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荻原博子氏 シニアの貯金に「死んだら無意味。自分に使え」(女性セブン)
http://www.asyura2.com/14/hasan91/msg/815.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 26 日 20:41:05: igsppGRN/E9PQ
 

荻原博子氏 シニアの貯金に「死んだら無意味。自分に使え」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141126-00000018-pseven-life
女性セブン2014年12月4日号


 吸引力が落ちないサイクロン式の掃除機や、自動で掃除をしてくれるロボット掃除機など、さまざまな種類の掃除機が人気となっている。しかし、誰もがそれらをちゃんと使いこなせるわけでもない。その機能を存分に使いこなすのが難しい場合は、無理して買う必要はない。経済ジャーナリストの荻原博子さんはこう話す。

「私、掃除機は昔から紙パック派ですよ。コードレスやロボット掃除機は、扱うのが難しそうで、敷居が高いわよ」

 荻原さんは、今年60才。シニア層のお金の貯め方、使い方に注目している。

「2013年の総務省家計調査によると、世帯主が60才以上の2人以上の家庭の貯蓄額は平均で2384万円。6世帯にひと世帯は4000万円以上貯蓄を持っているんですよ。家電メーカーもこの世代をターゲットにした市場に注目していますね。

 この世代は本当に価値があるものを見抜くこだわりの世代。自分のスタイルに合うものには価値を見いだし、買い替えにチャレンジする積極さもあります。お金は貯め込んだって死ぬときは持っていけないんだから自分のために使うべき。高いかなと思っても暮らしが豊かになるなら、それは買いですね」


 

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コメント
 
01. 2014年11月27日 08:49:23 : nJF6kGWndY

>シニアの貯金に「死んだら無意味

そうとも限らない

遺産として子孫が使える金になるし

相続人がいなければ、財政赤字解消にも役立つ

考え方次第だな


02. 2014年11月27日 08:57:55 : 0NN9DnrJE2

もはや 児孫のために美田を買わず

  ではなく この世に児孫を残さず だ。

  聖徳太子曰く 「世間虚仮唯仏是真」


03. 2014年11月27日 10:07:30 : u5CEJvvUGc
>>02さん

 原発稼働・推進が続く限り貴方のコメントに同感です。

 その方向が転換できれば人類も何とか生存の道を見つけられるでしょう。その時には児孫を残すことも有りかも。


04. 2014年11月27日 19:51:13 : lxl0baGw3k
その通りです、子孫のために財産、お金残してどうするの。
死ぬまでにすべて使い切りましょう。

05. 2014年11月28日 05:31:40 : jXbiWWJBCA

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」
「働き盛りは死に盛り」

大きな仕事ほど最悪のタイミングでくる

2014年11月28日(金)  遙 洋子

(ご相談をメールでお寄せください。アドレスはこちら)


ご相談

忙しすぎて、働く意味がわからなくなりました。(50代男性)


遙から

 働き盛りの世代とは、死に盛りだと思う。倒れ盛りと表現しようかと考えたがやめた。風邪だって倒れる。そんな軽さを超えて深刻な身体状況に陥りかねない。それが自由業の働き盛りだ。これはブラック企業の社員もそうだろうし、名ばかり管理職も同様。労働時間を規制されずに働く人たちは、私も含め、あ、そうそう、出版社の雑誌担当も同様。働き盛りとは死に盛りだと思って、改めて働くとは?を考えてみたい。

 人生はいくつかのブロックに分かれて構成されている。

仕事、用事、人と会う

 まず“仕事”。

 仕事には外で働く仕事と、家でする仕事がある。私の場合なら外で講演、家で執筆、というように。役者なら外で撮影、家で台本を覚える。「家には仕事を持って帰らない主義」という言葉を耳にすると、随分恵まれた職業だなぁ、と感じる。持って帰らないで済む、つまり、明日に回せる、つまり、今に追われていない仕事ということだ。そんな人どれほどいるのだろうかと自由業の私なんかは思う。私と、私の周りの仕事実感は、外でも家でも働く。食べて寝る以外は全部、働く、だ。

 そして、次なる人生のブロックは“用事”。

 冠婚葬祭を始めとし、何かを購入したり、銀行へ行ったり、税理士と会ったり。これすべて生きるためについてまわり終わりはない。用事だけは仕事の隙間を埋めつくすように次から次へと湧いてでる。その比率たるや、仕事より用事のほうが多いのではないかというくらいだ。

 そして次の人生ブロックは“人と会う”。

 打ち合わせしたり、打ち上げしたり、食事会したり。人間関係上、どうしても顔を出さねばならない宴席というのがある。勘弁してくれっ、と願っても、風邪で熱があっても出ねばならない宴席。それを断れば人でなし扱いを受けかねない重要な社会参加儀式だ。自由業とはそれほど人とのネットワークで成り立っている。

 次の人生ブロックは“治療”。

 歯医者、眼医者から始まり、周りを見渡すと誰もが何かの病気と共に働いている。ちなみに私はムチウチ症状。知人は甲状腺。あるいは椎間板ヘルニア。または五十肩。ぜんそく。狭心症。更年期障害、などなど。働き、用事し、まだその合間合間に自分の抱える病の“治療”を日程に組み込みながら。否、組み込むからさらに仕事が溜まるともいえるが、私なら、整骨の時間を入れたために執筆時間が1時間奪われる。だが整骨を入れなければ執筆にさらに時間と負荷がかかり、なおかつ質も悪くなる。誰もがなにかを治療しつつ、仕事をこなす。

治療、生活時間、殺意

 次の人生のブロックに、“生活時間”がある。

 食べて風呂入って寝る時間だ。ここがクッションのようにニュートラルに存在する。究極、ロクに食べず、風呂入らず、寝ず、仕事をしてしまえるからだ。

 私も最近、そのような働き方になった。調理の時間もない。出来上がったモノを口にただ掻き込む。チャーハンをスプーンで食べるのではない。スプーンで口に流し込むのだ。

 それくらい追われてくると、ウェイトレスが言う、「ご注文の品の説明を…」という“数秒”に殺意を覚えだす。
「けっこうです」
「調味料のご説明を」
「けっこうです」
「では蓋をお開けします」
「けっこうです」

 2日徹夜し、自動的に風呂は2日くらい入らず、その不潔な身体に衣装だけを身にまとい、香水だらけでステージに登場する、というのをやった。そうなると免疫力が落ち、風邪もひく。薬を3倍飲み身体を振るい立たせて執筆する。

 そんなぎりっぎりの時、生きるブロックで必ず入るものがある。

 “邪魔”だ。

邪魔、事件、そして家族

 今しか原稿を読む時間がない。今日だけが一日、読める日だ、という時に、上階の人がどんどん歩き回り、その騒音で集中ができない。そうでなくても殺気立つ神経に、上階の足音が神経をキリで突き刺すようにダメージを与える。

 「なんで今!?」という時に必ず人生で入ってくるものがこれら、“邪魔”だ。

 友達で、ハーバード大学に留学をやっと果たせた人がいる。ハーバードに到着するなり、その人の親が倒れた。すぐ日本に戻ることになった。こういうことが起きる。

 ハーバードに行くまでのその人の努力を知る私としては、親御さんの体調を気にかけつつも「なんで今?」と胸を痛めたものだ。

 子を持ちながら働く人もそうだろう。「なんで今?」という時に子は熱を出すのではないか?

 そういう時に重なってあるのが、“事件”だ。人生のブロックについてまわる。故障、事故、どろぼう、現場トラブル。公私共に事件は忙しい時に限って起きる。読者の皆さんもご経験ないだろうか。

 そんな働き方をしている人が常に後回しにし、気になっている存在がある。

 生きるブロックの最後は“家族”だ。

 私も、死ぬかと思うほどの山を越したのち、最後にたどりついたのが、まずはたくさんの洗濯物を持ってとりあえず実家に帰る、という行為だった。だが頭は違う。癒されたい。友達と喋りたい。遊びたい。がある。生きていて仕事しかしていないのだから。でもそれは“家族”という最後の宿題(安心させる)をやってからだという判断をした。

 その夜。同世代で働き盛りの友達から電話が入った。

「死ぬほど働いてん」

 友達は言った。
「死ぬほど働いてん」
笑った。
「私も。死ぬほど働いたら、身体がしびれて、思考力がなくなって、今することだけ朦朧と今やる、という体調になるやろ」
「そのとおり! 1000本ノック受けた後みたいな体調やねん。で、そんな時は喋りたいねん」
「私も」
「でも家に帰ってん」
「私も」
「洗濯物の山をまず片づけなきゃと思って…」
「私もまったく同じことを今日した」と笑った。
「それと、親に顔ださなきゃ、と思って」
「私も」
「ゆっくり会って、喋りたい」
「私も」
「次、ゆっくりできるの、来年の1月かな…」
「わかった」
友達はまだ繰り返した。よほどの思いだったのだろう。
「ほんとに、死ぬかと思ったよ」
私もつくづく相槌をうった。
「私も。死ぬかと思った」

 昔、先輩が死ぬほど働いて、そして直後の地方の仕事で脳出血で本当に他界した。

 なんとか回避できなかったかと悔やまれる死だったが、自分がその働き盛りの世代になってみるとわかった。回避できないのだ。まんべんなく順当に仕事なんか来ない。来るときは嵐のように来て、そんなときに限って邪魔が入り、事件も起き、病気にもなる。大きな仕事ほど最悪のタイミングで来るものだ。それをたまたま乗り越えられた者だけが、たまたま生きている。

ぎりっぎりで生き残るために

 人生って、圧倒的に仕事と用事で占められ、人や家族と会う義務があり、病気や邪魔や事件などネガティブなものを抱え持ち、そうやって生きている。

 命を落とした先輩もそうだった。大きなイベントを主催し、関わる人たちとの交流を大切にし、親も呼び、ずっとぜんそくで、引っ越し先は泥棒に入られた。でも仕事した。そしてあっけなく他界した。

 この、ぎりっぎり、の働き方をして生き延びた者が得るものはなんだろう。強さだろうか。些細なことはどうでもよくなり、少々の事件やトラブルは、そんなもんだと思える。

 社会に出るとは命がけだなぁ、と思うと同時に、これほど鍛えられる場所はないなぁ、とも思う。そして生き延びるには「死なせてなるものか」的、手助けをしてくれるスタッフが必須だ。スタッフが有能でないとすぐ“邪魔”の領域となり足を引っ張られる。

 高倉健さんが逝ったが、『八甲田山』はすぐそこの職場にある。

 私が死ぬ思いで書いた原稿を、次の担当者に手渡した。その直後、担当者が「倒れた」と一報が入った。倒れたか、と、悔しかった。私だけではない。皆がぎりっぎりで働いていると実感した一瞬だった。

 働く意味とは、ただひたすら強くなること。楽しいとか、喜びとか、そんなレベルじゃない。最悪の状態に最大の仕事がきたときに、自分の体力が試されるはずだ。

 つまりは、働き盛りに生き続けることに意味がある。

 その先は、働き盛りを過ぎた人にわかる領域だろうから、私はここまでにしておく。

このコラムについて
遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」

 働く女性の台頭で悩む男性管理職は少なくない。どう対応すればいいか――。働く男女の読者の皆様を対象に、職場での悩みやトラブルに答えていきたいと思う。
 上司であれ客であれ、そこにいるのが人間である以上、なんらかの普遍性のある解決法があるはずだ。それを共に探ることで、新たな“仕事がスムーズにいくルール”を発展させていきたい。たくさんの皆さんの悩みをこちらでお待ちしています。
 前シリーズは「男の勘違い、女のすれ違い」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20141126/274270/?ST=print


06. 2014年11月28日 05:32:43 : jXbiWWJBCA

「イマドキの社会学者、イマドキの起業家に会いにいく」
「会社」はいらないけれど「場所」は欲しい人のために

ツクルバ CEO 村上浩輝さん、CCO/クリエイティブディレクター 中村真広さん【前】

2014年11月28日(金)  古市 憲寿

空間プロデュースを軸に幅広い領域で事業を展開している若い企業、ツクルバ。大手不動産会社に入社後、たった7か月でリーマンショックの影響を受けてリストラされた2人が「場の発明」に惹かれてスタートした。自社運営のシェアオフィスに自らも基盤を置き、さまざまな人々と交流しながら、大きな夢を持つようになった。年齢的に同級生の古市さんと、「僕らの世代」がやりたいこと、目指すもの、を語り合いました。
(中沢明子:ライター/出版ディレクター、本連載取材協力・構成)

[左]村上 浩輝(むらかみ・ひろき)
株式会社ツクルバ 代表取締役CEO
1985年東京都生まれ。立教大学社会学部産業関係学科(現経営学部)卒。コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)に入社後、事業用不動産のアセットマネジメントに従事するが、リーマンショックの影響から入社7か月目でリストラに。その後、ネクストを経て、2011年8月、ツクルバを共同創業。

[右]中村 真広(なかむら・まさひろ)
株式会社ツクルバ 代表取締役CCO/クリエイティブディレクター
1984年千葉県生まれ。東京工業大学大学院建築学科専攻修了。大学院時代に渋谷・宮下公園に作られたスケボーバーク基本設計を担当。その後、コスモスイニシアに入社するも、村上氏同様、リーマンショックの影響から入社7か月目でリストラに遭う。以後、ミュージアムデザインを手掛けるア・プリオリを経て、フリーランスに。2011年8月、ツクルバを共同創業。
古市:初めまして。僕、1985年生まれですが、プロフィールを拝見したら、お二人もたぶん同い年ですよね?

中村:そうですね。僕は1984年生まれ。

村上:僕は1985年生まれです。

古市:本当に同年代鼎談ってことになりますね(笑)。それでは、まずツクルバについて教えてください。co-baの説明も一緒にしていただけると助かります。

中村:わかりました。ツクルバは2011年8月にスタートした会社です。不動産、空間デザイン、場所の運営などを行っています。ざっくり言うと、不動産・建築領域で「場の発明」をミッションに事業を展開している、ということです。

古市:このco-baはシェアオフィスですよね。ということは、シェアオフィス事業というのは、あくまでも一事業ということでしょうか。

村上:そうですね。ここをスタートしたのは2011年12月で、僕らが起業した時期は、コワーキングという言葉が世の中に出始めていた頃でした。ただ場所を提供するのではなく、互いのスキルやノウハウを交換しながら働く、という意味でのコワーキングのあり方に共感したので、そういうスタイルをとりました。

古市:今、メンバーは何人くらいですか。

中村:100人くらい。

古市:それは有料会員ですか。

村上:はい。スポーツジムみたいな感じで月額会費制です。

古市:一事業として儲かっていますか。

村上:とんとんです。すごい儲けにはなりません。ほとんどの利益は不動産、空間プロデュースの受託や、自社で運営している飲食店の利益です。シェアオフィスのco-baは自分たちの実験場で、フラッグシップショップのような位置づけです。こうした“場”があるから、今日のように古市さんにも取材に来ていただけるんだと思いますし、こういう場所がオフィスだ、ってことが面白いじゃん、と思っています。

 ツクルバの事業領域は結構広いんです。不動産を仕込み、リーシングしたかと思えば、飲食のオペレーション部隊にもなる。不動産は宅建業法など法律関係でクリアしなければいけない条件がいろいろあるので、会社をいくつかに分けていますが、全体で広い事業領域をカバーしています。

 それで、僕らの会社も自分たちが運営しているこのco-baに籍を置き、会員の交流や場作りをフォローしながら、ここで仕事をしているんです。

古市:こちらにいらっしゃっている皆さんは一人で来て黙々と作業する感じなのか、それとも盛んに交流する、といった感じなのか、どちらですか。

中村:作業中は集中している人が多いですが、会員以外の人も参加可能な交流会を企画していますから、そんな時に、いろいろなきっかけが生まれていますね。


古市:交流会は定期的にやっているんですか。

中村:月1で。メンバー間のコミュニティを混ぜるために我々が主体となって行っています。

古市:何人くらい集まるんですか。

中村:アベレージで30〜40人、といったところでしょうか。

古市:ああ、結構多いですね。

中村:外部の方も入れてですが、内部向けの交流会もあります。

古市:こちらのシェアオフィスを通して出会い、事業に結びついた例はありますか。

中村:ウェブサービスや、eコマースを立ち上げた事例なんかがありますね。

古市:その方たちはもうこちらにいないんですか。

中村:そうですね。

古市:成功して形になると出ていく?

出会いよりも、下ごしらえ中の人が来る

中村:2〜3人でスタートアップして、良くも悪くも1年程度で次のフェーズへ行きますから、成長したらここは卒業。co-baは様々な「卒業生」がいます。次の出資が決まって拡大して、我々が関わっている別の物件に引っ越しされるケースもありますし。ヤドカリみたいに次のステップに行く方が結構いらっしゃいます。

古市:なるほど。今、いろいろなシェアオフィスがありますが、ここはどういう特徴がありますか。たとえば、すでにある程度事業計画を持っていてさらに出会いを求める人、あるいは何でもいいから起業家になりたい、といった人。さまざまなタイプがあると思いますが。

中村:うーん、「出会いたくて来る」という人はあまりいないのが特徴かも。すでに自分のプロジェクトを持っている方が多いと思います。

村上:事業の下ごしらえの最中、という段階の人。

中村:個人のフリーランスの方が6、7割で、あとは2〜3人のチームで。

古市:HUB Tokyoに伺った時は、「フリーの方が多いけれど、どこかの会社に勤めていて、これから何かを始めようという方も多い」、とお聞きしたんですが、こちらはどうですか。

中村:そういう方もいますが、かなりのマイノリティですね。

古市:あ、そうなんだ。

村上:リクルート勤務のエンジニアの方が初期の頃から契約してくれていて、Coffee Meetingというサービスを作っていました。それがうまくいって出資も決まり、退社して、事業にフェードインした、といった事例はあります。

古市:見渡すと皆さん、若そうですが、平均年齢はどれくらいですか。

村上:会員さんはほとんど30代前半です。今、奥の席にいるのは一時利用の学生さんなんです。


古市:ああ、そうだったんですか。

村上:20代はほとんどいないですね。

古市:なるほど、ということは、何らかのキャリアを持って、自営できるぐらいのレベルの人たちが多いんですね。

村上:そうですね。志一つでとりあえず来ました! みたいな人は少ないです。ここに来れば起業家になれる、何かを変えてくれる誰かと出会える、と受動的な人はいない。みんな、能動的です。ここでの情報交換を自社のサービスにフィードバックする、という感じ。

 家で黙々と開発していても煮詰まってしまうから、ここへ来て他人に意見を訊ねたり、レイヤー間のつながりを欲しがったり、そういった目的で利用している人がほとんどです。

「会社」はなくても「場所」はあったほうがいい

古市:単に「起業したい、やることは何も決まってないけれど」みたいな人はいない?

中村:ほとんどいないです。

古市:そうか。そうすると、単に起業したいっていう志だけを持っているレベルの人はどこへ行くのかな……。

村上:異業種交流会とか?

古市:なるほど。ところで、一人で家で作業していると煮詰まるからここへ来る、というのは理解できます。でも、誰彼なしに、「ねえねえ、僕のアイディア、どう?」って聞いたら嫌がられますよね?

中村:それはそうですね(笑)。

古市:そのあたりの距離感はどううまくはかるんですか。

中村:僕たち自身もフリーランスの時期がありましたが、家だと寝間着でずっとやれちゃうし、リズムもなくなります。

古市:そういう人もいらっしゃるでしょうね。ライターさんなんかもそうかもしれないけど。

村上:あと、デザイナーさんもそうなりがち。

中村:気づいたら「飯食ってなかった!」みたいな。だから、リズムを作るという意味でも、こういう場所に来るのは意味があるんじゃないかな、と思っています。

古市:出社する、って感じ?

中村:そうそう。フリーランスは出社しませんからね。会社じゃなくてもいいんだけど、「場所」があったほうがいいな、と2か月くらいフリーランスをやってみて思ったんです。

 僕は起業する前、デザイン事務所に勤めていたんですが、事務所勤めから解放されて「ああ、楽だなあ」って最初は思った。でも、すぐに楽じゃなくなってしまった。デザインの資料なんて事務所にいっぱいあったのに、フリーランスになると自分の買ったものしかないし、限定されるんですね。人と話す機会もどんどん減った。わざわざ街に出て歩くことも少なくなった。

 クリエーションには何らかのノイズが必要だと思うんですよ。急激な変化すぎたのか、僕はすぐに「場所が欲しいな」、と思いました。

村上:ここでは僕ら自身も働いていますし、ツクルバのメンバーも誰かが常駐して、ハブとなる人間が必ずいるようにしています。会員さんは入った当初、知り合いは僕らしかいないわけですよね。だから、僕らがまず「おはようございます」と声をかけて、要所で「そういえばデザイナーさん探していましたよね」といった感じで人を紹介するんです。

 たとえば今日は古市さんが来ているから、誰かとつなぐことができますね。そういう場として活用してもらえたらいいな、と思っています。

話題になりつつ、資金集めも

古市:運営会社のメンバーも同じ場にいるというのは、説得力がありますね。


村上:そう思います。

中村:僕らは学級委員みたいなものですよ。

村上:最初はスナックのママって言ってましたけど(笑)。

古市:スナックのママ(笑)。なるほど。

 先ほど、CAMPFIREでクラウドファンディングしたとお聞きしました。その話をもう少し聞かせていただけますか。

村上:CAMPFIREに(このシェアオフィスのアイディアを)出したら、かなり話題になって、目標額の200%以上集まったんですよ。30万円が目標だったんですが、結果的に80万円弱集まりました。

 もともとここの内装費は自分たちで出すつもりでしたから、内装費以外の経費を賄いたかったのと、プロモーション目的で出資を募りました。新聞広告を出すほどお金はないし、渋谷の駅の看板やポスティングもかかるお金のわりには効果なさそうだな、と。

 それで、CAMPFIREを見ている人たちは面白い人たちが多いから、その人たちの目に触れるってこと自体がメディアとして可能性があるんじゃないか、と思った。

中村:パトロンになってくれた人=ツクルバの会員になってくれた人、というわけでもないんですよ。

古市:重なる人もいるでしょうけど、話題になることのほうが重要だった?

中村:ええ。クラウドファンディングはバイラル効果がすごいと思います。お金を出してまで応援する人たちがいると、その周りの人々も「なんじゃそりゃ?」と気にしてくれる。それで、co-baという存在を知ってもらって、その中から実際に入ってくれる人がいる。

村上:初期の会員の方は、ほとんど「CAMPFIREで見ました、出資はしていないけれど」という人でした。

古市:へえ。確かにCAMPFIREやTwitterで情報を仕入れたコワーキングスペースは信頼性が高いかも。意識の高い人が集まりそうな感じ。

 ああ、つまり、「お金をもらって宣伝した」ということですね。

中村&村上:そうです、そうです。

古市:それを最初から意識的にやった、というのがすごいな。今、会員数100人くらいということですが、(物件の)キャパシティ的にはもう小さいくらいですか。

中村:いえ、まだ全然大丈夫です。席数の3〜4倍まではいける、という試算をしています。卒業生がいて、また新しい人が入って、ということで、稼働率を見ると安定しています。ユーザー層が変わってくるとまた状況も変わるかもしれませんが、ヘビーユーザーが多くなっているのが最近の傾向です。

古市:ん? 以前は違ったんですか。

合わない人をあぶり出す空間

中村:もう少しライトユーザーが多かったと思います。最近はチームで入る人が多く、毎日いる、といった利用の仕方をする人が多い。

古市:入会に選考基準はありますか。

中村:面談はします。どんな仕事をしていますか、とか、仕事している間、周囲が喋っていたり、今のように取材の照明がはいる時もあったりと、ノイジーな場所ですが大丈夫ですか、と確認します。交流をメリットに感じてくれる人にとっては問題のないポイントなので、ミスマッチをなくすための面談です。

古市:なるほど、排除の面談ではなくて、マッチングのための面談。ツクルバ側がお断りするパターンもありますか。

中村:ほとんどないです。合わなそうな人は1回見学して帰っていきますから。

古市:ちょっと気になるのは、こういう場は「情報起業家」、つまり悪い意味でのネットワークビジネスの温床になりやすい気もします。そういうケースはなかったですか。

中村:そこはインターネットの集合知じゃないですけど、変な人が入ってきたらあぶり出す機能がコミュニティにありますので、今まで経験はないです。

村上:そうだね、まったくないね。面談に来たことすらないかも。

古市:そうか。前、「SPA!」を読んだら、コワーキングスペースはネットワークビジネスの温床だみたいなことがまことしやかに書いてあったんだけど(笑)。


中村&村上:はははははは。

中村:だけど、そういう場所もあるかもしれないですよね。

村上:保険営業、MLM(マルチレベルマーケティング)ビジネスの方はお断りします、会員に営業活動した場合は強制退会させます、という文言を入れていて、後出しにならないよう、徹底的に禁止しています。だから、本当にその手の人は来ません。

中村:そもそも見ての通り、オープンすぎるスペースなので、堂々とクロージングなんてしていたら、「あの人怪しい」ってすぐ広まりますし、あと、ツクルバはスーツを着ていると浮いちゃう空間でもあるので。

古市:そういえばそうですね。スーツ系の人がいないや(笑)。

 ところで、今度は経歴についてお話しいただけますか。おふたりはコスモスイニシア(旧リクルートコスモス)の同期でいらっしゃったんですか。

中村:その後、別の会社にいったん2人とも行きましたが、1社目にあたるコスモスイニシアで同期でした。

古市:起業にはいつ頃から興味を持ったんですか。

父には感謝し、そして「こう生きたくはない」

村上:僕は立教大学の社会学部出身ですが、実は社会学部に入ったつもりが、学部学科が在学中になくなって、経営学部になっちゃったんです。それで、経営学部のゼミに入ることになり、入ったゼミが厳しかったんでそこで経営については勉強しました。ただ、起業には小さい頃から興味がありました。


古市:いつ頃からですか。

村上:小学校の頃から。

古市:ええっ? なんでまた?

村上:父親の背中を見て、「俺の将来はこれじゃないな」、と思って。

古市:お父様はどんなお仕事をされていたんですが。

村上:東京の超大企業に勤めていました。予めお断りしておきますが、父にはもちろんたくさん感謝しています。父親としての愛もいっぱい受けていて仲もいいです。

 ただ、”一般的によい”とされる年功序列終身雇用のロールモデルに全く魅力を感じなかった。いい大学を出て、いい会社に入って、ベッドタウンに庭付き一戸建てを買って、車を買って、ローンを払って、子どもが数人いて、年に一回旅行へ行って。日常は、朝早く家を出て、満員電車に揺られて出社し、帰りも揺られて帰ってきて、家では野球の試合を観て、焼酎か日本酒を飲んで寝る。本当にそんな毎日だった。


古市:お住まいはどちらだったんですか。

村上:青葉台。

古市:ああ、これはまた典型的な……。

村上:ザ・ベッドタウンです。

古市:典型的すぎて、むしろドラマみたいだなあ。

村上:専業主婦の母と父は仲がいいですし、平和そのものだったんですよ。だけど僕は「何もない」ことに鬱屈を感じていました。

 それで、小学校の頃かな、テレビにドラゴンクエストのプロデューサー、堀井雄二さんが出ていて、エニックスの社内が映った。メガネをかけたおっさんが椅子を何個か並べて寝ていた。今なら労働基準監督署が来てアウトだと思いますが、ともなく、一週間くらい家に帰ってなくて会社の洗面所で顔を洗っていた。僕はそれを観て「あ、なんか楽しそう」と思った。

 僕もゲームを作る人になりたい、ゲームじゃなくても何か作る人になりたい。そうなるには、たぶん大企業のサラリーマンじゃないんだろうな、起業だな、と思ったんです。

3000人の学生を集めて「でも、これでは食っていけない」

古市:なるほど、会社を興すというか、物を作る人、会社員ではない何者かになりたかったんだ。

村上:そうです。

古市:ご兄弟は?

村上:弟と妹。

古市:じゃあ、長男ですね。それで、大学に入って、やっぱり普通に就活をしたんですか。

村上:しました。

古市:それは「まあ、結局しょうがないな」みたいな気持ちだったんですか。

村上:バブル時代の学生みたいなんですが(笑)、学生の頃、学生を集める興行みたいなのをやっていて。ダンスイベントです。ナイキを協賛につけて3000人集めたりしました。

古市:3000人! それは学生団体?

村上:そうですね。それで食ってこうと思っていましたが、冷静に考えてみると、1回の興行で入るのは多くても500万円。だけど、それを毎月はできないから、頑張っても年4回。本気出してやっても2000万円。なんて頭打ちのビジネスなんだ! って気づいて、もっと規模のでかいビジネスを勉強しようと考えて、就職したんです。


(後編に続きます)

このコラムについて
イマドキの社会学者、イマドキの起業家に会いにいく

かねてから「起業家」という存在に興味を持っている。よく世の中では起業家というと、お金にがめつくて、野心にあふれて、独立心の強い人だなんてイメージが持たれたりする。一方では最近、社会起業家だとかチェンジーメーカーも注目を集めている。彼らの人柄にも興味はあるけれど、できるだけ起業家と社会の関係を明らかにするような話を聞いてみたい。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20141126/274296/?ST=print


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