げ延期を決めた場合、官僚集団はこれを快く思わないだろうが、「石破の乱」が不発で鎮圧されて、自民党内に有力な対抗馬のない今であれば、たとえば「1年半後」の増税を確かなものにするためには、総選挙で勝った安倍政権に協力するのが、現実的な選択肢ではないだろうか。

 先送り時期が1年半だとして、1年半官僚の協力がもつか、1年半の後はどうなるかは安倍政権の力量次第だが、増税を決めるよりは、期間を区切った延期を決めることで、安倍政権が力を持った状態でより長く維持できるのではないか。

 消費税増税三党合意の当事者で、いわば「増税の顔」である谷垣氏禎一氏が自民党の幹事長であることが微妙だが、消費税率先送りの「実」(経済に対する効果と、支持率に対する効果)を取りながら、消費税率の引き上げは将来必ず実現するとの「押さえ」のメッセージ効果を出すことができるので、対官僚対策、対債券市場対策として、谷垣氏を政権中枢に取り込みながら選挙を戦うのは悪くない選択だろう。

 解散の名目は、「三党合意による増税スケジュールを変える、加えて現在の経済政策を信認するかどうかを問う」ということで十分だ。丁度良いことに、民主党の海江田代表は、内閣不信任案を提出する意向のようなので、「景気を悪化させた民主党」という戦いやすい敵が正面に立って、対立構図をつくってくれる。

 前回があまりに大勝だったため、解散に打って出た場合に自民党が議席を減らすリスクはある。この場合、野党の選挙協力がまとまるかが最大の心配事だが、そうしないためには、選挙のスケジュールは早ければ早いほどいい。「12月2日公示、14日投票」と、それぞれ1週間後の2つのスケジュールが取り沙汰されているようだが(「日本経済新聞」11月11日夕刊)、可能であれば安倍政権にとっては前者がいいだろう。

 安倍首相が、11月10日に中国の習近平国家主席と、良いムードとは言い難かったとはいえ、日中首脳会談を実現させたことも、総選挙上はプラスの得点だ。

 もちろん、「株価連動内閣」と揶揄されることもある安倍内閣としては、日銀の金融緩和とGPIFのリスク資産買い増し期待を背景に株価が上昇していることは、プラス材料だ。

 諸々の要素を考えると、経済政策も含めて、前回の内閣改造・党人事くらいのタイミングから、安倍政権は解散スケジュールを周到に考えて来たのではないかと推測できる。

本当に解散が決行されたら
マーケットはどうなる?

 解散が決行される場合、マーケットはどうなるだろうか。

 11月17日が7-9月期のGDP速報値の発表、11月18日が消費税率再引き上げに関する点検会合の最終予定日なので、11月19日以降、解散はいつあっても不思議ではない。

 解散の環境づくりのためにGPIFに株を買わせる、というようなことは好ましくないが、基本ポートフォリオに向けた株式買い増しの進捗度合いは政権も気にしてチェックを入れるはずだから、運用現場が政権の意図を忖度することがないとは言えない。

 海外事情や円相場などの不確定要因はあるが、今後解散ムードが強化されるなら、消費税率再引き上げ延期の観測が強まって来ることもあり、解散に向けて株価が上昇する公算が高いと筆者は見る。

 解散が発表された場合、なぜ嬉しいのかが毎度疑問な議員たちのバンザイの声が響き渡った後、与党が負けるリスクの小さな選挙なので、とりあえず材料的には株価にプラスではなかろうか。

 総選挙開票後の株価は、自民党が十分単独過半数を確保できる程度に勝てば、普通はプラスに反応するのだろうが、それまでにどの程度の勝利が織り込まれていたかにより、期待と結果のギャップがどちらに転ぶかわからないから、株式投資家は「短期の買い勝負!」は避ける方が無難だろう。

 消費税率再引き上げ延期、さらに解散総選挙の場合、選挙で自民党が意外に勝てないリスクが残るが、年内に日経平均で2万円程度の株価が実現しても、おかしくない。

早売りするとガッカリする?
投資家読者のご幸運を祈る

 現在、東証一部の平均PERは11月10日終値の1万6780円で、16.79倍(日本経済新聞社今期予想ベース)と、ちょうど日経平均の1千分の1のレベルにある。つまり、日経平均2万円で約20倍だ。

 今後、円安で企業収益が上ブレするので、もう少し余裕が生じるかもしれないので、投資家は「早売り」すると後でガッカリする可能性があるが、デフレ脱却後の日本経済を想定すると、PER20倍以上の株価を長期的に維持できるかどうかについては、疑問がある(正常化された長期金利と、将来の経済成長率を考えると、PER20倍、すなわち益利回り5%では不足だ)。

 2万円超え後は、企業収益の伸び具合を見ながら、上値の目処を想定して、適当なタイミングで少々利食い売りすることを考えるのが、いいのではないだろうか。

 随分先走った、株式投資家にとってはおめでたい「想像」を書いたが、もちろん、解散の有無も株価の動きも、筆者ごときに先のことが確かにわかるわけではない。投資家読者は、各自のお考えで行動されたい。

 ご幸運を祈る!
http://diamond.jp/articles/-/61994
 


【第135回】 2014年11月11日 藤井 英敏
アベノミクスの是非を問う衆院選で
自民党が勝利すればさらなる株高になる理由
10月31日の黒田バズーカ第2弾発射以降、 日経平均は堅調に推移しています。
日経平均チャート(日足・3カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより
ただ、11月4日の1万7127.66円が目先天井となり、高値圏で日柄調整をしています。まあ、10月下旬からの上昇ピッチがあまりに凄かったので、足元の調整は健全な調整といえるでしょう。 
しかしながら、正直、10月31日の1万6533.91円と11月4日の1万6720.99円とで空けた窓埋め程度の押しはあるとみていましたが、押しませんねぇ。本当に、びっくりするくらい強いです。 
調整後は再び高値を追う展開に
なお、日本株の持ち高形成が遅れていた海外機関投資家の買いが足元でも続いているそうです。この旺盛な外国人投資家の日本株への買い需要が当面の相場を力強くサポートすることでしょう。 
さらに、 日経平均が最高値から若干押しているとはいえ高値圏であり、多くの売り方は評価損を抱え、厳しい状況にあると観測されます。このため、押せば買い戻したという買いニーズもまだまだ強いとみられます。
さらに、あまりの急ピッチの上昇に飛び乗れず、出遅れた投資家も多いことでしょう。彼らも押し目形成時に、買いを入れるタイミングを虎視眈々と狙っているとみられ、その待機資金も相当量にのぼるとみていま す。
以上のことから、健全な調整が終われば、再び、高値を追う公算が大きいとみています。 
衆院選で自民党勝利なら株は上がりやすくなる
ところで、ここにきて急に政治が慌ただしくなってきました。各種報道によれば、安倍晋三首相が来年10月の消費税率再引き上げを見送った上で、年内にも解散に踏み切るとの見方が広がっています。 
17日発表予定の7−9月期GDPが想像以上に悪いとの観測が広がったことが大きな理由だそうです。自民党サイドからは、野党の選挙態勢が整わないうちに衆院選に挑んだ方が勝ちやすいとのムードが強まっているようで、首相が「3党合意の消費増税先送り」と「アベノミクスの是非」を問うて解散に踏み切る可能性が高まっているようです。 
選挙は水物とはいえ、日本経済新聞社とテレビ東京による10月24−26日の世論調査で、安倍内閣の支持率は9月末の前回調査より5ポイント下がったものの48%もありますから、おそらく、自民党が圧勝するでしょう。 
確かに、小渕優子前経済産業相と松島みどり前法相の辞任は政権にとって打撃でしたが、支持率をみる限り、その影響は軽微だと思います。 
仮に増税を先送りする方向で衆院を解散し、自民党が圧勝すれば、安倍首相の求心力が強まり、力強い構造改革が実施されるとの期待が市場で盛り上がることでしょう。そうなれば、最も敏感に反応するのは外国人投資家だと思います。 
また、増税先送りは足元で消費税8%への引き上げなどで萎縮している家計にもポジティブに作用することでしょう。黒田バーズカ第2弾による流動性供給に加え、足元の景気に優しい増税先送りという「いいとこどり」となるため、日本株は上がりやすく、下がりにくくなることは、まず間違いないとみています。 
元気な値動きのよい銘柄に投資しろ!
成り上がりたいあなたにとって、10月31日以降、めちゃくちゃ儲けやすい環境になりました。「ここで儲けなくていつ儲けるの??」というタイミングです。 
例えば、私は某夕刊紙で、3銘柄を選びそのパフォーマンスを競うという企画に参加しています。11月4日(火)〜14日(金)の期間の3銘柄のパフォーマンスの合計を競います。その企画で、私が選んだ3銘柄は、 アイロムホールディングス(2372)、ファーマフーズ(2929)、東洋合成工業(4970)です。
東洋合成工業(4970)の株価チャート(日足・3カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより
 アイロムの11月4日始値は1556円、ファーマフーズは1123円、東洋合成は1380円です。これらの11日前場までの高値は、アイロムは1846円(上昇率18.6%)、ファーマフーズは2679円(同138.6%)、東洋合成は2320円(同68.1%)で、3銘柄の合計上昇率は225.3%です。わずか1週間ちょっとで、投資資金が約1.75倍になった計算です。いい銘柄に巡りあえば、この程度のパフォーマンスが出るのです。ちなみに、私が銘柄選定したのは、10月30日の夕方でした。
資金が株式市場に流入してる良好な投資環境では、とにかく、元気な値動きの銘柄の中からテーマ性、材料性がある銘柄を選んで投資しましょう。ボラティリティーが高く、年初来高値を更新するような「強い銘柄につけ!!」です。 
そして、上昇トレンドが崩れるまでは、強いグリップで握り続けましょう。なお、上昇トレンドのサポートは5日移動平均線です。これを割り込むような弱い銘柄は、「ベシッ!」と叩き売ってやりましょう(笑)是非、黒田バズーカ第2弾相場で、ガンガン稼ぎ、成り上がってください。 
http://diamond.jp/articles/-/62032?page=2 


05. 2014年11月12日 21:18:51 : jXbiWWJBCA

日銀追加金融緩和のインパクト

 今回の追加金融緩和の影響で、日本銀行のバランスシートもさらに膨れ上がることが懸念されます。白川前日銀総裁のときに増やすとしていたペースで考えても、GDP比はメリカFRBと比べて大きなボリュームになっていました。そして、2013年の黒田総裁の金融緩和第一弾によって、グラフの点線のようにバランスシートは急拡大し始めました。今回の追加緩和によって、一段と角度が急になるでしょう。

 日銀のバランスシートは来年末にはGDPの70%程度まで膨らむという見通しになっています。こうした側面を捉えて、厳しい見方をする分析者は「未曾有の実験」という言い方をしています。GDPにくらべてかなり大きなものを一国の中央銀行が抱えることになるのです。

 ただ、これだけ抱えたものがどんどんと世の中に回っていたら大変なことになっていると思いますが、幸か不幸か、日本銀行が国債を銀行から吸い上げても、そのお金は現在時点で日本銀行の中に留まっているのです。銀行の当座預金残高のグラフはかなりの勢いで伸びています。日銀のバランスシートは膨らんでいるものの、そのお金は日銀やインターバンク市場から外に出ているわけではないのです。オープンマーケットや私たちの生活している市場にまで広がっているのではなく、日銀当座預金に留まっているということなのです。

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 今はここにお金が留まっているので、まだそれほど物価にはインパクトはありませんが、おそらく金融機関は徐々にこのお金を取り崩し、もう一度国債を買うか、あるいは貸出に回す、株式を買う、外貨への投資をするなど、いずれにしても少しずつ何らかの動きが出てくるはずで、日銀に言わせればそれが経済に良い影響を与えるということなのです。

 しかし、心配する声もあります。もしこれが一気に出てしまったら貨幣価値が下がり、インフレになるという懸念があるからです。このように、壮大なる実験をしているのかもしれませんが、緩和政策が市場に与えるインパクトはとても大きいと言えます。当座預金を必要準備預金よりも積んでいるので、ニックネームとしてこの状態は「ブタ積み」と言われますが、これが近々200兆円に届くような160兆、170兆円という額になり、今、日本銀行の中に滞留しているという実態なのです。かなり巨額のお金が積み上げられているわけですが、日銀はこれからも一定量積み上げますと言っているのが今回の政策なのです。

 今回の政策が景気にどう波及するのか整理すると、日銀はまず、デフレ脱却が起こると設備投資が増え、企業収益が改善してくるとしています。それにより雇用が改善し、賃金が上昇、さらには消費の改善に繋がるということで、これが実体経済に与えるボジティブなインパクトだと説明しています。しかし、これにはかなりの時間を要すると思われます。確かに今年の春の賃上げは従来に比べると良くなったところが多かったわけですが、ただ賃金上昇が一律におこるかというと難しく、消費の改善に繋がっているとは言いがたい状況で、まだまだ相当な時間が必要だと言えます。

 むしろ、もっと短期間に影響が出て来たのは為替の円安です。円安により企業収益は改善を見せています。自動車や電機メーカーなど輸出企業はかなり収益改善に繋がっています。



景気への波及シナリオとは?

 さらにもう一つは株高や不動産価格の上昇です。これにより、富裕層や保有資産の多い企業などには、資産効果が現れてきています。このことが消費の改善にも繋がっていて、実際春先以降には相対的に値嵩であるラグジュアリーな高級品の売上増加が如実に現れてきています。

 ただし、懸念材料もあります。消費税が上がり、ガソリン代も上がってきて、輸入原材料を使った食料品、チーズやハムなどの加工品などが値上がりしました。そうした中、賃金がそれほど上昇しないと、いわゆるコストプッシュ型のインフレーションとなり、生活にとってはあまりよろしくない事態だと言えます。この懸念が引き続き残っているのです。

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 また、円安によって企業収益にはよい影響があるものの、これまでと違う状況も起きています。これまでは円安により輸出数量が伸び、その部品を作っているサプライヤーである中小企業や、他の産業にも幅広く広がり、輸出ドライブがかかるというのが日本の伝統的な回復パターンでした。しかし、今回はそれがあまり見えていません。日本で長らく続いた円高不況により、輸出メーカーは努力して海外に工場を建て、海外で作り始めました。円高でも耐えられるような、生産活動を続けてかつ収益が出るような体制を作り上げて来たのです。

 逆に言えば、多少円安になったといっても日本から輸出することにはならず、海外で作って海外へ売るという生産体制ができているのです。そのことにより、従来は効果的だった、円安になって輸出数量が伸び、景気回復に繋がるという道が現在は消えているのです。円安でも貿易収支があまり改善していないというのはそのためです。

 今回の政策による景気への波及シナリオは、良いところも見えるものの、スタグフレーション懸念や、輸出ドライブがかかりづらいことなど、従来思っていたよりも効果は弱いのではないかと思われます。しかし、アメリカやヨーロッパも同様ですが、株高や不動産上昇はかなり期待されるところです。資産価格の上昇によって、消費改善や企業活動の活発化が期待できます。資産を持っている企業は含み益や売却による実現益が増え、それをベースにした設備投資、さらには雇用改善や賃金上昇に繋がると思われます。道の長いデフレ脱却からの効果よりも、現在は株高、不動産上昇による効果が最も注目されているという認識が必要です。




講師紹介


田口 美一
ビジネス・ブレークスルー大学
資産形成力養成講座 講師
金融経済アナリスト
前クレディ・スイス証券副会長
田口 美一
11月5日に撮影した日銀追加緩和、緊急コンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
詳しくはこちら


その他の記事を読む
富の独占 1位はロシアの84.8%(大前研一)
http://www.ohmae.ac.jp/ex/asset/column/20141112_130057.html


 


 

中銀がインフレ操作し過ぎると信認損なう=米連銀総裁
2014年 11月 12日 18:23 JST
[ロンドン 12日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁は12日、中央銀行はインフレ率を操作しすぎるべきではないとし、信認を損なう可能性があるとの見解を示した。総裁はロンドンでのセミナーで「中銀にとって最も重要なのは信認だ。中銀はインフレ率を正確に操作し、インフレ期待を十分に抑制し続けることができると考えるのはリスキーな戦略だ」と述べた。

現在のドル高については国内インフレへの大きなリスクとは見なしていないと指摘。「為替レートは国内インフレ全般に大きな影響を及ぼさない。(ドル高の)影響はあるだろうが、大きなリスクとはみていない」と述べた。

一方、最新の連邦公開市場委員会(FOMC)声明については、政策が経済指標次第であることを示していると指摘。

また、FRBは市場に予想よりも早期の利上げの可能性に備えさせるために、引き続き声明を修正する必要があるとの考えをあらためて示した。

プロッサー総裁は2015年半ばより前に利上げを行うべきと主張しているが、こうした主張はFRB内でも少数派。総裁は10月29日のFOMCに先立つ2回の会合で反対票を投じていた。

ただ、10月29日会合では声明から「相当期間」低金利を維持するとの文言が削除されなかったにも関わらず、賛成票を投じた。賛成に回った理由について総裁は、景気が予想よりも早期に改善すれば利上げも早まり、景気が悪化すれば後ずれすることが声明で明示されたため、と述べた。

FOMCの声明は、当局者が政策運営で経済指標を重視することを明確にしているとし、「現在までの改善を踏まえ、利上げ再開がこれまでの予想よりも早期になる可能性があることを市場に備えさせる必要がある」との認識を示した。

インフレ率はFRBが目標とする2%に向けて上昇しているようだとの見方を改めて示し、失業率は多くの政策当局者が見込んでいたよりも急速に改善していると指摘した。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0IW0U920141112


 
英CPIは一時1%以下に、市場の利上げ見通しは後ずれ=中銀報告
2014年 11月 12日 20:10 JST
[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は四半期インフレ報告を公表、国内インフレ率は今後6カ月で1%以下に鈍化する可能性がおそらく高いとし、利上げ予想は来年後半とする市場の見通しを裏付けた。

市場は前回8月の報告以降、最初の利上げ見通しを2015年第1・四半期から10月に後ずれさせたと指摘。

市場の想定通りに利上げを行えば、インフレ率は2年で目標の2%を小幅下回る水準となる見通しだとした。

報告では「インフレは当面、引き続き目標を下回り、今後6カ月の間のある時点で1%を下回る可能性がおそらく高い」とした。

その上で「バンクレートが上昇し始める際には、金利上昇ペースは緩慢である見込みで、一定の期間は過去の平均水準を引き続き下回るだろう」との見方を示した。

経済成長見通しはほぼ変えず、弱い外需の影響は調達コストの低下で相殺するとしている。今年の成長率見通しは3.5%、2016年は2.9%で、前回8月から小幅下方修正した。

「主要な下振れリスクはユーロ圏経済の低迷で、輸出に影響し、金融市場のボラティリティを一段と高める可能性がある」と指摘した。

来年の賃金の伸び見通しは今年は1.25%、来年は3.25%と金融危機以降は見られなかった大幅な回復を見込んでいる。

失業率は今後緩やかに低下し、2015年終盤には5.4%になると見通している。

インフレ低下見通しは、原油価格の下落、食品や一部輸入品価格の伸び鈍化が主因だが、国内物価圧力が弱まる兆候も見られるという。

住宅インフレは峠を越したとし、住宅投資の伸びは来年は7.5%とした。8月は13.75%だった。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0IW14420141112


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