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茨城沖に警戒 M6以上の地震の恐れ 予測的中の電通大名誉教授が警告(ZAKZAK)
http://www.asyura2.com/14/jisin20/msg/258.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 28 日 20:21:15: igsppGRN/E9PQ
 

東日本大震災では船着き場が崩壊し、漁船が打ち上げられた=茨城県大洗町磯浜町の漁港


茨城沖に警戒 M6以上の地震の恐れ 予測的中の電通大名誉教授が警告
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20141028/dms1410281825017-n1.htm
2014.10.28 夕刊フジ


 東日本大震災から3年半が過ぎたが、大地震への恐怖はいまだに収まっていない。9月中旬には、茨城県南部を震源とするマグニチュード(M)5・6、最大震度5弱が発生し、重傷者を含む複数のけが人が出た。実は、この地震を予測し、的中させた研究者がいる。地殻からの電磁波の異常を解析して兆候を捉え、発生の5日前に場所と規模をほぼ特定していたのだ。研究者は、今月31日までに「茨城沖でM6以上の新たな地震が起きる恐れがある」と警告、注意を呼びかけている。

 栃木、群馬、埼玉3県など、関東の広範囲で震度5弱を観測した9月16日の地震。オフィス街の東京都千代田区でも震度4を記録した。

 震源が茨城県南部の内陸だったことから、東大地震研が「4年以内に50%以下の確率で発生する」(2012年公表)としたM7級の首都直下地震を思い起こさせた。

 この地震をピタリと予測したのが、『地震は予知できる!』(KKベストセラーズ)の著者で電気通信大学名誉教授(電波理工学)の早川正士氏(70)だ。

 「地震発生直前の9月11日、『9月15日から19日までの間に関東内陸部でM5・5程度、最大震度5強』という地震の発生予測を出した。ほぼ完璧に発生時期や規模、場所を特定できた」(早川氏)

 同氏は、地震の前に地殻から発生するとされる電磁波の異常を測定し、地震の発生場所や規模、時期を予測する研究を続けている。

 宇宙開発事業団(現・宇宙航空研究開発機構)に在籍していた1995年、兵庫県の淡路島北部を震源として発生した阪神・淡路大震災(M7・3)を契機に研究をスタート。2010年から電通大、千葉大、中部大との産学連携事業「地震解析ラボ」(東京都港区)で携帯電話やスマートフォン、パソコンの会員向けに予測情報を配信するサービス(月額200円〜)を行っている。

 情報は週2回更新され、先の茨城県南部を震源とする地震予測も約2万人の会員に配信した。

 「地震学での予知研究は、10〜100年単位での中長期予測が中心となり実用性に乏しい」(地震学者)が、早川氏の研究では、数日から1週間先の短期予測を可能としていることから、防災計画に役立てやすい側面がある。

 なぜ短期予測は可能なのか。

 「地震の数日から1週間前には、地下にある地殻が破壊され、そこから電気が発生する。これによって電磁波が生じ、大気上空にある電離層に異常が生じる。この異常を測定することで、地震の場所や規模を特定する」(早川氏)

 異常を測定するために利用するのは、電波時計や潜水艦の通信用電波で、早川氏は「全国15カ所に受信局を設置し、得られたデータの解析にあたっている」と説明する。

 気になるのは、次に起こりうる地震のエリアと規模だ。

 早川氏は「解析結果で、茨城県沖の海底を震源とするM6以上の地震が今月31日までの間に発生する可能性が出ている。内陸型ではないため、それほどの揺れにはならないかもしれないが、津波には警戒が必要だ」と指摘する。

 茨城県沖は、太平洋プレートと陸のプレートの境界に位置し、これまでもM6以上の大型地震を繰り返してきた。

 東北の三陸沖を震源とし、M9・0を記録した東日本大震災では、最大震度7が襲った直後、その余震とみられるM7・6、同6強の揺れを観測しただけに同じような連鎖が起きないともかぎらない。

 長野、岐阜県にまたがる御嶽山(おんたけさん)が噴火するなど、地震との関連が指摘される火山活動も活発化の様相を呈している。早川氏の研究は火山活動の監視にも役立つという。

 「火山噴火の前には地下のマグマだまりからマグマが上昇し、それに伴って地電流が発生する。火山の両端に観測器を設置してその電流を計測すれば、火山活動の予知に使えるはずだ。場所は特定されているのだから、より確実な予知が可能になる」(早川氏)

 先の大震災以降、不穏な動きを続ける日本列島。電磁波などあらゆる科学的手法を総動員して、被害を最小限にとどめたい。


 

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コメント
 
01. 2014年10月29日 11:58:37 : nJF6kGWndY

>地震の数日から1週間前には、地下にある地殻が破壊され、そこから電気が発生する。これによって電磁波が生じ、大気上空にある電離層に異常が生じる。この異常を測定することで、地震の場所や規模を特定

電磁波異常での予知をしている人で、全然、当たってない人もいるなw

>今月31日までに「茨城沖でM6以上の新たな地震が起きる恐れがある」と警告

大した地震では、なさそうだが

これが外れれば、単なるマグレ当たりだったことが立証されるか


02. 2014年10月29日 12:52:15 : w3M1BHSquE
まあーーーた “名誉教授”ですか 震度5以上の地震なんて的中したうちに入りません
黙ってたって年に10回ぐらいは発生するような地震 テキトーに予測したって当たりますって

「今月31日までに」 なんて言う事自体 インチキ臭がプンプンですね ((((^Q^)/゛ギャハハハ


03. 2014年10月29日 22:12:40 : oxbIi7Tct2
みなさん茨城沖と仰せられるが
私は茨城南部が危険と考えまする。

04. 2014年10月31日 05:40:02 : siUFLrU13Y
今まで地震の予測が的中とかの話は星の数ほと聞いたが、
事前に公表して当たったとかの話は今のところ聞いたことがない。

的中とは、避難が間に合うという意味ととらえれば、せいぜい1日から数日に限定しなければ意味がないので今後1年の間に地震が起こると言われてもどうしようもない。その意味でまた本当に当たった例はないようだ。


05. 2014年11月01日 02:34:08 : w3M1BHSquE
残念ながら、地震予知の現状は せいぜい±5〜10年程度が精一杯 これはどうしようもない現実である

昔から大騒ぎされていた 東海地震や首都直下地震は いまだに来ておらず
来たのは まったく見当はずれの 阪神大震災と東日本大震災であるからして
地震予知なんて全くの役立たずである事だけは衆目の一致する所

それなのに、数日に限定した予想など逆立ちしたって出来る訳が無い
「今月31日までに」 こんな予想、ただの“まぐれ当り狙い”でしかないカルト

芸能人の下半身とオカルトネタ こんなもん扱うぐらいしか、“ネタ”が無い それがタブロイド紙
こんなんばっかりやで阿修羅の記事は^^;


06. 2014年11月02日 00:34:25 : eeZlYSELeU
当たる、当たらない、と言う議論よりも「リスクの存在」を知る事が重要だと。

07. 2014年11月03日 01:51:43 : Fbxh3x58zg
06さん

おっしゃるとおりリスクの存在を知ることが重要でしょう。そのためには当たるとかのウソを排除することがまず必要でしょう。


08. 2014年11月05日 07:30:09 : jXbiWWJBCA

「動く地球の測量」としての地震予測

三次元的な変動解析による独自の手法

2014年11月5日(水)  村井 俊治

 前回までは、東日本大震災の苦い教訓をきっかけに、専門外の測量研究の立場から地震予測の世界にのめり込み、「株式会社JESEA」を設立したことを述べてきた。(「地震予測ビジネスの立ち上げとメディア報道」、「地震の「後追い」から「予測」へ」を参照)

 今回は、いよいよ本題の、電子基準点を使った地震予測の具体的な話に入りたい。読者としても、地震の前に現れる前兆とはどのようなもので、どのようにして地震予測をしているかについてが、一番知りたいところだろう。

 いかに地球は柔らかい物体であって、遠くの電子基準点でも異常な反応をしているのか。そのことを、日本のみならず地球規模での地震予測のケーススタディを通じて紹介していきたい。

 お役所に「占い」と揶揄されたわれわれの地震予測が、最先端の測量研究によってどのように打ち立てられているのか。そのことを、読者に知ってもらえれば幸いだ。

地震の「前後」に動く大地

  JESEA が利用している国土地理院の電子基準点データは、日単位の最終解の「F3データ」だ。

 地震予測には地球中心座標系のX、Y、Z、および楕円体高Hを使用する。基準点によって多少の違いはあるが、平常時にはおよそ1cm以内の変動がある。プラスマイナス5mmは、雑音や誤差のレベルと言ってよい。

 それでは、巨大地震の時にはどのくらい動くのだろうか。

 東日本大震災の例で述べよう。最大だったのは宮城県の牡鹿で、その電子基準点データによれば東南東方向(水平方向)に5.3m動き、上下方向に1.1m沈下する値を示した。海上保安庁の海底基準点のデータでは、震源に近い地点(宮城沖約130km)で東南東方向に24m動き、上下方向に3m隆起をした。

 地震の時に大地が動くことを発見したのは、じつは日本人だ。1923年に起きた関東大震災の前、陸軍の陸地測量部が行っていた静岡県の御前崎付近での測量成果が、地震の後でまったく使えなくなるほど変動していた。欧米の専門家は、にわかには信じられなかったという。

宮城県の最大沈下地点

 上の図は、宮城県の電子基準点が、2011年3月11日前後にどのような上下の動きがあったかを示している。地震の時に牡鹿が110cm、女川が85cm、気仙沼が65cmほど沈下していることが分かる。

 東日本大震災では、東京にある経緯度原点や水準原点も動いてしまった。そして、地震から6カ月間は動き続けていたため、国土地理院は基準点の座標を固定できなかった。2011年10月末、電子基準点の固定座標が発表され、地上測量がようやく可能になった。

 このように地震によって大地は動くのだが、その発生前においても、異常変動の前兆現象が起きている。

 これが、地震予測に役立つ。地震の前には、人体に感じないくらい微少だが異常な変動がある。それを電子基準点データで検知できることを2001年に発見したのは、荒木春視博士だ。

 2002年にこのことを教えられた私は、その研究をご一緒させていただくことになった。2003年にマグニチュード8.0の十勝沖地震が起きたあと、これを調べてみると明らかな前兆が見られたのだ。

電子基準点データに見られる前兆

 下の図が示しているのは、2014年3月14日に起きた伊予灘地震(震度5強)の約6カ月前に現れた前兆データだ。

九州および四国の短期変動
〜2013年1月から9月まで〜

 JESEAでは、1週間のあいだで4cm以上の変動を閾値(いきち)にしているが、2013年9月、四国および九州の電子基準点の高さが一斉に異常変動した。なかには、6cm超の異常変動も見られる。

 そして、この最初の前兆が現れてから6カ月後に、伊予地震が起きた。

 前兆が現れてから実際に地震が起きるまでの時間は、「地震の規模」、「震源の深さ」によって異なる。大きな地震ほど、時間は長くかかる。また、大きな地震ほど、電子基準点が広範囲かつ一斉に異常変動をする。

 このことを、「巨大な規模」の地震だった東日本大震災の例で見てみよう。

 その前兆は、宮城県で一斉に異常変動を示した2010年6月に現れている。つまり、前兆から発生まで、9カ月もの長い時間がかかっている。下の図は、宮城県の電子基準点が異常変動を示した高さを表したものだ。

宮城県の電子基準点の最大偏差値

 横軸は2010年の第1週からの週を、縦軸はcm単位の高さを表している。宮城県の電子基準点は、2010年の6月に閾値を超える異常変動を示している。2010年9月には、宮城県の点を含む全国で一斉に異常変動が見られる。

 さらに経験則として、少数の基準点での異常変動の場合は、比較的小さい地震であるのに対し、多数の基準点で異常変動が一斉に起きる場合は、「巨大な規模」の地震になることが多い。全国的に一斉に異常変動が起きた場合、「巨大な規模」の地震が発生する可能性は高いと言える。

 次に、「震源の深さ」はどうだろう。その深さが浅いほど、実際に地震が起きるまでの時間は短い。

 このことを、2013年2月25日に起きた栃木県北部(日光市)で起きた震度5強、および2014年9月3日に同じ場所で起きた震度5弱の地震の例で見てみよう。この時は、震源の深さが10kmと浅かった。このため、前兆から1カ月以内で地震が起きた。

 ただし、「震源の深さ」は事前には分からない。したがって、われわれの方法では、どうしても地震予測は1カ月から6カ月の幅が生じてしまう。

 さらに、この「震源の深さ」の値が極端に大きい場合、例えば100kmより深い場合には、地表にある電子基準点に異常変動が現れない場合もある。つまり、前兆現象が現れない場合がある。しかし、このような場合でも次節で述べるように、予測方法の応用で前兆を把握できる道はある。

地震予測の方法

 これまで見てきたように、大地は水平方向にも上下方向にも変動する。さらには、斜めにも変動する。

 地震は極めて複雑な自然現象であるから、事前にどのような変動をするかは分からない。したがって、三次元的な変動解析をするのが一番良い。われわれの地震予測の基本は、三次元的に異常変動がないかを調べるものだ。

 ただし、この12年間の検証研究の結果、地震に一番敏感に反応するのは「高さ」方向の動きだということが分かった。地球は重力に一番影響されるからだろう。われわれは、水平方向の動きを参考にしつつも、主として「高さ」(前に述べた楕円体高)を使って地震予測の分析をしている。

 その前兆に基づき地震予測をするための指標には、大きくわけて3種類のタイプがある。

 第一の指標は、「短期間の異常変動」だ。

 電子基準点データは7日分が公開されるので、7日間のあいだで最大値と最小値の差を見る。理論値ではなくわれわれが積み重ねてきた経験値による閾値(いきち)となるが、4cm超なら自動的に異常変動とし、5cm超および7cm超ならさらに上のクラスの異常変動としている。

 第二の指標は、「長期間の傾向値」だ。

 約2年の期間のあいだに、どの程度プラス、すなわち隆起したか、またはマイナス、すなわち沈降したかを調べる。短期間に変動しなくても、長期間にわたって変動する異常もあるということだ。

 第三の指標は、隆起または沈降の傾向値を累積した「累積変位」を計算する場合だ。

 震源が深い地震の場合には、異常な変動はゆっくり累積されると考えるからだ。

 これらの地震の前兆タイプは、病気に例えると分かりやすい。体に発疹が現れ、クシャミをしたら病気の前触れと分かる。これに相当するのが、「短期間の異常変動」を調べる第一の指標だ。

 生活習慣病になる時は、長い生活習慣から値が以前と比べて悪化する場合が多い。「長期間の傾向値」を調べる第二の指標は、このタイプに相当する。前のデータと比較することで、病状の程度を把握できる。

 ガンはゆっくり進行する場合が多い。短期間ではほとんど検知できないが、長い時間をかけてガン細胞が大きく成長する。「累積変位」を調べる第三の指標は、このタイプに相当する。

 次回には、これらの分析方法をもって実際に地震を予測できたのか、それを日本のみならず地球規模にまで発展できるのかについて、述べていきたい。

(次回に続きます。掲載は11月6日の予定です)

このコラムについて
動く地球を測量する

地球は大地震の「前」にも、人が体に感じない異常な動きをしている。また、GPSなどの測位衛星であるGNSSによる位置情報は、ビジネスだけでなく日常生活でも欠かせないものとなっている。本コラムでは、測量工学の最新の技術についてやさしく解説した上で、「動く地球の測量の延長上に地震予測がある」ことを伝えていく。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20141030/273198/?ST=print


09. 2014年11月06日 07:48:10 : jXbiWWJBCA

「動く地球を測量する」
電子基準点のデータで巨大地震予測の道を

予測の発展を目指して挑戦を続けたい

2014年11月6日(木)  村井 俊治

 前回のコラムでは、地震の「後」のみならず「前」においても地球が変動していること、その前兆現象を把握するためわれわれが、様々なデータと指標に基づく地震予測の分析方法を編み出してきたことを述べた。

 特に指標としては、大きくわけて「短期間の異常変動」、「長期間の傾向値」、隆起や沈降の傾向値を累積した「累積変位」という3つのタイプがあり、地震の前兆現象を予測する方法を積み上げてきた。

 それでは、その地震予測の実際はどうなのだろうか。読者としても、われわれJESEAの地震予測の分析方法が、どのような有効性と限界性を持っているかが一番気になることだろう。

 そこで最終回の今回は、JESEAから発信しているメルマガを紹介しながら、実際の地震予測とその結果について見ていきたい。

 その上で、われわれの地震予測が、日本のみならず地球規模での発展可能性をもっていることを最後に指摘したい。その発展は、さらに日本における地震予測の精度を高めるものであることを、最新のデータを基に述べていく。

「短期間の異常変動」を調べる地震予測

 今年に入って震度5以上の地震は、10月現在で7回起きている。われわれJESEAが、毎週水曜日の会員メルマガ「週刊MEGA地震予測」でどのような予測情報を発信していたかを、まず紹介していきたい。

 まず、2014年3月14日に発生した伊予灘地震(M6.2、震度5強)を見てみよう。この地震は、典型的な「短期間の異常変動」の分析方法があてはまった。メルマガが最初に警告を発したのは、2013年9月4日号のことだ。

 「岡山県、広島県、山口県、鳥取県、島根県の中国地方は2月初めと6月末に一斉に沈降がおきました。地震の予兆かもしれません」

 さらに2013年9月25日号では、全国で一斉に異常変動があったことを告げている。

 「今週は電子基準点にこれまでにない多くの異常値が現れました。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の約半年前に現れた現象と酷似しております。但し、今月はじめに降った豪雨の影響も考えられますので、確実に地震の前兆・予兆と断定することはできません」

 2013年10月30日号では、「異常変動地域が拡大 南海地震に注意」と呼びかけ、さらに補足によって場所をある程度特定している。

 「今回の短期予測の地図を見ると、全国一斉というわけではないですが、かなり多くの点で異常変動を示しています。特に北海道、九州、四国、紀伊半島の異常変動が顕著です」「四国は愛媛県、香川県、徳島県のどちらかというと瀬戸内海側に異常変動が多いのが今回の特徴です」

 このあと、連続して南海エリアが揺れる地震という意味で、南海地震(南海トラフ地震とは言っていない)が発生する可能性をメルマガで言い続けた。

 2014年3月9日に放映のフジテレビ「Mr.サンデー」では、「南海地震が起きる時期は、おそらく3月」とはっきり述べた。伊予灘地震は、その放映から5日後だった。

「累積変位」を計算した地震予測

 次いで、2014年5月5日に発生した大島近海地震(M6.0、震度5弱)を見てみよう。この地震は、3番目の「累積変位」を計算する分析方法で予測できた初ケースとなった(当初は「累積歪」と呼んでいたが、のちに「累積変位」に改称)。

 2014年3月26日号は、累積歪マップを掲載して次のように説明している。

 「東京都、神奈川県、千葉県および埼玉県などの首都圏に隆起の累積歪の高い点が多数ついています……現在は隆起が貯まっている状態ですが、将来隆起が沈降に反転したら地震の危険度が高まります。現在は注視している段階です」

 その後、2014年4月9日号「首都圏は要注視」、4月16日号「首都圏の隆起に要注視」、4月23日号「首都圏は引き続き要注視」と、次のように続けざまに呼びかけている。

 「かなり歪が貯まってきました。いままで首都圏では小地震も起きていませんでしたが、3月12日と13日に千葉県北西部で、3月17日に東京湾で、3月19日に千葉県北西部で震度1〜3程度の小地震が起きました」

 「東北地方および関東地方の太平洋岸での隆起は首都圏にも及んできました……東京都の秋川や神奈川県の川崎などでは相当大きな隆起が見られます。首都圏で起きている小地震では川崎や横浜がいつも揺れています」

 「4月18日に茨城県南部で起きた地震(M4.7、震度4)では茨城県、栃木県、群馬県のほかに埼玉県、東京都、神奈川県でもかなり揺れました。大きな地震ではないですが、首都圏周辺で小地震が頻発してきたのと、首都圏での累積隆起量が貯まってきましたので引き続き要注視です」

 4月30日号では注視を告げなかったが、5月5日に大島近海地震が起きた。一番揺れたのは東京都の千代田区という首都圏のど真ん中だったため、われわれの予測も注目を浴びることになった。

 震源の深さは160kmと極めて深く、短期の異常変動または隆起・沈降の指標では予測できるものではなかった。ここに、傾向値の累積を計算する「累積変位」が有効な指標であることが判明した。

「長期間の傾向値」の分析と最新の地震予測

 2番目の「長期間の傾向値」による分析はどうだろうか。それは、2014年7月5日に発生した岩手県沖地震(M5.9、震度5弱)があてはまる。

 東北地方の太平洋岸は、東日本大震災の時に大きく沈降したが、地震の後には大きな隆起を続けている。このため、隆起のエネルギーが貯まっており地震が発生する可能性が高い。

 最初に注意を呼び掛けたのは、2013年10月23日号だった。

 「東北地方の太平洋岸(岩手県、宮城県、福島県)および茨城県の隆起は高いペースで続いています。特に顕著なのは宮城県で昨年の1月から牡鹿、志津川では14cmも隆起しています。今年に入ってからも4cm異常隆起しました。エネルギーがかなりたまっていると解釈したほうが良いです」

 その後も、一貫して東北地方・関東地方の太平洋は要注意を呼びかけた。実際に、震度3や4の中小地震はこの地域で多発している。隆起・沈降図を毎回掲載しているが、東北地方の太平洋岸は異常に隆起しているのがわかる。7月5日の地震は、この長期間の傾向から予測されたのだ。

 それでは最後に、最新のケースとして2014年9月16日に発生した茨城県南部地震(M5.6、震度5弱)をみてみよう。その震源は茨城県南部だが、震度5弱の一番揺れた場所は栃木県、群馬県および埼玉県だった。これは、前述した「短期間の異常変動」の分析があてはまる。

 2014年8月6日号は、「甲信越飛騨地方は要警戒」と呼びかけている。

 「この地域は続けて要警戒を呼びかけてきました。この地域では2月に2度異常変動が見られたことと、群発地震が起きたためです。今回もこの地域では長野県の駒ケ根で10.4cmの異常変動が見られました。長野県で4cm超の異常変動点の数は15点もありました。群馬県で6点、山梨県で4点の異常変動点がありました。地震が起きる可能性が一番早いと考えられます」

 2014年9月3日号でも警告を発しているが、9月7日には「Mr.サンデー」の放映があった。そのなかで私は、「栃木県、群馬県、埼玉県で、震度5弱から5強の地震が8月末か9月中に来るでしょう」と明言している(収録は7月12日)。地震は、その放映から9日後に発生したことになる。

 以上、3つの分析方法に沿って、実際に地震予測がどれだけできたのかを述べてきた。予測の時期や範囲など、まだ課題は山積している発展途上ではあるが、これらの積み重ねを続けていくことが発展のカギであると考えている。

地球規模で動く巨大地震

 われわれの地震予測は、全国で1300カ所という世界有数の電子基準点のデータに基づいている。とはいえ、日本の周辺国をふくめ世界にも国際的な組織のIGS(International GNSS Services)に登録されている500点弱の電子基準点が存在し、そのデータが利用できる。

 下の図は、IGSに登録された電子基準点の位置を示している。


(出所:IGS)
 また、国土地理院は「アジア太平洋地域地殻変動監視プロジェクト」に参加し、ウェブサイトでアジア太平洋地域の電子基準点の変動をグラフで公開している。

 これらを有効に活用すれば、われわれの地震予測は、日本のみならず地球規模にも発展させられる可能性を秘めている。また、日本での地震は単独で発生しているものでなく、周辺の変動にも影響されている。特に日本の周辺国での地震予測は、日本の地震予測と相乗効果があることが期待される。

 荒木春視博士と私は、2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震(M9.3)、および2008年5月12日に起きた四川省地震(M8.0)の巨大地震で、3000km以上離れた電子基準点で前兆が見られることを、すでに検証している。

 このことは、東日本大震災にもあてはまっていた。その震源は宮城県沖だったが、約1000km離れた九州や四国の電子基準点にも、はっきりと前兆現象が現れていたのだ。

 前述の「アジア太平洋地殻変動監視プロジェクト」で登録されている電子基準点は、北海道の新十津川、茨城県のつくば、鹿児島県の姶良(あいら)、小笠原諸島の父島、南鳥島の5カ所がある。

 これらに加え、日本周辺のアジア諸国では、韓国のソウル、中国の北京、上海、台湾の台北、タイのバンコク、グアム、ロシアのサハリンの電子基準点を選んで調べてみた。

 すると、3.11の時には、これらのすべての電子基準点で東方向に異常変動し、高さはいったん隆起して数日後に沈降する異常が見られた。遠く離れたハワイでも、高さがプラス3cmからマイナス2cmに異常変動したことが読みとれた。

 次いで、その前兆現象を調べてみると、日本のいずれの電子基準点も、2010年の8月か9月に高さの異常変動が見られていた。アジア諸国では、2010年の8月中旬に北京、上海、台北、バンコク、グアムにおいて急に隆起していた。

 今年の7月および8月には日本列島が一斉異常変動をした。メルマガでは来年の1月ごろまでに大きな地震が起きる可能性があることを述べた。周辺国の状況を調べたところ、7月末、8月初めおよび中旬の3日に、ソウル、北京、台北、グアムでも全く同じ日に一斉異常変動を示していた。

 その異常値は東日本大震災を上回っている。大地震が起きる予測が的中するかしないかは分からないがデータは異常なのだ。場所はまだ特定できていない。今後の推移を監視したい。多くの方に心の準備をしてほしいと願っている。

 このように、地球は互いに影響しあう軟体であることが衛星測位で明らかになった。まだ密度は低いが、日本のみならず全世界の電子基準点のデータを使えば、巨大地震をより立体的に予測する道は開けている。われわれJESEAは、これからも誠実に挑戦を続けていきたいと考えている。

このコラムについて
動く地球を測量する

地球は大地震の「前」にも、人が体に感じない異常な動きをしている。また、GPSなどの測位衛星であるGNSSによる位置情報は、ビジネスだけでなく日常生活でも欠かせないものとなっている。本コラムでは、測量工学の最新の技術についてやさしく解説した上で、「動く地球の測量の延長上に地震予測がある」ことを伝えていく。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20141030/273214/?ST=print


10. モフモフ 2015年5月05日 14:40:39 : 6akTtsMz2olPs : kTKHHTkdLg
備えあればうれいなしで。当たっても、当たらなくても。
万が一の為に準備だけはしときましょうよ。

と、言う事でしょう。
日本は火山国、複数のプレートで構成されている国です。
どこでも地震が起きてもおかしく無いのです。

いまだに発見されていない活断層もある事でしょうし。

予想を云々言う前に必ず地震や自然災害は、起こりうるのですから、
準備や心構えを普段からしっかりとしておきましょう。

避難場所やルートを家族で話しあって
おく事も大切ですよ。


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