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「アベノミクスの実体経済への影響」(EJ第3951号) Electronic Journal
http://www.asyura2.com/14/hasan92/msg/844.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 1 月 13 日 07:38:05: igsppGRN/E9PQ
 

「アベノミクスの実体経済への影響」(EJ第3951号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/412201122.html
2015年01月13日 Electronic Journal


 2013年の実質GDP成長率を四半期ごとにその推移を見て
いきます。添付ファイルをご覧ください。四半期ごとの実質GD
P成長率は次の通りです。
―――――――――――――――――――――――――――――
      1〜 3月期 ・・・・  5・1%
      4〜 6月期 ・・・・  3・4%
      7〜 9月期 ・・・・  1・8%
     10〜12月期 ・・・・ −0・5%
     ──片岡剛士著/『日本経済はなぜ浮上しないのか/
       アベノミクス第2ステージへの論点』/幻冬舎刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 1〜3月期は5・1%、4〜6月期は3・4%と高率で推移し
ていますが、これに貢献しているのは、民間消費、公共投資、輸
出です。2013年全体の実質GDP成長率は1・5%ですが、
これを支えたのは、年前半の成長率であるといえます。しかし、
これは、日銀の異次元緩和のはじまる前のことです。
 民間消費支出が伸びたのは、家計が保有する金融資産が伸びた
ことが原因です。2013年10〜12月期の金融資産の伸びは
対前年5・9%と高率に伸びているからです。この金融資産残高
の増加に貢献したのは、株式・出資金、投資信託、保険・年金準
備などです。この消費支出の中身について、片岡剛士氏は、自著
で次のように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 円安や株高は家計が保有する金融資産残高の増加につながり、
それが2013年の民間消費を増加させる原動力となったという
ことです。他方で所得効果による民間消費への寄与は、資産効果
よりも小さいことがわかります。筆者の推計結果によれば、20
13年の民間消費の増加の8割が資産効果に基づくものであり、
残り2割が所得効果によるものです。(中略)
 名目家計消費支出の前年比と世帯主の年齢階級別・所得階層別
消費の寄与度をみると、世帯主の年齢階級別では、40歳以上、
所得階層別では上位20%層(第5分位)が主に消費を増やして
いることがわかります。逆にいえば、世帯主の年齢が39歳未満
の年齢の若い世帯や低所得世帯の消費はあまり増えていないとい
うことです。          ──片岡剛士著の前掲書より
―――――――――――――――――――――――――――――
 要するに、伸びた民間消費支出の中身は、円安/株高で資産価
格が上がって儲けた富裕層が、ハンドバッグ、アクセサリー、宝
飾品、高級時計などの奢侈品の消費を伸ばしている──高額消費
額の百貨店の販売高の推移を分析した結果がそうなっています。
このように2013年の消費支出の増加は、幅広い年齢層・所得
階層には及んでいないのです。この層が伸びないと、実体経済が
改善したとはいえないのです。
 さて、企業の設備投資はどのように動いたのでしょうか。
 既に1月5日のEJ第3946号で、予想実質金利は2000
年以降では、最低レベルの水準まで大きく低下していることを確
認しています。そうであれば、設備投資は伸びていなければなら
ないのですが、どうなっているのでしょうか。
 結論からいうならば、設備投資はとても伸びているとは、いえ
ないのです。設備投資は2000年以降、平均60兆円台で低迷
しています。ソフトウェアを除く全産業の四半期ごとの伸び率を
示すと、次のようになっています。
―――――――――――――――――――――――――――――
      1〜 3月期 ・・・・  0・2%
      4〜 6月期 ・・・・  2・6%
      7〜 9月期 ・・・・ −0・2%
     10〜12月期 ・・・・ −0・3%
                ──片岡剛士著の前掲書より
―――――――――――――――――――――――――――――
 本来であれば、予想実質金利の低下や円安/株高は、設備投資
を拡大させる要因なのですが、2013年の設備投資の増加は、
非製造業が中心であって、製造業は伸びていないのです。これが
全産業の設備投資の伸びが低くなっている原因です。
 製造業は、長引くデフレと円高に対応して海外に拠点を移すな
どしてして生き残ってきており、アベノミクスによって急に円安
/株高が進んだからといって、直ちに国内投資の拡大や国内生産
にシフトできないのです。
 まして、企業側はこの円安/株高が、海外投資家の投機で進ん
だという分析をしており、その継続性を疑問視しているので、そ
れも設備投資が思ったより伸びない原因になっています。
 安倍首相はなんとか設備投資を70兆円台に乗せようとしてい
ますが、これはかなり困難な目標です。なぜなら、現在設備投資
を増やしているのは非製造業ですが、これらの企業は内需型なの
で、円安はメリットにならず、大きなコスト増につながってしま
うからです。
 最後に公共投資(公的固定資本形成)です。公共投資は、20
11年および2012年には20兆円台で推移していたのですが
2013年4〜6月期に22兆円、7〜9月期に24兆円と拡大
し、その後も高水準で推移しています。しかし、公共事業の手持
ち工事高は、建設業の供給制約──人手不足ということもあって
次のように増加しています。これも実体経済が思うように改善し
ない原因のひとつにもなっています。
―――――――――――――――――――――――――――――
     ◎公共事業の手持ち工事高/未消化工事高
       2011年 ・・・・・ 10兆円弱
       2012年 ・・・・・ 11兆円超
       2013年 ・・・・・ 13兆円超
                ──片岡剛士著の前掲書より
―――――――――――――――――――――――――――――
            ─── [検証!アベノミクス/33]


≪画像および関連情報≫
 ●『虚構のアベノミクス』/野口悠紀雄著/書評
  ―――――――――――――――――――――――――――
  民主党政権の時は、日経平均が8000円ぐらいで低迷して
  いた。それが、安倍政権になってから一時は2倍の1万60
  00円間近になっていたのだから、アベノミクスを批判する
  声は、株高にかき消されてしまった。アベノミクスと言って
  も、目新しいのは、黒田日銀総裁による大規模な量的緩和と
  それによって引き起こされてきた円安効果である。円安にな
  ると、円で見る株価は名目で上昇するし、また輸出企業を中
  心に円で見る企業業績も改善するので、これも株高につなが
  る。アベノミクスは、円安バブルと株価バブルを引き起こし
  それによって人々のセンチメントを改善することが狙いだっ
  た。そして、それは概ね上手くいってきたといえる。問題は
  これから実体経済が本当によくなるのかどうかだ。野口悠紀
  雄氏は、昔から、強い円が日本の国益である、という円高論
  者で、規制緩和による構造改革でのみ日本経済を成長させら
  れる、という考えの学者である。その点で、安易な円安誘導
  で、生産性の低い産業を温存させ、産業構造の転換を遅らせ
  るアベノミクスには非常に懐疑的であった。また、アベノミ
  クスが、日銀による国債引き受けで、政府の財政赤字をファ
  イナンスさせるという性質を強く帯びていることから、この
  ことによる財政破綻のリスクに警鐘を鳴らしてきた。
                   http://bit.ly/1zZ9mLc
  ―――――――――――――――――――――――――――
 ●グラフ出典/片岡剛士著の前掲書より



 

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