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「乳がん診断」は来年から実用化 血液検査で「がん」診断 こんなことまで、すぐ分かる! 週刊現代
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投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 9 月 11 日 10:13:05: igsppGRN/E9PQ
 

採血するだけで、13種類ものがんの早期発見が可能になる〔PHOTO〕gettyimages


「乳がん診断」は来年から実用化 血液検査で「がん」診断 こんなことまで、すぐ分かる!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40352
2014年09月10日(水) 週刊現代 :現代ビジネス


レントゲンなど面倒な検査はいらない。たった1滴の血液だけで、ごく早期のがんでも発見できるようになるという。見つかったときには手遅れ―そんな悲劇は、もう起こらなくなるかもしれない。

■1時間で結果が出る

たった1滴の血液から、13種類ものがんを早期に発見できる―これまでの常識を覆す、画期的な検査方法が誕生した。

「血液中に存在する『マイクロRNA(以下、miRNA)』という物質を分析することで、これまでの検査では難しかった早期のがんを簡単に見つけられるようになります。患者さんの身体的な負担が減るだけでなく、精度も高い。将来的には、30マイクロリットル、1滴半ほどの血液があれば検査が可能になるでしょう」

本プロジェクトの研究開発責任者を務める、国立がん研究センター(以下、がんセンター)研究所分子細胞治療研究分野・分野長の落谷孝広氏はこう言う。

この検査は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、がんセンターや、企業、大学などの機関が協力して開発が進められるもの。約79億円もの国費が投入された「大型国家プロジェクト」なのだ。

これによって、「がん検診」も大きく変わる。

現在、厚労省が推奨しているがん検診では、胃がん・肺がんならレントゲン検査、大腸がんは便潜血、乳がんはマンモグラフィなど、それぞれのがんについて検査を行わなければならず、身体への負担も大きい。さらに言えば、これらの検査には、知られていない「弊害」も多い。医学博士で新潟大学名誉教授の岡田正彦氏はこんな指摘をする。

「放射線を使った検査も多く、被曝によって健康を害することも否定できません。チェコスロバキアで行われた研究では、肺のレントゲン検査を毎年受けていた人のほうが、肺がんになりやすく、死亡率も圧倒的に高くなったというデータが出ているのです。

また、マンモグラフィについてアメリカで行われた調査では、10年間乳がん検診を受け続けると、2人に1人の割合で、がんでない人ががんだと誤診されたと報告されています」

がんの早期発見のために受けた検査によって健康が害され、精度が低い故に誤診されて無駄な治療を受けさせられるのでは、元も子もない。便潜血に至っては、結果が陽性であっても、その後の精密検査でがんと診断される人はわずか4%程度だという。

すでに普及しているがんの血液検査には、「腫瘍マーカー」があるが、主に進行したがんの状態を調べるために使われる。虎の門病院臨床腫瘍科部長の高野利実氏は、「現在の腫瘍マーカーは早期がんの診断には向いていない」と断言する。

「初期のがんでは値が上昇せず、がんでないのに上昇することもある。早期発見に結びつくことは少なく、過剰検査や精神的負担などのデメリットも多いのです」

正確さを求めるのであれば、CTやMRI、PETといった画像診断もある。だが、これらは大型の装置が必要で、医療費がかさむ。健康診断レベルで普及させるのは容易ではないだろう。

安全性、費用、手軽さ。これらの点で、新しい血液検査は、非常に優れていると言える。たった1回の採血で複数のがんを一度に調べられるので、身体への負担や被曝の心配ももちろんない。従来のがん検診からは想像もつかない手軽さで、がんの早期発見が可能となるのだ。

対象となるのは日本人に多い13種類のがん。脳腫瘍、食道がん、胃がん、乳がん、肺がん、大腸がん、肝臓がん、胆道がん、すい臓がん、前立腺がん、卵巣がん、膀胱がん、肉腫だ。5年後までに実用化することを目指しているが、なかでも乳がんは研究が進んでおり、他のがんに先駆けて、来年度にも医療機関に導入される見通しだ。分析装置さえあれば、血液採取から1時間程度で結果が出せるという。

「費用は、2万円以下にできるはずです。将来的には、この検査が企業や自治体などの集団検診のスタンダードになっていくでしょう」(前出・落谷氏)

たとえば現在がんセンターで行われている一般的ながん検診は、2日間を要し、男性で11万9200円。だが、採血だけのこの検査なら、6分の1ほどの費用で受けられるのだ。

■精度は90%以上に

簡便さだけでなく、特筆すべきは、検査の「精度」だ。落谷氏が続ける。

「miRNAの検査では、乳がんの場合、現段階で90%程度の精度で早期乳がんを発見できている。今後、研究を進めれば、さらに精度を高めることもできるはずです」

この新しい血液検査で陽性反応が出た場合、確定診断には、CTやMRIなどによる画像診断、細胞を調べる生検が必要にはなる。だが、これまで、がんではない人までがんの疑いをかけられ、精密検査を強いられていた無駄な医療費は、確実に減らせることになる。

「miRNA」の機能が解明されたことこそが、この斬新な検査システムの開発のカギとなり、高精度な検査を実現した。そもそも、このmiRNAとはどのような物質なのか。

「miRNAは、あらゆる細胞から分泌される物質で、人の体内には2500種類以上が存在します。正常細胞からもがん化した細胞からも分泌され、血液中に流れ出る。これまでは何の機能も持たないクズのようなものだと考えられていたのですが、機能があることが徐々に分かってきました。

がん細胞から分泌されるmiRNAは、がん細胞自身が体内で生き延びるための機能を持っている。つまり、それが分泌されているということは、がんとして今後成長していく可能性が高いと言えます。このmiRNAを分析すれば、体内に存在するがんの種類などを知ることができるというわけです」(前出・落谷氏)

がんセンターに蓄積された70万人以上の患者の血液データを用いて、どのがん種にどのmiRNAが対応するのか、まさにいま、解析が進められている。

ちなみに、昨年、女優のアンジェリーナ・ジョリーが乳房の予防切除をしたことで話題となった、血液によるがんの遺伝子検査と、今回の血液検査はそもそもの仕組みが異なる。前者は親から受け継いだ遺伝子を調べることで「将来がんになる可能性」を調べるもので、がんをまだ患っていないにもかかわらず、乳房などを切除する人が相次ぎ、議論を巻き起こした。一方後者は、「いまがんを患っているかどうか」を知るための検査だ。

■認知症やうつ病の診断にも

ごく早期のがんでも、正確に発見できるようになる―この検査は、従来のがん医療の「不可能」を「可能」にする。

たとえば、これまで早期発見が難しいとされていたすい臓がん。症状が出にくく「沈黙の臓器」とも言われるすい臓は、がんが発見されたときにはすでに周囲の臓器に転移しているケースが多い。がんの悪性度も高く、進行したステージVでの5年生存率は2・3%、ステージWでは0・8%(『がん診療レジデントマニュアル』参照)と非常に予後が悪く、見つかったときには「手遅れ」と言われてしまうことが多い。難しいがんとはいえ、ステージTでの5年生存率は37・3%。もっと早期で発見できれば、助かる可能性は確実に高まるだろう。

前出の高野医師も、この検査について「うまく活用できれば国民にとっても大きなメリットがある」と期待をよせる。だがその一方で、検査を受けることで不利益を被る人が出てくるのでは、と指摘する。

「放っておくと進行して命を奪ってしまうがんを早期発見できるなら検査の意味がありますが、治療の必要のないがんを早期に見つけるのは、不利益にしかなりません」

前出の岡田医師も同様の懸念を示す。

「がんと言っても、治療せずともいずれ自然に消えてしまうがんもあれば、いつまでも同じ状態を保つがん、ゆっくり何年もかけないと成長しないがん、などさまざまな性質があることが分かってきている。そういうがんまで『陽性』となってしまえば、無駄な治療を受けさせられる可能性もあるでしょう」

こうした問題点は、miRNAの解析がさらに進めば解決できる。悪性度の高いがんに特有のmiRNAや転移するがんに特有のmiRNAなど、細かな特徴を明らかにすることで、がんの種類だけでなく、状態や性質まで調べられるようになっていくという。

しかし、「がんと診断される患者数」が急増する可能性は否定できない。これまでは検知できなかったレベルのがんを見つけられるようになるからだ。

この検査では、原理的に言えば、がん細胞が数個のレベルの「超早期」でも検知することが可能。その段階で見つかった場合、最先端の画像診断技術を用いても「どこにがんがあるのか分からない」という事態にも陥りかねない。

そんな状態では、もちろん治療のしようもない。患者は、自分ががんになったという事実を突き付けられ、不安を抱えたまま日々を過ごさなくてはいけないことになる。この点について、前出・落谷氏はこう述べる。

「難しいことですが、今の医療体系で治療が可能となる最少のサイズを見つけることが目標です。そして、不安を煽ることなく患者にきちんと説明できるような医師の教育も不可欠になるでしょう」

従来のがん検診では「正常」とされた人でも、気軽に受けた検査で、結果が出たその日から「がん患者」ということになってしまう。医療が進歩することで生まれる弊害があることも、忘れてはいけない。

だが、それに勝る大きなメリットのある画期的な検査であることに違いはない。将来的にこんなことも可能になるという。

「がんだけでなく、認知症の早期発見や、現在では診断の指標があいまいなうつ病などの精神疾患など、あらゆる病気に応用できると考えています。miRNAは、血液だけでなく、唾液や尿にも含まれるので、自宅でも検査できる可能性もある。

最終的には、がんの早期発見ではなく、がんの予防につなげることが目標です。がんに特有なmiRNAが、いつどのように変化するのかを調べられれば、がんにならないための予防薬、日常で使えるサプリのようなものを開発できるかもしれません」(落谷氏)

たった1滴の血液に、人類ががんを克服できる可能性が詰まっているのだ。

「週刊現代」2014年9月6日号より


 

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コメント
 
01. 2014年9月11日 16:55:54 : mAKWjxKjsw
アメリカと違って、最新の治療を受けられるのに
も〜のすごく時間のかかる日本のことだから
来年にも、と書かれてから一般の人が恩恵をうけるのは
さらに5年以上はかかる。
その前にガンで死んでしまうがな。

知りあいがすい臓ガンで亡くなった。
胃の調子が悪い、と内科でみてもらってから3ヶ月後のことだった。
あっという間、怖いガンです。

無能な厚生労働省、さっさと実用化させなさい。
担当者の大事な家族が「この検査があれば・・」と言いながら逝かないと
わからないだろうね。


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